インタビュー

「モンスターハンター フロンティアG」インタビュー

G級防具に新アクション。そしてガンランスは……?

着てよし、装飾品にしてもよしのG級防具

240種類以上あるというG級武器

――次は武具の話を聞きたいと思います。G級武器にはどんな特徴があるのでしょうか?

木本氏: まず数としては、G級武器だけで240種類以上あります。G級武器には独自システムとして「シジル」というものが入ります。武器に焼き付けるもので、イメージとしては装飾品に近いものですが、スキルとは別系統の特殊効果が発動されます。武器をカスタマイズし、自分独自の性能のものに伸ばしていく、というイメージです。「シジル」は1つにつき3つまで効果が乗るのですが、その効果は生産時にランダムで決まります。何度も「シジル」を作って、自分の気に入るものを作ってもらうという遊び方になります。

――「シジル」も素材を集めて生産するのですか?

木本氏: 素材は基本的にG級のものになります。「シジル」にはモンスターごとのレシピがあり、その素材から作れる「シジル」を選択できます。モンスターごとに出やすい効果があり、ランダムながらある程度の傾向があります。

――これは既存のスキルとは別枠なのですね?

木本氏: はい。スキルが10枠埋まっていても、それとは関係なく効果が発動します。また、既存のスキルとは異なり、シジルの特殊効果は表示されているパラメータの数値がそのまま反映されます。

――G級防具についてはどうなっていますか?

木本氏: こちらもG級だけで50シリーズ以上が入ります。特殊効果としては、G級防具を3部位以上装備するとスキル枠が11枠、5部位で12枠に増えます。さらに3部位以上装備するとG級クエストでは攻撃力の上昇効果もあります。

 またG級防具は、G級スキルと呼んでいる強力なスキルが発動します。さらにG級防具を最終強化すると、今度はそれを精錬し、装飾品に変えられます。その防具についているスキルを全て引き継ぐわけではないですが、特徴的な部分を抜き出した装飾品に変えられます。この装飾品はG級防具以外の既存の防具にも装着でき、普通の装飾品と同じように使えます。秘伝防具や覇種防具など既存の防具に付けてG級スキルを発動させることも可能です。

発動スキル枠が増えるなど、メリットがさらに増えるG級防具

――スキル枠が増えるというのは、発動スキルを選べるわけではなく、発動優先順もこれまでどおりと考えていいですか?

木本氏: 発動順についてもそのままです。そこを変えると過去に構築していた装備が全て変わってしまうので、変えていません。新しいスキルをどこに足すかによって、バランスを取っています。

杉浦氏: 選べるといいものしか入れなくなりますから、そこは変わりません。

――既存の覇種・狩護・秘伝防具については、「MHF-G」実装のタイミングでG級防具に強化できるのでしょうか?

木本氏: まず最初にG級防具を作っていただきたいという意図もあり、検討はしていますが、今回は覇種防具・秘伝防具のG級防具への強化はできません。

 ただし、新規で追加される狩護防具については、G級狩護防具への強化が可能です。既存の狩護防具への強化派生先追加は随時対応していく予定です。

――では覇種・秘伝防具については現状のままということですね。

木本氏: はい。今後のアップデートでの対応を検討しています。

杉浦氏: すでにG級に強化できることは発表していますが、入れるタイミングを見計らっています。「杉浦が入れるとは言ったがいつ入れるとは言っていない」と言うつもりはありません(笑)。常識的な範囲でちゃんと検討しています。

――G級防具の精錬で装飾品になるというのは、元の防具はなくなるのですか?

木本氏: はい。それもあって防具自体は今までの感覚より作りやすくしています。最初は勇気がいると思いますが、レアなスキルはそのG級防具にしか存在しませんので、たくさん防具を作っていただき、装飾品にして使っていただくという遊びを今回は目指しています。

――G級狩護防具は精錬できるのですか?

木本氏: できません。G級狩護防具は狩護防具のG級対応版という位置付けで、G級防具とは別物として扱っています。精錬できるのはG級防具のみです。

――今後、覇種・秘伝のG級防具が入っても、精錬には対応しないわけですね。

宮下輝樹氏: 覇種・秘伝に関しては検討中です。秘伝スキルが装飾品になったら大変ですよね(笑)。

――G級防具によるスキル枠拡張や攻撃力アップはG級狩護防具では発動しないのですか?

木本氏: 発動しません。

――新スキルはG級にならないと入手できないものになるのでしょうか?

木本氏: 一部の初心者向けスキルはG級以外の防具にも付きます。強力なスキルは全てG級スキルとして設定しています。

宮下氏: 基本的には登場する新モンスターの素材から作れる防具に、そのモンスターをイメージするような新スキルが付いている、というイメージです。そのスキルを装飾品として欲しければ、最後まで強化して、精錬して使うという流れになっています。

木本氏: 例えば雌雄一対になっている「オルガロン」に対して、新モンスターの「ミドガロン」は一匹狼なので、ソロプレイ時に効果を発揮するようなスキルになっています。

――武具関連では、新たに雷極、光、炎などの複属性が入ります。これはどういった仕組みになりますか?

木本氏: 今までの火や水のような単体の属性ではなく、属性を複数組み合わせたものになります。例えば雷極は雷と龍の両方のダメージが乗ります。ランダムではなく、常に両方が発動します。

――耐性に関しては、雷極は雷耐性と龍耐性の両方で計算されるわけですね。

木本氏: はい。雷が効かないモンスターが相手なら、龍のダメージだけが通ります。

新アクションだけでなく、大幅な武器種バランス調整も実施

武器種のバランスの話になると、あの人にあの武器種の話が行くお約束

――新アクションについての使用条件はなく、誰でも使えるのですか?

木本氏: はい。全てのプレーヤーが最初から使えます。派手な追加アクションから、細かく便利になっているものまであります。例えばランスには、「範囲ガード」というものが増えます。使用すると周囲にオーラが出て、その範囲内にいる味方全員を守るというものです。

杉浦氏: 「範囲ガード」はずっと前からやりたかったのです。PC版のベンチマークソフトを出した時、猟団防具を装備したガンランスの人が「デュラガウア」の氷からみんなを守るシーンがあったのですが、お客様から「ゲームでできないことをベンチマークでやるな」と怒られまして。いつか絶対やってやろうと思っていました(笑)。

――私はランスメインなので楽しみです。夢が広がりますね……。

宮下氏: でも「範囲ガード」を出し続けられるわけではないですから。

木本氏: ランス4人でローテーションしながらやるとかはありですね。

杉浦氏: ちょっと興ざめですけどね……私がやりたかったのはそれじゃないんで。

――自分から前に割り込んで仲間を守りたいと。

杉浦氏: そうそう。「俺がガードする」、「いや俺が!」みたいに。

宮下氏: 「杉浦さん攻撃してください」って言われますよ(笑)。

――G級専用のアクションが増えるわけではないのですか?

木本氏: 今回は全てのハンターに楽しんでもらえるよう、はじめから使えるアクションを増やしています。最近はモンスターの強さがぐっと伸びているので、このタイミングでいったんプレーヤーの方の強さも底上げしないとまずいなと感じていました。またアクションの見た目だけでなく、数字の部分でもかなりいじっています。ガンランスとかも……ね?

宮下氏: そこで私の方を見るんですか(笑)。ガンランス、超強いですよ! 超強いですから!

杉浦氏: ガンランスの問題の元凶は、なぜか宮下だということになっているのですが、今回それを木本が直したということになりました(笑)。

木本氏: でも今回、ガンランスが非常に強くなっているので、また調整が必要になるかもしれません。

宮下氏: 弱くしないでくださいよ!

――どうあれ変化は楽しみにしています(笑)。新アクションは入れ替えではなく、全て追加される形ですか?

木本氏: 現状できるものは、操作や性能が変更されているものはありますが、なくしたものはありません。

――現状3つある型のいずれでも新アクションは使えるのですか?

木本氏: はい。ただし型は何かのアクションを入れ替えているので、新アクションのベースになるアクションが差し替えの対象になっている型では使えません。

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(石田賀津男)