インタビュー

全サーバー対抗型ワールドレイドの実装やクラス調整など、「リネ―ジュ2」大規模アップデートが実装予定!

「リネージュ2」、13年間の歩みと今後の展開について新井Pにインタビュー

【次期アップデート】

今秋 実装予定

「リネージュ2」統括プロデューサーを務める新井友和氏

 エヌシージャパンが運営するMMORPG「リネージュ2」は6月15日、正式サービス開始より13周年を迎えた。現在ライブサーバー、クラシックサーバー共に、これを記念したイベントを開催している。あわせて6月24日、「りね2テレビ」において13周年記念生放送を配信した。

 今後は10年にわたって続いた「セブンサイン」最終章や、新たな試みであるサーバー対抗ワールドレイドボスの実装、いわゆる”不遇”クラスの調整など、コンテンツの大幅追加を含むアップデートを予定している。

 そこで、「リネージュ2」の13年間と今後の大規模アップデートについて、自身もヘビーな「リネージュ2」プレーヤーだという統括プロデューサーの新井友和氏にインタビューすることができたので、その内容をお伝えしたい。

【りね2テレビ 13周年記念生放送】

新井氏が語る、13年の「リネージュ2」の歩みと現在

――ご自身も「リネージュ2 」をプレイされているとのことですが、プレイ歴はどのくらいですか?

新井氏:私は7年か8年ぐらいですね。私がやり始めた時はちょうどネットカフェが沢山できてきていて、MMOが黎明期から全盛期に移った頃ですね。振り返ると13年という月日はすごいですね。

 私が当時持っていたPCのスペックはあまり良くなく、Pentium III、しかもビデオカードってなんぞやという感じで、ちょっと「リネージュ2」のプレイは厳しかった記憶があります。当時PCはとても高価で20万円近くしていましたから、なかなか新しいものを買えないんですよね。ネット回線はADSLの頃でしょうか。ですから自然と環境の整っているネットカフェに行くようになって、そこで私はそれこそ張り付いてずっとプレイしてました。

――当時Core 2 Duoっていうのが凄いらしい!みたいな話になってましたね。

新井氏:PCは、あっという間の進化ですよね。その後多数のゲームがリリースされていく中、13年もの間「リネージュ2」のサービスを続けられているのは、間違いなくユーザーの皆様に支えていただいたからだと常々思っております。

――13年前の「リネージュ2」はどのような運営状況だったのでしょうか?

新井氏:かつては韓国の開発の意向が強い状況で、日本独自の要素がほとんどないという状態でした。加えてアップデートの間隔が圧倒的に長い上に、今とは違って先取りで韓国の情報を得られる状況ではありませんでした。13年前の当時はアップデートをそのまま持ってくることが多かったんですが、ここ2~3年は、日本向けにアレンジしたコンテンツが入ることが多いですね。

――日本向けに調整されているものというと、例えばどんなコンテンツがありますか?

新井氏:ボス討伐用のインスタントダンジョンなどがそうです。最低入場人数が韓国では96人ですが、日本では48人と緩和されています。他にはアイテムの仕様や能力値などを調整しています。日本の方が比較的ユーザー攻略度が高いので、それに合わせたコンテンツの投入を心がけています。

――ユーザー攻略度といいますと?

新井氏:日本は他国の「リネージュ2」ユーザーさんと比べ、良い装備をしている傾向にあります。そこに合わせ、同じアイテムであっても、能力値などの仕様を日本向けにた調整をしています。

――ユーザー層はいかがでしょう。

新井氏:データによると平均年齢が35歳を超えています。「リネージュ2」を辞めたら他にやらないっていうお客様の声も頂いておりまして、今はスマートフォン然り、PCゲーム然り、コンシューマー然り多種多様な選択肢がある中で、「リネージュ2」を愛していただいて、本当にありがたいことだと感じています。

――「リネージュ2」がそれだけ長く愛される理由はどういうところにあると考えますか?

新井氏:ゲーム自体がシンプルイズザベストであるところと、あとは週末に大規模な対人戦があるというところだと思います。狩りをしてレベルを上げる。その実力を試すための攻城戦がある、頂上決戦として「オリンピアード」という高レベルのユーザー向けのエンドコンテンツがあります。また、チャットなどを通して他のユーザーさんとのコミュニケーションを主な目的として楽しんでくださっている方も多数いらっしゃいまして、ある意味「リネージュ2」にはSNSのような側面がありますね。

――特に「リネージュ2」のような古参MMOタイトルはそういった傾向がありますよね。ずーっと古い仲間と交流が続いているという。

新井氏:もうずっとその人たちと毎年オフ会をやって、ゲームをプレイして、戦争やって、攻城戦やって、というのが自然な流れとして定着しているんですよね。その中でユーザーさん自身の環境の変化もあり、結婚して、子供が生まれて、子供が小学校行ってというのもあって。

 私も今、当然現役のプレーヤーとしてプレイしているんですけれども、所属しているクランでは、今ちょっと子供のご飯の時間だから、とか、ちょっと熱出しちゃったかな、今日はもう落ちるね、とか、子供迎えに行ってくるね、とか。そういったコミュニケーションも取りながら、相手の環境を考えるということが若いころとは少し違ってできるようになってきているんです。ユーザーさんの中でもきっとそうだと思うのですが、若い頃は時間もあるのでゲームを優先して、「あそこにいくから何時間必要なんだよ!」とか言っていたと思うんですが、今はゲームに割ける時間も限られていますから。そこを上手く効率良くプレイしていただくために、コンテンツ内容の改変も行なっている状況ですね。

――今までの長い歴史がある中で、運営視点で印象的だった出来事はありますか?

新井氏:ワールドレイドボスという100人規模で挑むコンテンツが、実装後に初めて攻略された時は毎度印象深いです。やはり、ワールドレイドボスは、挑戦1回目でいきなり倒せるということは、ほぼないのです。それなりに調整してますし、めちゃくちゃ強いので(笑)。それを攻略したというユーザーさんが現われるのは毎回衝撃的ですね。

 直近ですと、去年の4月にアップデートした「ヘリオス」というワールドレイドボス、その前だと「リンドビオル」というレイドボスがおりました。それを討伐したユーザーさんが現われた時には、サーバーをまたいでおめでとうという祝福もあったりして。そこから攻略法がどんどん他のユーザーさんにも浸透して行き、その流れはやはりMMORPGだなというのを実感しました。運営視点では。

――ではその時プレーヤー視点からはどのように見ておられましたか?

新井氏:討伐したユーザーさんたちの情熱にただただ驚くばかりでした(笑)。

――レイドの攻略などコンテンツを楽しむためにはある程度の人数が必要だと思うのですが、現状サーバー間の人口比のバランスはとれていますか?

 今「リネージュ2」には12個のサーバーがあります。生放送でも少し触れたのですが、12個もサーバーがあると俗に言う過疎サーバーがどうしてもでてきてしまうのです。その解決策として今後はサーバー統合も考えているところです。しかし、いつ実行できるかというのは現状、正確にはお答えできません。

――運営としては前向きに検討しているということですね?

新井氏:前向きです、もちろん。

次期アップデートでクラシックサーバーには「アンタラス」、新規狩場などが実装!

――それでは次に、配信されるアップデートの内容についてお伺いします。

新井氏:まずはクラシックの方からご説明します。「The First Dragon of Classic ANTARAS」と言うキャッチコピーで、ワールドレイドボスの「アンタラス」を実装します。「ドラゴンバレー」という所の狩場の最奥にいる"地竜"です。

 入場人数は人数90人以上300人以下、入場レベルも76レベル以上ということでハイエンド向けのコンテンツになります。「リネージュ2」にはボスアクセサリーという特殊な能力を持ったアクセサリーがあるのですが、アンタラスからは「アンタラスイヤリング」というアクセサリーがドロップします。

――ドロップするアイテムの性能はライブサーバーのものと同じなのですか?

新井氏:少し仕様が違います。ライブサーバーと同じ性能の「アンタラスイヤリング」をそのままクラシックサーバーに持ってくると強すぎてしまうので、今のクラシックサーバーにあった能力値に調整しています。

――狩場も追加されるとのことですが、どういったものが実装されるのでしょうか?

新井氏:セブンサインの狩場です。「セブンサインシステム」というのがライブサーバーにはありまして、プレーヤーは「黎明」、「黄昏」いずれかの陣営に分かれて競争するコンテンツがあったのですが、そこで実装された「セブンサイン」の狩場をクラシックに追加します。ここはダンジョンのような狩場になりますので、ユーザーさんはソロで狩りをしたり、パーティで狩りをしたりと、狩場の選択肢が非常に増えるということです。

 もう1つの新規狩場の「忘れられた島」は、79レベルから82レベル以上向けの狩場となっておりまして、超ハイレベルなユーザーさん向けの狩場となります。島の東の方はパーティプレイ、西の方はソロプレイ向けになっています。ライブサービスでいうところの「太古の島」にあたるマップで、元はティラノサウルスなど恐竜がいる島だったのですが、今回リニューアルしておりますので、配置されるモンスターは全く違ったものになります。

 また、その島には新要素として30分単位でランダムに出現する「謎の宝箱」を配置しております。箱からはAグレード最上位武器の素材や非常に低い確率で武器が出現する可能性があります。なのでこの宝箱のポップアップだけ狙って来るユーザーさんもいるでしょうし、それを妨害するということでGvGも発生するでしょう。一方そこに居るモンスターも非常に強力なので、そうやすやすと張り付くこともできないし――というようなカオスな島になると思います。

――クラシックサーバーではAグレードの最上級武器は初実装でしたよね?

新井氏:Aグレード最上位の武器は今回のアンタラスアップデートで初めて投入されます。

ライブサーバーでは「セブンサイン」の最終章が実装。あわせて全サーバー対抗型ワールドレイドが初登場!

――続いてライブサーバーのアップデートについてお聞かせください。

新井氏:ライブサーバーでは、「THE PAGE : SALVATION Epic Tale of Aden」が実装されます。が、これはまだ仮のタイトルです。生放送でも触れましたが、これは韓国でのイメージとなり、日本だと、ちょっとイメージが違うかなと。実はヘリオスアップデートの時も、" SEALED MEMORIES 英雄と大聖杯”という感じでストーリーをサブキャッチにつけたりと日本独自で行っておりました。ユーザーさんに「リネージュ2」のアップデートなんだと認識してもらうために、

 そこはよく調整をしていくところです。このアップデートは「エピソード5.0」という最終章になりまして、10年ほど続いたセブンサインが遂に終わりを迎えます。それに合わせた新コンテンツとして、ワールドレイドの「エティス バン エティナ」を実装します。こちらは特徴的なコンテンツとなりまして、全サーバーの対抗型ワールドレイドという初の試みとなります。

 挑戦方法としては、新エリア「エティナ大神殿」を、全サーバーで同時に攻略をしてもらいます。ある意味では攻城戦のようなイメージで、1番早く門番を突破したサーバーが「エティス バン エティナ」にチャレンジできます。そして、「エティス バン エティナ」にチャレンジできなかったサーバーは、「カイン ヴァン ホルター」と戦うことになります。参加条件はレベル103以上、最小参加人数が70人以上となっておりまして、難易度の非常に高いコンテンツになっております。また、ブラックバード血盟の有効度ランクをレベル6まで上げていただくのも条件の1つです。

――「エティス バン エティナ」討伐に参加できるのは1サーバーということですが、そのほかのサーバーはどのような役割になるのでしょうか?

新井氏:「エティス バン エティナ」にチャレンジできるサーバーが決まると、他のサーバーは「カイン ヴァン ホルター」と戦うことになります。「カイン ヴァン ホルター」を倒しても、高価なレアアイテムが手に入りますので、全サーバー協力して戦っていくイメージですね。

――「エティス バン エティナ」や「カイン ヴァン ホルター」の討伐に成功すると、サーバーにも恩恵があるのでしょうか

新井氏:もちろんです。一定時間キャラクターの経験値がアップしたりするバフがかかります。

――参加条件がレベル103以上が70人ということで、人数を集めるのがまず大変そうですが、現状103レベル以上のプレーヤーさんは結構いらっしゃるんですか?

新井氏:いや、そんなに沢山いらっしゃるわけではないです。トップ層は105ぐらいの方もいらっしゃいますが、今はおよそ101~102ぐらいがメイン層で、103に上げるのは経験値的にも中々大変です。コンテンツの難易度から考えると、103で挑戦したらちょっと厳しいかなというくらいのバランスです。

――先行して実装されている韓国では、もう討伐されたのでしょうか?

新井氏:攻略に時間が掛かりました。「クセルス連合基地防衛戦」というのが2週間に1回ありまして、そこで成功して初めてコンテンツに挑戦できるという形になります。

――本当に難易度の高いコンテンツなんですね。

新井氏:そう簡単に倒せては面白くないので(笑)

“不遇”クラスに上方修正。「シーゲルナイト」はよりタンクらしく!

「シーゲルナイト」

――いわゆる“不遇”といわれるクラスに調整が入るとのことですが。

 アップデートではクラスのバランス調整も行ないます。例えば盾職でヘイト管理職の「シーゲルナイト」に調整が入ります。今回の調整の大きなコンセプトとして、職業別の特色をより強く発揮させるというのが狙いです。「フェニックスナイト」、「ヘルナイト」、「エヴァンステンプラー」、「シリエンテンプラー」、それぞれにコンセプトがあるので、そのコンセプトに合った代表的なスキルを1つずつ追加いたします。

――スキル追加以外にも調整が行なわれるのですか?

新井氏:基本的にはバランス調整です。シーゲルナイトは現状いわゆる不遇職で、ユーザーさんから強くしてほしい、改変してほしい、バランス調整してほしいという要望を沢山いただいていましたので、その声に応える調整となります。この調整によって、生放送でも触れましたが相当強くなります。また、勢力の図式が変わってくるかなと。

――生放送でも「ヤバいねこれ!」という声が上がっていましたね。

新井氏:生放送に参加していたのはPvPでも最上位クラスにあたる「英雄王」でした。彼らが言うくらいですから間違いないでしょう。今シーゲルナイトは「オリンピアード」っていう戦いの中で、正直厳しい戦いを強いられている状況です。オリンピアードは如何に5分間の戦いの間に相手にダメージを与えることを意識した戦いが多いです。シーゲルナイトは持続ダメージや単発ダメージを与えるのが得意な職ではなかったため、オリンピアードで活躍しにくい職業だったのですが、新しいスキルによって立ち位置が変わってくると思います。

――攻城戦にも影響が出そうですね。

新井氏:そうですね。攻城戦では、先陣を切って突っ込んでいっても全然死なない、という感じで、どっしりと構えてもらえるMMORPGのタンクの楽しみが味わえるかと思います。韓国でも3回ほど追加アップデートされておりまして、その内容を全てまとめた最新のものが入ります。

「イースエンチャンター」も大幅強化!

「イースエンチャンター」

――「イースエンチャンター」にはどのような調整が入るのでしょうか?

新井氏:「イースエンチャンター」の改変は"様々な場面でより多くの役割を"というコンセプトで行ないました。4次転職覚醒職は現在全部で35 種類あるのですが、その中でもイースエンチャンターは、6職と、数の多いクラスです。

 ハイエロファントのコンセプトは「アインハザードの権能」、ソードミューズは「精霊と魔法の歌人」、スペクトラルダンサーは「踊る黒い剣の残影」、ドゥームクライヤーは「戦乱と進撃の太鼓の音」。ドミネーターは「戦場で輝く先鋒」となっております。

 「リネージュ2」はバフが非常に重要なゲームですから、イースエンチャンターのバッファーとしての強みを生かす調整を行ないます。実はイースエンチャンターは人気のナンバーワンの職業なんです。ヒーラーとバッファーはソロでもパーティでも、GvGでも必ず必要になる職業です。ただ、戦力的には不遇な時代が続いていたので、このたびイースエンチャンターから調整をすることになりました。

――皆さんキャラクターは作っていて、人気はあるけれども不遇だったのですね。

新井氏:そうですね。今イースエンチャンターの中で1番人気なのは、「ハイエロファント」という職業なんですが、他のクラスは不遇な時代が非常に長くて、中でも「ドゥームクライヤー」と「ドミネーター」の2職は、抜きん出て不遇だったんです。「ドミネーター」は血盟専用のバッファーで、血盟員全員にバフをかけられる優秀なバッファーなんですが、逆に血盟に特化しすぎてパーティプレイやソロプレイには向かないのです。そのため、パーティ募集にも入りにくい職業でした。しかしそんなドミネーターを選択されている方には、不思議と心優しい方が多いんですよね。

――確かにMMOでいわゆる不遇職を愛するプレーヤーさんは優しい方が多い印象ですね。

新井氏:後はですね、「ポエムバフ」という既存のバフの上限はレベル4なのですが、それをレベル5まで拡張します。「イースエンチャンター」がより強力なバフを付与できるようになるという改変で、これらも含めた大規模改変によって「イースエンチャンター」活躍の場が、今後大きく広がります。実装時期は秋を予定しています。

――詳細な日程はまだ決まっていないのでしょうか?

新井氏:本当は夏に実装したいのですが……秋ですね(笑)

――バランス調整などで時間がかかるのでしょうか?

新井氏:調整もそうですし、日本でサービスを開始するときに声優さんに声を当てていただいたり、ローカライズ担当と共にストーリーを全部確認したりという作業が必要なので、どうしても最低でも2~3カ月かかってしまうのです。技術的な問題やタイミングの問題もありますので毎回最速でというわけにはいかないかもしれませんが、今後は3カ月、4カ月というなるべく短いスパンでやっていきたいなとは考えています。

「英雄王座決定戦」の今後、「リネージュ2 レボリューション」との関係について

――生放送で第4回の「英雄王座決定戦」についてお話されていましたが。

新井氏:そうですね。年内の開催を目指して計画中です。

――今回の「英雄王座決定戦」では初めて賞金が出るとのことですが、この先も賞金付き大会のような形で開催していくのでしょうか?

新井氏:ゆくゆくはe-Sportsのような感じにしたいという想いがあります。「リネージュ2」もe-Sportsを意識しなくちゃいけないなと思っているのですが、MMORPGのe-Sportsというのはバランス的な面でも本当に難しいです。ステータスなどの均一化や、キャラ性能ではなくて純粋に腕だけで勝負していただける場も今後、検討していく事項です。

 また、「リネージュ2 レボリューション」も話題になっています。モバイルから「リネージュ2」を知って、PCで「リネージュ2」をプレイし始めてくれるユーザーさんに対して何かしらプレイするモチベーションになるコンテンツを作っていきたいと思っております。そこで「英雄王座決定戦」という注目度の高いものを用意して、ムーブメントを起こしたいという意図もあります。多数のユーザーさんに参加してもらえるコンテンツにしていきたいと思っており、考えている最中です。

――韓国ではサーバーをまたいだ「ワールドオリンピアード」などもありますが、こちらは日本では実装しないのですか?

新井氏:今のところ、日本では実装する予定はありません。日本では「英雄」という称号に誇りを持って、一生懸命プレイしてくださる方が多いのですが、「ワールドオリンピアード」を実装してしまうと、その「英雄」が減ってしまい、ユーザーさんのモチベーションを削いでしまうので、実装の予定はありません。難しいところではあるんですけどね。コンテンツはオリジナルのものも入れたいっていうのはあるんですけれども、日本サーバーという視点からみて良いもの、悪いもの切り分けをして、良いものをより伸ばしていくという方向性で今後もアップデートを行なっていきたいと思っています。

――先ほど「リネージュ2 レボリューション(レボリューション)」のお話が出ましたが、「リネージュ2」とはどのような関係になるのでしょうか?

新井氏:「レボリューション」はNCSOFTのライセンスアウトのタイトルになります。運営はネットマーブルさんとなります。

――ゲーム内容やバランスに関して調整したりはしているのですか?

新井氏:しておりません。「レボリューション」と「リネージュ2」は完全に独立したタイトルということになります。ただ、「リネージュ2」というタイトルが様々な展開で広がっていくというのはとてもいいことだなと思っています。

 また、これをきっかけに、改めて我々「リネージュ2」の良さを思い起こし復帰してくださるユーザー様もいらっしゃるかと思います。そういった私たちのゲームを楽しんでくださるユーザーの皆様が次期アップデートや14年目の「リネージュ2」にさらなる期待感を持ってプレイしてくださるよう、楽しみ盛り上がっていただけるような各種イベント等をすでに計画済みですので、お楽しみにしていただければと思います。

――本日はありがとうございました。