世界にサーキットは数あれど、コークスクリューを持つのはここだけ。カリフォルニア州、モントレー近郊、ゴールデン ヒルズの中に建てられたマツダレースウェイラグナセカは、高低差14メートル、ビルでいえば5階建て相当の急激な下りの S 字カーブでその名を馳せてきた。この手強い複合コーナーは、クルマの限界を幾度となく試してきたとともに、モーター ファンの間で「the Pass」の名で語り継がれてきたオーバーテイクの舞台でもある。1996年のCARTレース、ファイナルラップのことだ。2 位につけていたAlex Zanardiは、コースクリューへの進入箇所で、オーバーテイク後にコース外に出るラインどりを選択し、トップの Brian Herta を抜き去った。観客、アナウンサー、そしてレーサーたち、目撃した全員の度肝を抜いた、モータースポーツの歴史でもひときわ印象的なシーンの1つである。もちろん、1957 年の設立以来、ラグナ セカでは、Zanardi の衝撃的なオーバーテイク以前から、様々なドラマが起こってきた。コース誕生の直接のきっかけとなったのは、デル モンテ フォレストで開催されていたぺブル ビーチ ロード レースがあまりに危険と判断されたことだ。ほどなく、デル モンテからそう遠くない乾燥湖(スペイン語で “laguna seca) でコースの建設が始まった。この土地では、第二次世界大戦が終わるまでは、フォート オード駐屯地の軍の射撃演習が行われていた。この 2.2 マイル(約 3.54 km) のトラックでは、その歴史を通して、Can-Am、Trans Am 、Champ/CART 、ALMS など数多くの自動車レース、2 輪レースが開催されてきた。コースの各所に、アンドレッティ ヘアピン(第2コーナー)、 ラホール ストレート(第6、第7コーナーの間)、レイニー カーブ(第9コーナー) などそうそうたるドライバーの名が愛称として残っているのもその名残だ。高低差に富み、ストレートも短い、ここラグナ セカでは、鋭い加速とブレーキ反応に重きを置いたチューニングのクルマが、勝利を収めてきた。
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