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観客の興奮は最高潮に! 新宿で世界最強の召喚士を決める「サマナーズウォー: Sky Arena」世界大会「SWC2024 WORLD FINALS」観戦レポート
新星KELIANBAO選手が、史上初の三度目の優勝を狙う強豪LEST選手を破り優勝
- 提供:
- Com2uS Japan
2024年11月11日 17:59
- 【SWC2024 WORLD FINALS】
- 11月9日 開催
「サマナーズウォー: Sky Arena」の世界大会の優勝者を決める「SWC2024 WORLD FINALS」が、11月9日、新宿の新宿住友ビル 三角広場で開催された。
「サマナーズウォー: Sky Arena」はCom2uSがAndroid/iOS/PC向けに配信しているターン制収集型RPGである。ゲーム内には数多くのモンスターが登場し、それらを召喚してパーティを組んで戦う。1人でプレイするのももちろん楽しめるが、対人戦も大きく盛り上がっているゲームだ。
今回開催された「SWC2024」は本作の世界大会で、賞金総額は14万ドル(約2,140万円)という非常に大規模な大会だ。
世界大会は過去に複数回開催されているが、2024年の決勝戦の開催地は日本となった。会場には日本のファンから海外のファンまで多く訪れていたのはもちろん、海外からの取材陣も訪れていた。それほどにグローバルな地域での人気を感じさせた。
本稿では、そんな熱気に包まれたイベントの様子をレポートしていく。
熱気と一体感に包まれた会場
会場となった新宿住友ビルの三角広場は、イベント開始時の12時頃には陽の光が差し込む明るい空間だった。しかし試合が進むにつれて日が暮れ、静まり返った会場は光の演出が映える幻想的な空間へと姿を変えていく。
会場の明るさと反比例するように、観客の熱気は試合の進行とともに高まっていった。準決勝・決勝戦ともなると観客の興奮は最高潮に達し、長時間のイベントにもかかわらず、後半になっても観客が疲れたりテンションが下がるようなことは感じられなかった。
そして、入場時に配布されたスティックバルーンは、試合開始前や白熱したシーン、試合終了後など、観客の興奮を表現する道具として活躍し、フィジカルなスポーツの大会さながらの演出になっていた。
また、会場にはアトラクションコーナーも用意され、試合開始前やインターバルの時間に楽しむことができ、参加者にはグッズも配布された。優勝選手予想のコーナーでは、訪れたファンたちが熱心に予想する姿も見られたし、応援ボードを書くコーナーでは、推し選手や地域名を書いたボードを書いているファンの姿も多く見られた。とにかく選手と観客が一体となって大会を盛り上げる雰囲気が随所で感じられた。
さらに、物販コーナーには多くのファンが列を作り、その人気ぶりを実感させた。
年齢層も幅広く、小学生から大人まで幅広い層が楽しむ姿が見られた。これは本作のプレイヤー層の広さと懐の深さを示す好例と言えるだろう。グッズを購入したり、アトラクションで遊んだりする来場者たちの笑顔からは、長く愛され続けているゲームならではのゲームに対する愛を感じることができた。
世界12カ国の精鋭が集結した激戦
本大会には世界各地の予選を勝ち抜いた12名の精鋭が集結した。ヨーロッパ、アジアパシフィック、アメリカなど、まさに世界規模の戦いとなった本大会。
出場選手は、TRUEWHALE選手(アメリカ)、LADRILLO-OS選手(チリ)、ZEZAS選手(ブラジル)、NEF選手(ドイツ)、STARTIIK選手(ベルギー)、ISMOO選手(ドイツ)、PU選手(ベトナム)、KUROMI選手(韓国)、KELIANBAO選手(シンガポール)、LEST選手(中国)、H.FROG選手(中国)、そして日本代表のKANITAMA選手である。
中でも注目を集めたのは、開催国・日本のKANITAMA選手と、過去のSWCで唯一の2度の優勝を誇るLEST選手だった。特にLEST選手は事前の優勝者予想で最も多くの票を集め、史上初の3度目の優勝への期待が高まった。
「サマナーズウォー」のPvPは、モンスターの属性相性やリーダースキル、キャラクターのステータス、バフ・デバフの駆け引きなど、高い戦略性を持っている。4体のモンスターを選び、それぞれのスキルを駆使して戦う本作では、先手を取れるかどうかが勝負の分かれ目となることも多い。
さらに、各モンスターに装備できる「ルーン」によって、同じモンスターでも異なる役割を持たせることができる点も本作の特徴だ。事前の準備段階での戦略、試合開始時のピック/バンによるキャラクター選択、そして実戦でのゲージ管理まで、様々な要素が絡み合う奥深い対戦が展開されるのだ。
そして、各選手にはそれぞれの物語があり、勝利への思いがある。この激戦の舞台で、どのようなドラマが生まれるのか。まさに目が離せない展開が繰り広げられた。
準々決勝戦の熱戦
準々決勝、地元日本代表のKANITAMA選手はドイツのISMOO選手との対戦となった。
セット1を落とし0-1とリードを許す展開となったが、セット2では一時劣勢に立たされながらも諦めない姿勢で見事な逆転劇を見せ、会場から大きな歓声が上がった。しかし、セット3では運に見放され、僅差で倒しきれなかったモンスターを起点に逆転を許す。
1-2と後がなくなったセット4では、序盤から厳しい展開が続き、リズムを作れないまま投了となった。KANITAMA選手は初戦敗退という結果に終わったものの、観客からはその健闘を称える大きな拍手が送られた。
そして、2度の優勝経験を持つLEST選手は、ベルギーのSTARTIIK選手と対戦。
初戦から意外性のあるモンスター選択で会場を沸かせたが、セット1はSTARTIIK選手に軍配が上がる。しかし、ここからが本領発揮で、セット2では見事な盤面コントロールを見せて1-1の同点に追いつく。セット3を落として王手をかけられるも、再び予想外のピックで会場を驚かせ、巧みな受けと反撃でフルセットまで持ち込んだ。
最終セットでは新たな盤面コントロールを披露し、会場からの大歓声の中で勝利を収めた。STARTIIK選手も、その実力に敬意を表するように拍手を送っていた。まさに、世界王者の実力を見せつける試合展開となった。
激闘を制した4強の戦い
準決勝第1試合は、SWC初出場となるシンガポールのKELIANBAO選手と、ドイツのNEF選手の対戦となった。
第1セットから、KELIANBAO選手の圧倒的な強さが際立つ。スピード勝負に持ち込んだNEF選手の策は通じず、完封に近い形で序盤戦を制した。続く第2セットでは、前セットとは異なるアプローチを見せる。スピードではなく、巧みなピック選択で相手を圧倒。異なる戦術でも優位に立てることを証明し、その実力の高さを見せつけた。NEF選手の表情からは苦悩の色が濃くなり、実況からも「いやぁ、強いですね……」という感嘆の声が漏れる展開となった。
2-0とリードを奪ったKELIANBAO選手は、このまま準決勝を突き抜けるかと思われたが、第3セットで意外な展開が待っていた。追い詰められたNEF選手が、まさに祈るような思いで仕掛けた一手が功を奏し、運も味方につけて辛くも1セットを奪還。それまでの展開を考えれば奇跡的な1勝であり、会場からは大きな歓声が沸き起こった。
しかし第4セットは、やはりKELIANBAO選手の実力が勝る。余裕の表情を見せるKELIANBAO選手に対し、祈るような表情を見せるNEF選手。だが、KELIANBAO選手の立ち回りの前には及ばず。3-1でKELIANBAO選手が決勝進出を決めた。
準決勝第2試合は、SWC史上初の3度目の優勝を狙うLEST選手と、日本代表KANITAMA選手を下してきたISMOO選手という、注目度の高い対決となった。
第1セットから、試合の様相は予想外の展開を見せる。LEST選手は、自身が多くピックしてきたモンスターから大きく外れるピックをする。そこに対応するISMOO選手の両者の駆け引きは実況陣の予想を越えていた。
初手から圧倒的な展開でISMOO選手が第1セットを奪取。その流れのまま第2セットも、実況陣ですら読めない展開を作り出したISMOO選手が制する。スキルコントロールとゲージコントロールの絶妙な采配で、まさかの2-0のリードを奪った。
LEST選手としては王手をかけられた第3セット、ここでLEST選手の底力が発揮される。バン/ピックの段階から完璧な布陣を敷き、ほぼストレートと言える形で1セットを奪還。続く第4セットでも、ピックからの判断で戦い方を柔軟に変化させ、見事な試合運びで連取に成功。一気に2-2の同点に追いつく。
運命の第5セット。試合の行方を分けたのは序盤のスタン効果の成否だった。LEST選手は安定感のある布陣で、開始直後から圧倒的な展開を作り出す。堅実かつ強固な戦い方で、相手に隙を与えることなく勝利を収めた。
KELIANBAO選手とLEST選手の頂上決戦
決勝戦は、圧倒的な強さで勝ち上がってきたKELIANBAO選手と、追い込まれた状況から諦めない試合で窮地を乗り越えてきたLEST選手の対決となった。これまでの試合で最高の歓声が会場に響き渡る中、試合が始まった。
第1セットは、KELIANBAO選手の速攻が決まる。速度勝負に持ち込んだ展開で、序盤から形勢を掴み、そのまま圧倒的な内容で先制。第2セットでは、序盤からスタン効果を決めたKELIANBAO選手が優位に立つも、LEST選手がカウンターで応戦し、1-1の同点に追いつく。第3セットは再びKELIANBAO選手が序盤から完璧な盤面コントロールを披露し、最初の行動権を掴んだ優位性を最後まで手放すことなく勝利を収めた。
第4セットでは、KELIANBAO選手が意表を突くピックで会場を沸かせる。序盤こそKELIANBAO選手のペースだったものの、LEST選手が粘り強く反撃。しかし、最後の1対1の局面で爆弾とスタン効果が決まり、KELIANBAO選手が3-1とリードを広げた。
BO7(Best of 7)形式で行われる決勝戦で、王手をかけられたLEST選手だが、ここで真価を発揮。これまでの試合では見せてこなかった切り札モンスターを投入し、見事に1セットを奪還。さらに第6セットでも、ギリギリまで追い込まれながらも上回る盤面コントロールを見せ、3-3のフルセットに持ち込んだ。
そして、運命の最終セット。KELIANBAO選手が優位に試合を進めるも、LEST選手が運を引き寄せたかに見えた瞬間、KELIANBAO選手も運を掴みさらなる反撃を見せる。会場の観客全員が息を呑む緊迫した展開の中、最後の勝利を掴んだのはKELIANBAO選手だった。
試合後、優勝トロフィーを手にしたKELIANBAO選手は「本当に楽しかったです。どの選手も本当に強くて勝てたことは運が良かったです」と、謙虚に喜びを語った。初出場での優勝という快挙を成し遂げ、新たなチャンピオンの誕生となった瞬間だ。
筆者は「サマナーズウォー: Sky Arena」の世界大会を初めて取材したが、その体験は予想以上に印象に残った。ゲーム自体の持つ戦略性や駆け引きの面白さはもちろん、各地域の予選を勝ち抜いてきた選手たちの物語、過去の大会から続く歴史と伝統、そしてそれらを熱狂と興奮とともに見守るファンの存在。これらすべての要素が交差し、SWCという大会の面白さと盛り上がりを作っているのだと実感した。
「サマナーズウォー: Sky Arena」は今年で10周年を迎えた。しかし、その盛り上がりは衰えることをしらない。来年は日韓大会の開催など、様々な取り組みが予定されているという。
奥深いゲーム性と、これまでに生まれてきた数々のドラマ、そしてその積み重ねによって築かれた強固なコミュニティ基盤。これらを考えれば、来たる日韓大会もまた、新たな歴史の1ページを刻むことは間違いないだろう。
まずは「サマナーズウォー: Sky Arena」をダウンロード!
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