使って試してみました! ゲームグッズ研究所

あなたの手元にスライムが現われた!
使って良し飾って良しのPS4用「スライムコントローラー」を試してみた

連載第385回

 当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。

 ついに発売された「ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて」! これに合わせ、過去にもシリーズ作とともに発売されてきた「スライムコントローラー」が今回も発売されている。スライムの姿そのままでありつつも、しっかりとプレイステーション 4用コントローラーの機能を備えているという、飾るも良し使うも良しのコントローラーだ。その作りや使用感を試してみた。

飾ってスライム、手に取ってコントローラー!ついにワイヤレスになったPS4用「スライムコントローラー」

 かつてプレイステーション 2用のコントローラーとして発売されてきた「スライムコントローラー」だが、この2017年、「ドラゴンクエストXI」の発売に合わせて久々の復活!PS4用として、ついにBluetoothでPS4と通信するワイヤレスコントローラーになった。

 まずは外観だが、正面から見た時はコントローラ的な部分は見えずスライムそのもの。飾って楽しむものとしか思えない見た目になる。大きさは、幅/奥行きともに約145mmの円形。高さは約124mmとなっており、横幅だけで言うとDUALSHOCK 4に近いサイズ。ただ、円形なので奥行きもだいぶあるし、重量も約280gと少し重さがある。

 このスライムの底面に、コントローラーとしての各種ボタンが全て並んでいるのが、このコントローラー最大のポイント。ただの置物と思っていた人が見たら驚くこと間違いなしだ。

 搭載されているボタンはDUALSHOCK 4と同様で、アナログスティック、方向キー、○/△/□/×ボタン、L1/L2/R1/R2ボタン、PSボタン、SHAREボタン、OPTIONSボタン、タッチパッドがある。PSボタンはPS4の電源オンやスリープモードからの復帰にも対応している。スライムの背面側にあるL1/L2/R1/R2ボタンは、L2ボタンとR2ボタンがトリガータイプではなくボタンタイプになっている。

 一方で機能面ではDUALSHOCK 4と比べると、ライトバー、振動機能、ステレオヘッドフォン.マイク端子、モーションセンサー、スピーカーは搭載されていない。あくまでDUALSHOCK 4の基本的な機能を備えている互換コントローラーとなっている。

 また、DUALSHOCK 4にはない連射機能を搭載している。連射機能と連射ホールド機能を備えていて、連射は方向キー/○/△/□/×/L1/L2/R1/R2ボタンに設定可能。連射ホールドは○/△/□/×/L1/L2/R1/R2ボタンに設定可能となっている。連射速度は20/秒、12/秒、5/秒に切り替えられる。

正面から見るとただのスライムだが、底面や背面にはコントローラーの各種スティックやボタンが搭載されている。横幅はDUALSHOCK 4にほど近いが、円形なので奥行きや高さがある

 スライムの表面はマット加工が施されていて、スベスベしっとりとした手触りになっているのが妙にスライムっぽさを感じさせる。目や口はプリントではなく別パーツがはめ込まれている。

 製品にはコントローラー本体のほかに、充電用のmicro USBケーブル(ケーブル長:2m)と、ディスプレイ用の台座が同梱されている。この台座はスライムの底面にあるアナログスティックを圧迫しないよう、スティックの形状に合わせた凹みがつけられている。

スライムコントローラーの底面はアナログスティックの先端があるのだが、台座にはスティックを圧迫しないように凹みがつけてある
スライムコントローラーを手に持ったゲームプレイ中のスタイル。逆さまなスライムを両手ですくい取るような持ち方だ

 実際にゲームプレイに使ってみた。まずはPS4本体への登録だが、ケーブル接続ではなくBluetooth機器としての登録を行なう必要がある。登録の手順は、スライムコントローラーのSHAREボタンとPSボタンを長押しするとペアリング待ち受けモードになるので、PS4の「周辺機器設定>Bluetooth機器」の画面で登録すれば完了だ。

 登録後の使い方はDUALSHOCK 4と基本的には変わらない。PS4の画面ではバッテリー残量もしっかり表示される。

 コントローラーとして手に持ったときの感触は独特。円形のコントローラーを両手で下から支えるように持つので、お茶碗とか丼の器を持っているような感じに近いものがある。手触りの方はというと、前述のようにマット加工がされているのでスベスベとしており気持ちがいい。

 アナログスティックやタッチパッドが底面に平らに並んでいる一方で、方向キーや○/△/□/×ボタンは少し斜めについているのが独特。L/Rボタンも含めて、ちょうどよく指がボタン類に届くようになっている。

 ボタン類の感触を見ると、タッチパッドやL/Rボタンは少しパコパコとした軽い感触だが、○△□×ボタンの感触はしっかりとしたクリック感があって押下感が良い。

 アナログスティックはあまりスライムの底面から突起が出ないようにということだと思うのだが、凹みの中に搭載されていて、スティック先端が触れるような作りになっている。ただ、スティックを最大まで倒したときに、スティックを操作している親指が凹みのフチに当たってくるのが少し気になった。ただ、ここは使い始めには違和感があったのだが、慣れれば問題なくなった。

スライムとしての見た目も楽しめるコントローラーでありながら、プレイもしっかりできる実用性も確保されているのが、最大のポイント。コントローラー全体のマットな手触りや操作の感触、いずれも良好だ
アナログスティックは先端が飛び出しすぎないように凹みの中に搭載されているのだが、指がフチに当たるのが少し気になるところ。凹みがもう少し斜めの傾斜がついていたらより良かったかもしれない

 独特な形状のコントローラーなだけにアクションゲームなど激しく操作するジャンルのプレイにはちょっと向いていないとは思うのだが、「ドラゴンクエストXI」をはじめとしたRPGジャンルのプレイであれば快適に行なえる。

 このスライムコントローラーの魅力はなんといってもその外観。プレイ中はコントローラーとして特に意識することもなく使っていくわけだが、ふとした合間に置くと、スライムと目が合ってなんだかにんまりしてしまう。

 ファンアイテムではあるが、見た目を楽しむオブジェとしても、ゲームプレイを盛り上げるコントローラーとしての実用性もある、ユニークなアイテムだ。