■ 2010年12月第2週分 ■


 この連載は、ニンテンドーDSi、PSP、PS3、Xbox 360、Wiiと家庭用ハードではもはや当たり前となった感もある「ダウンロード販売」によるソフトウェアやコンテンツ(以下、DLC)の最新情報を1週間単位でレポート。また、様々なタイトルのレビューも掲載していく予定だ。ダウンロード開始間近なタイトルやリリースが決定したタイトル、そして過去のタイトルまでフォローするので、DLタイトルをチェックするのに役立てれば幸いだ。


■ 11月30日(火)~12月31日(金)ダウンロード販売開始予定一覧 ■



プラット
フォーム
タイトルメーカージャンル価格その他
11月30日

PS3
レッド アンド ゴールド ギャング オブ ザ ワイルドウエストサイバーフロントTPS1,500
円
オリジナル

PS3
電撃PlayStation 電子版 白騎士物語 -光と闇の覚醒-アスキー・メディアワークスPlayView for Games300
円
オリジナル

PSP
マイコミBEST 麻雀覇王ポータブル 段級バトル毎日コミュニケーションズ麻雀1,200
円
UMDDL

Wiiウェア
カラーズラックプラスアクション800
Wiiポイント
オリジナル

Wiiウェア
漢検 みんなでわいわい漢字脳アイイーインスティテュート漢字学習800
Wiiポイント
オリジナル

GOD
クロスエッジ ダッシュアイディアファクトリーRPG2,480
MSP
3,600
円
(クレカ購入)
GOD
12月1日

DSiウェア
あなたの楽々エレクトリックギター河本産業楽器シミュレーター200
DSiポイント
オリジナル

DSiウェア
レーダーウォーシリーズ 軍人将棋WaiSテーブル200
DSiポイント
オリジナル

XBLA
Unbound SagaXbox LIVE アーケードアクション800
MSP
オリジナル
12月2日

PSP
アイドル雀士 スーチーパイⅣ ぽ~たぶるサイバーフロント美少女対戦麻雀3,800
円
UMDDL
12月7日

PSP
一生遊べる 東大将棋詰将棋道場毎日コミュニケーションズ将棋1,200
円
UMDDL
12月8日

DSiウェア
クイズ音楽の時間~JOYSOUND Wii SUPER DX専用キョクNAVI付~ハドソンクイズ&Wii用カラオケ選曲ツール200
DSiポイント
オリジナル

DSiウェア
キャラ・パシャ!ハローキティ日本コロムビアキャラクター写真フレームソフト500
DSiポイント
オリジナル
12月9日

PS3
フレ!フレ!ボウリングソニー・コンピュータエンタテインメントスポーツ1,900
円
BDDL
12月15日

PCA
弁慶外伝ハドソンRPG600
円
移植[PCE]

DSiウェア
キャラ・パシャ!きかんしゃトーマス日本コロムビアキャラクター写真フレームソフト500
DSiポイント
オリジナル
12月22日

DSiウェア
ローラーエンジェルス パシャッと大作戦スターフィッシュ・エスディガールズローラーアクション800
DSiポイント
オリジナル

PSP
The 3rd Birthdayスクウェア・エニックスシネマテイッック・アクションRPG4,980
円
UMDDL
12月配信予定

VC
高橋名人の冒険島IIハドソンアクション500
Wiiポイント
移植[FC]

VC
ファイナルファンタジーUSA ミスティッククエストスクウェア・エニックスRPG800
Wiiポイント
移植[SFC]

VC
ラッシングビートジャレコアクション800
Wiiポイント
移植[SFC]

VC
1942カプコンシューティング800
Wiiポイント
移植[AC]

VC
ブラックドラゴンカプコンアクション800
Wiiポイント
移植[AC]
配信日未定

VC
得点王 ~炎のリベロ~D4エンタープライズスポーツ900
Wiiポイント
移植[NG]

VC
ワールドヒーローズパーフェクトD4エンタープライズ対戦格闘900
Wiiポイント
移植[NG]

GOD
ザ・コンビニ 200Xハムスター経営シミュレーション2,000
MSP
2,940円
(クレカ購入)
GOD

VC
RELICSD4エンタープライズアクション800
Wiiポイント
移植[MSX]

 ※表中の「VC」はバーチャルコンソール、「GA」はゲームアーカイブス、「PCA」はPCエンジンアーカイブス、「XBLA」はXbox LIVE アーケード、「GOD」はゲーム オンデマンド、「FC」はファミコン、「SFC」はスーパーファミコン、「N64」はNINTENDO64、「MS」はマスターシステム、「MD」はメガドライブ、「PCE」はPCエンジン、「AC」はアーケード、「UMDDL」は「UMD ダウンロード」、「BDDL」は「ブルーレイディスク ダウンロード」、「GW」は「ゲーム&ウオッチ」、「DS」は「ニンテンドーDS」、「NG」は「NEOGEO」、「WM」はWindows Mobile、「MSP」はマイクロソフトポイント、「DC」はドリームキャストを指します。
 この表は毎週、配信タイトルを追加し、月単位で更新していきます。配信タイトルは当日まで配信が明らかにならないこともあるため、過去に遡って更新することもあります。



11月30日にWiiウェア「カラーズ」(800Wiiウェア)が配信された。「カラーズ」はウィルスに支配されてしまった惑星を助けるべく、カラーズとなってUFOに乗り、ウィルスを退治するアクションゲーム。WiiリモコンでUFOを誘導し、同じ色のウィルスに体当たりして攻撃する。異なる色だと逆にダメージを受けてしまう。最大3人までの同時プレイにも対応している
(C) Exkee 2008-2010

 今週も様々なプラットフォームにおけるDLCの情報を紹介していく。

・DSステーション
 DSダウンロードサービスとして、11月25日から「不思議のダンジョン 風来のシレン5 フォーチュンタワーと運命のダイス 体験版」、「メタルファイト ベイブレード 頂上決戦!ビッグバン・ブレーダーズ 体験版」、「たまごっちのなりきりチャレンジ 追加データ たまごっちドーナツ」が配信。

 「マックでDS」において、12月17日から1月11日まで「ポケットモンスター ブラック/ホワイト」の「なぞのタマゴ」がもらえるキャンペーンを実施。「なぞのタマゴ」は全3種類あり、1本のソフトで受け取れるのは1回のみとなっている。

・ニンテンドーDSiショップ
 DSiウェアとして、12月1日から手軽にエレキギターサウンドを体感できるギターシミュレーター「あなたの楽々エレクトリックギター」(200DSiポイント)、スパイや爆弾など新要素の加わった軍人将棋も楽しめる「レーダーウォーシリーズ 軍人将棋」(200DSiポイント)が、12月8日から音楽に関連する200問のクイズに加え、Wii「カラオケJOYSOUND Wii SUPER DX」のリモコンにもなる「クイズ音楽の時間~JOYSOUND Wii SUPER DX専用キョクNAVI付~」(200DSiポイント)、ハローキティのフレームや素材を使って撮った写真を加工できる「キャラ・パシャ!ハローキティ」(500DSiポイント)が配信。

 11月30日から「漢検DSトレーニング」のDLCとして、新常用漢字に対応した問題の配信を開始。配信される問題は、11月30日の内閣告示に合わせて追加される196字の新常用漢字に対応したものとなっている。配信は専用のQRコードを利用して行なわれ、DSi、DSi LLのカメラ機能を使って読み込むことで問題を追加することができる。QRコードは公式サイトなどで公開される。

・Wiiショッピングチャンネル
 11月30日から漢検の過去問題をクイズ感覚で手軽に楽しめる「漢検 みんなでわいわい漢字脳」(800Wiiポイント)が配信。

 12月のVC配信タイトルが決定。「高橋名人の冒険島II」(500Wiiポイント)、「ファイナルファンタジーUSA ミスティッククエスト」(800Wiiポイント)、「ラッシングビート」(800Wiiポイント)、「1942」(Wiiポイント)、「ブラックドラゴン」(800Wiiポイント)が配信される。

・PlayStaton Store
 2010年12月1日~2011年1月5日まで「PlayStation Store 年末年始キャンペーン」が開催中。期間中、PlayStation StoreまたはPlayStation Homeで合計1,000円以上購入された方の中から抽選で、「プレイステーションを遊びつくすグッズ」、または「プレイステーション ネットワーク チケット」3,000円分が1,000名にプレゼントされる。プレゼント内容は下記応募期間によって異なる。

 ・第1期 2010年12月1日~2010年12月7日
 メモリースティック(32GB)「MS-HX32A」 + バッテリーパック(2200mAh)ピアノ・ブラック「PSPJ-15007」×50名
 「プレイステーション ネットワーク チケット」3,000円分×150名

 ・第2期 2010年12月8日~2010年12月14日
 地上デジタルレコーダーキットtorne.対応外付けHDD(1TB)「HD-AV1.0TU2/SC」×50名
 「プレイステーション ネットワーク チケット」3,000円分×150名

 ・第3期 2010年12月15日~2010年12月21日
 PSP go ピアノ・ブラック「PSP-N1000 PB」+PSP go ポーチ ブラック「SCZM-92084」×50名
 「プレイステーション ネットワーク チケット」3,000円分×150名

 ・第4期 2010年12月22日~2011年1月5日
 地上デジタルレコーダーキットtorne.「CECH-ZD1J」+BDリモートコントローラ「CECHZR1J」+ワイヤレスキーパッド「CECHZK1JP」×50名
 PlayStation Move スターターパック「CEJH-15008」+PlayStationRMove モーションコントローラ「CECH-ZCM1J」+スポーツチャンピオン「BCJS-30053」+PlayStation Move 充電スタンド「CECH-ZCC1J」×50名
 「プレイステーション ネットワーク チケット」3,000円分×300名

・PS3
 PS3ダウンロード配信専用タイトルとして、11月30日からPlayviewコンテンツ「電撃PlayStation 電子版 白騎士物語 -光と闇の覚醒-」が配信。なお、12月27日までに購入するとオリジナルアイテム「太陽の兜」がプレゼントされる。

 BDDLとして、12月9日からPlayStation Move専用ソフト「フレ!フレ!ボウリング」(1,900円)が配信。

 追加アイテムとして、11月25日から「アガレスト戦記2」のDLC「中堅ハンターの必需品パック」など11種(無料~400円)、「超次元ゲイム ネプテューヌ」のDLC「ナース帽(アイエフ)」(100円)が、12月1日から「ModNation 無限のカート王国」のDLC「休日パック コースパーツパック」(500円)、「剣と魔法と学園モノ。3」のDLC「千早」など13種(無料~500円)が配信。

 12月1日から「超次元ゲイム ネプテューヌ」システムバージョンアップ第2弾が配信。バージョンアップにより、ラジオシステムが追加され、今後配信されるクエストや配信アイテムに対応する。

 11月25日からPlayStation Home内に新ラウンジ「ボンバーマンドーム」と「ハドソンシアター」がオープン。「ボンバーマンドーム」では「ボンバーマン」の世界観に基づいたミニゲーム「サバイバルボンバー」がプレイでき、結果に応じてリワードアイテムが獲得できる。「ハドソンシアター」では映像コンテンツの上映などが行なわれる。

 12月1日から「アドホック・パーティー for PlayStation Portable」のアップデートが実施され、「モンスターハンターポータブル 3rd 特設ワールド」が追加される。さらに12月16日に実施される追加アップデートでは、PlayStation Homeで他のユーザーと専用のルームを作成することで、PlayStation Homeから直接専用ルームに入ることが可能となる。

 無料体験版として、11月25日から「コメットクラッシュ 体験版」、「キャッスルクラッシャーズ 体験版」が配信。

・PSP
 追加アイテムとして、11月25日から「ワールド・ネバーランド ~ナルル王国物語~」のDLC「チェリンボの種」など4種(100~400円)が、11月30日から「バクマツ☆維新伝」のDLC「クエストフルパック」など4種(1,200~1,500円)が、12月1日から「剣と魔法と学園モノ。3」のDLC「千早」など13種(無料~500円)が、12月9日から「ゴッドイーターバースト」のDLC「ダウンロードミッションパック ver.1.00」(無料)が配信。

 「モンスターハンターポータブル 3rd」において、ユニクロとのコラボクエスト「ユニクロ・究極素材の追求」の先行配信を12月11日から19日まで実施。先行配信される場所は、UT STORE HARAJUKU、ユニクロ新宿西口店、ユニクロ新宿高島屋店、ユニクロ渋谷道玄坂店、ユニクロ心斎橋店、ユニクロヨドバシ梅田店の計6店舗。各店舗の営業時間中にコラボクエスト「ユニクロ・究極素材の追求」が配信される。 なお、通常配信は12月27日より開始となる。

 2011年の話題となるが、「ファンタシースターポータブル2 インフィニティ スペシャル体験版」2011年1月に配信決定。ストーリーモードの「エピソード1」、「エピソード2」がプレイ可能で、プレーヤーレベル100、戦闘レベル20まで育成できる。その上、マルチモード、インターネットマルチモード、フレンドサーチ(すれ違い通信)までもが搭載されている。また、さらなるコラボ企画として、「ボーダーブレイク エアバースト」と「シャイニング・フォース クロスレイド」に登場するキャラクターにちなんだ武器やコスチュームのDLC配信が決定した。

 こちらも2011年の話題だが、「白騎士物語 -episode.portable- ドグマウォーズ」の発売が2011年2月3日に決定。価格はDL版が3,800円、UMD版が4,980円。

・Xbox 360
 XBLAとして、12月1日からワイルドなアメコミワールドを舞台にした横スクロールアクション「Unbound Saga」(800MSP)が配信。

 GODとして、11月30日から様々なメーカーのキャラクターが登場することで話題となったRPG「クロスエッジ ダッシュ」(2,480MSP/3,600円)が配信。

 追加DLCとして、11月29日から「悪魔城ドラキュラ Harmony of Despair」のDLC「追加キャラクター:ヨーコ」など2種(各240MSP)、11月30日から「Halo: Reach」のDLC「ノーブル マップ パック」(800MSP)が配信。

 2011年の話題となるが、2011年2月3日から「怒首領蜂大復活 Ver1.5 用ゲーム追加コンテンツ版」(1,200MSP)が配信される。なお、ゲーム追加コンテンツ版をプレイするには、「怒首領蜂大復活Ver1.5」のパッケージソフトが必要で、パッケージ版に収録されているアレンジモードは収録されない。

 特定のタイトルが一定期間ディスカウントされるXbox LIVE ゴールド メンバーシップ限定サービス「Deal of the Week」は、11月30日~12月7日までXBLA「Worms 2: Armageddon 」(800→400MSP)、XBLA「Band of Bugs」(800→400MSP)、XBLA「Earthworm Jim HD」(800→400MSP)が、12月7日~12月14日までXBLA「FSOUTH PARK LET'S GO TOWER DEFENSE PLAY!」(800→400MSP)、XBLA「3 on 3 NHL Arcade」」(400→200MSP)などが、ディスカウント価格で販売される。


●今週の注目タイトル
 レッド アンド ゴールド ギャング オブ ザ ワイルドウエスト

 11月30日に配信のアメリカ西部開拓時代を舞台にしたTPS(3人称視点シューティング)「レッド アンド ゴールド ギャング オブ ザ ワイルドウエスト」(1,500円)。西部開拓時代らしく、開拓の町、炭鉱、牧場などのステージで銃撃戦を繰り広げる。プレイを重ねることで経験値を獲得し、経験値によりキャラクターの攻撃力、体力、正確性といった能力のレベルを上げることが可能。難しいと感じてもレベルを上げることができるわけだ。

 モードはシングルプレイとマルチプレイの2種類。異なる能力を持った4人のキャラクターから1人を選択してプレイする。マルチモードに用意されたルールは、多くの金を味方陣地へと運ぶグリード、敵チームを倒すシュートアウト、戦いながらエリアを占拠するコンクエストなど豊富。対人戦だけでなく、敵CPUと戦ってドル袋を獲得するゴールドフィーバーという協力プレイをも搭載している。

● (C)2010 Paradox Interactive.All rights reserved.Lead&Gold is a trademark of Fatshark AB.




■ ダウンロードソフトウェアレビュー 

 各ライターが独断と偏見でピックアップしたダウンロードソフトウェアを紹介するコーナー。最新のタイトルから配信済みのタイトルまで、気になるタイトルを紹介していきたい。

■ バーチャルコンソール アーケード

スーパーハングオン


●セガ●配信中(2010年9月14日)●価格:800Wiiポイント
●対応機種:Wii●プレイ人数:1人●対応コントローラ:Wiiリモコン、Wiiハンドル、クラシックコントローラ、ヌンチャク


● 抜群のスピード感とノリノリのBGMが満喫できるレースゲームの金字塔

 「スーパーハングオン」は、1987年にセガがアーケード用大型体感ゲームシリーズ第5弾としてリリースしたバイクレースゲーム。プレーヤーはバイクを操作して他のライダーやコース外の障害物にぶつからないようにしながらコースを走り、制限時間内にチェックポイントを通過すればステージクリアとなって残りタイムが加算され、ゴール地点まで完走すればゲーム終了となる。コースは難易度の低い順に「アフリカ」、「アジア」、「アメリカ」、「ヨーロッパ」の全4コースがあり、サーキットではなく1本道のコースを走破するシステムになっている。

 当時から、アーケードゲームをせっせと家庭用ハードに移植していたセガだが、本作に関しては、オリジナル要素が追加されたメガドライブ版があるものの、それ以外は実はあまり移植されていない。そういったタイトルが登場するのもバーチャルコンソール アーケード版の魅力の1つといえるだろう。

 操作方法は、Wiiリモコン使用時は十字ボタンでバイクを左右に移動、2ボタンがアクセル、1ボタンがブレーキ、Bボタンがターボスイッチとなっている。ヌンチャク接続時は、ヌンチャクのアナログスティックでバイクの移動(十字ボタンでも可)。メニューの「Wiiハンドルモード」をオンにすることで、ヌンチャクの傾きでバイク移動も可能。CまたはZボタンがターボスイッチとなり、アクセルはWiiリモコンのAボタン、ブレーキはBボタンを使用。またクラシックコントローラ使用時は、十字ボタンまたはアナログスティックでバイクの移動、aボタンがアクセル、b、yボタンがブレーキ、x、L、Rの各ボタンがターボスイッチに割り当てられる。なおボタンの位置はセレクトメニューのコントローラ設定画面で任意に変更可能だ。

 ターボとは、バイクの時速が280キロメートルまで上がったときにターボスイッチを押すと急加速し、最高324キロメートルまでスピードアップするシステムのこと。ターボを使用中はカーブを曲がる際にグリップの性能が低下して滑りやすくなるが、スピード感がさらに増すのはもちろん、通常走行時よりもひと際甲高くなるエンジン音は聞いていて実に心地よく、走行中の爽快感がより高まるのも本作ならではの大きな魅力である。

 もうひとつ、本作の操作方法において注目したいのは、VCA版「スペースハリアー」でも実現したヌンチャクの傾きを検出することによるバイクの移動に加え、Wiiハンドルでのバイクの移動にも対応していること。設定モードで、初期設定ではオフになっている「Wiiハンドルモード」の項目をオンに切り替えることで、Wiiハンドルおよびヌンチャクを左右に傾けてバイクを動かすことができるようになる(※ボタン操作は上記と同じ)。

 アーケード版ではプレーヤーがミニバイクを模した専用の大型筐体にまたがり、カーブを曲がるときはハンドルを筐体ごと左右に傾けながら走るという独特の操作になっていたが、Wii版においてもハンドルを使用することによってアーケード版に近い(ハンドリングの)操作感覚を再現し、ゲームの臨場感をより高めることができるようになっている。

 筆者はひと通りの操作方法をすべて試してみたが、どのデバイスを使用してもレスポンスは極めて良好だった。どれも優劣はつけがたいが、あえてひとつだけオススメするとすればやはりWiiハンドルになるだろう。本物のバイクハンドルに似た操作になるだけでなく、特にアーケード版を知るプレーヤーにとっては懐かしさを呼び起こす効果も多分にあるからだ。ヌンチャクでの傾き操作もWiiハンドルと同様に臨場感を高める効果はあるが、ヌンチャク自体が非常に軽いためポジショニングの微調整がやや難しくなる印象。特に傾けたバイクをニュートラルに戻すときの力の抜き加減は、筆者のように普段からパッドやジョイスティックを力いっぱい握ってプレイする人にとっては、コツをマスターするまである程度の練習時間が必要になるだろう。

 本作の1番の醍醐味は、何といってもカーブを曲がるときにバイクを大きく左右に倒してイン側へと切り込み、いかにスピードを落とさず走れるかに挑戦しながらプレイしていくところにある。車体を思い切り傾けながら、他のバイクに触れないイン側ギリギリのラインを突いて相手を抜いたときの爽快感は非常に高く、まるで本物のライダーになったかのような気分になれるので、1度味わうとついついやみつきになってしまう。さらに前述のターボスイッチを使用する場所もいろいろと研究しつつ、各ステージごとのラップタイムやゴール後のハイスコアをどこまで伸ばせるかにチャレンジすることで、ゲームがますます楽しくなる。

 また、本作ではゲーム開始時にBGMを4種類の中からプレーヤーが自由に選択できる、当時としては「アウトラン」以来のシステムを搭載している。どの曲も軽快でノリがいいので、これがゲームをさらに面白くする要因といえるだろう。実戦的には、毎回同じBGMを選択してカーブの位置やブレーキングポイントを覚えるのに利用するのが効率のいい遊び方だが、ソフトを購入した際はぜひすべての曲を楽しんでいただきたい。私事で恐縮だが、筆者は本作のBGMが収録されたゲームミュージックCDを今でも仕事中にときどきかけるほど大のお気に入りで、何回聞いても飽きることがない。セガファンならずとも必見ならぬ必聴である(※「Winning Run」という曲が筆者のイチオシ)。

 アーケード版からのファンにとっては気になる移植の再現度だが、筆者の体感では操作感覚をはじめスピード感、サウンド、グラフィックスのどれをとってもまったく遜色のない出来に仕上がっている。とりわけ、黒で縁取りして描かれた文字や背景のグラデーションなどのビジュアル面においては、いかにも当時のセガ作品らしい独特の世界観を見事に再現しており、かつてゲームセンターで夢中になって遊んでいた人であれば涙があふれんばかりに感動することだろう。

 また、Wii版だけのオリジナル仕様として、メニュー画面を開いて「タイトルに戻る」を選択すれば、いつでもゲームをやめられる機能がついているのも見逃せないポイント。自己ベストを狙っている最中に、もし途中で失敗して記録更新が絶望的になってしまった場合には、残りタイムがゼロになるまで待たずにゲームをすぐやり直すことができるので実に便利だ。

 ミニバイク型筐体こそないものの、極めて完成度の高い移植作品に仕上がった「スーパーハングオン」。まだ3Dポリゴンや実写取り込みの技術を反映していない時代の古い作品ではあるが、ターボを搭載したバイクでコースを疾走するスピード感やサウンド、グラフィックスの素晴らしさはまったく色あせることがなく、今遊んでも本当に面白い。23年の時を経て鮮やかに甦った、レースゲーム史上に残る稀代の傑作をプレイしない手はないだろう。オールドゲームファンだけでなく、本作の存在を今まで知らなかったという人にもぜひ1度遊んでいただきたい。筆者が自信を持っておすすめする珠玉の逸品である。

コースは全部で4種類。初めて遊ぶときは最も易しいアフリカコースを選択しよう。ゲーム開始時に選べるBGMは、どれをとってもクオリティが非常に高いのでくれぐれもお聞き逃しなく
バイクを傾けてイン側へ切り込み、他のバイクを抜き去る爽快感の高さは本作ならではのもの。ただし、コースをはみ出して看板などにぶつかると豪快にクラッシュして大幅なタイムロスとなる
時速280キロメートルになると速度表示が赤色に点灯する。このときにターボスイッチを押し続けると、最高324キロメートルまでアップする。ターボ使用中の甲高いエンジン音も聞いていて実に爽快だ
ゴール後には走行タイムとは別に、残りタイムがボーナス得点として加算されるようにもなっている。ターボスイッチの効果的な使用法などを編み出し、どこまでスコアが伸ばせるかを友人たちと競いながらぜひ楽しんでいただきたい

(C)SEGA


(2010年 12月 1日)

[Reported by 鴫原盛之/木原卓]