Wiiゲームレビュー

マリオ、再び宇宙で大冒険!
テーマパーク的な魅力満載の3Dアクション!

「スーパーマリオギャラクシー2」

  • ジャンル:3Dアクション
  • 発売:任天堂
  • 価格:5,800円
  • プラットフォーム:Wii
  • 発売日:発売中(5月27日)
  • プレイ人数:1人(2人で協力プレイが可能)
  • CEROレーティング:A(全年齢対象)


 マリオが大宇宙の星々を舞台に冒険する、3D「マリオ」シリーズ最新作「スーパーマリオギャラクシー2(以下、『ギャラクシー2』)」。マリオといえば横スクロールタイプの「New スーパーマリオブラザーズWii」が記憶に新しいところだが、この「ギャラクシー2」は前後左右にステージが広がる3Dマリオの最新作かつ、「マリオギャラクシー」シリーズの2作目ということで、3Dならではの凝ったギミックが満載だ。

 今作ではヨッシーやルイージも登場。マリオの変身アクションもさらに多彩になった。シリーズ2作目ということもあって、奥行きのある3Dアクションならではの遊びもより広がり、充実している。しっかりとした歯ごたえのある難易度で、1人でじっくりと向き合うもよし、2人協力プレイで楽しむもよしだ。このレビューでその魅力をお伝えしていこう。

― ものがたり ―

これはもう1つの星くずの物語。

光り輝く星くずが、キノコ王国の大地にふりそそぐ100年に1度の季節。
ピーチ姫からおさそいをうけたマリオは、
迷子の星の子と一緒にお城へむかうことに。

しかし、お城では、星の力を手に入れたクッパによってピーチ姫をさらわれてしまう。

大切な人を守るため、宇宙の冒険が始まろうとしている。

 



■ 宇宙空間ならではの自由自在なギミック満載! 遊びをたっぷり詰め込んだ3Dマリオアクション!!

 パワースターの力を手に入れて強大な力を手に入れたクッパが、またしてもピーチ姫をさらってしまった! クッパが逃げたのは大宇宙の果ての遠い銀河。マリオは、宇宙を旅する種族「チコ」と力を合わせ、マリオの顔の形をした星船に乗り込みクッパを追って銀河を冒険していく。

「マリオギャラクシー」シリーズを象徴するような“小型の惑星”。重力が中心にあって惑星の下半分に進んでも落下したりはしない。独特な“重力を使った遊び”が楽しめる
大きな惑星の上では画像のように広い場所になる。様々なギミックをくぐり抜けて先にあるパワースターを目指す。大きな惑星ステージでは落下するとミスになる

 基本的なゲームの流れは、「ワールドマップ」から「ギャラクシー」(ステージ)に入って、星船の動力である「パワースター」を見つけながら、次のワールドを目指していくというもの。ギャラクシーにはいくつかのシナリオがあり、シナリオごとにパワースターがひとつ手にはいる。同じギャラクシーでもシナリオごとに違った遊びが用意されている。

 ちょっとわかりづらいかもしれないが、ステージを指すギャラクシーとは銀河のことであり、惑星の集まりのことだ。銀河丸ごとがひとつのステージになっている。ギャラクシー内の惑星に決まった形はなく、もちろんそれぞれに個性があり、ギミックが満載だ。象徴的なのはまん丸の小型な惑星で、重力が惑星の中心にあるので360度ぐるりと1周することもできる。足場を渡るかのように惑星を移動しながら、パワースターを求めて進む。

 「マリオギャラクシー」は宇宙での冒険ということで、平面の世界とは動きのルールが全く異なる。まん丸な惑星なら重力が中心にあるので、下半分に逆さまのマリオが立ち、走り、画面の下にジャンプして、着地する。慣れないうちは馴染みのない画面に感覚が合わず変な気分になるが、それは次第に慣れていって、独特な感覚を楽しめるようになっていく。

 もちろん小さな丸い星ばかりではなく、スケールの大きい場所もたくさんある。そういう場所では手前へ奥へと自由に動き回りながら進んでいく3Dマリオのアクションがたっぷり楽しめる。

 例えば、空に浮かぶ足場を飛び移って進んでいったり、その足場がどんどんノコギリの刃のようなもので削り落とされていったり、水の中を泳いで進んだり、仕掛けを操作するとその水が瞬時に凍り、マリオが氷上をスケートのように華麗に滑っていったりと、いずれも個性的。ちなみに氷上をスケーティング中にジャンプすると、マリオは見事な回転を決めてくれる。なんとも芸達者だ。

 円形の惑星ではドリルを使う仕掛けもある。ドリルで地面を掘ると惑星の裏側に出るので、それで直接行けない場所へ進むというわけだ。行きたい場所のちょうど裏側になる位置を頭で考え、ここだという場所を掘り進む。パズル的な仕掛けだ。

 場面によって、真横からみた2Dマリオのような視点になるところがあったり、足場を飛び移るところでは真上からの視点に切り替わったりと、視点が変わる場面もある。視点が変わることで、プレイの感触や面白さも変わってくるというわけだ。

 それら仕掛け満載な惑星を次々と巡っていく感覚は、さながらテーマパークにいるようなワクワクした気持ちを生んでくれる。「次はどんなギャラクシーだろう?」と先に進むたびドキドキし、そこで新しいギミックが出てくるたびに感心させられる。そこには3Dマリオならではの、「マリオギャラクシー」ならではの新しい遊びもあれば、これまでの「マリオ」シリーズからの良さを活かしたなじみ深い遊びもある。自由にいろんな遊びを詰め込んでいるなという印象だ。


マリオの顔型宇宙船“星船マリオ”。船の動力であるパワースターを惑星から見つけ出し、クッパを追って銀河の先へと進んでいく
惑星はいずれも個性的でギミック満載。新しい惑星を訪れるたびに新しい仕掛けが待っているという印象だ。重力が逆さまになったり、一定間隔で消えたり現われたりする足場があったり、水中ももちろんある。仕掛けのアイデアがこれでもかと詰め込まれている


Wiiリモコンを振ってスピン! 敵を攻撃したり仕掛けを操作したりするアクションだ
連続カベキックで1番上を目指す。3Dマリオならではの多彩なアクションも本作のポイントだ

 操作はWiiリモコンとヌンチャクで行なう。クラシックコントローラなどの他の操作系には対応していない。Wiiリモコンのポインター操作も使うし、リモコンを振る操作も使うからだ。ヌンチャクのアナログスティックで移動し、WiiリモコンのAボタンでジャンプするのが基本。Wiiリモコンを振るとスピンで敵を攻撃したり、ジャンプの飛距離を延ばしたり、仕掛けを操作したりできる。

 その他にも、Zボタンでしゃがんだり、テンポ良く3回ジャンプして3段飛びをしたり、ジャンプ中にZボタンで攻撃テクニックのヒップドロップをしたり、走りながらZとAボタンで走り幅跳びの長距離ジャンプになったりと、3Dマリオならではの多彩なアクションがある。特に必須のテクニックなのは、壁を蹴ってより高くジャンプするカベキック。壁に当たったときにAボタンを押すという操作で、壁同士が狭く並んでいる場所なら、連続カベキックで上まで登っていける。

 Wiiリモコンのポインター操作では、星のかけらのようなアイテム「スターピース」を取れる。マリオが直接触らなくてもポインター操作で取れるので、ヒョイヒョイっとWiiリモコンを向けていけばいい。手に入れたスターピースはBボタンで発射して敵に当てるのに使ったり、ハラペコチコという食いしん坊の星の子にあげたりといったやり取りにも使う。ハラペコチコは大量のスターピースを要求してくるが、それをあげれば特別な何かが起こる。

 操作の感触は「マリオ」シリーズらしさを感じる丁寧な作りで、操作がうまくなってくるとリズム感と一体感が出てくる。激しいアクションゲームのようなハイスピードなものではないが、テンポのいい馴染みやすい感触だ。私が特に気に入っているのはWiiリモコンを振ってのスピンや仕掛けの操作で、中でも惑星の間を飛んで移動するときのスターリングに入るときが気持ちいい。ヒュンッとWiiリモコンを振って、マリオがスターリングからバシューンと発射され、空を飛んでいくのは気持ちいい。

 ただ1点気になったのは、奥行きの距離感が少しつかみづらいと感じたところ。慣れてくると解消されるが、プレイ開始当初は敵との距離がわからずスピンを空振りしたり、足場を飛び移る場面でも、奥行きの距離感がずれていてミスをしたりした。


ギャラクシー内の惑星間を移動できる「スターリング」。Wiiリモコンをヒュンッと振れば、マリオがスターリングから発射されて飛んでいく。見た目のダイナミックさだけでなく、飛んでいくときの音も気持ちいい!


特定のギャラクシーで何度かミスをすると登場する「おたすけウィッチ」
「おたすけウィッチ」にお願いするとパワースターのところまで自動でプレイしてくれる

 本作の難易度は、筆者にはそこそこ高く、「歯ごたえがある」と感じられた。ギャラクシーは宇宙空間が基本で、空中に足場があり、そこから落ちればアウトになるところが多いため、繊細なジャンプアクションが必要だ。同じ場所で2度3度と同じミスをしてしまったこともあった。

 “ここぞ”というところで、わかっているのに同じミスをしてしまうような、うまい作りをしているためだ。それだけに、ゴールにたどり着いてパワースターを獲得したときは喜びは大きかった。一生懸命に、慎重に、真剣にプレイできる、ギリギリの良いバランスになっている感じられた。ただ、それが誰にとってもちょうどいい難しさとは言い切れない。基本的に難易度は高めと考えてもらうのがいいだろう。

 「どうしても同じ場所でミスしてしまい先に進めない」という方への救済も用意されている。同じ場所で何度かミスすると「おたすけウィッチ」というおたすけキャラが登場し、パワースターの手前まで自動的にプレイしてくれる。もちろんその申し出を断ることもできる。

 ちなみに、おたすけウィッチにプレイしてもらって、パワースターを獲得した場合は、クリア扱いにはなるが通常のパワースターではなくブロンズスターというくすんだ色のスターになってしまう。おたすけウィッチの自動プレイをお手本に、新たに自力で獲得すれば通常のパワースターが手に入る。「New スーパーマリオブラザーズ Wii」にあった「おてほんプレイ」に似たような仕組みだ。

 水の中に入ったり、変身したマリオの能力を駆使したりと、特殊な操作で進んでいく場面には、操作ガイドが見られる「ヒントテレビ」が必ず設置されている。それに話しかけると、その場面での進み方を操作ガイド付きの映像で丁寧に教えてくれる。歯ごたえのある難易度だが、サポートはバッチリしてくれる。そのあたりに「マリオ」らしさ、任天堂らしさを感じる。


■ 特殊なフルーツを食べてヨッシーもパワーアップ! ルイージも活躍!

帽子と体が白い雲になった「雲マリオ」。足場になる雲を出せる
見るからに堅そうな「ゴロ岩マリオ」。丸い岩になって転がっていける

 「マリオ」シリーズと言えば、アイテムを取って変身してからのアクションもポイント。今作にもたくさんの特殊な変身アイテムがあり、それを活かしてクリアするギャラクシーがたくさんある。

 新しい変身アクションのひとつは「雲マリオ」。ふわふわとした白い雲を身にまとって、小型の雲を引き連れて進んでいく。Wiiリモコンを振ってスピンすると、その場に足場になる雲を出せるので、それをうまく使ってより高い場所へと飛び移っていく。Aボタンでジャンプして、ヒュンッとWiiリモコンを振って雲を出し、また次の高い場所へとジャンプしてさらに雲を出す。Wiiリモコンを持った手をヒュッと振れば、足場がポンッと出てくる感覚が気持ちいい。

 もうひとつの新たな変身アクションは「ゴロ岩マリオ」。Wiiリモコンを振ると、丸い岩の塊のようになってゴロゴロと転がっていく。転がって体当たりすれば、敵ははじき飛ばせるし、普通では壊せない障害物も破壊できる。移動スピードも速くなって爽快感抜群だ。スピードを付けてジャンプ台を転がれば、マリオが「ヒャッホー!」と声をあげつつ大ジャンプ! これもとても気持ちいい。

 ただ、転がっている最中はアナログスティックで少しだけ軌道修正できたりAボタンでジャンプできるものの、コントロールは難しくなる。勢いで足場から落下してしまわないよう、転がる方向には気をつけないといけない。

 その他にも前作からあった変身アクションも多数ある。ハチの姿になって一定時間飛び回れる「ハチマリオ」、お化けのテレサのように透明になれる「オバケマリオ」、全身がバネになって飛び跳ねながら移動する「バネマリオ」、ファイアボールを出せるお馴染み「ファイアマリオ」、一定時間無敵になる「レインボーマリオ」。こうしたアクションもただ存在するのではなく、そのギャラクシーを進むためのキーポイントになっていて、ステージ構成とうまく融合しており、遊び応えにつながっている。


写真左と中央は雲マリオのアクション。Wiiリモコンを振ると、その場に足場の雲を出せる。写真右はゴロ岩マリオのアクション。ゴロゴロと転がって敵や障害物を破壊できる
前作からの変身アクションももちろんある。写真は左と中央がファイアマリオ、右がハチマリオだ。こうした変身アクションはそのギャラクシーをクリアするのに重要な役割になっている


今作ではヨッシーも登場! 敵を食べて吐き出す能力や、特殊なフルーツを食べて起こす変身アクションは、攻略のポイントになる
あのルイージもまさかの登場! マリオとは少し操作感が変わってくる。銀河を救うのはマリオではなくルイージ?

 今作ではさらに、あの「ヨッシー」も登場する。ポインター操作で敵やフルーツを食べたり吐き出したり、空中にある花に舌をひっかけて移動したり、仕掛けを舌で引っ張り出して足場にしたり。ジャンプ中にAボタンを押し続ければ、滞空時間を延ばす「ふんばりジャンプ」もできる。

 ヨッシーも特殊なフルーツを食べると変身できる。ひとつは赤いフルーツを食べたときの「ダッシュヨッシー」で、体が赤くなり猛烈なスピードで一定時間進んでいく。このフルーツが登場するギャラクシーはレースゲームのコースのようになっていて、ダッシュヨッシーでハイスピードに駆け抜ける遊びになっている。

 ふたつ目は青いフルーツを食べて変身する「バルーンヨッシー」。ヨッシーの体がプクーッと膨らんでフワフワと浮いていく。一定時間息を吐きながら上昇していくので、途中で青いフルーツを補充しながら1番上を目指していく。

 黄色いフルーツを食べると「ライトヨッシー」に変身。ヨッシーの体が黄色く光り、周囲を明るく照らしてくれる。照らされると通常では見えない道が出現し進めるようになる。こちらも効果は一定時間で、だんだんと照らす範囲が狭まっていく。効果が切れてしまうと道もなくなってしまい、落下してしまうので、なかなか焦ってしまう仕掛けだ。

 さらにさらに、なんと今回はルイージがゲーム序盤から登場して、プレーヤーキャラクタとして操作できる。ルイージはマリオよりも少し高くジャンプできるが、滑りやすいという、往年の「スーパーマリオブラザーズ2」同様の能力になっている。交代せずにマリオのままでもプレイできるが、ルイージだとまた違った感覚でプレイを楽しめるというわけだ。


ヨッシーには3種類の変身アクションがある。写真左が「ダッシュヨッシー」、中央が「バルーンヨッシー」、右が「ライトヨッシー」だ



■ アシストチコを操作できる2人協力プレイ! 気軽に2人で楽しめるのが大きな魅力

2人協力プレイでアシストチコを操作!画像ではクルクル回っている敵の動きをチコが抑えている
アシストチコが1UPキノコを取ってきているところ。気軽に協力できるのが嬉しい

 「スーパーマリオギャラクシー2」は1人でのシングルプレイがメインではあるが、2人での協力プレイも可能だ。1人はシングルプレイ同様にマリオを、もう1人はWiiリモコンで「アシストチコ」という星の子を操作する。

 アシストチコはポインター操作でスターピースを取ったり、それを発射して敵にぶつけたり、敵の動きを止めて攻撃したり、1UPキノコやコインを取ってきてもらったりと、さまざまなサポートができる。アシストチコは無敵で一緒に遊ぶことでのデメリットも無いので、ゲームの上手い下手を気にせず誰でも気軽にサポートできるわけだ。

 実際に2人プレイをしてみると、1人で遊ぶときの何倍も楽しい。1人だとスターピースの回収まで操作が行き届かないようなところでも、もう1人がアシストチコでどんどん回収してくれるし、厄介な敵の動きを止めてもらったりもできる。単純にプレイが楽になるし、ありがたい存在だ。

 うまく協力プレイをするには、意思の疎通がやっぱり大事。「あー、あの敵が邪魔! あれ抑えててー!」と、ジャンプした先の“いかにも”な場所にいる敵を抑えてもらったり、逆に「この敵抑えておくから、進んで」とサポートしてもらったり。こうしてお互いに話ながらプレイすれば、1人黙々とプレイするのよりもずっと楽しくプレイできる。

 ちょっと取りづらい場所にある1UPキノコを取って来もらったり、プレイ内容も充実する。アシストチコ側は何のリスクもないので、誰でも気軽に一緒に遊べるのがいいところだ。

 また、2人で遊ぶときはマリオとアシストチコを交代しながら遊んでみるのもいいだろう。やられてしまったら交代する、というようにプレイすれば、互いを応援しサポートしながら楽しめる。何度もミスしてしまうような難しい場面をなんとかクリアしたときの喜びも、1人で遊ぶときの何倍も大きいもはずだ。


■ ワクワクさせてくれるテーマパーク感が最高! 多彩なアクション&ギミック満載で歯ごたえもあり

アクションや仕掛けがてんこ盛りで、まるでテーマパークのような、夢に満ちたテイストを創りあげている

 「スーパーマリオブラザーズ」から始まり、「スーパーマリオランド」、「スーパーマリオワールド」とタイトル名も規模が広がっていった「マリオ」シリーズ。その規模は「スーパーマリオ64」から始まった3D「マリオ」の系譜を受け継いで、ついに「スーパーマリオギャラクシー」にまで広がった。

 そんな「スーパーマリオギャラクシー」も今作で2作目。それだけに中身はこなれていて大変充実している。前作はこの新感覚の自由なギミックに戸惑う方も多いかもしれないと考慮してか、難易度は控えめになっていたが、今作ではがんばるとギリギリで切り抜けられるような、アクションの醍醐味を味わえるバランスに挑んでいると感じた。

 「マリオ」シリーズを簡単そうなゲームの代表例のように捉えている方もいるかもしれないが、実際は、とっつきの良さがトップクラスなのは確かだが、決して簡単なばかりのゲームではない。“上達する喜び”というアクションの醍醐味を味あわせてくれる。「スーパーマリオギャラクシー2」は特に、それを楽しいギミックの中で示している。

 最大の魅力は、子供も大人もワクワクするようなファンタジックな世界観だ。キラキラと星がまたたくギャラクシーを駆けていくマリオの姿、待ち受ける様々な遊びやギミック。そうした全てが夢の世界のような、遊園地のようなテイストをしている。もちろん曲の壮大さも忘れてはならない。3D「マリオ」の丁寧なアクションでその世界を存分に味わえる。プレーヤーをワクワクさせてくれる完成度の高さは非常に良い。

 アシスト的な役割ではあるが、2人プレイの面白さも魅力的だった。1人プレイだと目が届かないようなアイテムを取ったりとサポートしてもらいつつ、やられてしまったら交代するようなプレイは、1人で遊ぶときとはまた違った良さがある。しっかりと歯ごたえのある難易度もポイントで、交代で難所に挑みつつ何度かのトライの末になんとかゴールできたときには、2人とも笑顔で喜べる。親子でも友達とでも、誰と遊んでも楽しめると思うので、そちらもぜひ楽しんでもらいたい。

(C) 2010 Nintendo

(2010年6月11日)

[Reported by 山村智美 ]