先行レビュー

「CoD:MW4」早期アクセスベータレポ! ヒーローではなく“一兵卒”として駆ける現代戦

マルチは短いTTKと高い接敵頻度でスピーディに展開

【Call of Duty: Modern Warfare 4】
10月23日 発売予定
価格:
通常版 9,800円
秘蔵版 13,200円
【早期アクセス】
8月22日3時~8月26日2時 実施

 Activision Blizzardは8月22日(日本時間)より、プレイステーション 5/Xbox Series X|S/PC/Nintendo Switch 2用「Call of Duty: Modern Warfare 4」(以下、「MW4」)のアーリーアクセスベータを実施している。アーリーアクセスベータの終了日時は8月26日2時。

 現代の世界観で銃撃戦が繰り広げられる「MW(モダン・ウォーフェア)」シリーズ最新作の本作では、朝鮮半島を舞台にした現代戦が描かれる。今回実施されたベータテストでは、朝鮮半島における、韓国と北朝鮮の戦いを描く「キャンペーンモード」、「CoD」お馴染みの対戦ルールを網羅的に収録した「マルチプレイヤー」を体験できた。

 今回は、そんなシリーズ最新作のベータテストに参加してきたので、その所感を簡単にお届けしていきたい。なお、オープンベータテストは8月29日2時より9月2日2時にかけて開催予定だ。

【Call of Duty: Modern Warfare 4 | Multiplayer Trailer】

塹壕から崩壊する原発まで。「MW4」キャンペーンで味わう一兵卒の戦場!

 まずは、キャンペーンモードから見ていく。冒頭でもお伝えしたように、本作のキャンペーンでは、韓国と北朝鮮の70年に及ぶ休戦協定が破られ、両国が再び戦闘状態に突入。北朝鮮の全面侵攻によって、朝鮮戦争の戦闘が再開してしまう……といった内容だ。

【Call of Duty Modern Warfare 4 Campaign First Look - Losing Ground】

 ベータテストでは、韓国のハジン市にある原子力発電所を北朝鮮軍の破壊工作から守るために韓国軍の若き兵士・パク二等兵の視点で大規模作戦の様子をありありと描かれる。

 今回体験できたミッション「塹壕」では、ハジン市にて既に韓国軍と北朝鮮軍が武力衝突を始めているところから始まる。分隊の仲間たちと塹壕の攻略から開始することになった。

【Call of Duty Modern Warfare 4 Campaign First Look - Entrenched | Playable in the MW4 Beta】

 キャラクターの操作感を試しながらミッションを進めていく。操作感には、装備の重さのようなリアリティゆえのテンポ感があると思う。決して遅すぎるということはないが、同じ「CoD」でも「BO(ブラック オプス)」系統のようなパルクールライクな機動力は感じられない。

 ここは体感的な個人差が出るところではあるが、戦場のリアリティを志向する「MW」と、少数精鋭の秘密作戦を取り扱う「BO」シリーズとでは、同じ“ミリタリー”でもテーマが異なってくる。そして、ゲームの作風も同様に異なるというわけだ。

 スライディングも滑り撃ちの制御をするには十分な速度で行なえる。とはいえ、体感的には掩体に身を隠すための緊急動作的な感触が残る。壁ジャンプも存在しないので、プレイヤーはあくまでも“ひとりの兵士に過ぎない”という現実を叩きつけられた気分だ。

 ほかにも、キャンペーンで目についたのは、アーマーの耐久値で体力を維持し続ける方向性だ。アーマーがあることによって、多少の被弾であればダメージそのものを直接カットすることができる。また、倒した敵からも比較的入手しやすく、継続的に戦闘しやすい。

 一方で、このアーマー要素を見越したバランス感となっているため、最低難易度の「ルーキー」でも、プレイヤーのアーマーが消失していればほぼ即死するように感じた。

 幸いなことに、死亡しても細かくチェックポイントでリスタートできるため、大きなストレスは感じないものの、リアリティ寄りの「MW」において「アーマーを付け替えておけばとりあえず大丈夫」といった見え方には、いささか賛否が分かれそうだ。

 しかし、個人的に戦車や装甲車といった車両兵器の類が、一層脅威に感じられる。加えて、そうした火力の前ではアーマーも気休め程度の物にしかならなさそうなところも悪くないと思う。

 ステージ後半では、原子力発電所の崩壊を食い止めるため、水中に潜ってレバーを引いたり、仲間と作った足場を飛び越えながら脱出を図ったりと、アクション映画のようなシチュエーションもある。

 先にも述べたが、本作は近未来を描いた前作「BO7」とは違うため、立体的に動き回るのは得意ではない。パイプをよじ登り、構造物に飛び移って掴まるなどアクション性はかなりあるものの、自分が戦場のヒーローではなく、ひとりの兵士であることを痛感させられる。

 それでも、建物が崩壊し続けている中で意識を失ったパク二等兵を、足を止めてでも懸命に起こしてくれる分隊の仲間たちとの絆のような一端を垣間見ることができた。続きが非常に気になるところでキャンペーンモードは終了してしまうため、製品版で早くストーリーをプレイしたい。

機動力より立ち回り。「MW4」で重要になる味方との距離感

 次はマルチプレイヤーでの体験を見ていきたい。個人的な感想としては、これまでに紹介してきたように「BO7」ほどの機動力がないため、実際の試合における立ち回りは前作よりも慎重にならざるを得ないところが大きいとは思う。といっても、初回の数試合をプレイしたところ、試合展開の速度はかなりスピーディーだった。

 壁ジャンプもなく、立体的な機動力を得られないのであれば、立ち回り方そのものがより重要になる。このあたりはハードコアFPSゲーマーと、カジュアルFPSゲーマーとで明確に技量の差が出やすいはずだ。また、機動力を頼りにワンマンで駆け回るプレイスタイルで活躍するプレイヤーもいるものの、初心者が駆け回ってキルをとるのは難しいのではないだろうか。その分、マップを視認しながら味方との距離感を意識して立ち回る恩恵がとりわけ強い。これを意識できるかで、キルデスの比率は顕著に変化するだろう。

 体感としては、相手プレイヤーとのエンカウントからキルデスが決定するまでの猶予が非常に早いと感じた。つまり、TTK(Time to Kill:敵を撃ち始めてから倒し切るまでにかかる時間)がかなり短い。

 機動力を活かしたドッジ主体の撃ち合いにもならないので、出会ったプレイヤーが両者ともに、正面から向かい合うケースは多々起こる。そうすると、先に撃った側が有利で、撃たれる側は撃ち返す余裕も防衛手段を講じる時間もほぼない。

 キャンペーンモードの箇所でも触れたが、キャラクターの移動速度は決して遅過ぎるということはない。ただ、ベータテストで解放されているマップは規模感が小さく、いずれも接敵しやすい構造だ。プレイヤーの移動速度、接敵タイミングの速さ、そしてTTKの短さが拍車を掛けて試合展開を早めているようにも感じる。

 もうひとつ目立つところとしては、エイムしない状態での射撃、いわゆる“腰だめ撃ち”がかなり使えること。至近距離で撃ち合いになった場合は、ADSという射撃動作の工程を省いてキルを狙いにいけそうだ。

 今回はPC版でPS5コントローラーのDualSenseを使ったゲームプレイで参加したのだが、エイムアシストが特別強いと感じることはなかった。しかし、「BO7」ほどスピーディに動き回るゲームでもないので、エイムとスティックコントロールで狙いをつけさえすればしっかりキルが取れる。

地形を活かす新たなキャラコン。武器の雰囲気が変わるアタッチメント「エイペックス」も魅力

 ここまで実際のプレイフィールを中心に紹介してきたが、「MW4」ではキャラクター操作や武器カスタマイズにも新たな要素が盛り込まれている。

 まず、キャラクター操作では、「MW」らしい“地に足の着いた”方向性を維持しながら、移動アクションが拡張された。具体的にいえば、障害物を乗り越えるマントル、パイプなどを利用して高所へ移動するクライミング、さらにぶら下がりやジャンプといった動的なアクションがシームレスに繋がる。

 たとえば、スライディングでの滑走中にそのまま正面にあるパイプや梯子へ流れるように降下したり、あるいは障害物を飛び越えた姿勢のまま、スライディングに繋げる「マントルスライド」が使える。現実的な物理法則をゲーム体験の都合上、幾分か無視しているところではあるが、これらのキャラクターコントロールが「BO7」とは違う方向性でゲームのスピードを後押している部分もあると思う。

ソロプレイ専用モード「モビリティコース」ではキャラコンの練習ができる
各種動作がシームレス

 さらに、いずれの動作中も銃を構えて射撃できるのが大きい。パイプや梯子への昇降中に銃を構えて撃てるため、あらゆるムーブから攻撃まで流れを途切れさせずに行なえるわけだ。

 超人的な機動力で敵を翻弄する方向性とは異なるものの、遮蔽物や高低差、マップ内の構造物そのものを利用するキャラコンは、「MW4」の立ち回りを考えるうえで重要になるし、使いこなすことができればかなり自由に動き回れるのではなかろうか。

梯子中のエイム
思い通りの動きができるようになるまでにはコツが要りそうだ

 最後に武器カスタマイズについて触れていく。本作からは、アタッチメントのアンロックが同じ武器クラス内(アサルトライフルやサブマシンガンなどのカテゴリ)で共有されるようになった。武器を持ち替えるたびに同種のアタッチメントをイチからアンロックしていく手間がないのが嬉しい。

 さらに、新システム「Gunny」も追加。これはアンロック済みのアタッチメントを、近距離、中距離、遠距離といった用途に合わせて、武器構成を自動的にアセンブルする機能だ。FPSは好きだが「何を付ければいいのかわからない」というユーザーには嬉しい。もちろん、すべてを任せる必要はなく、好みのアタッチメントに変更して自分好みに仕上げることもできる。

カスタマイズしやすくなったのは大きい
付けたアタッチメントは早速実戦で試してみたくなるというもの

 そして、武器を使い込むことでアンロックされる新要素のアタッチメント「エイペックス」も本作から登場する。「エイペックス」は、対応する武器を最大レベルまで使い込むこと解放される通常のアタッチメント枠を消費しない固有のアタッチメント。基礎能力値を上げるというより、特殊効果を付与してくれる。

 アサルトライフル「KASTOV 762」を例に装着効果をチェックしてみると、照準内の歩兵、電子機器、乗り物に作用するパルスを放射できるとある。今回の先行プレイでは、スケジュールの都合上、武器を最大レベルまで上げることが叶わず、実際にエイペックスの使用感まで触れられたわけではない。しかし、「エイペックス」の効果によっては、マッチにおけるプレイヤーの立ち回りすら変化しそうな効果を持つようなので、さまざまなプレイスタイルを確立できそうだ。

「Gunny」も便利そう。解放するにはこちらも武器レベルを上げる必要がある
「エイペックス」を装着すると見た目も変わる

今後の続報に期待! 今はまだフィードバック段階

 今回はユーザーフィードバックを前提としたベータテストビルドにあたるため、実際にリリースされる「MW4」とは仕様やバランス感が異なることは考慮したい。また、取り急ぎのプレイレポート記事という事情もあり、製品版レビュー時には十数時間遊んだからこそ得られる、実際の手応えもあるはずだ。

 現状、ゲームバランスの荒削り感が目立つような部分はあるが、ベータテストはまだ始まったばかり。世界中のFPSゲーマーたちが積極的なゲームプレイとフィードバックを繰り返すことで、対戦ゲームとしての「MW4」は完成度がさらに高まっていく。発売までの期間に、どのような方向性でゲームがアップデートされていくのか、今後の続報に期待したい。