先行レビュー
悔しい。だがもう一度。弾幕系三人称シューター最新作「SAROS」プレビュー
弾幕を避け、吸収し、攻撃を打ち込む。難易度は高いが中毒性も高い
2026年3月27日 00:00
- 【SAROS】
- 4月30日 発売予定
- 価格:
- スタンダードエディション 8,980円
- デジタルデラックスエディション 9,980円
フィンランドの老舗スタジオHousemarqueが手がけた「Returnal」は、三人称視点の弾幕アクションとローグライクを融合させた異色作だった。そのユニークな手触りと緊張感は多くのプレイヤーの記憶に刻まれている。あれから5年、同スタジオの「ゲームプレイファースト」の哲学から生まれた完全新作、それが「SAROS」だ。
今回、発売に先駆けてゲーム序盤をプレイする機会を得た。結論から言えば、これは「『Returnal』の精神的続編」という形容がぴったりの作品だ。しかし、ただの続編ではない。前作の美点をしっかりと受け継ぎつつ、オートセーブやファストトラベルの実装などで不満点を潰し、シールドを使った弾の吸収などの新たな要素で進化させている。
今回はゲーム序盤のみではあるが、体験した範囲でのプレイインプレッションをお届けする。
弾幕は避けるだけじゃない。シールドで「吸って撃つ」のも重要
本作の舞台は、不気味な日蝕に包まれた異星「カルコサ」。プレイヤーはソルタリ社の護衛官アルジュン・デヴラジとして、連絡が途絶えた入植地の謎を追う。
コントローラーを握って最初に感じたのは、操作のレスポンスの良さだ。ダッシュ、ジャンプ、近接攻撃……すべてのアクションが即座にキャラクターの動きに反映される。アクション性が高く難易度が高いゲームほど手触りが重要だ。そこに対するこだわりを強く感じた。
そしてゲームに影響を与える大きな要素の1つが「ソルタリシールド」だ。R1を長押しすると、アルジュンを包むようにシールドが展開される。敵の弾幕への対抗手段は避けるだけでなく、シールドで「吸収」できるのだ。吸収したエネルギーは、L2で溜めてR2で放つ「カルコサン・パワーウェポン」を使うためのリソースになる。この弾は非常に強力なので、弾幕に体当たりしてエネルギーを溜め、敵に打ち込む。この戦い方が本作の戦闘に新たな選択肢を生み出す。
ただし、このシステムに慣れるまでには少し時間がかかる。シールドで吸収して、パワーウェポンに変換して、さらに通常武器のリロードも管理して……と、同時に考えることが多い。リロードはタイミング良くボタンを押すことで高速化できるもので、完全な失敗はない。だが、弾が撃てない時間は長めになる。
筆者はデモプレイ中、パニックになってレバーをガチャガチャ動かした結果、ダッシュのクールダウンに引っかかったり、リロードのタイミングを失敗してクールダウンが長くなったりするシーンが何度かあった。その失敗が効いてゲームオーバーになると本当に悔しい。だが、それが悔しくてもう一度やりたくなる。この「あと少しでうまくいきそう」の絶妙な距離感が本作の面白さなのだ。
動き続けることが生存の鍵。エイム力よりも状況判断能力が問われる
興味深かったのは、本作が「エイムの精度」をそこまで厳密に求めてこない点だ。正確に敵を狙えなくても、弾がうまく敵の方に飛んで行く。優先的に倒したい敵を狙うためには、ある程度のコントロールは必要だが、それよりもフィールド全体を見渡しながら、どこから弾が飛んできて、どこの敵が自分を攻撃しようとしているか。そういった状況判断能力の方が重要だ。
敵の種類は、四足歩行の獣型、突っ込んできて自爆するタイプ、固定砲台など、序盤のステージから多岐にわたる。その上、近接攻撃でなければ破壊できないシールドを持った敵なども現われる。単体ならどれも対処可能だが、複数の種類が同時に絡み、弾幕を打ち込んでくると状況は一気にカオスになるのだ。
武器の種類もいくつか確認できた。マグナム系のハンドガン、3点バーストのライフル、アサルトライフル。それぞれに射撃感覚が異なる。前述したとおり、エイム力はそれほど求められないため、一撃のダメージの重さや、撃ち心地などで選ぶといいだろう。
死ぬたびに永続的に強くなる。ローグライト的なアプローチ
注目のポイントは「永続的アップグレード」を導入している点だ。死んでもすべてがリセットされるわけではなく、プレイ中に集めたリソースで永続的にキャラクターを強化できる。アーマーの耐久力やシールドの容量などを段階的にアップグレードできるほか、死亡時に一度だけ復活できる「セカンドチャンス」のようなアビリティもアンロック可能だ。特に「セカンドチャンス」をアンロックするとゲームの難易度が一気に変わる。
アップグレードのツリーは最初から全体の構成が見えるわけではなく、アップグレードに合わせて徐々に見える仕組みだ。つまり、「最初から最も効率の良いルートを見つける」ということはできない。そのため、ツリー後半にどんな強化要素やアビリティがあるかは見られなかったのだが、もしかしたら後半にはもっと強力なアビリティが用意されているかもしれない。
デモ版では5分程度で倒されてしまうこともあったが、そのたびに少しずつ強化が蓄積されていく手応えがあった。スキルツリーの全貌はまだ見えないものの、プレイを重ねるごとに明らかに動きがスムーズになっていく感覚がある。この「だんだんうまくなっていく」感覚は、ソウルライクに通じるものがある。そしてそれがたまらなく悔しく、たまらなく楽しい。
また、一度アンロックしたバイオームにはファストトラベルが可能になり、毎回最初から走り直す必要がない。限られたプレイ時間でも区切りよく遊べる設計になっているのは、「Returnal」での「一度のランが長すぎてセーブできない」という批判を受けての改良だろう。ロンチ時点からオートセーブにも対応するとのことで、この点は安心材料だ。
世界が一変する「日蝕」システム。リスクとリターンの駆け引き
デモの中で特に印象的だったのが「日蝕」システムだ。ステージ後半、バイオーム内にあるデバイスに触れることで日蝕が発生した。これが発動すると世界の様相が一変する。ビジュアルもサウンドも変質し、敵は日蝕に侵食されて凶暴化する。難易度は跳ね上がり、シールドで吸収できない弾も登場する。だが、獲得できるリソースが多くなるなど、その分リターンも大きい。
日蝕中の戦闘は、通常時とは別のゲームと言っていいほどの緊張感がある。バイオームの最後にいるボスは必ず日蝕中になるので、難易度はかなり高い。
圧倒的に美しいビジュアルとサウンドも見どころ
Unreal Engine 5を採用した本作のビジュアルは、一言で言えば圧巻だ。カルコサの異質な景観は、荒涼とした美しさと不気味さが同居している。また、弾幕が画面を彩る様は美しさすら感じられた。
PS5のハードウェアをフルに活用した体験も没入感を高めており、ハプティックフィードバックとアダプティブトリガーの活用も丁寧だ。異星の武器を操る感触がコントローラーから伝わってくる。
デモプレイの終盤、油断して倒された瞬間に思わず声が出た。「わかってきたのにな」「めちゃくちゃ悔しい」──そんな感情が自然に湧いてくるゲームだ。そして、この悔しさの先に「もう1回」がある。そうすると、さっきよりうまくいく。その繰り返しの楽しさが本作にはある。
「Returnal」が好きだったプレイヤーにとっては進化形であり、前作の難易度で挫折したプレイヤーにとっては、永続的アップグレードとセカンドチャンスなどのスキルが再挑戦の入り口になる。3D弾幕アクションの究極を目指しているであろうことが、このデモの時点で確かに伝わってきた。
(C)2026 Sony Interactive Entertainment Europe.Developed by Housemarque Oy.Saros is a trademark of Sony Interactive Entertainment LLC.
※画面は開発中のものです。















































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