先行レビュー
いい米作って強くなる!「天穂のサクナヒメ~ヒヌカ巡霊譚~」先行試遊会レポート
米作りシミュレーションの奥深さ向上! 「あきたこまち」「コシヒカリ」など実在品種の研究も
2026年2月2日 12:23
- 【天穂のサクナヒメ~ヒヌカ巡霊譚~】
- 配信日: 2月5日予定
- 対応OS: iOS、Android、Steam(PC)
- ※Steam (PC)版の配信時期は後日発表
- 利用料金: 基本プレイ無料
2020年に発売され、アクション要素に加えて本格的な米作りが楽しめるゲームとして大きな注目を集めたPC/Nintendo Switch/プレイステーション 4「天穂のサクナヒメ」(以下、原作)。ゲームのみならずアニメでも展開されるなど、徐々にファンの層も広がってきた。そして今回、2月5日に配信が開始されるのがスマートフォンとSteam(配信時期は後日発表)に対応したシリーズ最新作の「天穂のサクナヒメ~ヒヌカ巡霊譚~」だ。
稲作シミュレーションと探索バトルの異なる遊びを繰り返しながらキャラクターを強化し、ストーリーを進めていくといったスタイルはそのまま継承しつつも、今作ではスマートフォンにも対応したことでより幅広い層でも楽しめるような工夫がいくつもある。
今回はリリースに先駆けて開催されたメディア向けの先行試遊会において、あらかじめプリセットされたキャラクターで約1時間ほど遊ぶことができたので、本稿ではそこから分かったゲームの特徴や魅力についてご紹介していく。
今回はサクナヒメとヒヌカヒメのダブル主人公で物語が展開!
「天穂のサクナヒメ~ヒヌカ巡霊譚~」は、前作「天穂のサクナヒメ」から少しだけ後の時代が舞台。原作におけるヒノエ島からは少し離れた「謎の群島」が今作の舞台となる。
もうひとつ、原作と大きな違いとなるのが、今回はサクナヒメとヒヌカヒメのダブル主人公になっているところだ。とあることがきっかけで謎の群島を調査することになったサクナヒメ。そこで、少女神・ヒヌカヒメを見つける。だが、彼女は自分以外の名前を全く覚えていない。
ヒヌカヒメは狩りの仕方や稲作をサクナヒメに教わりながら生きる術を学び、ともに謎の群島を調査していくというのが大まかなストーリーである。
それぞれのパートについてはこの後詳しくご紹介するが、先ほども少し触れたように、流れそのものは稲作シミュレーションと探索バトルを繰り返しながらゲームを進めていくことになる。キャラクター自体にレベルの概念はないのだが、その代わりに自分で作ったお米を装備することで強くなっていくという、独特のシステムが採用されているところも特徴だ。
たとえば、メインストーリーを進めていくと、どうしても勝てない相手や敵が固すぎると感じてしまう場面が出てくることがある。これは、キャラクター自体の強化が不足していることが原因だ。少し大げさに言えば富国強兵のように、稲作に力を入れてより良い、そしてより強い米を作り出していくことが、そのままキャラクターの強さにも繋がっていくのである。
もうひとつ、このゲームを語る上で触れておきたいところが米に関するゲームシステムは教育番組並にしっかりとしたエビデンスに基づいて作りあげられているというところである。例えばゲームの主軸のひとつである稲作シミュレーション部分は農研機構が考証として協力している。そのため、ゲーム内に登場する米の品種も実在するものだ。
また、物語には神道や歴史に基づいたキャラクターたちが多数登場するが、そちらもそれぞれに専門家からの監修や考証を経た上で作りあげられている。
それらとは別に、キャラクターを強化するアイテムとして、ガチャから入手できる「心想神画」がゲーム内に登場する。見た目的には綺麗な絵が描かれたアイテムだが、これをオリジナル作品として描き下ろしているのがTVアニメ「天穂のサクナヒメ」の制作を担当したアニメーションスタジオのP.A.WORKSだ。登場するイラストにはあえてアニメなどに登場しなかったようなキャラクターが選ばれているそうなので、そちらも注目ポイントといえるだろう。
作業は簡略化しつつもさらに奥深さが増した稲作シミュレーション
ではゲームの内容について具体的に見ていきたい。まず「拠点」でできるのが、米作りだ。米は本作の根幹にあるアイテムで、よりステータスの高い米を作ることができれば、その分戦闘ステータスも強化される。つまり、いかに高い品質の米作りをできるかどうかが、攻略に大きく関わってくる。
原作では自分で苗を植えるなど、リアルな田植え作業が楽しめるようになっていたが、今作では作業自体は簡略されていることに加えて、チームを編成して作業を行っていくのだ。稲作編成画面でメンバーを選択するのだが、ここでは手持ちのキャラクターから3体まで選ぶことができる。残りのひとりは他プレイヤーからキャラクターを借りることができる助っ人枠だ。
それぞれのキャラクターには、量、味、硬、粘、美、香といった6種類のパラメーター補正が設定されている。それぞれは米の品質に影響し、量は生命力、味は攻撃力、硬は防御力といった感じで、いずれも強さに対応するパラメーターとなる。こちらで作りたい品種の種もみも選べるようになっている。
もちろんゲームを始めたばかりの頃はよくわからないと思うが、そうした人のために「おまかせ編成」ボタンも用意されている。こちらを押すと、量重視や味重視などのざっくりとした方向性で自動的に編成してくれるので、そちらを選んで米作りを進めていこう。
最後に「稲作開始」のボタンを押すと、選んだメンバーが自動で米作りの作業を行ってくれる。何もしないで稲作が完了するまで、リアルに6時間かかる。たとえば、授業や仕事の合間にちょっと作業をして、後は自動で米作りをしてもらうといった楽しみ方もできる。もちろん、時短アイテムを使用して米作りを瞬時に完了させることも可能だ。
稲作はおまかせ設定もできるが、自分で方針を細かく設定することもできる。上で作業が簡略化されていると書いたが、一方で設定項目はより細かくなっており、シミュレーション要素は強化されている印象だ。
自分で設定する場合は、さらに1年まとめて設定するか、季節ごと(春・夏・秋・冬の4つ)に細かく調整するかの選択ができる。前者は6時間まとめて一気に稲作作りが完了するが、後者は1時間半ごとに作業がストップ。春(前の季節)の結果を受けて夏(次の季節)の設定ができるといった感じで、より細やかな調整ができるようになっている。
このマニュアルの設定画面では、季節ごとに泥水選や草むしりといった作業工程について、どの程度行うかを細かく調整することができる。たとえば、夏は水が干上がってしまいがちなので水の量を増やしたり、病気を抑えるための農薬を使用するなど状況に応じた指示が行えるのだ。
原作プレーヤーなら馴染みのある項目があったり、新たに設定されている項目もある。ただ、まったく内容を知らなくても、その項目が何をするものなのか、どんな目的があるのか、どのような調整が求められるかといったヒントのようなインフォメーションが各項目で見られる。なんとなくでも実践してみることで、段々慣れていく仕組みとなっている。
ちなみにこのあたりのリアルな米作りに関しては、農研機構が協力して開発しており、本格的な用語やシミュレーションになっているパートだ。
こうした過程をへて米を収穫すると、結果画面で出来上がったお米の能力値や収穫で得られたぬかなどのアイテムを確認することができる。お米はキャラクターに装備して強化できるほか、余ったときは納品イベントでアイテムと交換することもできる。
また、稲作が終わったタイミングで田んぼの「格」が上がるときがある。この格とはレベルのようなものだが、より格が上になるにつれて、次に作れる米のパラメーターも強化されていくのだ。
ここで触れておきたいのが、ゲーム内に登場する米の品種である。コシヒカリやあきたこまちなど、実際に存在する米の品種が「稲の精霊」と呼ばれるキャラクターになって登場する。この「稲の精霊」は、配布で手に入るほか、マップを探索中に見つけた祠を開放していくことでも手に入れることができる。この「稲の精霊」を入手すると、新たな品種の米も作れるようになる。
しかし、もうひとつこのゲームならではの特徴として用意されているのが、配合で入手していくという方法だ。この米の品種は、実在する米と同じように家系図のようなツリー状の画面で解放していくことができる。配合は、ゲームを進めて特定の条件を満たすことで解放することができるようになっている。
本作では田んぼの種類も複数用意されているが、どのような組み合わせにすれば新しい品種ができるのか、いろいろと試行錯誤しながらプレイしていくという楽しみ方も出来るのである。
探索バトルは見下ろしタイプのパーティプレイに!
稲作シミュレーションでは大きな変更が入れられていたが、もうひとつの柱でもある探索バトルも横スクロールアクションから見下ろしタイプに変更されている。さらに、操るキャラクターも今回は4人パーティ。実際にプレイヤーが操るのは先頭のキャラクターのみで、残りの3体は自動で攻撃を行ってくれる。そのため、アクションはあまり得意ではないという人でも今作は十分に楽しめるようになっている。
操作方法も直感的だ。画面の左下はバーチャルパッドになっており、こちらでキャラクターの操作が行えるようになっている。画面右下には足のアイコンが描かれているが、こちらを長押しすることでダッシュすることも可能だ。
敵と遭遇すると、さらに攻撃中に使えるアイコンが表示されるようになる。1度タップすると次に使えるようになるまでクールタイムが挟まれるが、これらを駆使しながら敵のHPを削って倒していき、どんどんマップの先に進んでいく。通常のマップならば、最後にある鳥居をくぐるとクリアだ。
この探索バトルのパートは、主にメインストーリーを進める過程でプレイするもの。キャラクターたちの会話シーンが中心となったストーリーパートと探索バトルパートを繰り返して、メインストーリーが徐々に進んでいく。
マップを選ぶと、「探索詳細」の画面に切り替わる。ここで注目したいのは、クリアするのに適している推奨戦力の数値と推奨属性だ。推奨戦力がこの値に届いていないときは、まだまだ力不足ということになる。また、それぞれの敵には5つの属性が設定されている。ここで表示される推奨属性の項目で有利な属性をチェックできるので、パーティの編成時に参考にするといいだろう。
「探索詳細」から「挑戦」を選ぶとパーティの編成画面に切り替わる。こちらもよく分からないというときは、「おまかせ編成」を選ぶことも可能だ。こちらを選ぶと、「戦闘力重視」、「均衡重視」、「攻撃重視」といった3つの方向性からパーティのスタイルを選ぶことができる。
自分で編成する場合は、出撃するキャラクターに加えて「稲の精霊」などの装備品も選んでおこう。ここで装備する稲の精霊だが、単純にパラメーターが違うというだけではなく、バフや使える技なども変わってくる。
たとえば「コシヒカリ」を装備すると、味方を回復できるようになるほか、最大生命力も上昇するというバフ効果が得られる、といった感じだ。どの精霊を選べばより有利に攻略できるのか考える必要があるのも、面白いところである。
今回の試遊では、通常のマップだけではなくボスが登場するマップにも挑んでみた。特にボスが登場するマップはかなり凝った作りで、通常は障害物などはないのだが、今回プレイしたボス戦では通路がブロックで塞がれており、「倉庫番」のようにブロックを動かして先に進んでいくというギミックがあった。
ちなみに、このゲームでは画面左上にミニマップが表示されている。基本的にはそちらで表示されている目印などを参考に進んでいくことで、たどり着くことができる。だが、今回挑んだマップでは、途中で通過する建物内が迷路のような作りになっていた。
この建物の中にはワープゾーンもあり、間違った場所を選ぶと戻らざるを得ない場合もある。一見単純なマップだと思い込んでいると、想像以上に悩まされることもあり、なかなか手応えがあった。これ以外にも様々なマップが登場するのかと思うと、いろいろ冒険のしがいがありそうな印象を受けたところでもある。
今回は時間も限られていたため、お試しでボス戦に挑んだのだが、流石に攻撃が強力で全く歯が立たなかった。これは明らかに力不足であるため、通常ならば稲作シミュレーションでより強い米を作ってから挑んだほうがいいレベルである。
ちなみに戦闘中に、通常の攻撃スキルとは別にキャラクターのアイコンが表示されることがある。こちらを押すと、それぞれのキャラクターごとに必殺技を繰り出すことができる。さらに、この必殺技を4人のキャラクターが連続で繰り出すことで連携が発動し、強力なダメージを与えることができる。タイミングを合わせるのはかなり難しいが、こうした技なども駆使しながら攻略を目指していくといいだろう。
塔やレイドなどメイン以外のイベントも楽しめる!
ここまでが試遊会で体験したところだが、それ以外のゲーム情報についても触れておこう。まずはメインストーリーについてだが、こちらは4ヵ月に1度のベースで新たな章が追加されていく予定だ。もちろんその間何もないのかというと、そういうことではない。
まだ詳細は明らかになっていないものの、今回紹介してきたメインの要素とは別に常に何かしらのイベントが開催されているような運営スタイルになっている。その中には、レイドバトルやどこまで行けるか挑戦する塔イベント、納品イベントなど様々なものが用意されている。
ゲームをプレイしていく上で重要な要素が、新しいプレイアブルキャラクターの追加で、定期的に追加されていく予定。入手はガチャではなく、キャラクター確定販売で購入できるようにしているそう。
といっても課金しないと入手できないのかというと、そういうわけではない。ゲーム内でコツコツとアイテムを溜めれば課金しなくても入手できるということで、あくまでも、今すぐ手に入れたい人向けのサービスだと思えばいいだろう。
もうひとつは、ゲーム内広告が本作には入っている(視聴で稲作の時短などができる)が、世界観に合わせて農業系や「サクナヒメ」関連などに絞った広告が表示される。長期的には、こうした広告とのシナジー効果も期待したいということだ。
ということで、ざっくりとではあるが「天穂のサクナヒメ~ヒヌカ巡霊譚~」のポイントをご紹介してきた。1時間程度遊んだだけでも、遊びごたえがありそうな内容が十分に伝わってきた。
特に「天穂のサクナヒメ」シリーズは、単純にゲームとして楽しめるだけではなく、ゲーミフィケーションのように実際の米作りの仕事についても深く学んでいけるような作りになっているところが魅力である。特に、そうした部分で原作にはまった人も多いと思うが、その楽しさは今作でも十分に引き継がれている。少しでも気になったならば、ぜひとも挑戦してほしい作品だ。
(C)2024 Edelweiss. Licensed to and published by XSEED Games / Marvelous USA, Inc. and Marvelous Inc.


































































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