先行レビュー

「スイカゲーム ぷらねっと」先行体験! 前作から大きく変わった“円形ステージ”の遊び心地

「超シンカ」など新システムも登場!

【スイカゲーム ぷらねっと】
12月中旬 発売予定
価格:
240円(Nintendo Switch版)
300円(Nintendo Switch 2版)

 シンプルながら奥深い落ち物パズルとして、大きな人気を博した「スイカゲーム」。開発・提供元のAladdin Xは現在、その新作となる「スイカゲーム ぷらねっと」の開発をNintendo Switch/Nintendo Switch 2向けに進めている。

 今回はそんな同作の先行体験会に参加する機会を得られたので、実際にプレイしてみた感想や前作との違いなどについて詳しく紹介していきたい。

 なお、本作は12月中旬に発売を予定し、価格はSwitch版が240円、Switch2版が300円。

【スイカゲーム ぷらねっと [Nintendo Direct 2025.9.12]】

舞台は宇宙へ! 円形ステージでフルーツを“シンカ”させる新システム

 まずは今作の基本的なシステムから説明しよう。「スイカゲーム」といえば同じ種類のフルーツをくっつけて、より大きなフルーツに“シンカ”させていくというシステムでお馴染み。今作でもそうしたゲームの基本的な部分は変わっておらず、一番大きなスイカを作ることを目指しつつ、ハイスコアを狙っていくという流れになっている。

 しかしステージの設定は大きく変わっており、前作のように四角い箱の上からフルーツを落としていく遊び方ではなくなっている。惑星をイメージした円形ステージを舞台として、円の周囲から中心に向かってフルーツを落としていくシステムとなっているのだ。

今作も11種類のフルーツが登場
宇宙船から惑星の中心にフルーツを落としていく
どんどんフルーツがシンカして巨大に

 惑星は“すり鉢”のように重力が働いていて、フルーツはどんどん中心部に向かって溜まっていく。そして円形の枠からフルーツが大きくはみ出るとカウントダウンが始まり、カウントがゼロになるとゲームオーバーを迎えるという仕組みだ。

少しはみ出すくらいなら表面張力でセーフ
フルーツが大きくはみ出すとカウントダウンがスタート

 プレーヤーが操作できるのは、惑星の周囲に漂っている宇宙船のポッピィー。円を中心に周囲360度を移動することが可能で、今作では新たに素早く移動するダッシュ機能も付いている。

色々な角度からフルーツを落として“スイカ”を目指す

 さらに今作で新たに追加されたのが、「超シンカ」というシステム。フルーツをシンカさせるごとに画面右下にあるゲージが溜まっていき、それが満タンになると超シンカタイムに突入する。これは一種のフィーバータイムのようなもので、通常のスコアに加えてボーナススコアを獲得できるのが特徴だ。一定時間内にシンカが発生すると超シンカタイムが継続となり、シンカ回数もゲージの中心に記録されていく。

画面右下のゲージが満タンになると超シンカタイムに突入
ゲージ中央にシンカ回数が加算されていく

ゲームとしての面白さはどう変化した? 快適さと中毒性がパワーアップ

 前作からさまざまな進化を遂げた「スイカゲーム ぷらねっと」だが、実際にプレイして感じたもっとも大きな変化は“快適さが増した”という点だった。

 前作は四角い箱のステージで、フルーツがギチギチに詰まった状態になるため、物理演算によってフルーツが弾き飛ばされることがあった。しかし今作は円形のステージで壁がないため、そうした事故が減っているように感じられた。しかもフルーツが箱から飛び出したとしても、カウントダウン制でしばらく猶予があるため、なおさら理不尽なゲームオーバーに陥りにくい。

 また前作では一度底の方にシンカできないフルーツを溜めてしまうと、後からそれを挽回することが難しかった。しかし今作の円形ステージではフルーツが底に沈んでいかないため、“詰んだ”状態になりにくく、リカバリーできるチャンスが多い。もし前作が上手くプレイできなかったという人でも、今作なら簡単に馴染めるのではないだろうか。

 ただし、逆にハードコアなゲーマーは「多少理不尽な仕様があった方が燃える」と考える場合もあるかと思うので、そうした人がプレイしたときにどう感じるのかは気になるところだ。

隙間に小さなフルーツが溜まっても意外とリカバリー可能

 その一方で今作ならではの面白さを生んでいるのが、「超シンカ」システムの導入。超シンカタイム突入中は画面の演出やBGMも変化するため、ゲームにメリハリが生まれており、気持ちよさと爽快感を味わえる。

「超シンカ」の仕様はルールブックで確認できる
リザルト画面には超シンカボーナスの項目も

 といってもボーナススコアを稼ぐために考えなしでフルーツを投下すると、ゲームオーバーのリスクが上がってしまうという側面もある。いわばプレーヤーは「スコアをとるか生存力をとるか」というバランス感覚を試されるため、その駆け引きが独特の面白さを生んでいる。

おすそわけ通信で協力プレイも! “あるとうれしい機能”が充実

 今作のSwitch2版では、おすそわけ通信によって最大4人で協力プレイを行なうことができる。このモードは全員が一度に同じステージに参加し、ハイスコアを目指していくという仕様だ。

 各々自由なタイミングで、自由な場所からフルーツを落とせるため、パーティーゲームのような“カオス”な状況を楽しめる。チームワークを発揮しないとすぐに詰んでしまうので、友人と一緒にプレイすると盛り上がること間違いなしだろう。

それぞれ宇宙船にプレーヤー名が表示される
スコアを伸ばすには連携が重要

 なお、おすそわけ通信を行なう際はNintendo Switch 2版の「スイカゲーム ぷらねっと」をインストールした親機が1台あれば、他の3台はNintendo Switchでも問題なし。意外とハードルが低いので、友達を誘いやすいはずだ。

 ほかにもゲーム内ではランキング機能やキャラクターや世界観の設定を確認できる機能が実装されている。また条件を満たすと色々な「シール」を入手できるというトロフィー的な機能も実装されており、それを使って自分の「ネームタグ」を好きなようにカスタマイズできる仕組みだ。

 さらにゲーム画面の背景やプレーヤーが操るポッピィー、そしてフルーツたちのデザインを変更することも可能で、自分だけの“かわいい”を追求していくことができる。

 前作と同じ方向性のゲームでありながら、快適さと気持ちよさを追求しているのが「スイカゲーム ぷらねっと」の魅力。縦落ちではない落ち物パズルとして、珍しいプレイ感覚を味わえるだろう。

 ちなみに先行体験会では、今作で円形ステージを採用した理由を制作陣に質問することもできた。その回答によると、「スイカゲームのグッズに着想を得て、一方向ではなく自由にキャラクターたちが動き回るステージを作りたい」と思ったことが1つのきっかけだったという。またフルーツたちの丸い形状やポッピィーのモチーフから、宇宙・惑星の世界観をもとにした円形ステージを発想したという経緯も明かしてくれた。

Aladdin X マーケティング部 岡本岳洋氏

 Nintendo Switch版の値段は前作と変わらず240円で、おすそわけ通信の機能が付いたNintendo Switch 2版でも300円というリーズナブルな価格設定だ。老若男女問わず手を出せるゲームとなっているので、正式リリース後にはふたたび“スイカゲーム旋風”が巻き起こるかもしれない。