ニュース

任天堂、シアトルマリナーズの持分の売却を決定

20年以上に渡る球団筆頭オーナーの立場から外れることに

4月28日発表

 任天堂は、1992年に買収したメジャーリーグ球団シアトルマリナーズの持ち株の一部を売却し、球団筆頭オーナーから外れることを明らかにした。売却交渉はこれから開始し、金額が確定し次第、業績予想を修正し、今期の業績通期予想に盛り込むとしている。

 今回の発表は、子会社Nintendo of Americaが保有するメジャーリーグ球団シアトルマリナーズの運営会社First Avenue Entertainment LLLPの持分の一部を売却する交渉を開始したというもの。これを受けてシアトルマリナーズでは球団CEOの交代を発表。First Avenue Entertainment LLLP取締役で、現シアトルマリナーズCEOのHoward Lincoln氏は退任し、新たにJohn Stanton氏がCEOに就任する見込み。

 そもそもの経緯は、米国子会社が本社を置くワシントン州を本拠地とするシアトルマリナーズが、他の地域に売却される恐れが出たため、1992年当時、代表取締役社長を務めていた山内溥氏が個人で資金を出し、筆頭オーナーとなり、2004年以降はNintendo of Americaが保有していた。

 今回の売却により、1992年から現在までに渡って維持してきた球団筆頭オーナーの立場から任天堂は外れることになる。シアトルマリナーズはかつてイチロー選手が所属し、現在、岩隈久志選手や、青木宣親選手が所属している。

(中村聖司)