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「新生FFXIV」、福岡から「第18回FFXIVプロデューサーレターLIVE」を開催

結婚システム「エターナルバンド」は有料のプランが存在。パッチ2.45実装は12月9日!

11月29日開催



TKPガーデンシティ福岡渡辺通

 スクウェア・エニックスは、MMORPG「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア(以下、新生FFXIV)」のオフラインイベント「FINAL FANTASY XIV: Full Active Time Event in FUKUOKA」を博多で開催し、会場から「第18回FFXIVプロデューサーレターLIVE」の公開生放送を配信した。その中で、パッチ2.45の実装日が12月9日と判明した。

「ファイナルファンタンジーXIV: 新生エオルゼア」のプロデューサー兼ディレクター、吉田直樹氏と“モルボル”ことコミュニティチームの室内俊夫氏

 全国を回る「「FINAL FANTASY XIV: Full Active Time Event」は今回で5回目。大阪、北海道、愛知、仙台と日本を一周して今回博多で、初の九州上陸を果たした。参加したのは、抽選で選ばれた200名と、当選した人以外に同伴者が1名入れる特別枠20組40名を含めた240名。それほど大きな会場ではないので、入場が始まるや会場は熱気ムンムンの大盛況となった。

 会場には、「新生FFXIV」のプロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏や、サウンドディレクターの祖堅正慶氏、コミュニティチームの室内俊夫氏らおなじみのメンバーのほか、サプライズゲストとしてレベルファイブの代表取締役兼CEOの日野晃博氏が登場。「新生FFXIV」ヘビーユーザーらしい濃厚トークを繰り広げた。日野氏が吉田氏にプレゼントした「妖怪ウォッチ」のメインデザイナー長野氏が描いた詩学ナイト装備姿の「シガクニャン」のイラストは、会場の爆笑を誘っていた。詳しくはこちらの記事を参照して欲しい。

 イベントは午後3時からスタートし、一度会場転換を経た後、午後7時半から大勢のファンが並ぶ前でプロデューサーレターLIVEが放送された。今回のLIVEでは、パッチ2.45で実装される「エターナルバンド」について、挙式までの詳細な手順が明らかになった。またホットなトピックスとして、竜騎士に強化をメインとしたジョブバランス調整についても時間を割いて説明が行なわれた。このレポートではLIVEで発表された最新情報を中心に、会場の雰囲気などもお伝えしたい。

【オフラインイベントの様子】
開場すると、会場内はあっというまに人でいっぱいに。その大半は、吉田氏との交流を待つ長い行列に並ぶ
イベント用に調整された真ラムウと戦うバトルチャレンジコーナーも人気
プロデューサーレターLIVEのテスト放送
ボードには参加者からの熱いメッセージが寄せられていた

「エターナルバンド」は無料、1,000円、2,000円の3プランから選択

大切な人と久遠のきずなを結べる「エターナルバンド」がいよいよ実装される

 パッチ2.45の目玉となる「エターナルバンド」は特別な相手と永遠の絆を結ぶために、さまざまなクエストをこなし、誓いの儀式「エターナルセレモニー」を開催するというコンテンツ。以前より実装を心待ちにする人が多かったが、今回のプロデューサーレターLIVEでようやくその詳細が明らかになった。

 エターナルバンドは、申し込み、準備、挙式の3段階に分かれている。申し込みは、モグステーションから行なえる。プランは3種類あり、「ノーマル」は無料、「ゴールド」は1,000円、「プラチナ」は2,000円の課金が必要だ。純白の衣装、「抱き合う」という特別なエモート、専用の髪型、家に飾ることができる記念のケーキなど、セレモニーを盛り上げるグッズは「ノーマル」でもひと通りもらえる。80人という招待者の上限も同じだ。

 課金のコースは、そこからさらにこだわりたい人向けのもので、式場をカスタマイズしたり、染色したドレスを着てより個性的な式を挙げたい人向けだ。また、課金コースにのみ、2人乗りの白いチョコボマウントと参列者全員にプレゼントできるミニオンが付いてくる。

 申し込むと専用の腕輪がもらえるので、その腕輪を装備した2人がパーティを組んで「十二神大聖堂」にいるセレモニースタッフのNPCに話しかけると、準備のためのクエストがスタートする。準備クエストは2人が式の中で交換する指輪づくりから始まって、衣装選び、会場の飾りつけ選びに、宣誓の式を進行してくれるNPCの選択、招待状の発送と、現実の結婚式顔負けのリアルな内容になっている。指輪はNPCから買うこともできるが、製作で銘入りを作ることもできる。面倒な人にはすべてがパックになったベーシックプランもあるようだ。逆にこだわりたい人は徹底的にこだわれる作りになっている。ひと昔の結婚式で大活躍していたゴンドラで登場という演出も選択できるらしい。

 準備が終わると、NPCを通じて式場を予約する。前週の金曜18時から翌週分の予約が可能だ。いよいよ「エターナルセレモニー」当日、参列者に祝福されながら式を挙げ、指輪を交換する。この指輪は式の後からは、使うことで相手のいる場所に直接テレポで飛べる便利な道具になる。

 放送では、式の様子を紹介するプロモーション映像的な映像が紹介されたが、そのまぶしいほど幸せそうな雰囲気に会場で観ていた参加者たちもくすぐったそうだった。現在、そこを見れば「エターナルバンド」のすべてがわかる親切な特設サイトの準備も進められているようなので、プレーヤーとしてはひとまず相手探しに奔走しよう。

【エターナルバンド】
エターナルバンドの概要
専用のドレスとモーニング
専用の髪型
「エターナルセレモニー」を挙げる十二神大聖堂
宣誓の式を進行するNPCもいくつかの種類から選ぶことができる
モーグリも進行役に選べる
仲間に祝福されて、忘れられない思い出を作れる
家に飾れるケーキも付いてくる
課金プランでは、式場の花や装飾の凝ったカスタマイズが可能になる
課金プランでは、衣装が染色可能になる。
課金プランのみもらえる2人乗りマウントと、引き出物のミニオン
特設サイトが間もなくオープンする

ジョブバランス調整で竜騎士は超絶強化、忍者はやや弱体

現在開発中だという新コンテンツ「カンパニークエスト」。フリーカンパニーのメンバーが力を合わせて家のパーツを作ったり、飛空艇を作ったりできるようだ
和風のハウジングパーツも準備されている

 パッチ2.45では「エターナルバンド」のほかにも、新規コンテンツとジョブバランスの調整が入る。コンテンツで大きなものとしては「ゾディアックウェポンストーリー」の続編がある。この続編でいよいよ、ネクサスがいにしえのゾディアックブレイブたちが使っていた武器のデザインに生まれ変わる。アイテムレベルは不明だが、使いやすいアイテムレベルになっているそうだ。他に「レターモーグリ」の新クエストが3つ入る。

 ジョブバランス調整では、竜騎士の大幅強化と、忍者の若干の弱体化が行なわれる。また、白魔道士に非戦闘状態に限ってパーティ全体に「ストンスキン」をまとめてかけることができる全体魔法「ストンラスキン」が実装される。さらに「大迷宮バハムート:真成編」など、制限のかかっているコンテンツにヘルプ機能が実装される。すでにその週にコンテンツをクリアしていても、ロット権のないヘルプとしてコンテンツに参加できるようになる。また、パーティ内に何人のクリア者がいるかで宝箱の出現数が変化する。その週行けなかった人へのヘルプといった形で活用して欲しいとのことだ。

 クラフターについては、「トマトケチャップ」の比重が高すぎることの是正と、難易度が上がりすぎている状態なので、現状最高難易度の1つ下に緩和を入れて上にあがりやすい状態を作るという。その他、プレーヤーからの質問に吉田氏が答えた内容については、以下のFAQにまとめた。

――ジョブバランスをとる際、どのような検討が行なわれているのか知りたいです。また竜騎士の調整をすることに決まった背景を教えてください。

吉田氏: ジョブバランスを調整するためには、まずプレーヤースキルの高いスタッフが、カカシと呼ばれているものを殴り続けてどのくらいDPSが出ているのか計測します。その後実際にメンバーを揃えてコンテンツに行って、どのくらいDPSが出ているのかを計測してバランスをとっていきます。

 今回竜騎士を調整しようと思った理由は2つあります。1つは魔法防御力が高騰して、今のコンテンツだとほとんどのジョブが2回攻撃をくらってもギリギリ生き残れるのに、竜騎士だけは2回目で死んでしまうことが多いのです。それが顕著になってきた結果、竜騎士がコンテンツに参加しづらいという声が現実としてあがっていることがもう1つの理由です。せっかく竜騎士をメインでやっている人がコンテンツに行けないという状況にならないように、しっかり調整してプレーヤーの中で流れている評価を消したいのです。

 もともと忍者が入る前、モンクはすべてに方向指定があって疾風迅雷も維持しなければならない。竜騎士は一部のスキルに方向指定が入っているだけなので、そこの差でバランスをとるという考え方をしていました。しかし、みなさんのプレイヤースキルが非常に高くなってきたことと、コンテンツが複雑になって、竜騎士が回避のためにどうしても方向指定をいれられないという局面が出てきた。それは魔法防御力が低いという部分があり、是が非でも回避しなければならないというシチュエーションために、方向指定ができなくてDPSが出ないという状況になっています。

 具体的な数字はパッチノートまでお待ちいただきたいですが、コンセプトとしては、方向指定をミスった時でもバフがのるようになります。そのためバフが途切れなくなります。リキャストタイムが結構な割合で短くなっているものがいくつか存在しています。

 あとは極端に魔法防御力がきついことが、今後のバランス調整で足かせになる可能性が出てきたので、ほかのジョブと一律同じ並びにさせていただきます。DoTも継続ダメージ値が上がっていたり、簡単に言うと、総DPSは確実に上がります。リキャストタイムが短くなるものがいくつかあるので、ペースも上がります。バフも途切れなくなるので、どうしても回避しなければならない時でも下がったDPSが回復しやすいです。後は「捨身」の使いにくさがあるので、竜騎士のみの特性で、「捨身」の時のマイナス値を上げました。なのでかなり使いやすくなっていると思います。全体的に大幅底上げになっています。

――忍者について、沈黙やスタンが使えるうえに、高いDPSが出せるなど強すぎるという感じがしますが、ほかのDPSとのバランス調整はありますか?

吉田氏: ジョブを作る時には、理想的なローテーションというものを決めて作っています。しかしプレーヤーの皆さんの研究心が凄くて、我々が想定していた理想的なローテーションの1枚上をいくローテーションが出てきていて、想定よりも数%DPSが高くなっています。また、TPの消費量が少ないぶんリスクが低くなっています。もともとは印を結びながら戦うというのが複雑だろうから幅を持たすためにそうしたのですが、みなさんが使いこなしまくっているためにDPSが高くなっています。そこでそのローテーションを崩すのではなくて、それを使ったままちょっとだけDPSの調整をさせていただいています。それといくつかのTPの消費量をちょっとだけ増やしています。竜騎士を超絶強化して、忍者を少し落とすことでバランスをとれるかなと思っています。

――印を結ぶときにたまにラグを感じます。調整の予定はありますか?

吉田氏: パケットがどう送られているかというフィルターの部分に関わることで、内部はブラックボックスになっているので我々にもよく分からないのです。オンラインゲームなので、あれ以上は如何ともしがたいというのが現状ではあります。回避方法がないか、プログラマー側で調べてはいるが、今すぐは難しい状態になっています。

――召喚士と吟遊詩人の詩学装備にジョブコンセプトとマッチしないスペルスピードやスキルスピードが多く付与されていてるように感じます。これらのサブステータスは今後調整されますか?

吉田氏: 基本的に「新生FFXIV」は色々なルートで最強装備を取りに行くようデザインされていますが、開発としては週制限が外れたり、超える力がかかってからでもいいので、最終的にはレイド装備を取りに行って欲しいのです。ただそれ一辺倒にしてしまうと、詩学はいらないという話になってしまうので、色々なチョイスをしていただきたくて色々なパラメータに振り分けているのが現状です。とはいえ今回のフィードバックを重くは受け止めているので、次回以降はもう少し振り分けを見直そうという話をしています。

――ジョブごとのリミットブレイクについて、どういったものが予定されているか教えてください。

吉田氏: 「蒼天のイシュガルド(以下、3.0)」に向けてジョブごとのリミットブレイクを作ろうという話になっています。ただ、全部となると非常に難しいので、まずはレベル3をジョブオリジナルにする作業をしています。まだ具体的には話せませんが、一番最初に竜騎士のオリジナルリミットブレイクを作っています。「3.0」の主役ポジションなので。いま「3.0」に向けて新しいベンチマークソフトを作っています。おそらくそこが初公開の場になるのではないかと思います。吟遊詩人にヒーラーのリミットブレイクがついているのは変えようという話をしています。

――ジョブクエストのシナリオがどれもよくできていて、楽しめました。「3.0」でレベルキャップが解放されますが、同時に新たなジョブクエストは追加になりますか?

吉田氏: レベル60へのレベリングに合わせてすべてのクラスに新しいジョブクエストが追加されます。今鋭意製作中ですので楽しみにお待ちください。

――現在の「新生FFXIV」ではヘビーユーザー向けとライトユーザー向けのコンテンツが多く、中間層向けが少ないように感じます。「大迷宮バハムート」には行かないけれど「クリスタルタワー」はクリアできるという中間層に向けたコンテンツを増やす予定はありますか?

吉田氏: 今すぐではないですが、「3.0」向けに「カンパニークラフト」という新しい物を作っているのですが、その中でまさにミドルレンジのものを開発しようと思っています。それと「3.0」では新しいレイドにハードとノーマルを同時実装しようという計画が進んでいます。今の「大迷宮バハムート」の難易度を下げたものをノーマルに、今の「真成編」よりも難しいものをハードにして、皆さんのプレーヤースキルに会ったものを達成できるように計画しています。

――ゾディアックウェポンや蛮族デイリークエストで指定されるF.A.T.E.の待ち時間が長いです。調整される予定はありますか?

吉田氏: 蛮族デイリーのF.A.T.E.は調整を行なってかなり発生していると思うので、いま以上に短くするのは難しいです。長すぎるというものがあればフォーラムにピンポイントに書いていただけると助かります。「黄道十二文書」で長いものがあるのは認識しているのですが、すぐに調整できるものに関しては調整していて、ほかのF.A.T.E.と隣接してアルゴリズムが組まれているものに関しては、2.5に向けて一度切り離して個別発生できるようにしたいのですが、ソースコードがかなり複雑なので時間がかかっています。調整はしていこうと思っています。

――以前雑誌のインタビューで答えていたソロで挑戦するダンジョンが欲しいです。

吉田氏: いまあるダンジョンをソロで挑戦できるようにして欲しいという話ですよね。それはやっていこうという話を開発チームをやっています。今、グランドカンパニーを使って、自分の部隊を作ってそこで彼らを育てるみたいなものを企画しています。せっかくだから自分がリーダーになって、インスタンスダンジョンに部下を連れていけたら楽しいよねという話をいま無茶ぶりしている段階です。

――パッチ2.4のボスはとても楽しく挑戦し甲斐がありました。開発チームではどのようにしてボスバトルのデザインを行なっているのか教えてください。

吉田氏: そのパッチでどんなボスを出していくかについては、僕とメインシナリオを書いている前廣と、アシスタントディレクターをやっている権代とで決めます。並行して「新生FFXIV」の世界の中でのストーリー、立ち位置を決めます。例えばラムウなら調停をなす蛮神で、争いたいと思っているわけではないという設定です。シヴァだと静寂というキーワードで、人と竜のいさかいを止めたいのかどうか、平和を望むことは望んでいるが、その方法はちょっと人とは違うとかいう設定を全部決めます。

 そしてバトル側とコンテンツ側で誰がそのコンテンツを担当するのかを決めます。それが決まったら設定を見つつ、ギミックだったりフェーズの流れを企画していきます。例えばラムウは自分から戦う蛮神ではないので、真ん中から動かないとか、そういうことを担当が決めてきたらそれを権代を筆頭にバトルチームが全員で確認をして、シナリオ側にもこういう感じにしたからと伝えます。全部確認ができたら僕のところにきて、僕がこれは難しいんじゃないの? 凍るくらいにしようよとか、逆に落ちないのと聞くこともあります。そういう話をしてリリースしていきます。さっきも詩人の方が、今回極シヴァで初めて「ナイスLB」と言われたと。崩れかけてもギリギリ立て直せる感じがご好評いただいたので、ああいうのを今後も出していきたいねと、ついこの間パッチ2.4の反省会で話が出てました。

――「フロントライン」に新ルールを追加する予定はありますか?

吉田氏: パッチ2.5で「フロントライン」に新しいルールが追加されます。マップは同じですが、異なるルールの「フロントライン」が展開されるようになります。パッチ2.5からはコンテンツルーレットの中に「フロントライン」という項目が入り、ボーナスも付きます。「3.0」では新マップの「フロントライン」を計画中です。それが終わったら「ウルヴズジェイル」のアップデートをしようかと思っています。それと最近マッチングが長くなってきているので、16対16対16をなくして、8対8対8にすることでマッチング時間を早くする検討もしています。

――高難易度の生産素材の中に、分解やトークン素材が多く、ギャザラーが活躍する機会が少なくなったと感じています。もっとギャザラーが活躍できて、コンテンツやマーケットに頼らずに素材を集めるようなバランスにできませんか?

吉田氏: 「新生FFXIV」はアーマリーシステムがあるので、やろうと思えば1人で全部やれてしまうマルチロールなシステムです。特にギャザラーに関しては、基本的には全員が同じ素材をとれるようになっています。それだけで作ったものはいくら強くてもみんな作れるので、市場にとって有用性があるものにならないのが現状です。これをギャザラーだけで完結しようとしたら、誰かが取ったら誰かが取れないというものを作らない限りそうならないのです。「新生FFXIV」のいいところが生んでいる部分でもあります。

 現状、確かに、分解と秘伝書2が入ったことで、高難易度レシピと分解に力を入れすぎていて、結果としてギャザラーが取るものよりも分解したものの方が有用性が高くなってしまっています。新しいシステムなので、敢えてそうしている部分もあるのですが、例えば、分解をリセットするアイテムをギャザラーに入れたりと、徐々にそういうことをして戻していきます。そこは悩みながらやっているところです。

――クラフターの装備を更新する難易度がとても高く、タイム・トゥー・ウィンの色合いが強くなっているように感じます。このままの難易度で続いていくのでしょうか? もう少しカジュアルなレシピが欲しいです。

吉田氏: 真剣にやるという意味において尖りを作ったのはよかったと思っているのですが、その手前の装備を整えるのがかなりしんどくなっているうえに、すごい勢いでギルを消費するのでちょっとやりすぎだという話はしています。パッチ2.0シリーズでは、今以上、上位のものは出ません。代わりに2.45では、その下で取るものの入手しやすさを調整して、上げやすい状態にしています。今、秘伝書2の緩和をしてしまうと、相当苦労して難しさを突破していった方たちの有用性がなくなってしまうので、そこはしばらく維持させていただいたうえで、その下をもっと上げやすくして楽にしようかなというのが現状です。分解に有用なアイテムを入れすぎたせいで、分解が必須という雰囲気になってしまっていますが、やっていただきたくて入れたという波が来ているだけなので、もっとカジュアルな装備が作れるよう落としていくつもりです。

――神話装備がアイテムレベル制限のあるダンジョンからのドロップになったことで、レベル50になったばかりのキャラクターが装備を更新しづらいです。高レベル帯の装備の入手難易度を調整する予定はありますか?

吉田氏: 開発チームでも今この問題点を結構重視しています。現状のダンジョンでもアイテムドロップはするのですが、納品と分解があるので需要が高いままで、パスやグリードをあまりしない。その結果、レベル50になった後、装備が入手しづらくなってしまっているので、テコ入れしないとダメだという話をしているところです。「新生FFXIV」はアイテムレベルがシーズンによって進んでいくゲームなので、今の想定だとレベル50にキャラクターが育った後はアイテムレベル90を目指してくださいというデザインなのですが、そこが取りにくくなってしまっているので急いで修正対応を入れます。

――パッチ2.4で追加された製作レシピでは、工匠のデミマテリアを使うものが多くありますが、今後も工匠のデミマテリアを増やす予定はありますか?

吉田氏: 今はあまりにも色々なレシピに使いすぎなので、次のレシピからはちゃんと考えています。市場価格が下がるような調整を2.45で入れていますので、そこからいろいろ推測をしていただけたらなと思います。

――イクサル樫木貨で交換するアイテムの価値が高く、どうしても蛮族デイリークエストがイクサル族に偏ってしまいます。交換レートの緩和や、受注枠の独立化など調整を行なう予定はありますか?

吉田氏: 市場価格と流通量について全ワールドのものを追っている状態ですので、今すぐ変えますということは明言できません。ただ、ゼルファトル天然水についてはあまりにも市場に流れていない状態になってしまっているので、交換レートを変えて入手しやすくします。パテも流通量を見ています。価格が下がりきるかなと思ったら、またちょっと上がってきていて、まだ皆さんクラフターの装備を整えている最中だなということが見えているので、もう少しだけ価格を見て、どういったテコ入れをするか決めようと思っています。

――アドオンとDirectX 11への対応の進捗はどうなっていますか?

吉田氏: ユーザーインターフェイスを皆さんに自由に作っていただくアドオンですが、基本システムの実装は終わりました。今は皆さんが各種機能を使うためのAPIを1つずつ揃えようとしています。今開発で動いているサンプルコードだと、色々やれすぎでダメだと言ってます。今は1番のキャラがHP20%以下になったら自動的に「ケアルラ」みたいなことができるものになっていて、それはチートレベルだからダメだと。

 ただそういったテストコードが動いている状態なので、APIを作りきった状態でと思っています。ただ、ここから法務確認というものがあります。プレーヤーの皆さんに配布させていただくものなので、万が一、我々が配ったツールが改造されてそこにウィルスが入っていたりとか、HDDがクラッシュしたといわれたときに、それは我々が配ったものではありませんという、皆さんと我々を守るための確認が必要なのです。ここがスクエニ初となるので時間がかかっており、いつとは言えない状況です。ただ開発は着実に進んでいます。

 DX11対応版については、「3.0」と同時にリリースさせていただく予定です。来月のファンフェスあたりで、DX9とDX11を並べた比較映像を出したいと考えています。先ほど言った「3.0」のベンチマークですが、新種族や新ジョブやフライングなんとかが映っているものですが、それもDX9版とDX11版を用意するので、「3.0」リリース前に皆さんのPCでも比較していただけると思います。厳しいスケジュールですが、ご声援をいただけるとベンチマークと描画担当が頑張ると思います。後はMac版に関しても進んでいます。現在のリリース予定だと、2015年3月から4月を予定しています。デバッグの都合で多少後ろにずれるかもしれませんが、そのくらいの時期で進んでいます。

――釣り餌やルアー専用のインベントリを追加することはできますか?

吉田氏: 皆さんのキャラクターデータは今ですら大量なので、増やすのは本当に難しい状態です。皆さんがゾーンを切り替えたり、走ったりするたびにそのデータはサーバーとものすごい勢いで通信しています。インベントリを増やすと、このデータ量も増えます。自分のキャラだけなら数ビットという感じで。それをやって快適な通信環境を作っているので、増やすと、そこが崩れるのが怖いのです。サーバーが落ちるとか、ラグったり、ゾーンを切り替えた時にロードが長くなるとかいう部分がすごく発生しやすいので。

 「3.0」では1つの釣り場で使うルアーや餌の数と種類を絞って、持たなければいけない数を減らしていきます。後はリテイナーをさらに追加できるようにして、リテイナー側のアイテムを素早く検索したり、マクロで素早くアイテムを引き出せるようにしたりといったことが僕らが現状最大現に努力できる部分です。確かにリテイナーにアクセスする手間はありますが、そこを高速化することで今よりも大量のアイテムを扱えるようにしようということです。

――髪型やひげ、フェイスペイントなどのオプションをもっと多く追加できませんか?

吉田氏: 髪型はもぐるとかもぐらないとか、このヘルムだといけるとかいけないとかすごくありまして、今のパッチに付き1種類から3種類増やすのが精いっぱいです。その間もヘルムは色々なものが増えるので。フェイスペイントについては過去に増やしたことがあるのですが、どなたからもフィードバックをいただけなかったのです(笑)。それなら開発チーム的には髪型をやろうかなというのが現状です。

 通信量を含めて1キャラクターでカスタムできるのはここまでと決めてあるので、何かを減らさないと増やすことができないと考えていただきたいのですが、「星芒祭」に合わせて付け髭というものを入れてそれでオプションを増やす努力をしてみようかなと思っています。それと一部から猛烈にアフロヘアの要望をいただいているので、今作っています。

――武具投影の幅を広げるために、専用装備を除くインスタンスダンジョンでドロップする装備品やクラフターの装備品の装備可能クラスを緩和することはできますか?

吉田氏: 徐々にやってはいるのですが、開発には、魔法使いが鎧を着るという壁は超えてはいけないと言っています。10年このままかというと、そうではありませんが、今は「3.0」がダークファンタジー寄りで行きたいということもあって、そこは守りたいです。我々はものすごい人数で開発しているので、しっかりしたルールを作っておかないと訳が分からなくあってしまうためロールで分けなさいという話をしてはいますが、フォーラムとかで「これだけはこういう理由でなんとかなりませんか?」というものに個別に対応していくのは可能だと思います。それで少しずつおしゃれの幅を広げたらどうかな、と。

――「3.0」で新種族が追加されるとのことですが、既存種族で設定できる項目を増やしたりとキャラクタークリエイトの幅を広げる予定はありますか?

吉田氏: 先ほど言った付けヒゲのようなアイデアでキャラクターの個性を出していきたいと思っています。

――以前にコメントされていた、フリーカンパニー同士の同盟機能は実装されますか?

吉田氏: 今、カンパニークラフトと、「3.0」で実装される新規コンテンツのためにフリーカンパニーのソースコード処理を綺麗に整理しています。それが終わり次第、その新規コンテンツに対応していきます。それはFCで何かをして、飛んでいってというものです。

――Lサイズの家が寂しいです。調度品設置数の上限を引き上げることはできませんか?

吉田氏: 今までは土地を増やすことに全精力を傾けていたので、手を付けられていなかったのですが、だいぶ満たされてきた雰囲気はあるので、そろそろ個々の家に対してのユーティリティアップをやりたいという話はしています。ただ、ハウジングをやっているチームが今ゴールドソーサーとFCクラフトに全精力を注いでいるのでそのあとになります。

――「3.0」でイシュガルドに行けるようになるとのことですが、イシュガルドにも冒険者の居住区は実装されますか?

吉田氏: イシュガルドは千年続く人と竜との血で血を洗う戦争が続いているので、そこに家を建てたら危ないですよ。「3.0」シリーズの中でいずれは開けようという話はしていますが、開幕ではありません。時期はお約束できないので、今は3国の中から選んだ方がいいと思います。

――生活感を出す調度品として、ヤカンを提案します。ゲロルトが生計を立てるために作っていたというヤカンを実装する予定はありますか?

吉田氏: 開発チームにどうすると聞きに行ったら「作ってますよ」と。世界設定チームからことづてを預かってきたので読みます。

 「ゲロルト氏が酒場の付けを支払うために始めたヤカンづくりですが、最近は職人魂に火でも付いたのか、究極のヤカンづくりにのめりこんでいる様子。とはいえ、古の伝承にうたわれた英傑のヤカンがそう簡単に作れるとも思えません。実装に向けて動いているとかいないとか噂はありますが、魂の輝きを帯びた究極のヤカンともなれば、手に入れるのは容易ではない、かもしれません。いずれにせよ気を長くしてお待ちいただけると幸いです」

――お年玉でPS4を買う予定ですが、PS3からの無料移行サービスが年内で終了してしまいます。年末年始商戦に合わせてサービスを延長する予定はありますか?

吉田氏: もともとPS3版を買っていた方は無償でPS4にアップグレードするサービスをやっていたのですが、海外の方からも年末年始で買う予定なので、年末で切られたら買えなくなるということでSCEさんに延長しませんかと聞いたところ、喜んでといっていただけたので、ひとまず2015年3月31日までに延長していただけることになりました。それとPS3版とPS4版のフリートライアルを、いよいよ12月11日からスタートします。まずは最初の2週間はPS Plusに入会されている方から参加していただけます。そしてクリスマスイブの24日からどなたでも参加していただけます。

――拡張ディスクが発売された後も2.Xの内容は現在のクライアントで遊ぶことができますか?

吉田氏: まず「3.0」は、現在の「新生FFXIV」の上に実装される新しい拡張ディスクです。インストールすると、新種族や新ジョブが選べたり、新ダンジョンや新マップでプレイできるようになります。通常版、コレクターズエディションのほかにデジタルアップグレード版もあります。入れていなくても、今の3国にあるコンテンツはすべて遊ぶことができます。急に遊べなくなったりはしないので、そこはご安心ください。

 友達が「3.0」に切り替えて暗黒騎士になったり、幻想薬で新種族になったとしてもちゃんと姿は見えます。パーティを組んだり一緒にコンテンツに行くこともできます。ただ、自分が新種族になることはできません。今のストーリーは終わるのですが、という質問もよく受けるのですが、アメリカのドラマのシーズンみたいなものです。ただ「新生エオルゼア」という2.0でやってきたストーリーは2.5で一旦完結して、新ストーリーが始まります。

ファンフェス東京の当日券は200枚で激戦必至!?

 イベント締めくくりのお知らせコーナーでは、3週間後に迫ったファンフェス東京のタイムテーブルと当日券情報が明らかになった。一般の前売り券が2分で完売したプレミアムチケットだけに、無理をしてでも当日手に入れようとする人が出るかもしれないということで、あらかじめ枚数を発表して牽制する狙いだ。

 また、会場に来られない人向けのストリーミング放送はニコニコ生放送から配信される。海外のイベントと同様、基調講演と1日目、2日めの最後にあるライブステージを見るには1,500円(税別)の視聴料が必要となる。購入すると、インゲームアイテム「モグモグアタイア」が付いてくる。

【その他のお知らせ】
ファンフェス東京初日のタイムテーブル
2日目のタイムテーブル
当日券は200枚限定で発売
ストリーミング放送はニコニコ生放送から行なわれる
海外からの放送と同じように、基調講演やライブステージは1,500円/2日の有料コンテンツとなる
630日のベテランリワードは、マメット・ナナモとでぶチョコボヘッド
イベント会場では初めてピアノアレンジの曲が披露された
恒例の「星芒祭」では男女とも装備可能のつけひげがもらえる
新年を祝うシーズナルイベント「降神祭」にも新アイテムが登場

(石井聡)