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「新生FFXIV」、福岡F.A.T.E.にレベルファイブ日野氏がまさかのゲスト出演!

実は超ヘビープレーヤー。「妖怪ウォッチ」との奇跡のコラボ“シガクニャン”登場

11月29日 開催



会場:TKPガーデンシティ福岡渡辺通

 スクウェア・エニックスは、MMORPG「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア(以下、新生FFXIV)」のオフラインイベント「FINAL FANTASY XIV: Full Active Time Event in FUKUOKA」を福岡市で開催した。イベントには、福岡市を本拠地としているレベルファイブ代表取締役社長兼CEOの日野晃博氏がサプライズゲストとして登場した。

「ファイナルファンタンジーXIV: 新生エオルゼア」のプロデューサー兼ディレクター吉田直樹氏とレベルファイブ代表取締役社長兼CEOの日野晃博氏

 日野氏は、「新生FFXIV」プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏の友人であり、吉田氏も舌を巻くほどの「新生FFXIV」ヘビーユーザーでもある。現在釣りのエンドコンテンツとして実装されている「ヌシ釣り」が、日野氏との食事の席での雑談から生まれたエピソードのはファンの間では有名だ。

 放送では、日野氏が吉田氏へいろいろな提案をする「吉Pに物申す」のコーナーや、日野氏が「新生FFXIV」の中でプレイの思い出を語るコーナーなどで、予想以上のヘビーユーザーぶりを垣間見ることができた。

 また、日野氏は福岡でのイベントを記念して「妖怪ウォッチ」のメインキャラクターデザイナーの長野氏に描いてもらったという「シガクニャン」を披露。その可愛さと完成度の高さで「新生FFXIV」ファンを爆笑させた。

 このレポートではイベント内で日野氏が語った「新生FFXIV」の楽しさや、イベント終了後のミニインタビューで聞いた吉田氏とのなれそめなどについて紹介したい。日野氏が語る内容がディープすぎて、「新生FFXIV」を知らない人にはさっぱりわからない部分もあるだろうが、そういった部分も含めてコアっぷりを堪能して欲しい。

全身詩学装備の「シガクニャン」。頭装備とマウントも完備

パッチ2.4で実装された「アラガントームストーン:詩学」で交換できるナイト装備を身に着けた「シガクニャン」
ライオンマウント「ウィスライオン」にまたがった凛々しい姿
ナイト詩学装備の特徴的な頭装備は、青い線を引いたバケツで代用

 以前から「FINAL FANTASY XIV: Full Active Time Event in FUKUOKA」のゲストとして登場することを吉田氏が匂わせつつも最後まで正式発表はなかった日野氏のゲスト。「発表するとあちこちから怒られるから」という激務の中、「第18回プロデューサーレターLIVE」の後半部分で、たっぷりと「新生FFXIV」について語ってくれた。

 「今日は『新生FFXIV』の1プレーヤーとして、吉Pの友人として協力しに来た」という日野氏。難しいコンテンツをクリアした喜びから、深夜にでも吉田氏にメールを送ってくるという親友であり、「新生FFXIV」に実装されたばかりの最難関ダンジョン「大迷宮バハムートバハムート:真成編」の3層最終フェーズを攻略中という「新生FFXIV」のコアプレーヤーでもある。

 「最高のコンテンツがすごく大好きで、海外の作品でも日本の作品でも『FF』はゲームの世界でも一番高い次元のものを作ろうとするので、今回はお手並み拝見という意味でやっていたのについハマっちゃいまして」と「新生FFXIV」をプレイしている理由を語った日野氏。「せっかく福岡でのイベントなので、『妖怪ウォッチ』と『新生FFXIV』チームの記念になるものを」とシガクニャンを披露した。

 日野氏はナイトでプレイしており、パッチ2.4で実装された「アラガントームストーン:詩学」というアイテムで交換できる新装備のデザインが気に入っているため、メインデザイナーの長野氏を社長室に呼び出して事細かに説明。特別に描いてもらったのだそうだ。「あのジバニャン欲しい! ってなったらどうするんですか」と心配する吉田氏に「それは、わかりますよね……」と暗にインゲームでのコラボを匂わせつつニヤニヤ楽しんでいた。

 イラストは1枚だけかと思いきやその後も続々と登場した。ウィスパーの顔をしたライオンマウント「ウィスライオン」にシガクニャンが乗ったイラストは、吉田氏が見るなり噴き出していた逸品。ライオンはナイト専用マウントとして実装されており、ナイトで高難易度コンテンツを200回クリアした人がもらえるアチーブメント。日野氏もライオンをとるのに苦労したそうで、その気持ちがイラストにこもっている。さらに「詩学装備を語るのにナイトの頭装備は外せない」という強い思いから、バケツをかぶったシガクニャンも描いてもらっていた。

 本家の詩学装備を知っていれば、笑わずにはいられない1枚。日野氏からデザイナーへの指示は「バケツい青い線を2本引いておいてくれ」だったそうだが、実際の装備と見比べてみても確かに似ているかもしれない。ちなみに日野氏は頭装備も含めて詩学装備をとても気に入っているそうだ。

 「この無茶ぶりは社長ならではですよね」と吉田氏が感心すると、「こういうジョークにみんなが付き合ってくれるのは幸せですよね」と答えつつ、色々と仕事がたまっている中で長野氏にこんな仕事を頼んでいたら怒られるかも、と心配していた。

日野氏が1ユーザーとしてゲームの改善点を吉田氏にモノ申す

日野氏が純粋にユーザー視点から、プレイを快適にするための提案を吉田氏にぶつけた
質問項目は全部で5つ。どれも現役プレイヤーならではの実感がこもったものだ

 「吉Pにモノ申す」のコーナーでは、日野氏が1プレーヤーの視点から、ゲームを快適にプレイするために改善してほしい点を5つ挙げた。どの項目でも「皆さんも感じていることだと思いますが」と注釈してから説明を始めた通り、確かに「新生FFXIV」をプレイしたことがある人なら1度ならず実感したことがある内容が揃っていた。

 1つめは日野氏のように深夜プレーヤーがパーティを組みにくいという問題。日野氏が遊んでいるワールドは住人が健康的なのか、早い時間に募集がなくなってしまい、12時半くらいからログインしてエンドコンテンツの攻略に行きたくても、パーティ募集が少なくて行けないという悩みを抱えている。そこで最新のエンドコンテンツについては、コンテンツファインダーのようにデータセンター内の全ワールドを対象にした募集であるべきなのでは、という要望だ。

 「ほかのサーバーにも行きたい奴はいて、そういう離れ小島にいるユーザーを集めて行けないか」という問いに対して、吉田氏も深夜ログインが多いためパーティ募集の少なさは分かっていると回答。さらにイベントの参加者からも同じ要望が上がっていたことを告げ、「ちょっと見積もりはしてみます」(吉田氏)と答えたが、それほど積極的ではないようだ。なぜなら「パーティ募集は同じワールドの中で友達を作れるけど、ワールドを超えて募集ができるようになるとみんながそれを使うようになってしまうので警戒している」という懸念があるからだ。とはいえ、「検討します」(吉田氏)とのことなので、今後の進捗に期待したい。

 2つめの要望は、家に人が来ないということ。ハウジングで個人宅が持てるようになったが、自分以外の人が家の施設を利用できないので、誰も訪ねてくる理由がなく廃墟になっているのを何とかして欲しいという要望だ。吉田氏は「エターナルバンド」で結ばれた2人で1つの家をシェアしたり、友達の畑をシェアして肥料を上げられるようにしたりと、対応は考えており、今後対応していくということだ。

 3つ目は「真成3層W3」。これは「大迷宮バハムートバハムート:真成編」3層のボスが仕掛けてくる攻撃のうち、3段階目の攻撃を意味する。「真成編」ではベンヌという雑魚モンスターが戦いのカギを握る。特に倒したベンヌが次々と蘇ってくるウェーブ3は3層攻略の中でもっとも難しい局面だ。蘇ってきたベンヌには倒す順番にマーカーを付けるが、タンクがヘイトを取る手掛かりにしている敵視リストにはこの番号は表示されないので、敵視リストだけではどのベンヌを挑発すればいいのかわかりづらい。これを何とかしてくれないかという要望となる。

 吉田氏によると、敵視リストはレスポンスを最優先するために、更新のスピードが最も速い。もしマーカーの番号を表示させると、誰がマークしたのかという判定が入り、処理が遅くなる可能性があるため導入は難しいという。しかし、「それは僕には関係ないから。欲しいものは欲しい」とあくまでも1ユーザーとしての立場を崩さない日野さんに苦笑しつつ、「一応検討はしてみます」(吉田氏)と答えていた。

 4つ目は、フリーカンパニーの部屋から、自宅へ家具を移動できないという話。現状、レアな家具は一度配置すると撤去した時に消えてしまう。「当然修正ですよね」と言いかけた日野氏を「買いましょう!」と吉田氏が一蹴。日野氏も「市場の問題もあるかもしれないですがなんとかなりませんか?」と食い下った。吉田氏によれば「バインドになりませんかという話はよくある」とのことだが、家具が消えないことで起きる経済的な影響への懸念もある。ただ、気軽にテストできないことは開発スタッフでも問題視しており「超前向きに検討します」とのことだ。

 最後は「マクロマン」。日野氏はマクロをかなり活用しているが、現在の仕様ではマクロは2つ使うと、前に動いていたマクロが新しいマクロに上書きされてしまう。そのためタイマーマクロを使う人は、それ以外の一切のマクロを使えない状態になる。クラフターのマクロで作成している時に、パーティ募集に人が入ってくると、「よろしくお願いしますというボタンを押したら止まってしまう」(日野氏)ことに困っているのだそうだ。しかしこちらには吉田氏が「『FFXIV』にはよろしくお願いしますボタンは存在しません!」と反論。「それは手で打ちましょうよ!」と熱い挨拶談義になった。

 日野氏は防御バフもマクロで組んでいるそうで、タイマーマクロだけでも別にして欲しいと要望。吉田氏は「(UI担当の)皆川もたくさんマクロを作っていて、彼が自分で一番イラッと来てるポイントだと思います」から検討はしますと語っていた。ちなみに吉田氏は「挨拶は心を込めて1字ずつ」が信条だそうだ。

(石井聡)