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【E3 2014】シムの人生がよりドラマチックに! 「The Sims 4」デモレポート

長期的な関係性が築く新しいシムドラマ。柔軟なメイキングの実力も目撃

6月10日~6月12日開催(現地時間)



会場:Los Angeles Convention Center

「The Sims 4」プロデューサーのGraham Nardone氏

 エレクトロニック・アーツは、E3 2014にて新作シミュレーション「The Sims 4」の最新デモを公開した。

 「The Sims 4」は、EAが「よりパワフルになった次世代機用ライフシミュレーター」として自信を持って送り出す人生シミュレーションゲーム。今回公開されたデモでは、シムの日常を追いながら、本作で導入されている新システムが解説された。

 また今回は本作でプロデューサーを務めるGraham Nardone氏に話を聞くことができたので、デモの模様と合わせてお伝えしたい。

火事、失神、チャック・ノリス! 人間ドラマはより長期的に

シムたちの人間ドラマは、ますます多様になっていく

 まずシミュレーションは、キャラクターメイキングの紹介からスタートした。今回のキャラクターメイキングではスライダーを使用せず、体の調整したい場所をドラッグするだけで各部位の太さや長さを直感的に調整できるようになっている。デモでは登場しなかったが、メイキングは顔も含めて直接調整できる。

 Nardone氏によれば今回のメイキングはかなり柔軟に対応しており、アジア的、日本的な顔も表現できるようになっているという。その柔軟なメイキングを使って、デモではプレゼンを担当した開発者自身を模したシム(しかもかなり似ている)を使うというパフォーマンスを行なっていた。

 「The Sims 4」には、キャラクターが今どのような感情にあるのかが画面に表示されて、それぞれがお互いにどのような影響を与えそうかというのが予想しやすいようになっている。デモでは、ノリの良い「Bro」という特性を持った男性と女性がいて、男性が非常に怒っているという状況からスタートした。

 メニュー画面では普通の顔つきだったのに、怒っている男性は顔を歪め、肩を怒らせ、いかにも不機嫌そうである。一方、女性の方は上機嫌だったので、ポジティブトークを男性に仕掛けさせる。これで怒りが解消するかと思いきや、最終的に女性まで怒るという結果になってしまった。

 それでは今度はストレス解消ということで、ジムへ2人で向かう。男性は相変わらず不機嫌のままガッチョンガッチョン体を鍛えていたが、なぜかここでチャック・ノリス(風の男性)が登場。チャック・ノリスが体を鍛える男性に声をかけ始めると、途端に男性の機嫌は直ってしまった。

 男性の機嫌が直ったので、今度は家に帰ってダンスパーティーを開くことにした。建物については、キャラクターメイキングと同様に壁枠などをドラッグさせることで拡張、縮小が簡単にできるようになっている。また本作にオンラインプレイは搭載されていないが、シムや建物のシェアはできるようになっており、シェアされている建物を持ってきて、それを元にリビルディングすることも可能だという。

 家で音楽をかけ、皆で集まって踊っていると、家にキム・ジョンウン(風の男性)が乱入してきた。キム・ジョンウンは家の隅に置いてあった機械に興味があるようで、何やらそれを弄っている。すると、機械が突然故障し、火事が発生してしまった!

 慌てて逃げ出すキム・ジョンウン。男性と女性はその状況に、体を捩って爆笑し始めた。あまりに面白すぎたらしく、炎から離れるのも忘れ、その場に失神。今度は死神がやってきて一転ピンチを迎えるが、チャック・ノリスが現場へ駆けつけて火事を消化、2人は事なきを得た。

 デモは以上。色々とドラマチックなことが起こっているが、「The Sims 4」での進化は、特に隣人同士のコミュニケーションにあるという。彼らの関係が長期にわたって続くことで、前作には見られなかった人間ドラマが見られるようになっている。

 本作は世界での発売が9月2日、日本での発売が9月4日と発表されたばかりだが、Nardone氏にコンソール版での発売は予定されているかを聞いた所、「今はPC版の開発に集中している」という。拡張パックについても同様で、今のところは予定が決まっていないそうだ。

 チャック・ノリスにキム・ジョンウンとなかなか笑わせてくれるデモだったが、それもメイキングの自由度ゆえである。シム同士の関わりがこれまで以上に様々なドラマを生み出してくれそうなので、その発売を楽しみに待ちたい。

【スクリーンショット】

(安田俊亮)