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【E3 2013】SCE Japan Studio新作「Knack」体験レポート
吉田修平氏もオススメ。シリアスでコミカルな物質合体アクション
(2013/6/12 19:29)
Sony Computer Entertainment Americaがプレイステーション 4用ローンチタイトルとして発表した「Knack」。「クラッシュ・バンディクー」などのマーク・サーニー氏主導によるJapan Studio制作で、開発には「サルゲッチュ」チームが入っており、ローンチタイトルの中では、Worldwideプレジデントの吉田修平氏も日本ユーザーにとってオススメだという。
PS4も含めて日本発売に関する発表はまだまだ先のようだが、今回はこの「Knack」について、触れる機会を得たのでレポートしていきたい。
物質を取り込んで体の大きさを変化。Knackの造形も見所
「Knack」は、タイトル同名のキャラクターを操って、電磁波のようなもので体に物質を取り込み、それらを組み合わせて1体の像となって戦うアクションゲーム。ステージは立体的に表現されているが、スタートからゴールまでの1本道を進んでいくといったスタイルになる。
ゲームの基本となるのは、道に置かれているオブジェクトを壊し、無数にある石ころのようなオブジェクトを体に取り込んでいくというもの。これらのオブジェクトはそのまま体力の指標にもなっており、取り込めば体力が増え、ダメージを受けるとオブジェクトが散らばって体力ゲージが減る。
また物質を取り込めばKnackの大きさが変わっていくというのも特徴となる。建物内を進む小さな状態から武装ヘリコプターと戦う超巨大な状態まで変化し、攻撃手段や動き、操作の感触も異なるものになる。
ビジュアル的な見所はこのKnackの造形で、オブジェクト同士はくっつかずに浮遊しており、それらが無数にあることで全体としてKnackになっている。言わば電磁波を使った積み木のようなもので、無機質な物体が集まって有機的な動きをするところが合体ロボのようなテイストも出していて面白い。
武装をしない小さな状態では攻撃すらままならない無垢な生物といった印象なのだが、オブジェクトを取り込んで大きくなるほどパンチ、体当たり、オブジェクトを周囲に飛ばす爆発、竜巻になっての攻撃など、攻撃も派手さを増していく。その代わり、動きはどんどん野蛮になり、顔つきも凶暴になっていく。なお取り込む物質によって姿も変わるようで、雪と氷に覆われたステージでは、氷を全身に取り込んでつららのお化けのような見た目になっていた。
またポイントとなっているのは、小さな状態ではパズル要素もあるということ。この状態では取り込んだオブジェクトを全て解放し、透明になって移動できる。例えば、赤外線によるセキュリティがある場所では、一旦オブジェクトを解放し、透明になった状態で先へ進み、セキュリティを切ってからオブジェクトを再度取り込む、ということになる。透明状態、武装状態を繰り返しながら、セキュリティを突破していく機転も必要になる。
そして何より気になるのは、ストーリーの内容だ。公開されているトレーラーでは、ゴブリンと人間の戦争シーンから始まり、人間側の対ゴブリン用の兵器としてKnackが製造されていることがわかる。
Knackのルーツからしてハードな内容だが、キャラクターや街並みはあくまでかわいらしい作りになっているので、「クラッシュ・バンディクー」のようなコミカルな雰囲気も漂っている。またトレーラーでは、Knackは「人間ではないのに、なぜ彼らのために働くのだ」とゴブリンに問われているが、一方で本人はそんなシリアスな事情は全く気にしていない様子でもある。この辺りが実に掴みどころがなく、これらの要素がどう総合的に積み上がってくるのか、色々と想像を巡らすのも楽しい。
聞けば「壮大なストーリーが用意されている」ということなので、PS4と共に、続報と発売を楽しみに待ちたい。