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【特別海外レポート】LGの新世代モニターはゲームをテコに伸びる?!
ゲーム、ゲーム、ゲーム!の展示&メインイベント
(2013/4/10 00:00)
ゲーム、ゲーム、ゲーム!の展示&メインイベント
最先端の有機ELテレビにも目を奪われるが、「3D World Festival」のイベントとしての性格がはっきり見えてくるポイントは別にある。一般的に、テレビ/モニターを中心とするAV機器の展示会では映画系コンテンツが主役になるイメージがあるが、本イベントに限っては展示機に映されているコンテンツがほとんどゲームで占められていたのだ。
会場内に無数に展示されたスマートテレビ、PCモニターには、Blizzard、Microsoft、netmarbleなどのゲーム企業の協賛を受け、多種多様なゲームコンテンツが表示されており、実際にプレイすることもできた。
中でも面白いのはLGのスマートテレビ最新モデル「CINEMA 3D Smart TV LA7400」が持つ“2D→3D変換機能”を使って、Xbox 360のゲームが全て3D立体視でデモされていたことだ。これは、もともと視差情報が提供されていない2D映像を、複数フレームを分析することで奥行き情報を推測的に付加する方式で、3D立体視に対応していないあらゆるコンソールデバイスでも利用できるという機能である。
3D化の精度はかなり高く、期待しないで偏光メガネを装着するとちょっとビックリする。まるで、もともと3D立体視に対応しているコンテンツであるかのように適切な奥行き感、飛び出し感が得られるのだ。プラットフォームとして3D対応にあまり積極的でないXbox 360や、Wii/Wii Uなどのコンソールにはうってつけの機能といえるだろう。
ただし、技術的に複数フレームのバッファリングが必須となるため、表示遅延にかなりの難がある。感覚的には10フレーム近い遅延があり、「ストリートファイターIV」や「FIFA 13」のようにアクション性の高いゲームをプレイすると、各操作にかなりの先行入力が必要となってしまい、ほぼゲームが成立しないという感触を受けた。
とはいえ、一定のテンポで進行するダンスゲームではそこまでの違和感は無いようであり、また、数多く存在する非リアルタイム系ゲームでは問題なく3D化の恩恵を受けられそうである。非常に面白い機能だ。
PCモニターも3D立体視に対応するモデルが大量展示されていた。そこで走っていたコンテンツはやはり各種のPCゲームで、こちらはアプリケーション側で3D対応を果たしているため表示遅延等の問題はなく、最適な立体感でゲームを楽しむことができる。
こちらは日本でも人気のオンラインFPS「Special Force 2」を筆頭に、CJ Entertainment & Mediaの新作オンラインTPS「HOUNDS」、韓国netmarbleの各種新規オンラインタイトルなど、最新ゲームの試遊コーナーを設置。こちらは家族連れが大変多く、終日、ゲームをプレイする子どもたちの姿を見ることができた。
こういったゲームの試遊スペースは会場の大部分を占めており、後述する「StarCraft II」コーナーや、メインイベントの存在も踏まえれば、来場者の大半が何らかのゲームコンテンツに触れていたということになる。ここまでゲームコンテンツを重視した会場設営は、テレビ/モニター関連の展示会としては極めて異色に映る。しかし、これがLGエレクトロニクスが毎年続けてきた独特のマーケティング手法なのである。