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「デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・オヤー'12/第18回AMDアワード」発表
ゲーム関連では「とびだせ どうぶつの森」、「ドラゴンクエストX」、「パズル&ドラゴンズが優秀賞受賞
(2013/3/19 21:21)
社団法人デジタルメディア協会はデジタルコンテンツを対象とした表彰式「デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー'12/第18回AMDアワード」を発表した。「大賞/総理大臣賞」は「おおかみこどもの雨と雪」。AMD理事長賞は国際電子出版の「EPUB 3」。
「デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー'12/第18回AMDアワード」は、2012年1月1日から12月31日までに日本国内で発売/発表されたデジタルメディアにて表現されるコンテンツ、及び国内/海外展開された作品が対象となる。デジタルコンテンツ産業の発展と、その人材育成を目的としており、実行委員会の指名したサポーターによる推薦作品を別の審査会が審議し決定する。
毎年のことながら話題が広範囲に及ぶため、受賞作品は非常に幅広い。たとえば「第16回AMD Award'10」ではAKB48グループのプロデュースを行なう秋元康氏が「AKB48 コンセプト」で受賞。今年発表されたコーエーテクモゲームスのソーシャルゲーム「AKB48の野望」は、この授賞式のパーティ会場で交された、秋元氏と襟川陽一代表取締役社長の会話から生まれたという。
今年はヴィジュアル系エアバンドとして人気絶頂のゴールデンボンバーが、「ニコニコ動画」の公式チャンネルにて動画配信を行なうなどネットデジタル時代ならではの方法でプロモーション活動を行なったとして優秀賞の中の1タイトルとして選ばれている。またアニメーション映画「おおかみこどもの雨と雪」は、「国民的アニメはスタジオジブリのみと言われる中で定説を覆し、興業・クオリティの両面で、新たなシーンと可能性を映画史上に残したエポック的1本と言える」という理由から優秀賞に選ばれている。映画、アニメ、音楽、アートからCMなど多岐にわたるため、GAME Watchではゲーム関連の話題に絞ってお伝えする。
3月19日に行なわれた授賞式では、2月28日に発表された優秀賞、功労賞、江並直美賞(新人賞)、リージョナル賞の授賞式と、優秀賞から最も優れた作品に与えられる「大賞/総理大臣賞」の発表が行なわれた。
デジタルコンテンツという幅広い対象作品の中から今年の年間コンテンツ賞「優秀賞」を受賞したゲーム関連作品は、任天堂の「とびだせ どうぶつの森」とスクウェア・エニックスのWii「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」、ガンホー・オンライン・エンターテイメントの「パズル&ドラゴンズ」の3タイトル。
「とびだせ どうぶつの森」の受賞理由は、「世代・性別を問わず広く愛される根本のゲーム性を維持しながら、ネットワークを利用した遊びとサービスを充実させるなど新規のチャレンジも行ない、ユーザーから高評価を得ている」ことを挙げている。
授賞式に参加した任天堂の京極あや氏は「ソフトの中での生活を体験していただくことで、家族や友達との共通の話題作りですとか、コミュニケーションのきっかけになればと思い開発してまいりました。本当に多くの人に楽しんでいただき、開発スタッフ一同嬉しく思います」と受賞の喜びを語り、現在は6月に発売される欧米版の制作が続けられているということで、「世界中の人に楽しんでもらえるよう、魅力あるコンテンツを作っていきたい」とコメントし締めくくった。
「ドラゴンクエストX」に関しては、「大人気シリーズのナンバリングタイトルでありながら、初のオンラインRPG化。従来の成功法則、形式などに縛られずに時代に則したチャレンジを試み、発売3カ月で有料プレーヤー40万人突破など、数字的な実績も築いている。伝統と革新、その困難な両立を称える」と受賞理由を述べている。
登壇したスクウェア・エニックスの齊藤陽介氏は「受賞理由が『伝統と革新の両立を称える』ということで、我々からはその困難さを発信できないので、そこを評価してもらえて本当に嬉しい。来週にはWii U版が発売されるので、さらに世界を広げていけると思う」と制作期間を振り返りながら受賞の喜びを表現した。
そしてスマホ市場トップセールスを走り続ける国民的アプリとなったとも言える「パズル&ドラゴンズ」は、「ほぼ1年間に渡ってトップに君臨し続けるスマホ業界の超ビッグタイトル。iPhone、Android版累計で1,000万DL以上を記録している」とその市場的なインパクトの強さが受賞理由に繋がっている。
登壇した山本大介氏は「人に恵まれたプロジェクトでした。暖かいユーザーやゲーム業界の人に支えられてここまで大きくなりました。10年後も愛してもらえるよう続けていきたい」とその意気込みを語った。