盛大、最新タイトルをアピールする「2012 GAME ALLSTAR」を開催

「ファイナルファンタジーXIV」のほか、自社タイトルや「ドラゴンネスト」などを公開


7月26日~29日開催(現地時間)

会場:上海新国際博覧中心(Shanghai New International Expo Centre)



 盛大遊戯(シャンダ・ゲームズ)は、7月27日、に近いヒマラヤホテルのシアターで、今後パブリッシングを行なっていくタイトルを発表する 「2012 GAME ALLSTAR」を開催した。このイベントには、中国メディアやメーカー関係者が招かれ、今後盛大が展開していくタイトルが披露された。

 発表は、北米サーバーでタイトルを先行体験していたり、対戦のゲームが特に好きなど、盛大のタイトルをプレイしているオンラインゲームプレーヤーから、特にコアなユーザーがゲームの魅力を語った後、プロモーションムービーを流していく、という形式だった。

 今回の注目は、、発表されたタイトルの中にスクウェア・エニックスのプレイステーション 3/Windows用MMORPG「ファイナルファンタジーXIV」があったことだ。他には、「零世界」、「DUNGEON STRIKER」、「光明紀元」、さらに「魔界村オンライン」、「RIFT」などが紹介された。本稿では会場で流されたムービーをいくつかピックアップし、タイトルの特徴も含めて紹介していきたい。





■ 「ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア」を紹介、中国でのサービススケジュールは未発表

“手で触れ、その感触を伝える”という遊戯の本質をもう一度見なおそう、という想いを語った、盛大CEOの譚群釗氏。
会場を訪れていた「ファイナルファンタジーXIV」ディレクター/プロデューサーの吉田直樹氏

 「2012 GAME ALLSTAR」では、最初にコアプレーヤー達がゲームの特徴を紹介し、そしてムービーが流されるという形で展開した。彼等はそれぞれ、「何々の手」という名前を名乗っている。これは、今回の「2012 GAME ALLSTAR」のテーマである、“手で触れ、その感触を伝える”という遊戯の本質をもう一度見なおそう、という想いからだという。

 彼等は事前に自分のイメージを運営側に伝えてあり、音楽を特に語りたいプレーヤーはピアニストの格好、対戦の熱さを語りたいというプレーヤーはムエタイボクサーの格好など、それぞれ凝ったコスプレ写真と共に登場し、ゲームへの想いを語った。

 「ファイナルファンタジーXIV」は新作発表の最後に紹介された。ゲームの特徴を語る青年は「伝承の手」を名乗って登場した。ゲーム雑誌の編集を務めているという。「ファイナルファンタジー」シリーズの攻略記事を担当し、ユーザーのために一生懸命取り組み、そこでこの役割をまかせられたという。

 彼は「ファイナルファンタジー」の良さはやはりストーリーであり、そして世界観、キャラクターのデザインは、他のゲームの追随を許さないと語った。そして「ファイナルファンタジーXIV」ではストーリーやキャラクターに加え、他の人との関わりがもてることが最大の魅力であり、期待されるところだと語った。

 続けて流されたムービーは、先日公開されたばかりの「ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア(英題:FINAL FANTASY XIV: A Realm Reborn)」。中国語の字幕が使われ、そして最後に「最終幻想」という中国語化したロゴマークが映し出された。今回具体的なサービススケジュールの発表などはなかったが、最新の「ファイナルファンタジーXV」が中国で展開することを印象づけるムービーだった。

 「2012 GAME ALLSTAR」では、スクウェア・エニックスのスタッフも招待されており、会場では「ファイナルファンタジーXIV」ディレクター/プロデューサー吉田直樹氏の姿もあった。今回の発表に関してコメントを求めたところ、プロデューサーレターにご注目いただきたいということだった。


【ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア】


シアターでの発表会となった。登壇者はそれぞれコスプレでの”何々の手”を名乗った。右が「ファイナルファンタジーXIV」を紹介した、“伝承の手”氏




 このほか紹介されたタイトルの中から、日本で情報が出ていない「零世界」、「DUNGEON STRIKER」、「光明紀元」の3タイトル、そして「スペシャルムービー」として紹介された、「ドラゴンネスト」のムービーを紹介していきたい。

 「零世界」は武侠系の世界観に、ユーザークリエイトコンテンツの要素を盛り込むというユニークなMMORPGだ。開発は盛大が行なっている。プレーヤーは、自分だけのフィールドを持ち、冒険で得られた資源を投入することで、自由にフィールドを作ることができる。さらにはモンスターやクエストを配置し、そこに冒険者を募ることも可能だ。プレーヤーがゲームコンテンツそのものを作っていく楽しさを目指す作品となりそうだ。中国では、8月に最終クローズドベータテストが行なわれる予定だ。

【零世界】


 「DUNGEON STRIKER」は「ドラゴンネスト」を開発するEyedentity Gamesの最新作で、「Diablo」を思わせる、ダークなダンジョンを突き進んでいく。ムービーからは、「ファイター」、「レンジャー」、「クレリック」、「メイジ」の姿が確認できる。「ドラゴンネスト」と比べるとフィールドが広く、キャラクターは小さい。その分範囲の広いスキル、多数の敵をなぎ倒す爽快感が味わえそうだ。中国では8月にオープンβ予定。


【DUNGEON STRIKER】


 「光明紀元」はこちらも「Diablo」タイプのゲームだ。開発は盛大のWain Studio。アンリアルエンジン3を使ったリアルなグラフィックスが大きなセールスポイントで、巨大なボスなども登場する。シリアスな世界観と、ド派手な演出に大きな特徴がある。巨大ボスとの戦いは、「GOD of War III」などのコンシューマーゲームを思わせる迫力だ。こちらはまだスケジュールは未定とのことで、今後に注目したい。


【光明紀元】


 今回唯一、新作ではなく、現行タイトルの発表となった「ドラゴンネスト」では、シリアスな内容のストーリーが描かれた。炎の魔術士に故郷を焼かれ、たくましく育った青年が仲間と共に苦闘を繰り返していく。その凄絶な冒険の果てにあるのは何なのか。「ドラゴンネスト」はかわいらしいキャラクターと共に、シリアスなストーリーも人気だが、今後ストーリーや演出はさらにパワーアップしてくれそうな予感を感じさせるムービーだ。


【ドラゴンネスト】


(2012年 7月 28日)

[Reported by 勝田哲也]