DeNAとレベルファイブ、業務提携を発表
モバイル「レイトン教授ロワイヤル」を今秋配信
南場智子氏と日野晃博氏が並んで登壇 |
株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)と株式会社レベルファイブは6月21日、業務提携を行なうことを発表し、記者会見を開いた。
会見では、DeNA代表取締役社長兼CEOの南場智子氏と、レベルファイブ代表取締役社長/CEOの日野晃博氏が揃って挨拶。日野氏は「以前から話は進めていた。両社には共通点があり、一緒にやってもうまくいくのではないかと感じていた。南場社長とは長く話をさせてもらっていて、人柄も安心して付き合える。会社ともども仲良くさせていただいている」と述べた。
南場氏は「社員の気質やサービスに対する思いは共通しているが、スキルは互いに補完し合えるものを持っている。DeNAが持つソーシャルゲームの強みと、レベルファイブさんのコンシューマーゲームの開発・企画の強みとグローバルの存在感、それらを持ち寄って新しい市場を開拓しようということ。レベルファイブさんのタイトルを、両社でソーシャルゲームとして推進し、レベルファイブさんのゲームを世界に届ける」と語った。
日野氏は両社の共通点が多いと述べ、スムーズな業務提携ができたことを表わした | 南場氏は双方の強みを持ち寄ることで、新たな市場を開拓したいと語った | 両社の強みを生かした展開を目指して業務提携した |
守安功氏 |
続いて、6月25日に南場氏の後任として代表取締役社長に就任予定で、現在は取締役兼COOを務めている守安功氏も壇上に立った。「『モバゲータウン』上では月間100億円規模でゲーム内アイテムが売れている。コンシューマーゲームを含めて最大のゲームプラットフォームになってきている。タイトルも1,000を越えてまだまだ増えている」と好調な数字を示した。
しかし守安氏は「ゲームの多様性に課題がある」という。「フィーチャーフォンでは操作性や画面サイズなどが問題になり、新しいジャンルのソーシャルゲームが生まれにくくなっている。日野社長を始めとしたレベルファイブさんのクリエイティビティで、現状存在しないようなソーシャルゲームを共同で生み出していきたい」と語った。またスマートフォンについては、「操作性やグラフィックスも高機能になり、よりクリエイティブティも求められる。そこも見据えて新たなソーシャルゲームを開拓したい」と述べた。
レベルファイブとの提携については、「DeNAはグローバルでナンバーワンのソーシャルゲームプラットフォームを目指して事業を拡大している。ゲームプラットフォームとしてナンバーワンになる時には、ゲームタイトルもナンバーワンにならないとユーザーさんには満足してもらえない。世界市場で既にユーザーに受け入れられているレベルファイブさんのタイトルをソーシャルゲームで世界に提供し、グローバルのソーシャルゲーム市場で戦う」と狙いを語った。
レベルファイブの持つコンテンツをソーシャルゲーム市場に投入することで、コンテンツでもグローバルナンバーワンを目指す |
小倉健氏 |
シリーズ最新作となる「レイトン教授ロワイヤル」 |
次に再び日野氏が登壇し、開発中のタイトルについて語った。「レベルファイブはソーシャルゲームのインパクトを非常に大きくとらえているが、スキル的に弱い部分がある。DeNAさんには我々が持っているゲームへのスキルを認めていただき、お互いに補完することで、さらに大きなビジネスに発展できると考えている」と前置きし、「今後は複数のタイトルを開発する。第1弾は、お互いの大きなブランドを使ってやろうということにした」として、第1弾タイトル「レイトン教授ロワイヤル」を発表した。
本作について日野氏は、「世界では1,200万本を売り上げている『レイトン教授』シリーズの最新作という位置付け。『モバゲータウン』で遊んでもらう全く新しいゲームとして開発している」という。「ロワイヤル」という名前をつけたことについては、「過去の『ロワイヤル』シリーズのグラフィックスを変えたものでは、決してない。私のほうから、お互いの強いブランドを持ち寄ってやらせていただきたいとお願いした」と、全く新しいゲームになることを強調した。
ゲームのコンセプトは、「レイトン教授」に登場するキャラクターをプレーヤーが演じるというもの。「ゲームを始めると、ゲーム側から役割をもらえる。今日は刑事です、市民です、犯人ですといきなり言われる。刑事という役割を振られたら、そのプレーヤーは刑事を演じなければならない。こういうものを『ロールプレイ』というが、既存のロールプレイングゲームとは違う。演じている役割にあった行動を取らなければいけないという、あるようでなかったゲームになっている」と日野氏は説明した。
またレベルファイブで本作のプロデューサーを務める小倉健氏も壇上に上がり、本作について説明。「プレーヤー同士が駆け引きをするゲーム。相手の正体を推理して見破る。決められた立場の中で与えられた目的を達成し、その中で成長することもあるだろう」と述べた。日野氏も付け加えて、「刑事になったら、市民の中に紛れ込んでいる犯人を見つけ出すため、いろいろとアクセスして犯人を割り出し、犯人を攻撃して倒す。自分が犯人だった時は、他人に罪をなすりつけ、陥れる。心理戦のようなゲーム」と語った。
配信は2011年秋の予定で、プラットフォームはフィーチャーフォン版「Mobage」。対応機種はNTTドコモ、au、ソフトバンクモバイルのフィーチャーフォンとなる。今回はゲームのコンセプトやイメージのみが語られたが、詳しいゲーム内容は近日発表するとしている。スマートフォン版も開発予定で、まずWEB版が提供され、その後アプリ版を開発予定としている。スマートフォンWEB版はフィーチャーフォン版と連動させるとしている。
なお「Mobage」では、本日より事前登録を受け付けている。事前登録者には、正式リリース日以降にゲーム内アイテムがプレゼントされる予定。
【アクセス方法】
・http://mbga.jp/game/cpn/layton/top.html をURL入力、または右のQRコードを利用(フィーチャーフォンのみアクセス可能)
プレーヤーには刑事、市民、犯人の役割が与えられ、その立場ごとに目的達成を目指す。立場は固定ではなく、入れ替わるタイミングがあるようだ |
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(2011年 6月 21日)