タイトー、AC「ダライアスバーストAC」、「NESiCAxLive」など新製品商談会を開催

今冬~来春稼働予定の新型機をお披露目


11月29日 開催



 株式会社タイトーは、アーケード向け今冬~今春発売予定の新製品を展示する「新製品商談会」を都内にて開催した。

 「ダライアスバースト アナザークロニクル」、「ソニック ブラスト ヒーローズ」、「ホーンテッド ミュージアム II」などのビデオゲーム、メダルプッシャーゲーム「スパイラルディーラー」のほか、9月のJAMMAショーにおいて発表した「NESiCAxLive(ネシカ クロス ライブ)」と新汎用筐体「VEWLIX(ビュウリックス) ダイヤ」と、従来の「VEWLIX」向けの高速I/Oボードなどを出展した。



■ 「ダライアスバースト アナザークロニクル」(12月稼働予定)

 ついに「ダライアスバースト アナザークロニクル」が12月に稼働を開始する。シリーズ伝統の分岐システムを持つ「オリジナルモード」に加え、今回は基板ごとに広大な宇宙を舞台にベルサー軍を撃退していく「クロニクルモード」もプレイできた。筐体もほぼ量産型と同じ仕様のものが出展されており、ヘッドフォン端子も無事装備されていた。

 クリアするごとにどんどんプレイステージが増えていくこの「クロニクルモード」は、家庭用「ダライアスバースト」の「ミッション」モードにあった「装備固定、パワーアップ不可」といったステージが用意されており、新しいエリアに広がるステージは難易度が高めにセッティングされていた。同じボスキャラでも色が違えば攻撃も異なり、なかなか歯ごたえのあるやりこみ向けモードとして作りこまれている。

 エリアのクリア状況は筐体に記録され、プレーヤー全員で共有できる。1人では難しいエリアも多人数で協力してクリアすることで、みんなでベルサー軍を撃退する新しい遊びになっている。クリア情報は、筐体ごとの歴史として記録され、プレーヤーは年表にその名を刻むことができるし、店舗ごとのクリア状況はWEBを通じて確認が可能。

 さらに新機体として「シルバーホーク フォーミュラ」が登場。「フォーミュラ」は近距離間合いで高威力の攻撃が可能なことが特徴で、パワーアップするごとに攻撃の射程が短くなるようになっているが、さらに他の機体より移動速度が高いマニアックな性格付けになっていた。

 針谷プロデューサーによれば、I/Oインターフェイスを高速のものに変更し、「バーストカウンター」もやりやすくなったという。

 ボディソニックシートに座り、実際にプレイするとやはり「ダライアス」だな、と実感させられる。さらに、「クロニクルモード」でPSP版にもあった、オリジナル「ダライアス」のBGMでプレイするステージでは、ドラムや爆発音などで震えるボディーソニックシートに感慨を覚える人も多いだろう。21年前にプレイした人も、そうでない人も、まずは稼働後、お店で1クレジット投入してみてはいかがだろうか。


製品版同様の筐体を出展。ヘッドフォン端子も機能していた。モニター上部左右に設置されたステレオスピーカーと、シート下のボディソニックによる音響効果はかなりのものがあった
「クロニクルモード」はなかなか遊び応えがありそう。同じボスでも攻撃形態が異なるなどの違いがあり、かなりのステージが用意されているという
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■ 「NESiCAxLive(ネシカ クロス ライブ)」(12月稼働予定)

 先日、株式会社SNKプレイモアと株式会社サクセスから対応タイトルが発表された「NESiCAxLive(ネシカ クロス ライブ)」。タイトーの展開しているネットワークシステム「NESYS」を利用したゲームコンテンツ配信システムで、店舗に「NESiCAサーバー」を設置し、それにデータセンターから配信されたゲームタイトルを随時蓄積し、店舗内の「TAITO Type X2」基板を採用した「NESiCAクライアント」にて、ダウンロード済みのゲームタイトルの中から店舗やプレーヤーが任意に稼働タイトルを選択できるというシステムだ。

 12月9日よりシステムが稼働を開始し、現在、アークシステムワークス、アトラス、SNKプレイモア、ガルチ、グレフ、サクセス、テックアーツ、D4エンタープライズ、ホビボックス、冒険企画局、モス、童などの参入が公開されているが、さらに今後もタイトルの増強が行なわれる予定。「BLAZBLUE CONTINUUM SHIFT II」、「BattleFantasia」、「豪血寺一族 先祖供養」、「旋光の輪舞 Dis-United Order」、「トラブル☆ウィッチーズ AC アマルガムの娘たち」、「スピカ☆アドベンチャー」が同日からプレイ可能となる。

 先日発表されたSNKプレイモアの「THE KING OF FIGHTERS'98 ULTIMATE MATCH FINAL EDITION for NESiCAxLive」と「THE KING OF FIGHTERS 2002 UNLIMITED MATCH for NESiCAxLive」は今冬から、サクセスの「exception」は3月中旬、「ドラゴンダンス」は1月中旬の稼働を予定している。

 このシステムの特徴は、新作タイトルのダウンロード費用やコンテンツのバージョンアップ費用は永年無料。HDDやドングルなどは貸与となるものの、従来のゲームタイトル購入(ROMや基板、筐体の購入)に比べ、初期導入費用が抑えられること、そして各ゲームタイトルはクレジットに応じて従量課金される仕組みで、ゲームタイトルを配信するメーカーは稼働実績に応じて収入を得ることができるという2点。

 さらに、共通ICカード「NESiCA」は、筐体に設置される非接触型カードリーダーにより1枚のカードで対応ゲームすべてのデータを管理可能。全国ランキングやデータカスタマイズなどはPCやケータイでも閲覧できるほか、ポイントシステムにも対応できる。また、好きなゲームタイトルを選択する場合、コイン未投入状態で「NESiCA」をリーダーにかざして「1Pスタート」ボタンを長押しすることで専用のランチャーが起動する仕組みになっている。ランチャーでは登録ゲームはタイトル順での検索、ジャンルでの検索が可能で、さらに「お気に入り」に登録することで素早くプレイできるような対応がなされている。

 また、「NESiCA」クライアントとセットになった新開発の高速I/Oインターフェイスにより、プレイ時の入力遅延を解消していることも大きな特徴。高速I/Oインターフェイスは旧JAMMAおよびJVSハーネスに対応しているので、最近の新型筐体を導入した店舗でもこのI/Oインターフェイスに差し替えることで、レスポンスの向上が期待できるようだ。

 さらに、この高速I/Oインターフェイスと、高速描画対応液晶パネルを搭載した新型汎用筐体「ビュウリックス ダイヤ」も出展されていた。デザイン的には大きな変更点はないが、価格を下げ、「NESiCAxLive」にも完全対応している。


左2台(裏にも2台)が旧ビュウリックス筐体に「NESiCAxLive」を導入したもの。右2台が新型筐体「ビュウリックス ダイヤ」「NESiCA」をカードリーダーにかざして「1Pスタート」ボタンを長押しすることでソフトを切り替えるランチャーが起動する3月に稼働予定のサクセスの「exception」もプレイできた
新開発の高速I/Oインターフェイス(左写真右)。会場では入力遅延をわかりやすく体験するためのデモを行なっていた
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左が新型筐体、右が前作の改造筐体。新型はコンパクトになっている

■ 「ホーンテッド ミュージアム II」(2011年4月稼働予定)

 前作「ホーンテッド ミュージアム」のコンバージョン(改造)キットと小型化した新型筐体でリリースされるガンシューティングシリーズ第2弾。マシンガンを連射する爽快感を重視したゲーム性は変わらず、今回の舞台は巨大廃墟遊園地で失踪者100人を救出するというもの。

 軽量小型のガンコントローラーはド派手に振動する。さらに、遮光カーテンをメッシュターポリンに変更したことにより、外光をカットしながら、後ろから画面を見ることができるようになっているのも大きな特徴。また、ガンシューティングタイトルとしては珍しく、座ってプレイすることもできるのは新しい。



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【ソニック ブラスト ヒーローズ】
(2011年2月稼働予定)
【スパイラルディーラー】
(12月稼働予定)
製品版ではさらに安全バーの色が青から黄色に変わるというジャックポットで3,000枚級のメダルが獲得できるというプッシャーメダル機

「ソニック ブラスト ヒーローズ」
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「スパイラルディーラー」
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(2010年 11月 29日)

[Reported by 佐伯憲司]