東京ゲームショウ2010レポート

 

Parrotブースレポート

iPhoneで操縦し、AR対戦もできる空飛ぶ円盤「AR.Drone」


9月16日~9月19日 開催(16日、17日はビジネスデイ)

会場:幕張メッセ

入場料:1,000円(一般/前売り)、1,200円(一般/当日)、小学生以下は入場無料



 「東京ゲームショウ2010」の会場で、他とは違う雰囲気でひときわ目立っていたのが、仏Parrotが出展していた「AR.Drone」だろう。金網で囲まれたブースの中では、iPhone/iPod touch/iPadをコントローラーにして、4枚の羽根がついた平べったいマシン“クアッドリコプター”をラジコンのように飛ばすフライト体験ができた。その見た目のインパクトから非常に盛り上がっていた。

 「AR.Drone」は、4つのプロペラを搭載して空を自由に飛び回るもので、iPhone/iPod touch/iPadのWi-Fiを使ってリモートで操縦する。プロペラガードの屋内用ハル(カバー)装着時は52.5×51.5cmの大きさで、本体の重量は420g。前方を映し出すフロント用カメラ(広角撮影のVGAカメラ)と地面を写す垂直用カメラ(ハイスピード撮影のQCIFカメラ)の2基のビデオカメラを搭載し、カメラの映像をiPhone/iPod touch/iPadの画面にライブストリーミングする。操縦者はこの画面を見ながら機体を操縦したり、AR(拡張現実)を重ね合わせた映像でゲームも楽しめる。

 操作はシンプルで、何も操作をしていない時は、その場でホバリング状態になり飛んでいる高さをキープする。移動は画面上にある2つの操縦ボタンを使い、左の操縦ボタンを押したままiPhone/iPod touch/iPadを傾けると、その方向に機体が飛んでいく。右の操縦ボタンを上下に入れると上昇・下降し、左右でその方向に旋回する。この他に自動離着陸ボタンが用意されていて、スタート時に押すと自動的に地上約80cmの高さまで上昇してホバリング状態になり、飛んでいる最中に押すと自動的にゆっくりと高度を下げて着陸する。カメラ切り替えボタンもあり、タッチする度に画面に映し出されている映像をフロントカメラと垂直カメラで切り替える。実際に操縦したところ非常に簡単で、ほんの数分で慣れて自由に飛ばすことができた。

 「AR.Drone」は、iPhone/iPod touch/iPad用の専用アプリを使って動かしている。アプリを切り替えると別のモードで楽しめるようになっており、現在は2種類のアプリが用意されている。1つは無料で提供されている、「AR.Drone」を操縦するために必要な飛行と操縦用アプリの「AR.FreeFlight」。もう1つは近日販売予定の、空中戦が楽しめる「AR.FlyingAce」だ。

 「AR.FreeFlight」は、複数のクアッドリコプターと「AR.FreeFlight」を使って対戦できるマルチプレーヤーゲームで、クアッドリコプターのカメラで相手のクアッドリコプターをとらえて、ビームを発射して攻撃する。もちろんクワッドリコプターから実際にビームが出るわけではなく、カメラの映像にビームの映像を重ね合わせているのだ。どちらかが一定のダメージを与えれば撃墜とみなされ、勝敗が決まる。ちなみに「AR.Drone」用のアプリを開発するソフトウェア開発キット(SDK)も公開されており、専用のアプリを開発する環境も整えられている。

 「AR.Drone」は9月16日に発売が開始されたが、すでに初回出荷分は完売し、2次出荷待ちの状態。価格は43,800円で、Amazonやソフトバンクオンラインショップ、一部のソフトバンクショップ(大通、池袋西口、表参道、田町、名古屋駅前店、心斎橋、高松中央、リバーウォーク北九州の各店舗)で販売されている。


UFOを連想させる不思議な形状の「AR.Drone」。これがいくつも飛び回っているので目を引く

【プロモーションムービー】

(2010年 9月 20日)

[Reported by 川村和弘]