スクエニ、北米版PS3/Xbox360「FF XIII」のローンチパーティーを開催
和田社長やディレクターの鳥山氏も来場して大いに盛り上がった発売前夜際
会場となったThe Regency Centerはダンスや音楽のホールとして知られる場所だ |
株式会社スクウェア・エニックスは、現地時間の3月9日に北米で発売される「ファイナルファンタジー XIII(以下、FF XIII)」のローンチイベントを米国サンフランシスコにて開催した。イベントは昼と夜に分かれて開催され、昼は一般のファンに向けたイベント「FINAL FANTASY XIII EXPERIENCE」、夜はプレスや関係者を集めたイベント「FINAL FANTASY XIII LAUNCH PARTY」をそれぞれ実施。夜のイベントには、代表取締役社長の和田洋一氏を筆頭に多くの業界関係者が出席し、発売に向けた抱負を語った。
イベントの会場となったThe Regency Centerは、翌日から開催されるゲーム開発者向けのカンファレンス「Game Developers Conference(GDC)」の会場にほど近く、GDCのために関係者が多く集まっていたこともあり、夜の部は多くのプレスや関係者で盛況を呈していた。会場ではサプライズとして、「FF XIII」の北米向けトレーラーが3Dで上映されて歓声が上がっていた。この記事では、発売を明日に控えた北米の賑わいをお届けする。
エントランスにはイメージCGが飾ってあった | ファンイベントの受付。参加者は手首に黄色いテープを巻いてもらう | エントランスのイラストは、パーティーが始まるとゲストのサインで埋まっていた |
■ 関係者向けのローンチパーティーは、豪華なゲストが多数登場して華々しく開催
手に「ルシ」の刻印が刻まれてしまった和田洋一氏。ミッションの内容は「FF XIII」をクリアして世界を救うこと? |
19時から開催されたプレスやゲーム関係者向けのイベント「FINAL FANTASY XIII LAUNCH PARTY」では、最初にスクウェア・エニックス代表取締役社長の和田洋一氏が冒頭に挨拶を行なった。
「いよいよ『ファイナルファンタジー XIII』が発売になります。本当に大変お待たせしました。とは言いましても、日本版が昨年の12月に発売になりまして、それから3カ月でアメリカの皆様にもお届けすることができました。今回も我々の自信作です。現在のゲームの中でも最高峰のグラフィックス、ビジュアルが楽しんでいただけると思います。バトルシステムも、今回は非常に緊張感があるスピーディーなバトルになっています。ぜひ存分に楽しんでいただきたいと思います」(和田氏)。
さらに手の甲につけた「ルシ」の刻印のタトゥーシールをかざして「ここに入ってきて、私、ファルシに呪われました。ミッションは皆様方と一緒に『FF XIII』をクリアして世界を救うことだそうです。シ骸にならないようにがんばりましょう」と会場に呼びかけた。このタトゥシールは当日に会場で配られていたもの。スタッフやゲストも顔や腕や胸と、思い思いに刻印を刻んでいた。
和田氏の挨拶の後、会場のビッグスクリーンで北米版のトレーラーが上映された。2種類のトレーラーは両方とも3D立体視表示に対応しており、ゲストは3D眼鏡をかけて美麗な映像を立体視で楽しんだ。残念ながらゲーム本編は3D立体視には対応していないが、今後の進化の一例として期待が持てる映像だった。トレーラーの後は、北米版の「ライトニング」と「スノウ」の声を担当した声優2名がゲストに登場したり、北米版の主題歌を歌うアーティストのレオナ・ルイスさんのビデオメッセージなどが紹介された。
和田社長とともに取材に応じる、声優のBakerさんとHillisさん | 「スノウ」の声をあてたTroy Bakerさん | 「ライトニング」の声をあてたAli Hillisさん |
会場で上映されたプロモーションムービー | 2パターンあるプロモーションムービーが両方3Dになっており、全員が3D眼鏡をかけて鑑賞した |
さらに、ディレクターの鳥山氏が登場して、ゲストのゲーム開発者たちによるセッションが行なわれた。参加したのは、Cerny Games代表で、ゲームプログラマーのMark Cerny氏、「Halo Wars」のゲームデザイナーのGraeme Devine氏、Gas Powered Games CEOのChris Trylor氏、Obsidion Entertainment CEOのFeargus Urquhart氏、Microsoft「Halo」TeamのPrincipal Engine Programmer、Corrinne Yu氏らアメリカのゲーム業界の著名人たち。彼らが「FF XIII」やこれまでの「FF」シリーズについての印象や、そのキャラクターやストーリーからインスパイアされたという話をそれぞれが語った。
トークセッション終了後には、Xbox 360のグローバルマーケティング、シニアディレクターのAlbert Penello氏、E3を主催しているEntertainment Software AssociationのMike Gallager氏、Sony Computer Entertainmet AmericaのPublisher Relations Senior Vice PresidentのRob Dyer氏、スクウェア・エニックスの「FF XIII」バトルディレクター、阿部雄仁氏らがゲストとして登場して一言ずつコメントを贈った。最後に鳥山氏による乾杯の合図で、全員がシャンパンで乾杯をして北米版「FF XIII」の門出を祝った。
イベント終了後には、会場の両脇に設置されたPS3とXbox 360の試遊台に多くの人が集まって、それぞれの感触を確かめていた。舞台ではDJが「ライトニングのテーマ」をリミックスしたり、あちらこちらで記念撮影が行なわれたりと、その後も大いに盛り上がっていた。
■ ファンイベントでは、鳥山氏のほか声優らのサイン会に長蛇の行列
サイン会終了後、鳥山氏、阿部氏、Bakerさん、Hillisさんの記念撮影 |
一般のファンに向けたイベントでも、関係者向け同様3Dトレーラーが流され、声優2名のトークショーが行なわれた。ディレクターの鳥山氏と、バトルディレクターの阿部氏の2人はユーザーイベントにも登場して、ファンに向けて挨拶をした。3Dムービーの後の登場だったため、鳥山氏は「私は3Dムービーでもホログラムでもありません」と笑いを誘っていた。
「本日は『FF XIII』のローンチパーティにお越しいただきありがとうございます。日本での発売からほんのわずかな時間で北米、欧州でも発売することができて、私自身も大変興奮しております。日本でもこのようなファンの皆様とお会い出るようなイベントは滅多にありません。ここサンフランシスコでファンの皆さんとお会いできる日をとても楽しみにしていました。『FF XIII』はハイデフ機コンソールで初めての『FINAL FANTASY』です。最高のグラフィックス、最高のストーリー、スピーディーなバトルのすべてが過去最高に仕上がっています。本日はたくさんの試遊台を用意しておりますので、ぜひ皆さんの目で確かめてください」(鳥山氏)。
「皆さんは強敵に立ち向かう勇気を持っているでしょうか? 本日、僕はまったく新しいバトルをチューニングしたものを皆さんにお届けするために、ここにやってきました。今回のバトルシステムは皆さんの知恵と勇気がそのままバトルの結果を左右するようなシステムになっています。挑戦してください。そして楽しんでいってください」(阿部氏)
ファン向けには、鳥山氏、阿部氏、「スノウ」の声をあてたTroy Bakerさん、「ライトニング」の声をあてたAli Hillisさんの4人によるサイン会が行なわれた。PS3かXbox 360のどちらか好きなパッケージにサインをするというもので、中には発売済みの日本版を持ってきてサインをしてもらっているファンや、「ライトニング」のコスプレをしてその衣装にサインをもらっているファンもいた。
イベント後には試遊台で、熱心にプレイしていた。PS3の試遊台により多くのファンが群がっていたのは、Xbox 360のシェアが大きい北米だけにどちらのバージョンを購入するかでファンが迷っているからだろうか? 試遊台ではパルスのフィールドを歩き回っての戦闘が体験できた。多くのファンが、召喚獣を試していた。
挨拶をするディレクターの鳥山氏 | 「FF XIII」バトルディレクターの阿部氏 | サイン会には長蛇の行列が |
試遊台ではこれを目当てにきたファンが熱心にプレイをしていた |
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□スクウェア・エニックスのホームページ
http://www.square-enix.com/jp/
□「ファイナルファンタジー XIII」のホームページ(日本語)
http://www.square-enix.co.jp/fabula/FF XIII/
□「ファイナルファンタジー XIII」のホームページ(英語)
http://www.finalfantasyxiii.com/
(2010年 3月 9日)