ガスト、ユーディットの冒険が8年ぶりにPSPで復活
PSP「ユーディーのアトリエ~グラムナートの錬金術士~囚われの守人」
予約特典の「マイクロファイバーミニクロス」とケース ※画像はイメージです |
株式会社ガストは、PSP用RPG「ユーディーのアトリエ~グラムナートの錬金術士~囚われの守人」を、4月8日に発売する。価格は5,040円。CEROレーティングはA(全年齢対象)。
「ユーディーのアトリエ~グラムナートの錬金術士~囚われの守人」は、2002年6月にプレイステーション 2用として発売された「ユーディーのアトリエ~グラムナートの錬金術士~」のPSP移植版。「アトリエ」シリーズの中では、「エリー」、「マリー」、「リリー」と続いた「ザールブルグの錬金術士」3部作から、グラムナート地方へと舞台を移し、錬金術士「ユーディット・フォルトーネ」を主人公にした物語が描かれている。
主人公・ユーディットは、200年もの過去から時空を飛ばされてきた錬金術士。自分がいた過去の世界に戻るため、グラムナート地方にあるフィンデン王国中を旅し、錬金術を駆使してアイテムを調合しながら、冒険することになる。
PSP版では、新キャラクターが登場するほか、「ファクトア神殿」のダンジョンの広さが2倍以上に拡大されている。
予約特典は、オリジナルデザインの「マイクロファイバーミニクロス」。数に限りがあるため、欲しい人は早めに予約しておくといいだろう。
新キャラクターは記憶喪失で自分の名前も知らないちびっこ!? | グラムナート地方の小さな国「フィンデン王国」が本作の舞台 |
【スクリーンショット】 | |
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新キャラクターに会えるのは「ファクトア神殿」のダンジョン。彼女はどのように物語に関わってくるのだろうか |
【オープニングストーリー】 |
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ライフ村。人口100人程度の小さくのどかな村。こじんまりとした木造の家が村の広場を中心に20軒ほどくらい点在している。東に見える山際から朝日が顔を出し村全体に光が差し込んでいく。家の煙突からは、朝食を作っているのであろう、ゆったりと煙があがっている。小鳥のさえずり声。いつもと同じ朝、いつもと同じ1日のはじまり。 「あーー!間に合わないよーー!」 叫びながら工房の中をどたどたと走り回るユーディット。試験管とフラスコを持ちながら頭を抱える。 「騒いでる時間があるならさっさとやったら?」 冷めた突っ込みに、キッと振り返るユーディット。T字の止まり木に止まったオウムのフィンクが繰り返す。 「騒いでる時間があるならさっさとやったら?」 怒鳴られて天井の梁に飛んでいくフィンク。ちょっとばつが悪そうにしながらユーディットは力が抜けたかのように椅子に座り溜息をついた。 「大体、話が急すぎるんだよ。いきなり『時のお守り』がたくさん欲しいなんて……」 独り言を言いながら部屋の隅の大釜を見るユーディット。そこからはもわもわと煙が上がっている。 「あの時間を止める薬作るの時間かかるんだよう!お守り売れるのはいいけど……」 その男がユーディットの店に来たのは3日前のことだった。皮鎧を着た20歳くらいの冒険者風の男。彼は店に入るなり、こう切り出した。 「あんたがユーディットかい?錬金術士の」 調合を続けるユーディット。乳鉢で薬草をつぶし、火にかけたフラスコにその液体を入れる。額の汗を拭きながら、ふう、と息をつく。 「……さて、あとはこれを入れるだけ!」 フラスコ内にでき上がった赤い液体を見つめながら、そう呟いたユーディッドは、大釜の側にゆっくり歩いていく。釜の中では、青い液体がぐつぐつと煮え、うっすらと煙を出し続けている。 「ここからが慎重に……分量間違えたら大変なことになっちゃう」 1回深呼吸して髪をかきあげる。そのとき1本の髪の毛が抜け落ちて、大釜の中にはいったことに彼女は気づかなかった。そのまま、そーっとフラスコを傾けて1滴赤い液体を大釜の中に落とすユーディット。大釜の青い液体が、さーっと赤くなっていく。 「さて、どうかな……?」 大釜をのぞき込むユーディット。すると急に煙の量が増えて濃くなりはじめた。 「あ、あれ!?」 天井の梁でこっくりこっくりしていたフィンクも目を覚まし周囲をきょろきょろする。煙は工房全体に広まり、まったく視界が利かない。 「な、なんでぇ?」 叫ぶユーディット。 「なんでぇ?」 繰り返すフィンク。そしてついに大釜からドン!と巨大な煙が上がった。爆発のショックで吹き飛ばされるユーディット。 「また、失敗しちゃったぁ……」 そう呟きながら、自分の視界が真っ白になっていくのを感じていた。 そのとき何が起こったのか、彼女はまだ知らない。自分が「時のお守り」の成分の暴走で200年後の世界に飛ばされてしまったことを。親しい友達もいない、自分の知識もろくに通じない世界に来てしまったことを。彼女にとっては珍しくもないと思っていたこの調合失敗が、彼女の人生を大きく変えてしまったことを。 いつもと同じ朝、いつもと同じ1日のはじまり。そう、思っていた。 |
■ ユーディット・フォルトーネ (Judith Volltone)
・16歳(女)
・10月10日生まれ(天秤座)
・160cm/50kg
・好きなもの:丸っこい物
・嫌いなもの:特になし
・夢:元の世界に帰ること
・CV:神田理江
このゲームの主人公。数年前に魔法の薬屋を営んでいた親をなくし、1人暮らしで店を切り盛りしていた。
が、元来のおっちょこちょいな性格が災いして、ある日、時を操る薬を使って商品を作っていたところ薬が暴発、自分だけが200年後に吹っ飛んでしまった。過去に戻るためのアイテムを作り、200年前に戻ることが彼女の大きな目的である。能力はないわけではないが、200年後の世界なので今まで住んでいた時代とは物が少しずつ異なる。一筋縄ではいかないが、天性の明るさで乗り越えていく。
性格はおっちょこちょいで、おてんば。からっとしているのでうじうじと悩んだりしない。好きか嫌いか、即決できる決断力を持っている。が、熟慮するということを忘れている(知らない?)ので、変なことをしようと思っているわけではないのに結果的に周囲に波乱を呼ぶ結果になることが多い。嵐の風雲児である。
■ ラステル・ビハウゼン (Rastel Biheusen)
・16歳(女)
・2月1日生まれ(水瓶座)
・159cm/48kg
・好きなもの:おとぎ話を聞くこと、花を育てること、歌を歌うこと
・嫌いなもの:特になし
・夢:特になし
・CV:高橋美紀
メッテルブルグにやってきたユーディットがどこに行ったらよいかわからず悩んでいるところにたまたま通りかかった少女。メッテルブルグに家がある、ちょっとしたお嬢様である。
幼少の頃から童話や夢物語が好きで、そういったロマンチックな出来事が実際に起こらないか日々考えている(当然白馬の王子様も現われると信じている)。魔法のような不思議な力にも興味を持っている。ユーディットが過去からやってきたという話を聞くと、誰も信じない中1人だけ興味津々。ユーディットが過去に戻れるよう同行して手助けしてくれると約束するのだった。
歌を歌うことが好きでよく1人で歌を口ずさんでいる。
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Illustration:双羽 純
(2010年 1月 29日)