バンダイナムコ、AC「機動戦士ガンダム 戦場の絆」REV.2.09を10月28日に実装
「B.D.1号機」、「イフリート」先行支給
格闘型機体に調整が入りSクラス専用武装も初登場


稼動中(10月28日 バージョンアップ)

価格:2プレイ500円


 株式会社バンダイナムコゲームスは、AC「機動戦士ガンダム 戦場の絆」において、10月28日よりREV.2.09へのバージョンアップを実装する。

 今回のバージョンアップで、近距離戦型機体として「B.D.1号機」(地球連邦軍)、「イフリート」(ジオン公国軍)の先行支給(くじ引きによる支給)が行なわれるほか、各種格闘型モビルスーツに多彩な変更が施される。また、特定の格闘型機体には、Sクラスでのみ使用可能な連撃格闘制限が解除された「Sクラス専用武装」が配備されることになった。さらに、ジャブロー地下がリニューアルされたり、画面表示情報、マッチング方法、そしてボイスチャットの登録ワードなど、多岐にわたる変更が施されている。公式サイトのバージョンアップ情報はこちら。なお、新しくなったジャブロー地下は、11月上旬に登場する予定だ。



■ 「EXAMシステム」はどうなる? 近距離戦型モビルスーツ2機種を先行支給

 今回先行支給される2機体は、いずれも「くじ引き」による先行支給となる。階級が「少尉」以上で、1人以上の対人戦にて1回以上勝利し(CPU戦不可)、パイロットカードをターミナルに挿入すると現われるくじびき画面(5択)で当たりを引けば支給される。1クレジットでのプレイで1回くじを引くことができる(2勝してもくじは1回)わけだ。なお、停戦時間中(午前2時~7時)の勝利は条件外となる。先行支給期間は10月28日~12月3日までとなっている。

● 3機種目のコスト240機体「B.D.1号機」

【RX-79BD-1 B.D.1号機】
カテゴリ:近距離戦型/地上
基本スペック:HP298 コスト240
メイン「100mmマシンガンA
格闘「ビーム・サーベル」
サブ「胸部バルカン砲」

 地球連邦軍にとって3機種目となるコスト240機体「B.D.1号機」。「B.D.」は「ブルーディスティニー」を略したもので、「機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY」に登場した機体だ。

 本機に搭載されている「EXAMシステム」は、ニュータイプ殲滅システムというべき強力なシステムで、「機体が危機に陥ると発動する」という機体紹介文から察すると、「戦場の絆」においても、HPが一定値以下になると、機体運動性能に変化が起こる可能性が考えられる。現バージョンでも一定のダメージを受けるとシールドが脱落したりするアクションがあったので、同じような形で被弾を続けていると自動発動するのか、条件を満たした後任意に発動できるのかなど、気になる点は多い。

 「陸戦型ガンダム」がベースになっているので、メイン武装は「100mmマシンガンA」、サブ武装は「胸部バルカン砲」、格闘武装は「ビーム・サーベル」となっている。初期武装も「陸戦型ガンダム」と同様というわけだ。


● 待望のコスト240機体「イフリート」

【MS-08TX イフリート】
カテゴリ:近距離戦型/地上
基本スペック:HP294 コスト240
メイン「ショットガンA」
格闘「ヒート・サーベル」
サブ「頭部バルカン砲」

 ジオン公国軍初のコスト240機体「イフリート」。「機動戦士ガンダム CROSS DIMENSION 0079」に登場した機体だ。

 「グフ」と「ドム」の中間に位置する試作機で、「グフ」や「グフ・カスタム」の「ヒート剣」よりも大きな「ヒート・サーベル」と弾種の豊富な「ショットガン」を持つということから、「ケンプファー」にも似た特性を持つ機体かもしれない。「ドム」の名が出ていることから、やはりホバーによるすべりがあるのかも気になるところだ。セッティングによって実現されているかもしれない。

 初期武装は「ショットガンA」、サブ武装が「頭部バルカン砲」、格闘武装が「ヒート・サーベル」となっている。「ザクII寒冷地仕様」、「ザクII改」、「ドム・トローペン(サンドブラウン)」といったコストの近い近距離戦型モビルスーツとの差別化が気になる機体といえるだろう。“弾種が豊富”という「ショットガン」のバリエーションがどうなるかも期待したいところだ。



■ 格闘型モビルスーツを大幅な調整! Sクラス専用格闘武装導入!

 公式サイトにてすでに今回の調整項目が多数明らかにされているが、格闘型カテゴリ機体に大幅に調整が加えられている。その中でもいくつか大きな変更点があるので、ここでまとめておこう。“格闘乗り”の腕が存分に発揮できそうな調整がいくつも見られる。

● Sクラス専用格闘武器導入

 「ジム・ライトアーマー」、「ジム・ストライカー(ネメシス隊)」、「ガンダムEz-8」、「アレックス」、「グフ」、「高機動型ザク(R-1A)(3S)」、「ズゴック(S)」、「ギャン」の8機体は、Sクラスでプレイすると、連撃リミッターが解除された専用の格闘武器が自動的に追加される。なお、「ショップイベントモード」においては、SクラスとAクラスが同チームで出撃可能だが、この場合も、SクラスパイロットにはSクラス専用格闘武器が使用可能となり、Aクラスパイロットは使用不可ということになる。

 連撃リミッターが解除されているということは、REV.1xxでできた連撃ループ(クイック・ドローをブーストやジャンプで当てずに外したりカス当てさせたりすることで、その後の連撃を継続する)が復活するということ。格闘型機体の爆発力が向上するのはもちろん、「ジム・ライトアーマー」や「グフ」といった160程度の低コスト格闘機体でも、チャンスをものにすれば一気に敵機を撃破できるポテンシャルを手に入れたことになる。

 REV.1.xxと異なり、攻撃ヒット回数によるダメージ補正がなく、抜けにくいクイック・ドロー外しからの連係の研究も進んだ今、対象機体の爆発力がどれだけ向上するのかが注目ポイントになる。それには、Sクラス専用格闘武器の連撃ダメージが通常の格闘武器とどれだけ差があるのかにもよるが、編成、作戦行動に影響がありそうな調整だ。爆発力が上がったこれらの機体を生かすために、周りで邪魔をしそうな敵機を排除するチームプレイも大切になってくるだろう。また、連撃を食らっている最中は、移動、旋回ができることを利用して、タックルや格闘を使って相手のループから脱出する努力をしないと、無駄に撃破されてしまうことになりかねない。REV.1xxのときを思い出して(REV.2からの将官は練習しよう)みよう。そして仲間が連撃を食らっているときは、早めにダウンする武器やよろける武器を使ってカットを心がけたい。Sクラスなら当たり前かもしれないが、こうしたフォローも勝利へのカギとなるだろう。

Sクラスでプレイするときは、自動的にSクラス専用の格闘武器が追加された状態になる

● タックルからの派生が可能に

 「ジム・ストライカー」、「ザクII(S)」の2機種には、初の「タックルからの格闘、および射撃への追撃」という行動が付与される。タックルが敵に命中した場合、連撃同様に追加で射撃および格闘トリガーを入力することで、格闘(又は射撃)ができるようになるというもの。他の機体ではタックルがヒットすると即ダウンということになっているが、この2機種においてはタックルでよろけが発生し、そこに追撃が可能ということになる(追撃を入力しない、入力を失敗した場合はダウンする)。タックルからの追撃は、クイック・ドローのようにブーストによる移動が可能なので、タックル→射撃追撃を外す→タックルといった動きも可能。タックル後は敵僚機からのカットを予測して移動しながらの攻撃も可能のようだ。

【2009年10月23日追記】
記事初出時の内容に誤りがありましたので、上段落の記事を訂正いたします。

タックルがヒットするちょっと手前で格闘および射撃トリガーを入力。クイック・ドローのような感覚で入力すればいいようだ
成功すれば「タックルドロー」とでもいうべきタックルから格闘(左)、射撃(右)へと連携できる。この後の状態はダウンになるのかよろけになるのか、またクイック・ドローはずしからの連係にタックルを組み込むことで与ダメージがどれだけあがるのか、気になるところだろう

 この2機体に搭乗する際は、連撃からクイック・ドロー外し→タックル→追撃といった連係で一気に相手のHPを奪う、といった流れが考えられる。格闘武器や射撃武器によるダウン値(一定以上蓄積するとダウンする値)の蓄積に、タックルおよびその派生攻撃がどう含まれるのかによっては、それほど多くの攻撃を追加ヒットさせられるかがわからないが、連撃1~2発よりダメージが大きいタックルを持つ「ザクII(S)」、連撃1発よりタックルのダメージが大きい「ジム・ストライカー」では、同じ限られた時間の中で、連係にタックルを組み込むことで瞬間的に見込めるダメージが連撃を入れるよりさらに増える可能性がある。周りの状況にあわせての使い分けが重要になりそうだ。

● チャージ格闘武器も使い勝手、威力ともに強化!

 「ジム・ストライカー」の「ツイン・ビーム・スピア」、「ジム・ストライカー(ネメシス隊)」の「ツイン・ビーム・スピアA」、「プロトタイプガンダム」の「ビーム・ジャベリン」、「ギャン」の「ビーム・サーベルB」は、格闘トリガーを一定以上引きっぱなしにした後、離すことで5連撃を自動で繰り出す「チャージ格闘武器」だ。REV.2.01からは、このチャージ格闘武器でダウンからの起き上がり時に発生する無敵時間中にチャージを行なった場合、即無敵時間が解除されてしまっていたが、今回のバージョンアップで無敵時間が継続される。

 また、チャージ中に射撃トリガおよび、タックル入力を行なうことにより、チャージをキャンセルできる(射撃攻撃やタックルは発生しない)ように変更されている。これにより、接敵前にチャージしても出会い頭に奇襲に失敗し、格闘相打ちなど敵機との駆け引きに失敗したり、2機以上の敵機との対峙シーンになると、チャージが無駄になるうえ、1度チャージを始めると敵の攻撃を食らう以外に連撃を止める手段がなく、チャージ中を示す武装の強い発光を確認されるだけで間合いを取られてピンチに陥ることが多かったチャージ武器の使い勝手が向上したといえる。連撃入力タイミングが甘くなったREV.2だが、それでも連撃が苦手という人もこれなら安心? これらの武装には、機体別にチャージ開始時間、最大までの到達時間、威力などの向上も見られるのはうれしいところだ。

● 「ガンダムEz-8」、「ギャン」などの素体性能にメス! 追加武装も登場。機体の差別化が進む

 そのほか、機体調整で目立つのは、「ガンダムEz-8」、「ギャン」の素体性能が向上していること。旋回性能が向上、小/大ジャンプ着地硬直が減少といった乱戦に強いと思われるポイントがセッティング問わず向上する調整が行なわれている。また、ダッシュ速度も向上しているセッティングが多目となっている。「ギャン」は「ハイドボンブA」および「B」も調整されている。

 また、「ズゴック(S)」、「ズゴック(E)」にも大きく手が入っている。「ズゴック(S)」の「6連装ミサイル砲」、「ズゴック(E)」の「魚雷A」がクイック・ドロー可能な直線軌道を描く武装に変更。「ズゴック(S)」は「メガ粒子砲」が総合的に弾数で勝負する武装になった代わりなのか、「メガ粒子砲B」が新設されたり(こちらは的確に当ててダメージを取る武装と予想される)、「アイアン・ネイルA」および「B」の威力、素体の機動性能も調整が入ったことで、戦い方や目的に応じて武装をチョイスできる楽しみが増えたように見える。かたや「ズゴック(E)」は、「ビーム・カノンC」の追加コストが20から下がっており、威力が増しているほか、機動性能も変化。こちらも、立ち回りに合わせて武装やセッティングを選べるよう調整が施されているといえるだろう。

 ほかには、「陸戦型ジム」の「ビーム・サーベルB」、「ザクI」の「ヒート・ホークB」の追加コストが削除されていたり、「ゴッグ」の「メガ粒子砲B」の追加コストが下げられつつ機動低下も削除され、遠距離威力が増加するなどの変更も気になる。逆に「グフ」の「ジャイアント・バズ」、「ザクII(S)」の「ザク・バズーカ」、「高機動型ザク(R-1A)(3S)」の「ザク・バズーカ」は近距離威力が向上した代わりにコストが追加されている。「ジム・ライトアーマー」の「ビーム・ライフル」は追加コストが下がった分、威力は増したが近距離威力は減少。

 「ジム(指揮官機)」には、新たに「ビーム・サーベルC」が追加されている。これはメイントリガーにアサインできる格闘武器で、「ピクシー」や「ゾゴック」のように「ビーム・サーベルA」(格闘トリガーにアサイン)と、「ビーム・サーベルC」による連撃が可能になる(『ビーム・サーベルB』とは併用不可)ようだが、前述の2機種と違いコストアップしないのが特徴。宇宙でも使える格闘主体機体の登場だ。

 そのほか武装で目立つところとしては、「陸戦型ジム」、「ガンダムEz-8」、「ジム・ストライカー」、「ジム・ストライカー(ネメシス隊)」の「100mmマシンガンC」は、威力、弾速ともに向上。それぞれの機体ごとに発射遅延や連射間隔が調整されている。また、「ジム(指揮官機)」、「ガンダムEz-8」、「ジム・ストライカー」の「頭部バルカン砲」は蓄積バランサーダメージが増えており、敵機を転倒させやすくしている。

 また、連撃可能回数が増えている機体も多い。「ジム・ストライカー(ネメシス隊)」の「ビーム・サーベル」、「グフ」の「ヒート剣」、「高機動型ザク(R-1A)(3S)」の「ヒート・ホーク」が該当する。連撃威力も多数の機体で増減しているので、確認しておきたい。

 他にも、全セッティングにおいて小ジャンプ後の着地硬直が減少した「ジム・ライトアーマー」、全セッティングにおいて体力値が減少、ダッシュ性能などが低下、ダッシュ後硬直が増えた代わりに、ダッシュおよびジャンプの速度が増加した「高機動型ザク(R-1A)(3S)」、「ラケーテン・バズ」の連射速度は下がったものの近距離威力は増加し、発射遅延が短くなり、ブーストゲージ量が増え、ダッシュ性能低下、ダッシュ硬直が増えるなどの調整が入った「ドム・トローペン」、体力値が低下している代わり、ブーストゲージ量が増え、ダッシュ性能やダッシュ速度が向上した「ザクII(S)」と、機体それぞれに特徴を持たせるような調整が入っている。ここまで紹介したものでもまだすべてをフォローしきれないほど変更点の多い格闘型機体。それぞれの性能を吟味した上で、どう運用していくのか、パイロットの皆さんのアイデアに期待したい。


■ 表示情報増加。ボイスシンボルチャット変更などプレーヤーにうれしい変更点も

 機体関連だけでなく、REV.2.09には表示関連の変更点も多い。

1.マッチングメンバーのパイロット情報の表示内容を拡張。
2.2戦目開始前の、MAP紹介画面表示を追加。
3.戦闘中の戦力ゲージに差分カウンターを追加。
4.戦闘中のコクピット表示に敵の拠点体力ゲージを追加。

パイロット紹介時に表示されるグラフ

 「1」はマッチング時、カテゴリ別に勝利傾向を示したグラフが表示されるようになった。どのカテゴリが得意なのか(REV.2.0の勝利数で表示)、そして、グラフの色もREV.1xxからの通算勝利数によって色分けされている。これを他店舗とのマッチング時、カテゴリや編成選びの参考データとして活かしてみてはいかがだろうか。「2」は、勢力戦などのイベント時に1戦目と2戦目でステージが切り替わるダブルステージ戦のときの参考になるだろう。


自拠点のHPゲージの下に、敵拠点のゲージが追加されており、敵軍とのコスト差がコストゲージ下に数字で表示されるよう追加されている

 「3」、「4」は地味にうれしい追加要素。「3」は現在コスト差がどれだけあるのか、数値で示してくれるので、拮抗している際にわかりづらかった戦力ゲージの差分がわかりやすくなっている。「4」は、自拠点だけでなく、敵の拠点ゲージが表示されることで、拠点攻撃機体および護衛機体だけでなく、アンチタンクの役割を担うチームメンバーにも自軍の拠点攻略の度合いの指針が1つ追加されたことになる。チームでの連係に役立つ表示追加といえるだろう。

 また、ボイスシンボルチャットのワードリストも変更される。他店舗とのマッチングプレイ前には確認しておきたいところだ。



■ 左右の拠点攻略ポイントが拡張された「ジャブロー地下 ver.2」

 今回バージョンアップされた「ジャブロー地下」(便宜上 ver.2と呼称する)のポイントは、主に両軍の左右のルートから進行した場合の拠点攻略ポイントの拡張といえるだろう。従来、かなり狭いポイントからの攻撃となっていたため、ミノフスキー粒子散布濃度が高い場合に使用される程度だった左右からの拠点攻略ルートが、キャノン/タンク系機体を運用しやすく拡張されていると思える。中央ルートによる拠点攻略は両軍の戦力が近い距離に集中することになるため、先に拠点を撃破した側がいっせいに畳み込んでリードを広げてしまい、一方的な展開になったり、片方の陣営が拠点防衛を重視して引いた状態になった場合、拠点攻撃側の前衛に攻撃が集中し、拠点攻撃機体が機能しにくいという駆け引きになりやすかったのは事実だろう。

 今回の拡張により、左右それぞれのルートからも拠点攻撃がしやすくなった様に見受けられ、ルート選択の幅が広がった分、自拠点に篭って相手の消耗を待つ、いわゆるキャンプがやりにくい設計になっていると思われる。どのルートから進軍するのか、相手の拠点攻撃機体の動きをどこで止めるのか、といった戦略の駆け引きが生まれそうなバージョンアップといえ、新たな戦術の開拓が楽しみだ。

【ジャブロー地下】【ジャブロー地下 ver.2】
左が旧来の「ジャブロー地下」、右が「ver.2」。中央の拠点攻略ルートはあまり変化がないようだが、左右の拠点攻略ポイントが拡張された格好となっている。戦略マップはこちら

(C)創通・サンライズ

(2009年 10月 22日)

[Reported by 三番町第20小隊]