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最速2時間でレベル60、そのまま「ティアマランタ メサ」へ!「タワー オブ アイオン」次回アップデートの内容を先取り

手数&状態異常モリモリの新クラス「ルミネス ウイング」もいよいよ登場

【アップデート】
8月20日 実施予定

 エヌシージャパンのPC用MMORPG「タワー オブ アイオン(以下、アイオン)」。本作において、プレーヤーたちはゲームの入口も入口であるキャラクター作成の段階から天族と魔族の2種族に分かれ、自身の敵対種族を倒し、排除することがストーリー的にもシステム的にも推奨される。

 血で血を洗うような種族対種族(RVR)のPK合戦が楽しめるMMOタイトルだが、目玉のRVRに限らず、歯ごたえのあるダンジョンや文字通り空を飛べる「飛行」システムを武器に、2009年からサービスが継続されている。そんな本作にて、8月20日10時に大規模アップデートが実装される。

 今回の大規模アップデートの目玉は3つ。それは”爆速育成サーバー”とでも言うべき「Xサーバー(以下、X)」の新設、かつてゲーム内で高い人気を誇ったマップ「ティアマランタ」の復活、そしてテンポが速く状態異常攻撃を得意とする近接魔術クラス「ルミネス ウイング」の実装だ。

 アップデートに先駆けて、これらの新規要素を実際に触る機会に恵まれたので、その内容をそれぞれご紹介していく。今回のアップデートは強引にまとめると「高倍率の新規サーバーですぐにエンドコンテンツで遊ぼう!」といった内容になっており、ある意味では筆者のような、「黎明期にプレイしていて楽しさ(と、しんどさ)は知っているが、その後しばらくご無沙汰だった」ようなプレーヤーにも深く刺さる内容となっているように思う。

 なお、本アップデートに合わせ「ライブサービス」は稼働が停止され、以降は「X」と「クラシックサービス(フレギオンサーバー)」の2サーバー制となる。8月8日の生放送では、ライブサービスの終了についてのコメントや追加移行特典などの発表も行なわれているので、こちらも併せて確認してほしい。

【【タワー オブ アイオン】8月20日リニューアル記念 スペシャル事前生放送】

「X」では最速2時間でレベル60!さらにゲーム内通貨が「ギーナ」に統一

 まずは新規サーバー「X」について。基本的な仕様として、本サーバーは基本プレイ無料となり、無料でシステム的な制限無しにプレイができる。キャラクターレベルの上限は70で、1アカウントにつき2キャラクターまでの作成が可能となる。

 また、「X」ではなんとミッション経験値が4倍、ダンジョン時ドロップ率が2倍となる。数字だけでも結構なインパクトだが、近年の「アイオン」ではミッションNPCから次の対象NPCまでの即時テレポートが実装されており、ミッションの高速進行が可能となっている。加えて「X」の実装にあわせ、各地域への移動がマップ画面から直接行なえるようにもなる。

以前実装された「即時移動」機能。ミッション進行が捗りに捗る

 これによる高速進行&4倍という高倍率の相乗効果によって、”ミッションNPCに話しかけ続けることで気づいたらレベリングが終わっていた”というくらいの速さでレベリングが可能となっており、担当者いわく「慣れていれば最速2時間ほどでレベル60に到達できる」とのこと。このレベル60というのは後述の「ティアマランタ メサ」の入場制限レベルとなっているので、これは要するにエンドコンテンツとなる新マップに高速でアクセスできるようになるということと、多数のプレーヤーが同一マップに一気に流れ込むということを意味している。対人戦を楽しむうえで最も重要な要素のひとつが”人数”であることを考えると、これは思い切った仕様だと思う。

 また「X」では新たな仕様として、首都など一部地域を除いて無制限で飛行が可能となる。「アイオン」では元々高いところから低いところに移動する「滑空」と空を飛ぶ「飛行」は明確に区別されており、滑空は基本的にどこでも、飛行は中立地帯など一部マップでの使用に限られていたが、ほとんどの地域についてこの制限が外れることになる。

 先述したミッションNPC間のテレポートで移動周りの利便性は向上していたものの、移動の便は更にアップ。加えてかつては見られなかった初期マップ上空からの景色を楽しんだり、その場で飛行することで、近距離タイプの敵のヘイトを即時に切ったりという小回りも効くようになるのが嬉しいところだ。

 本作は敵をまとめ狩りするというより、そこそこの強さの敵を少しずつじっくり倒していく傾向が強いため、進行度を問わず敵に見つかって逃げようとした際に他の敵に見つかり大リンクして死亡……というのはソロ・パーティ問わずあるあるの死因である。これを飛ぶことで概ね回避(遠距離タイプのヘイトは切れないので油断は禁物だが)できるのは大変にありがたい。加えて”無制限”の飛行なので、もはやうっかり飛行可能時間をオーバーして墜落死……という事故が起こることもない。オードも取り放題(?)だ。

開始即初期マップから飛行ができるうえ、飛行時間がなんと無限に!
最高地点からの眺め。初期マップから飛べるのは便利だし、なんだか嬉しい

 さらに「X」では、ゲーム内通貨「ギーナ」でゲーム内に存在するほとんどのアイテムが購入できるようになる。「アイオン」には敵対種族を倒すことで入手できる「アビスポイント」を稼いで交換する「アビス装備」や、対人ランキングに載ることで初めて手にできるアイテムなどが存在していたが、これらの大部分がギーナで買えてしまうということだ。ポーションやスクロール、スティグマの一部もギーナでの販売が行なわれるというのも嬉しいところ。

 ゲーム内通貨が実質ギーナに統一されることでゲーム内経済にも大きな変化が予測されるほか、資産のわかりやすさも向上。また、アビスポイントは対人が前提となるという意味でまとまった数を稼ぐ難度はギーナより高かったのだが、「X」ではこれまでどう頑張っても入手が絶望的だったアイテムが金策を重ねることで入手できる可能性が出てくる。

 では、ある意味本作のコアシステムのひとつであるアビスポイントは単なる飾りになってしまうのかといえばもちろんそんなことはなく、アビスポイントもNPCを通じてギーナに変換することができるようになるので、結果として対人での勝利に対する報酬もちゃんと残されている。

ほとんどのアイテムがギーナで購入可能に。アビス装備やポーションなどの消耗品もNPCから買える……!

 そのほか、「X」ではレベルやクラスによる各種装備制限が撤廃。例えば「プレート防具を着こなすスペル ウイング」……など、新しいキャラクタービルドの可能性が拓かれた上、本来高レベル向けだった強力な装備を早い段階から装備できるという意味で、さらなる育成の加速が可能となっている。

どんな装備もレベルを問わず装備できるようになるほか、クラス別の防具制限も撤廃。育成の加速はもとより、ビルドの多様性も広がりそうだ

新規サーバー「X」(エックス)のページ

リニューアルされたエンドコンテンツ「ティアマランタ メサ」。対人も対モンスターも楽しめる全部盛りマップに

 続いては「ティアマランタ メサ」について。本マップはかつて同名のマップ「ティアマランタ」がライブサービスに存在しており、マップ構造の良さやコンテンツ的な人の集まりやすさから、”対人のメッカ”として人気を博していた……という。伝聞系なのは正直なところ筆者がかなり古代のプレーヤーであり、「ティアマランタ」を直接プレイしたことがないからだ。筆者が半ば人生をかけてプレイしていた頃は実装されたばかりの「激戦地ドレドギオン」や当時バリバリ現役だった「アビス」に通い詰め、キャラクターを死んだり死なせていた記憶がある。その経験からしても人が集まりやすく、敵種族の妨害を受けてでも得たい報酬がある場所が魅力的な戦場になるであろうことは想像に難くない。

 さて、今回実装される「ティアマランタ メサ」は従来のマップにリニューアルを行ない、大きなところではさらなるマップ階層「上空」や、新たな対人コンテンツ「監視の目」、毎日開催される「レイド討伐戦」、火・木・土・日曜日に開催される大規模RVRレイドの実装など、PVPとPVEが同時に楽しめるマップとしてブラッシュアップされている。入場レベルは60となり、60までは「X」の仕様も手伝ってあっという間に到達できるということなので、ここに到着してからが「X」の「アイオン」の始まりだとも言えるだろう。

 当時の「ティアマランタ」そのもの、リニューアル後で言う「地上」は、天族と魔族の入口がわかれ、入口付近のみがPK不可のセーフティエリア、それ以外は全てPK可能で飛行不可のエリアとなる。先程挙げた飛行で逃げるということもできないので、対人はもちろん対モンスター戦でも慎重な立ち回りが求められるだろう。

地上はかなり広く、新たなコンテンツの実装や調整などが行なわれている

 また、フィールドでは集めることで装備などの報酬を得られるコレクションアイテム「龍帝の記録書」などが入手できる「龍帝の記録箱」という箱が設置されており、”探索”という形でソロコンテンツが用意されているのも嬉しいところ。敵対種族やモンスターの目を掻い潜ってお宝探し、という新しい遊びが楽しめそうだ。

フィールド全域にランダムで出現する「龍帝の記録箱」。開けることでクラフト素材やアイテムが得られる

 加えて新コンテンツとなる「監視の目」は周囲のモンスターを倒し、設置された「監視の目」そのものを破壊することでそこに自種族の拠点が築かれるというもの。占拠することでその「監視の目」へのテレポートが可能となるほか、クエストの獲得やここを起点として後述の「上空」エリアへの移動などが行なえる。これらはマップ全域にわたり大小さまざまなものが設置される。各コンテンツへのアクセスの良さも種族のパワーの一部、という側面もあるので、両陣営が奪い合う施設になるだろう。

新コンテンツ「監視の目」。目を破壊して占領することで様々な恩恵が得られる

 「上空」は「地上」からアクセスすることができる新マップ。超上空なのに船の残骸があったりと不思議な場所だが、体験した段階ではどのような報酬やコンテンツが用意されるかは不明だった。とはいえ、「ティアマランタ」の対人推しの作りからして、それらを後押しするようなものが用意されることが想像できる。

飛行フィールドとなる「上空」は、地上の「監視の目」からアクセスできる
こんな上空に難波船が……?という、ストーリー的な立ち位置も気になる場所だ

 そしてレベル65以上で入場できる「ティアマランタの目」。ここは広さとしてはかなり狭めで、下層と同じく探索要素もあるが、密度が高いだけに敵種族との交戦も増えるだろう。ここでは強力な装備のクラフト素材などを入手できるため、必然的に高レベルになれば通う頻度も高くなりそうだ。

レベル65以上で入場できる「ティアマランタの目」。マップは比較的狭めで、中ではPVPクエストなども受けられる。安全地帯が存在しないので、もしかしたら敵拠点の封鎖もできるかも……?

 そのほかマップに張り巡らされた、滑空で入ることで定められた経路を運んでくれる「風道」もリニューアル。各コンテンツにアクセスしやすいようなルートになっており、マップ内の移動もさらに快適になっている。

 上記のように新たな「ティアマランタ」はコンテンツの追加や既存コンテンツのブラッシュアップ、利便性の向上などが行なわれ、多くのプレーヤーたちが最後に辿り着く場所にふさわしい仕様となっている。今回のテストでは「司令官スナヤカ」の姿を拝むこともできた(当然瞬殺された)が、それ以外にも多数のネームドやレイドボス、それに関連するコンテンツが実装されるなど、PVEコンテンツの拡充も図られている。

「風道」でマップ内移動もラクラク
RVRレイドボスのひとり「司令官スナヤカ」。大量のモンスターが蠢くフィールドで、天魔入り乱れて戦うことになる。遠目でもデカい

「ティアマランタ メサ」のページ

状態異常モリモリ。スキル高速回転で楽しい新クラス「ルミネス ウイング」

 最後に新クラスとなる「ルミネス ウイング」。「ルミネス ウイング」は「スティック」を手に近距離で戦うメイジという、「アイオン」ではこれまでになかったタイプのキャラクターだが、メインとなるスキルはそのほとんどが即時詠唱。加えてスキルの発動順に応じてスキル効果が変化し、「空中束縛」や「沈黙」、「スタン」といった追加効果が発動する。

魔法少女感漂う「ルミネス ウイング」。可愛らしい見た目とは裏腹に、高速なスキル回しと多彩な状態異常、オマケに移動やバリア系スキルも所持した万能メイジである

 もちろん追加効果は同じ対象に連続で発動するわけではないので、例えば「空中束縛連打でハメ殺し」といったことはできないが、実際に触ってみた感じでは状態異常のオンパレードで、ある程度装備が整えば敵が動く前に倒しきることも可能な印象だった。

 手触りとしても高速でスキルを発動していくので操作していて楽しく、いい意味で操作が忙しくて面白い。特に対人においては状況に応じたスキルを選んで発動する反射神経が求められる一方、どんな状況にも対応できるクラスだと感じた。もっと言うなら自分で使う分にはいいが、対人で相手にするなら状態異常抵抗を盛らないと酷い目に合わされそうな気配がある。

基本スキルとなる「ル」、「ラ」、「フィ」の各スキルの発動順により効果が変化。全部覚えるのは大変だが、使いこなせば使いこなすほど強くなりそうだ

 また、強力な範囲攻撃や、クールタイムは長いものの他のスキルのクールタイムを強制的に解除するスキル、前あるいは後ろに移動するスキルなどもあり、突き詰めて極めていく甲斐がありそうにも思う。「バリア」効果のあるスキルも用意されているので自己防衛能力も高く、できることの幅はかなり広い。

「ルミネス ウイング」のページ

高速育成&エンドコンテンツで新たな「アイオン」ワールドを楽しもう!

 「X」独自の仕様もさることながら、近年の「アイオン」ではアップデートのたびに利便性向上が図られており、例えばレベルアップ時にスキルブックをいちいち購入する必要がなくなったり、武器の「合成システム」が基本システムに組み込まれ、2本の武器を装備するだけで「合成」と同様の扱いとなるようになったり、ミッション報酬の見直しにより、ミッションを進めて60になるころには全身最上位の「ヒーロー」等級の装備が揃うようになる……などなど、ひとつひとつは細かいが決して小さくはない調整が行なわれている。

 これらの過去の調整と「X」独自仕様の組み合わせによる快適&高速育成で充実したコンテンツが用意される「ティアマランタ メサ」にすぐ到達。育成速度が後押しして必然的に「ティアマランタ メサ」にプレーヤーが集まり、そこで「アイオン」の楽しみである対人や狩りを存分に堪能できるという意味で、既存プレーヤーも古参プレーヤーも本作の一番美味しいところをすぐに楽しめるサーバー、そしてアップデートになっていると言えるだろう。もちろん同時実装されるユーティリティの高い新クラスも見逃せない。

 現在プレイ中のディーヴァの皆さんはもちろん、久しく「アイオン」に触れていなかったという方も、ぜひ新たな戦場「X」で血みどろの種族間闘争を楽しんでほしい。