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VRガンシューティング「MORTAL BLITZ VR Episode 1」を一足先に体験!

PSVRやOculusにも展開。次回作はセガ「オペレーションゴーストVR(仮)」に

11月12日~15日開催



会場:韓国釜山BEXCO

 韓国でVRに力を入れているアーケードメーカーSkonec。昨年、GEAR VR向けに、アーケード向けガンシューティングをモチーフにしたVRガンシューティングタイトル「MORTAL BLITZ VR」のライトバージョンを参考出展していたが、今年はついにその完成品「MORTAL BLITZ VR Episode 1」を公開。今回、「MORTAL BLITZ VR」プロデューサーのJeong-Hwaon Choi氏に話を聞くことができたのでまとめておきたい。

SkonecはBtoBにブースを構えていた
「MORTAL BLITZ VR Episode 1」
移動は自動となっている
これが「ガード」
敵が増えてくると銃撃かガードかの駆け引きが生まれる
部品を集めて組み合わせることでレーザーガンのような新しい武器も敵に入る

 「MORTAL BLITZ VR Episode 1」は、GEAR VR向けに開発されたVRガンシューティングタイトル。昨年のライトバージョンから内容を一新し、11月下旬正式ローンチが予定されているスマートフォン向けのVRソリューション「GEAR VR」のローンチタイトルのひとつになることが発表された。価格は9.9ドルで、リリース後、3カ月から6カ月のスパンで、新しいエピソードを公開していく予定。エピソードは5までが予定されている。

 何はともあれ早速プレイさせて貰ったが、ゲーム性がかなり進化していて、ライトバージョンがテクニカルデモだとするとEpisode1は純粋にゲームとして楽しめるものに仕上がっていた。GEAR VR向けにチューニングされているため、ゲームの操作はGEAR VR本体右のタッチパッドを用い、ヘッドトラッキングのみの操作となるが、VR向けのインターフェイスやポジショントラッキングがなくてもここまで遊べることをゲームをもって実証していた。

 一番大きく変わったのは、ガンシューティング周りの部分だ。移動は位置を指定するとそこまで動いてくれるタイプで、オートリロードも変わっていなかったが、新たにガードのギミックが加わり、迫り来る敵の一団に対して強気のシューティングで一気にねじ伏せるのか、いったんガードして敵の攻撃をしのぐかの駆け引きを迫られるようになった。敵の攻撃モーションがはじまると、赤字表示とカウントダウンで3秒後に攻撃してくることを知らせてくれる。ガードにより完全に敵の攻撃を防ぐことができるが、シールドには限りがあり、敵の攻撃を縫って反撃しないと防戦一方ではやられてしまう。序盤はガードも不要なぐらい簡単だが、敵の数が増えて、種類も豊富になると、ガードが必要不可欠になってくる。タップで攻撃、何もしなければガードという、必要最小限の操作で駆け引きを実現しているところが素晴らしい。

 今回はステージ1をプレイしたが、ボリューム的には10分ほどだっただろうか。「Episode 1」に盛り込まれている内容はステージ3つにボス戦が1つの計4コンテンツ。ストレートにクリアできれば40分ほどの内容。ただし、アーケードで鍛えられた“プレーヤーを殺しに来る”スタイルのゲームであるため、一発でクリアするのはほぼ不可能に近い。筆者も繰り返しゲームオーバーになってしまった。

 攻略のコツは、ステージのギミックを覚えることと、敵によって異なる弱点を狙い、連続して一撃で倒し、コンボを狙うところだという。敵の弱点は、ゾンビならお腹だが、頭を下げて襲いかかってくるため狙いにくく、ヘルハウンドはオーソドックスな頭部となっているが、左右に振る動きをするためこちらも狙いにくい。頭部の動きで狙いを付けるため、マウスのエイミングほどなかなか正確にはいかないが、ヘッドトラッキングによる正確なエイムが要求されるゲームになっている。

 グラフィックスはGEAR VR向けということでそこそこの水準だが、60フレーム固定のため快適に楽しめる。提供言語はローンチ時は韓国語と英語、12月には日本語版もリリースする予定としている。

 将来的な目標としては、「まだ研究段階で実装するかどうかはわからないが」と前置きした上で、スマホにデプスカメラを装着し、ポジショナルトラッキング機能も使えるようにすることだという。これにより、頭を上げたり、下げたりすることで、立ったりしゃがんだりでき、より深みのあるVR体験が提供可能となる。

 また、これと同時平行してPlayStation VRとOculus VR向けへの対応も進められている。こちらはポジショントラッキングやPlayStation MoveやOculus touchといった外部デバイスにも対応した完全版で、エイミングは外部デバイスを用い、ヘッドトラッキングによるエイミングから解放され、純粋な視点移動に置き換わる。グラフィックスも綺麗になるようだ。リリース時期については、PSVR版は2016年上半期のローンチのタイミング、Oculusは3月のローンチ時には肝心のOculus touchが間に合わない見込みであるため、Oculus touchがリリースされる8月頃にリリースしたいとしている。

 次回作については、Skonecが開発し、セガが2012年より稼働を開始しているアーケード向けガンシューティングゲーム「OPERATION G.H.O.S.T.」のVR化だという。内容についてはまだこれからということだが、「MORTAL BLITZ VR」の開発ノウハウを活かしながらより完成度の高いVRタイトルに仕上げていきたいという。

【スクリーンショット】

(中村聖司)