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新生「DOOM」の手応えにDOOMer大興奮!

往年のFPSerに理想の「DOOM」になる5つの理由

6月16日~18日開催

会場:Los Angeles Convention Center

Bethesda SoftworksブースのDOOMコーナー
BFG9000のレプリカも!

 初代「DOOM」は1993年末に、PC/AT互換機用のPCゲームとして登場した、FPS界の開祖とされる作品だ。そのハイテンポなゲーム性、闘争本能を刺激する世界観、圧倒的に痛快な武器の打撃感、爽快感バツグンのマルチプレイモードなどなど、トータルの完成度も非常に高く、発売から20年以上を経た今でも、MOD制作や改造版のアップデートなど、熱心な“DOOMer”によるファン活動が盛んに続いているほどだ。

 それほど愛された初代「DOOM」および「DOOM 2」に比べ、完全3D化を果たして2004年に発売された「DOOM 3」は、DOOMerからの愛を勝ち取ることはできなかった。どちらかというと「Quake 2」あたりの感触を引きずったゲーム性は、DOOMerが求めるテンポや激しさ、圧倒的バイオレンス感に欠けていたのだ。

 それから10年余。E3 2015におけるBethesda Softworksのプレスカンファレンスでその詳細が明かされた2016年版「DOOM」。ナンバリングを廃し、シリーズの初心に戻った本作は、往年のFPSゲーマー、DOOMerたちにとって理想のタイトルになる可能性をビンビンに秘めている。

【DOOM - E3 2015 Gameplay Trailer】

これぞウルトラ・バイオレンス! 地獄の超暴力バトルが始まる

 2016年春に発売予定とされる本作だが、20年前のオリジナル「DOOM」を忠実に踏襲した内容になっているのが最高に良いところだ。本作を歓迎すべき理由を5つにまとめてみた。見てみよう。

・スーパーショットガン!

これ見よがしのスーパーショットガン
命中!敵はしめやかに爆散!

 かっこいいようでかっこよくない、少しかっこいい感じのコンバットスーツに身を包む主人公の姿。このデザインはオリジナルを忠実に踏襲している。DOOMerなら、「あ、DOOM親父だ」とひと目でわかるレベルの再現度だ。

 そしてそのDOOMおじさんが手にする武器の1つに、「スーパーショットガン」が存在することにDOOMerは歓喜せざるを得ないだろう。このクラシカルなデザインのダブルバレルショットガンは「DOOM 2」で登場し、その過剰なほどの打撃力(直撃すればプレーヤーキャラを1発で3人殺せる)と独特のリロードアクションによるリズム感によって、シリーズを代表する武器となっていた。

 その象徴的武器を、上記のトレイラーや、シングルプレイ・マルチプレイのムービーではこれ見よがしに使いまくっている。本作の主力武器になることは間違いなく、これぞ「DOOM」という肉薄した戦いを大いに演出してくれるはずだ。

・砕ける敵!飛び散る肉片!

戦いの跡はもうグッチャグチャである
プレーヤーも無慈悲に爆散

 オリジナルの「DOOM」は、攻撃が命中した際の打撃感に強烈な魅力があった。鮮血が飛び散り、過剰な打撃を与えれば肉片と化す。その雰囲気を、本作では緻密な3Dグラフィックスで完全再現している。

 鮮血はビチャビチャと飛び散り、スーパーショットガンの直撃を加えれば、命中部位を中心に体の半分が粉々になる。首や、腕や、足がそこらに転がる銃撃戦。パンチ攻撃で発動するフィニッシュムーブでは、頭をねじり、踏み潰し、胴体からちぎった心臓を口に突っ込むなど、壮絶なウルトラバイオレンスぶり。これには往年のDOOMerも納得せざるを得ない。

【DOOM: Bethesda E3 Showcase Gameplay Reveal】
20分に渡るこのムービーでは、本作のシングルプレイ、マルチプレイ、エディター機能、そして地獄編のプレイ模様を確認できる。その内容はオリジナル「DOOM」を非常に忠実に踏襲している

・ベタすぎるほどの地獄!

地獄、以外に形容のしようがないステージ

 オリジナル「DOOM」のプロットは非常にシンプルだ。「火星基地に地獄の魔物が攻めてきたので、乗り込んでぶっ殺せ」である。主人公のスペースマリーンは火星基地から地獄へと攻めこんでいくため、シングルプレイの後半はもうずっと不気味でグロテスクな地獄で戦い続けていた。

 そしてまた本作も、地獄へ攻め込んでいくゲームとなっている。そこに現われるのは、干からびた死体が転がり、インプやデーモンが跋扈する、絵に描いたような地獄。地獄以外の何物でもない地獄っぷりで、DOOMerも納得だ。この、何の憂いもなく、動くものを全部殺せば正義という、シンプルでわかりやすい世界観が欲しかったのだ。

・多くのゲーム要素が原作を完全踏襲

チェーンソウで真っ二つ!この手応えは間違いなく「DOOM」だ
容赦なく直撃するロケットランチャー

 上でご紹介したスーパーショットガンを始め、ゲームプレイトレイラーではチェーンガンやプラズマガン、ロケットランチャーといったオリジナル「DOOM」とほとんど同じ武器構成を確認できる。その感触も、見た限りではかなりオリジナルに近い印象だ。

 特に素晴らしいのはチェーンソウ。敵の体にソウを食い込ませ、真っ二つに引き裂く力任せの攻撃っぷりは、オリジナル「DOOM」でのそれの感触に非常に近い印象。ゲームプレイ映像の最後に登場するBFG 9000も、オリジナルを尊重したデザインだ。

 敵の構成もオリジナル準拠。インプ、チェーンガン軍曹、といった雑魚をはじめ、動画内ではピンクデーモン(の透明番)やレブナント、バロンオブヘル、マンキュバスなどの名物モンスターたちが往時のイメージそのままに登場していることを確認できる。最後に出てくるサイバーデーモンのデザインも、2004年の「DOOM 3」よりずっと「DOOM」っぽくて素敵だ。

レブナント!
マンキュバス!
カコデーモン!
サイバーデーモン!

・ビルトインのマップ&MOD制作ツール!

「DOOM SNAPMAP」
完全にWADエディターのスタイル
もちろん立体的にレイアウト確認もできる

 これだけオリジナルの要素をリスペクトしていれば「DOOM」ならではのプレイ感が存分に味わえることは間違いないが、本作ではさらに独自のエディット機能をビルトインすることで、往時の「DOOM」シーンを再現している。

 「DOOM SNAPMAP」という本作のビルトインエディターでは、マップや、シングルプレイ・マルチプレイ両方の新しいゲームモードなど、何でも作れるとしているが、最大の注目点はマップ編集画面が往年のWAD(オリジナルDOOMのマップデータ)エディターを踏襲し、見下ろし型の2Dレイアウターを搭載しているところだ。

 オリジナル「DOOM」は、マップの構造は2Dで、セクターごとの床の高さの違いだけで立体感を表現していたため、エディターでは、上から見た画面でレイアウトを行ない、各部屋の床・天井の高さや適用するテクスチャを調整することでマップを作る仕組みだった。「DOOM SNAPMAP」は、それと全く同じイメージになっているのである。

 このシステムなら、「DOOM」や「DOOM 2」で楽しまれてきた往年の名作マップを移植することも非常に簡単だろう。筆者はオリジナル「DOOM」時代に作ったいくつかの自作マップや、デスマッチで遊びまくったお気に入りマップを新生「DOOM」に移植するつもりだ。それを使ってフレンドのDOOMerと対戦するのが楽しみで仕方ない。

オブジェクトを配置して仕上げ
楽しいマップが簡単につくれそうだ

(佐藤カフジ)