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「FFXIV 蒼天のイシュガルド」ジョブレポート【タンク編】

トリッキーだが強力なバフを持つ暗黒騎士、ナイトと戦士はDPS方面が強化

5月18日開幕(現地時間)

夜叉装備をつけた暗黒騎士、レベル60の男性アウラ

 スクウェア・エニックスはフランスの地方都市ナントの郊外にある古城で「ファイナルファンタジーXIV(以下、FFXIV)」の初めての拡張パッケージ「蒼天のイシュガルド」の欧州メディアツアーを開催した。はるばる訪れたこの会場で、一足早く「蒼天のイシュガルド」を触ることができたのでその様子をお届けしたい。

 試遊できたのは、3つの新ジョブと既存ジョブのレベル60までに覚えるアクション。クルザス西部高地とアバラシア雲海の2エリアとフライングマウントを使った移動、2つの新ダンジョンなど。このレポートではその中でも特に暗黒騎士、戦士、ナイトの3クラスについて使用感など筆者が使ってみた感じをまとめてお届けしたい。他のジョブや、新ダンジョン、エリアレポートも個別にまとめてあるので、全部読めば「蒼天のイシュガルド」がどんなものか感触を感じていただけるはずだ。

 試遊に使ったのはレベル60のアウラ男性。バトルクラスはすべてカンスト状態で、アイテムレベル170の装備を付けている。プレーヤーがこの状態に達するのは早くても夏休みあたりになるかと思うので、少し未来の姿をフライングして体験しているという感じだ。

 試遊では「ギルガメッシュ討伐戦」のような50コンテンツも8人のパーティプレイをテストするために用意されていたのだが、参加すると当然レベル50にシンクされて新技能が使えなくなる。新ジョブの暗黒騎士や機工士、占星術師はいきなり60のキャラクターを触わるため非常にアクションが多く、強力なジョブに感じられたのだが、シンクされた状態では現在使っているレベル50の既存ジョブとそれほど差を感じではなかった。

 強さや多様性を生み出しているのはレベル50から60の間に覚える新アクションの数々で、同じことが既存ジョブにも言える。つまり、レベル60までに覚える複数のアクションが、既存を含めたすべてのジョブがまったく別物に思えるほど大きく進化させているということだ。そういった部分を踏まえつつ、3つのタンクジョブについて1つずつ紹介していく。

 なお、記載内容は5月時点のもので、今後の調整によって記事の内容と、実装後の効果や技名が異なる可能性があることをあらかじめご了承頂きたい。

暗黒騎士は操作に慣れるまでは敵よりもMPとの戦いが真剣勝負

身長より大きな大剣を持って戦う暗黒騎士

 暗黒騎士は、聖職者殺しを厭わないというピカレスクな魅力を持つアウトロー的なタンク。巨大な剣を装備しており、一見DPSと見まがう攻撃的な風貌をしている。しかし実際に使ってみると、なるほどタンクだと納得するような技が揃っている。暗黒騎士だけが持つ特徴として、MPを消費しながら暗黒の力を使って、攻撃しながら強力なバフを使って攻撃を受け止めるというスタイルがある。選択肢の多さは3タンクの中でも随一で、やれることが多い分頭を使わなければ本来の力を発揮できない、かなりトリッキーなタンクだといえるだろう。

 暗黒騎士の戦闘では「暗黒」というスキルがすべての起点になる。暗黒を使用すると、足元から漂う赤黒いオーラを常にまとうようになる。与ダメージが少し上昇するが、代わりにMPを継続的に消費する状態になる。戦闘状態にない時にはMPの自然回復速度の方が早いので、じわじわと回復していくが、戦闘中には自然回復が追いつかずじわじわと減っていく。

 ちなみに暗黒を使用中、暗黒騎士のMPは詩人の歌や機工士のタレットが持つMP回復アクションの影響を受けない。減ったMPを戦闘中に補充するには「サイフォンストライク」を始めMP回復効果があるアクションを使って自分で頑張るしかない。とはいえ暗黒を使っただけならちょっと回復が遅いかな程度で、フラッシュを使いまくっているナイトのMP管理とそれほど差は感じないのだが、次に紹介する「ダークアーツ」を使う局面になると一気に難易度が高くなる。

暗黒騎士の「暗黒」。使うと赤黒いオーラが立ち上る
MPを大きく減らすがなくてはならない「ダークアーツ」
設置型の範囲ダメージ技もあるぞ

 暗黒のオーラをまとっていると「ダークアーツ」というバフのようなアクションを使えるようになる。それ自体に攻撃力などがあるわけではなく、使うことで一部のアクションの威力が上がったり、特別な追加効果が付くようになるという特殊なバフのようなものだ。

 例えば「ソウルイーター」と「アビサルドレイン」という攻撃技はダークアーツをつけた状態で使えばHPを吸収する追加効果が付く。防御バフの「ダークマインド」ではダメージ軽減量が上昇するなどの追加効果が存在する。ナイトでは単に防御バフを押すと発動するが、暗黒騎士はダークアーツを攻撃やバフと組み合わせるという手順が増える分だけより強力な効果を得ることができるようになっている。

 このダークアーツはMPの消費量が驚くほど多い。暗黒騎士は術者ほどMPに余裕がないので、だいたい3回ほど使うとMPが底をつく。戦士の「オーバーパワー」に相当する範囲敵視上昇アクションの「アンリーシュ」や、単体の敵視を上げる「アンメイド」などは魔法攻撃でMPを消費するため、あまり「ダークアーツ」にばかりかまけていると、敵視を取るという肝心の仕事がおろそかになってしまう。慣れないうちはMPが枯渇しやすく、気がつくと一桁でヘイトが外れてヒーラーに向かっていく敵を慌てて追いかけるという事態が頻発した。ダークアーツで追加効果が付くアクションを使いまくっていたのが原因だ。

 筆者は普段タンクをメインジョブにしている。同じタンク仲間ならわかっていただけると思うが、そもそもMPを気にするという習慣がないので、MPが一度0になって「暗黒」が切れて、敵視を取ろうとしてもアクションが発生しない辺りでようやく「あれ、MP切れてた」と気づく。「蒼天のイシュガルド」から暗黒騎士に鞍替えしようと思っているタンクプレーヤーは、まずは白魔道士辺りでMPを管理するコツを学んでからのほうがいいのかもしれないと、我ながら思った。

 そんな暗黒騎士だが、暗黒やダークアーツを使わなくてもタンクとして立ち回ることももちろん可能だ。ハルオコンボやボーラコンボのような敵視を上げる基本コンボもあるし、敵視を上げる遠隔技や範囲攻撃もある。またアディショナルスキルとして「挑発」や「フォーサイト」などナイトや戦士の技能を使える。ナイトの「忠義の盾」に相当する「グリットスタンス」というアクションを使っておけば、被ダメージ20%カットと敵視の上昇という同等の効果が得られる。余談だが、今回既存アクションにも調整が入っており、「忠義の盾」や「ディフェンダー」などのタンク用アクションに命中率アップの効果も追加されており、特に命中が足りずに苦しむ戦士に福音となりそうだ。

 前の方で“アクティブなタンク”と書いたが、暗黒騎士にはジャンプして飛び込みながら大剣を振り下ろす突進技や、設置型の継続ダメージ技など積極的に攻撃していけるアクションもあり、上手な人が使えば戦士と同じようにDPSを出すタンクになりそうだ。また、戦士の「ホルムギャング」に相当する起死回生のアクションも存在し、暗黒騎士の設定面を活かしたユニークな技になっており、ぜひその内容はリリース後にお確かめいただきたい。

 暗黒騎士だけは今回たまたまリミットブレイク3の技を見る機会もあったが、これがまた悪魔的派手さの大技だった。そういう系統が好きな人にはたまらなく楽しいジョブになるのではないだろうか? 猛々しくも中二的なタンクで遊びたいなら暗黒騎士で間違いない。

戦士とナイトにはサブタンク時にも大活躍できる新アクションが多数追加

戦士は「ディフェンダー」と「デストロイヤー」を状況に応じて切り替えて使う

 戦士はこれまで「ディフェンダー」を使って「ラース」を貯めることでヘイトを稼いだり、攻撃をしたりしてきた。「ディフェンダー」がナイトでいう「忠義の盾」だとすると、新アクション「デストロイヤー」は「忠義の剣」に当たる攻撃に特化した新しい蓄積型の技だ。使うとラースの代わりに「アバンドン」という新しいバフが貯まっていく。

 貯め方はラースと同じで、「デストロイヤー」を入れていればおなじみのボーラコンボやブレハコンボで「I」、「II」、「III」と段階が上がっていき、最大「V」まで貯めることができる。貯めきると専用の単体攻撃技と範囲攻撃技が使用できる。防御面では「原初の直観」というアクションが追加されており、正面からの攻撃を必ず受け流す代わりに、それ以外の方向から攻撃されると必ずクリティカルヒットするというひと癖あるアクションだ。

 ラースとアバンドンは、黒魔道士のアストラルファイアとアンブラルブリザードのように、どちらか一方しかつけることができない。しかし、どちらかを貯めている状態の時に、同じ段階を維持したまま切り替えることができる。タンクをスイッチしている間はデストロイヤーを入れてアバンドンを貯めつつ攻撃し「V」貯まったところでディフェンダーに切り替えてタンクをスイッチということもできる。ラースを一気に「V」まで貯める「ウォークライ」は、デストロイヤーを入れていればアバンドンが「V」になる。

 これまで、HPのためにディフェンダーを入れたままSTをやっていて、うっかり敵視を取ってしまったり、シュトルムブレハしかやることがなく、延々と同じコンボを入れ続けていたようなシチュエーションでDPSを延ばすことができるようになり、戦士というジョブがより強く、やりがいのあるジョブになったという印象を受けた。

戦士には「ディフェンダー」と対になる「デストロイヤー」が導入される
「アバンドン」を貯めて繰り出す範囲攻撃技

ナイトといえば「レイジ・オブ・ハルオーネ」だが、それに変わる新しい選択肢が加わる

 ナイトには回復や支援系の新アクションと共に、ずっと待望されていた「ライオットソード」からつながるコンボ攻撃と、「レイジオブハルオーネ」に変わる敵視を取らない新コンボ攻撃が追加された。ついに、「とりあえずストンスキン」からの卒業となるわけだ。「ライオットソード」に続くコンボ技の「ゴアブレード」はコンボが成立すると追加効果として継続ダメージが入る。「サベッジブレード」からの分岐になる「ロイヤルアソリティ」は強力な物理攻撃技だ。敵視を稼ぐ局面でのハルオコンボは変わらないが、これまで手持無沙汰だったSTでの立ち回りは大きく変わりそうだ。

 もう1つの特徴は、たくさんの回復や支援系のアクションだ。ディヴァインベールは、自身が回復を受けたときに周りにいるパーティメンバーにバリアを張るというもの。ギガフレアのように強力な攻撃を受けるときにはヒーラーの周りに集まることが多いが、これまでは一人でストンスキンなどを使っていたが、攻撃でDPSがみんな死んでしまい崩れてしまったりということも多々あった。そういった曲面でこの技を使っておけば、周りのメンバーの生存率がやや上がりそうだ。さらに1回きりだが攻撃を必ずブロックするという新しい防御バフも追加されている。1回のみということで、使いどころは限定されそうだが、レイドボスなどの強力な一撃をしのぐためには便利そうな技だ。

 ナイトは他のジョブに比べて立ち回りに大きな変化はないが、これまでプレイの中で感じていた不便さや物足りなさが解消された形での進化になっている。戦士や暗黒騎士のようなトリッキーさはないが、盾は単純で硬いのが一番という人には扱いやすいジョブだ。天使に祝福されているような新アクションのエフェクトなど、暗黒騎士と正反対の高貴で神々しいイメージが強化されているので、タンクは何よりもパーティメンバーの頼れる壁でありたいという人は、ナイトで仲間をがっちり守ろう。

待望の敵視が乗らない新コンボ「ロイヤルアソリティ」
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(石井聡)