ニュース

【スマホアプリ今日の1本】ピコピコ世代直撃! 「Tiny Dangerous Dungeons」

シンプルなシステムで遊べる正統派。レトロゲーム風グラフィックスとBGMがGOOD!

4月2日 配信(iOS)

価格:120円

 今回紹介する「Tiny Dangerous Dungeons」は、フィンランド出身の個人開発者Jussi Simpanen氏開発のアプリで、もとはフラッシュゲームとして発表されたものの移植版。懐かしさを感じずにはいられない「ゲームボーイ」風の画面と、レトロな感じの電子音によるBGMが流れるアクションゲームだ。レトロゲームが好きな筆者には、これだけでワクワク感が止まらない!

【プローモーションムービー】
壁にさりげなく描かれたチュートリアル。壁画はほかにも色々な場所で見かけることができる

 ゲーム内容も、往年のアクションゲームが良い意味でそのまま復活したような出来栄えとなっている。ゲームシステムにこそ目新しさはないが、ユーザーインターフェイスやキャラクターのレスポンスといったゲームをプレイするにあたっての大事な部分は地味ながらも丁寧に作られていて非常に好感が持てる。

 本作は2Dの横スクロールアクションで、主人公を操作してダンジョンを探索するのが目的。体力はライフ制で、敵から攻撃を受けたり、トラップに引っかかったりするとダメージとなってライフが1個減少。ライフが尽きると、最後にセーブした場所からのやり直しとなる。ちなみに初期のライフ最大値は3だが、これはダンジョン内で特定のアイテムを獲得するほど増加していく仕組みだ。

 ゲームスタートの時点で主人公が行なえる行動は、左右移動とジャンプのみ。ただし、ダンジョン内にはさまざまなアイテムが宝箱の中に隠されていて、それらを入手することで武器の使用や、敵を踏みつけて攻撃するといった行動も可能となっていく。

宝箱からマップをゲット! 画面右上のポーズボタンを押せばメニューが開きマップを確認可能
ナイフを入手。装備の必要はなく、入手すれば自動的に使用可能になる。これで道をふさぐ敵を倒せ!
ダンジョン内に設置された謎の女神像。ジャンプボタンを押すとセーブ&ライフ全回復ができる
ジャンプできる距離よりも幅が広い水溝。反対側へ渡るには、何らかの方法があるはずだが……?

 ゲームの舞台となるダンジョンは大小さまざまな部屋が連なってできていて、ほとんどの部屋には敵やトラップが配置されている。また、部屋によってはカギを使わないと入れないものもあり、すんなりと攻略することはできない。

 また、ダンジョン内にはパズル的な仕掛けも用意されている。一見、先に進めないような場所にも必ず何かしらの解決法が存在するのだが、場合によってはどこかで特定のアイテムを獲得しておかければならないこともある。行き詰まったら、別の部屋を先に調べてみるのも手だ。

 このタイプのゲームは、仕掛けをクリアときの達成感にその楽しさが凝縮されていると言える。最初は難しいと感じていても必ずクリア方法はあるし、そのどれもが特別なテクニックを必要とするものではない。落ち着いて考え、プレイしていれば、いずれは先へと進めるようになるはずだ。体力にモノを言わせてゴリ押しするような場所や、ノーヒントの意地悪な仕掛けが設定されていないあたり、制作者のアクションゲームに対するこだわりが垣間見える。

 スマホアプリのアクションゲームにおける最大のライバルとも言えるバーチャルパッドに関しても、本作はそれほど気にはならない。移動キーは左右のみ、アクションキーはジャンプと攻撃のみというシンプルさに加えて、移動キーは左側、アクションキーは右側に並べて置いてあるだけなので、すぐに慣れるはずだ。

 本作はタイトルに「Tiny(タイニー=小さな)」とあるところからもわかるように、ステージ構成そのものはコンパクトだが、120円という値段から見れば十分に楽しめる作品だ。むしろ、これだけ良質のアクションをこの値段で楽しめるのはいささか得した気分になれるのではないだろうか。アクションゲーム好きのプレーヤーにぜひともオススメしたい逸品である。

(c)Jussi Simpanen

iTunesで購入

(泊 裕一郎)