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日本マイクロソフト、日本語仕様のXbox Oneのデモンストレーションを実施
日本語ボイスUIやスナップ機能、日本独自アプリなどを大量のスクリーンショットと共に紹介
(2014/8/21 00:00)
日本マイクロソフトは、9月4日に発売を予定している新型ゲームコンソール「Xbox One」のホーム画面に関する説明会を開催し、オールインワンプラットフォームとして、ゲーム以外の多彩な機能をアピールした。
今回公開されたのは、意外にも初公開となる日本語仕様のホーム画面と、その構成、そしてKinect同梱モデルの最大の特徴となる日本語ボイスを使ったXbox Oneの操作、そして日本語独自アプリとして第一興商と共同で現在開発が進められている「カラオケDAM」の実機デモが行なわれた。途中行なわれた質疑応答の内容も踏まえながら、1つずつ見ていこう。
ボイスUIについて。現在の音声認識率は6割ほど。ローンチで8割、最終的に9割を目指す
7月にトレーラーの形で公開されていた日本語音声によるXbox Oneの操作が、ようやく実機でデモが行なわれた。ここは日本語化に際してローカライズにもっとも時間が掛かっているところということで、まだ日々クオリティアップを図っている段階だという。操作対象となるホーム画面も、まだ一部英語表記が残っていたもののほとんどは日本語化されており、日本語音声でそれらの機能を使うことができる。
ボイスコマンドは50ほど。英語版が約60に対して若干少ないが、これはTV番組表などを表示する「Oneガイド」周りがローンチ時では機能が制限されるため、その分のボイスコマンドが未実装によるもの。基本コマンドは英語版と同等のものがインストールされており、すべて「Xbox + コマンド」という形で指示を出せる。
ちなみに英語やスペイン語など複数言語を切り替えられる英語版と異なり、日本語版は日本語のみで、表示も日本語のみとなる。これはXbox 360では、ゲーマータグ、本体設定、ストアの国設定をバラバラに設定でき、プラットフォームとして一貫性を欠いていた反省によるもので、Xbox Oneでは日本なら、すべて日本語のみとなる。
デモされたボイスコマンドは、7月にトレーラーを踏襲するような形で、「Xbox オン」でスタンバイ状態からXbox Oneを起動するところから、ゲームを含めた各種アプリケーションの起動、アプリを2つ同時に起動するスナップ、録画機能などなどがデモンストレーションされた。
基本的な使い方はXbox 360と同じだが、ひとつ便利になっていたのは、「Xbox 音声モード」で、各アプリのコマンドを表示させられるため、コマンドがわからなくて使えないことはなくなっている。
また、Blu-rayやDVDやストリーミングなどの動画再生でも音声操作が使える上、スナップ操作で、ゲームと映像を同時に表示させることができ、さらにゲームはコントローラー、動画は音声で操作するなど、複数のOSを搭載し、マルチタスクでコンテンツを利用できるXbox Oneならではの使い方ができる。
デモでおもしろかったのはSkypeだ。別のスタッフにSkypeで呼び出されて音声で反応すると、今回のようにXbox Oneの前に大勢の人間が座っているような状態でも、音声の位置を把握し、話している人間にフォーカスしてくれるという、非常にインテリジェントなシステムになっていた。
ひとつ気になったのは音声認識率の低さだ。担当者によればまだ6割ほどで、これからローンチに向けて8割程度まで精度を上げていきたいとしていた。ローンチ後もOSのアップデート等で精度を上げ、最終的には9割程度の精度を確保したいという。その上で、さらにイントネーションの違いなどもできるだけ対応していきたいという。
スナップ機能について。将来的にはTVチューナーによるゲーム&テレビ同時視聴も
続いてXbox Oneのもうひとつのウリであるスナップ機能についてデモが行なわれた。Xbox Oneはゲームコンソールであるため、スナップ機能はゲーム+αの使い方が基本となる。
デモでは、Xbox Oneのローンチタイトルのひとつ「Max: The Curse of Brotherhood」をプレイしながら、YouTubeアプリをスナップで呼び出して、攻略動画を横目で見ながらプレイするという基本的な使い方が披露された。
Xbox Oneのスナップ機能は、Windows 8.1のようにそれぞれの大きさを変えたり、2つ以上の分割表示には対応していないが、分割した状態でも適したレイアウトで表示してくれるため、お手軽に使うことができる。
そのほかにもHDMI入力を使ってセットトップボックスの映像コンテンツや、将来的にはデジタルTVチューナー等を接続してテレビ番組を表示させながらゲームを楽しむ、それを1つの画面で実現できるところが大きな魅力となりそうだ。
また、OneDriveを使って、PCで利用している音声データや動画、静止画などをXbox Oneを通じて手軽にテレビに映し出せるのも特徴のひとつ。今後、Xbox OneはDLNAへの対応が発表されているが、日本でも同様に対応する方針だという。オールインワンプラットフォームとして着々と準備が整いつつある印象だ。
なお、先日欧州向けに発表されたDigital TVチューナーは日本でも発売予定で、他社のチューナーも含めて、Oneガイド向けのコンテンツの準備を進めているという。こちらについては正式発表を待ちたい。
日本独自アプリについて
Xbox Oneでは、すでに数多くの日本独自アプリが発表されているが、今回はその中から「カラオケ@DAM」の実機デモが披露された。「カラオケ@DAM」は、6月の発表会でもデモが行なわれており、日本独自アプリの中ではもっとも力が入れられている。リリース時期は年内で、アプリの価格は無料で、1日300円、月額1000円のサブスクリプションモデルを採用する予定。
「カラオケ@DAM」の特徴は、別売の専用マイクを使うことで、自宅にいながら業務量カラオケとほぼ同じクオリティでカラオケが楽しめるところ。中でもキーが合っているかどうかを判定する精密採点機能がウリとなる。マイクは2,000円程度を予定し、一定のプレイ権を付けた上で販売する予定だという。
Xbox Oneならではの機能としては、Kinectを通じて動画をキャプチャーし、DAMとも会員にシェアできるところ。そのほかにも「谷 将貴ゴルフ アカデミー (仮称)」や「U.M.U ご当地アイドルうぉーかー」などユニークなアプリが用意されており、日本のXbox Oneは、海外とはまた違った展開となりそうだ。なお、最終的なアプリリストは近日公開予定となっている。