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NVIDIA、ティアリングやカクつきから完全解放する「G-SYNC」を発表
SHIELD経由でPCゲームをリビングに持ち込む「GameStream」ほか
(2013/10/19 00:00)
SHIELD経由でPCゲームをリビングに持ち込む「GameStream」ほか
日本ではまだ発売されずヤキモキさせるNVIDIA発の携帯ゲーム機「NVIDIA SHIELD」だが、NVIDIAが提案する包括的なストリーミングゲームソリューション「GameStream」の発表とともに更に使い道が広がってきた。
「GameStream」は、NVIDIAによるクラウドゲーミングのサーバー技術「NVIDIA GRID」と、Kepler世代以降のNVIDIA GPUを搭載したPC、それから件の「SHIELD」と、リビングルームのTVを柔軟につなぎ合わせ、PCゲームのプレイ様式に新たな自由度をもたらそうとするシステムアーキテクチャだ。
その中で今回、具体的な使い方として紹介されたのが、家庭内のPCで動作するゲームをSHIELD経由でリビングに持ち込む方法だ。
SHIELDにはもともと、PCで動作するゲームをWiFi経由でリモートプレイする機能が備わっている。今回紹介された方法は、それにひと味加えて、SHIELDが受け取った映像をさらに大画面TVに出力し、ゲーム操作は別途用意したBlutoothコントローラーで行なう、という形だ。この際、SHIELD本体はモニタを閉じ、「コンソールモード」と呼ばれる状態で使うことになる。
このケースでは、PC→SHIELDの接続はWiFiまたは有線で、SHIELD→テレビの接続はHDMIケーブルを経由する。PC→SHIELDの接続がWiFiの場合、最高解像度は720p@60fps、有線なら1080p/60fpsが出力できる。まあ、全部を有線でつなぐなら、そもそもPCを直接TVにつなげばいいので、実際にはWiFi経由での使用において、書斎のPCゲームをリビングルームに持ち込む、といったメリットが出てくることになる。
このスタイルではPCをBlutoothゲームコントローラーで間接的に操作することになるため、ゲーム外の操作はどうするか、という問題が出てくる。それはSHIELDでのPCゲームリモートプレイと同様、NVIDIAではSteam Big Pictureの使用を推奨。会場では実際にSteam Big Pictureを使いゲームをブラウズ、「Batman: Arkham Origins」をプレイする様子がデモされた。
筆者も触ってみたが、多少の入力遅延はあるものの、カジュアルなプレイにおいては許容できるレベルだった。遅延の大半はSHIELD→TV→表示の段階で生まれているとのことで、WiFi経由のネットワークラグや、Blutoothコントローラーの無線遅延等は実際は無視できるレベルにあるという。ハードコアなプレイは無理だが、ある程度リラックスしながらゆるめのゲームを遊ぶなら全く問題なさそうだ。
といったわけでNVIDIAではGeForce普及戦略の一環としてSHIELDの活用範囲向上に努めており、北米では10月28日より「Holiday Bundle」と題するキャンペーンを展開予定。GeForceを買うとUbisoftの最新ゲームがついてきて、しかもSHIELDを優待価格で買える権利まで付いてくるというものだ。日本では、まずSHIELDが発売されないことには始まらないので、この点は別途NVIDIAジャパンからの続報を待ちたい。