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グッと遊びやすく、ボリュームもアップ!「F1 2013」ハンズオン

1980年代のレジェンドマシンが楽しめる新ゲームモードにも注目!

10月10日発売予定

価格:7,770円

 コードマスターズが10月10日に発売を予定しているプレイステーション 3/Xbox 360用レースゲーム「F1 2013」。今年のF1に登場する全サーキットと全コンストラクター、全ドライバーを収録してシーズンを完全再現するF1ゲームの新作だ。

 F1ゲームファンにとっては毎年の定番シリーズとなってきた本作だが、今年もシステム面とゲーム面の強化が図られ、前作以上にボリュームと遊びやすさが向上している。今回、短時間ではあるが本作のプレイ感を確認することができたので、本稿でその見どころをご紹介していこう。

フォトリアル感をぐっと増したグラフィックスと気持ちのよいドライビング

今年もF1シーズンを完全再現。映像のフォトリアル感が増している
スカッとした空気感でF1マシンもよく映える
多少路肩にのったくらいでは挙動が乱れない
クイック感を増した操作性でコーナー前のライン争奪戦が熱い

 本作が実際に動いているところを見てまず気がつくのが、グラフィックス面の改良だ。これまでコードマスターズのレースゲームシリーズは、ポストエフェクトの効いた独特の空気感を持つ作品が多かったが、今作ではそのあたりのエフェクトが敢えて完全に撤廃されており、F1のテレビ中継を見るような非常にフォトリアルな色調が再現されている。

 フォトリアル感を増したグラフィックスは、まるで実際のF1ドライバーが見ている風景を追体験しているような感覚を与えてくれる。いきおい、多数のマシンが入り乱れる1コーナーバトルから、ミスの許されない最終ラップまで、これまでにないレベルでレースの臨場感が楽しめる印象だ。

 次にドライビングモデルについては、2012から2013シーズンにかけては大きなレギュレーションの変更が行なわれなかった今年のF1だが、「F1 2013」のほうはドライビングモデルの改良で前作「F1 2012」とはまた少し違った手触りを実現している。

 今回はゲームパッドでのプレイとなったので、ドライビング難易度「ミディアム」で鈴鹿サーキットにチャレンジした。この難易度ではABS、TCS等のタイヤ周りに関するアシストが得られるが、その他の制御は全て自分で行なう必要がある。やや大雑把な操作が入っても致命的なスピン等を生み出すことが少ない設定であるため、パッド操作でレースを楽しむには最適だ。

 ステアリング操作のフィードバックは前作「F1 2012」よりもクイック感が増している。小さく修正舵を入れた後にありがちだった、荷重移動による揺れ戻しのような、前作以前ではかなり強めに見られた現象が今作では低く抑えられており、細かい操作を繰り返してのライン取りがかなり楽だ。

 コーナーリング時も、かなり無茶をしなければマシンがアンコントロールになることがない。もちろん、速度超過で曲がろうとすればトラクション不足で大きくコースをはみ出すため、しっかりとしたブレーキングとタイミングの良いステア操作が必要ではあるが、曲がっている最中の微調整に関しては自由度が高く、ちょっとしたオーバーステアでドリフト気味の挙動に突入してしまうような状況が減っている。

 全体的に最低限のアシスト機能がキッチリと効いているとも言えるが、その上で非常に応答性の高い操作感が実現しているのも大きなポイントだ。挙動が素直なおかげで多くの修正舵を対処療法的に連発する必要がなく、自分のラインにマシンを合わせるという基本的なゲームプレイに集中できる。実に気持ちのよいドライビングだ。

 その上でAIカーの強さが調整されているようで、単に簡単になったというわけではない。スムーズにコースを周回するだけでは「ミディアム」難易度のAIに勝つことはできない。筆者は鈴鹿サーキットのファーストプレイで17位に終わったが、トップのファステストラップとは1秒差があり、これを覆すにはライン取り、速度管理の改善が必要で、多くの練習が必要になりそうな手応えだ。

【スクリーンショット】
各コンストラクターのマシンともに緻密に再現され、実写映像に近い質感のグラフィックスで臨場感も高まった
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(佐藤カフジ)