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「DARK SOULS II」プレス向け先行体験イベント開催

「鏡の騎士」を倒したプレーヤーは現われなかった

「鏡の騎士」を倒したプレーヤーは現われなかった……

たいまつを片手に、真っ暗なエリアへと進んでいく。当然片手が使えず戦いにくい

 さて、ゲームプレイに話を戻すと、瓦礫で埋もれている階段を下り、下層へ下層へと進んでいくと、先が完全な暗闇の下り階段が現われた。横には煌々と燃えるたいまつ。○ボタンを押して、たいまつを手に持って進んでいく。周囲が照らされる代わりに、左手が塞がり盾や武器が持てない。「ここで襲われるのは嫌だなぁ……」と考えていると、巨大なメイスを持った巨漢の騎士が迫ってきた。じりじり距離を詰めてくるのかと思えば、ドシドシとまっすぐ突進してくる動きもしてきて、動きが読めない。さらに背後にも骸の兵士が迫ってきて、万事休す。一端階段を上がって、たいまつから盾に持ち換えた。不利な場所から移動するというのも必要だろう。なお、追いかけてくる範囲がどこまであるのかはわからないのだが、進んできた道を結構戻っても、巨漢の騎士達は追ってきていた。

 巨漢の騎士と対峙し、障害物をはさんでなんとか後ろに回り込み、致命の1撃を浴びせようとするも、騎士が後ろに倒れて押しつぶされてしまった。安易な致命の1撃狙いはできない。攻撃の隙を細かに突いていく戦いになった。

 もちろん致命の1撃を決められる敵もちゃんといる。今作の致命の1撃は、前作のようにターゲットロックが入って、そこからドーン! と決まるようなものではなく、斬撃の動きから自然と繋がる。1撃中のモーションにも武器ごとに違いがあって、長剣ならザクザクと背中を斬ったあと刺し貫く。ハルバードなら、背中から突き上げて相手を空中に持ち上げ、そこから叩き落とす。斧なら、一文字に渾身の1撃を叩きつける、といった具合だ。

赤と黒のシルエットの敵が出現!プレーヤーの世界に“侵入”してきたNPCの敵だ

 なんとか暗闇の一帯を通り抜け(闇に潜んだ骸兵士や弓兵などがたっぷりいた。ここまででもたくさん死んだ)、エリアは砦の外へ。ここでは、骸ではなく、まだ生前の姿がしっかり残っていて、見た目は人間のままなゾンビのような敵がいた。骸兵士のように動きが滑らかではなく、ぎこちなくて、どことなく不気味。こうした“敵の種類ごとに動きのテイストが大きく異なる”という要素もあるようだ。

 また途中には、何も居なかった場所に赤い霧の噴出とともに、全体が赤と黒のシルエットになった敵も現われた。これは、前作だと「NPCキャラが侵入してきた」という要素があったが、それと同じようなものだという。通常の敵とはちょっと強さが違う特殊な存在のようだ。

 それらもなんとかくぐり抜け、進んだ先には篝火が。篝火を見つけた時の「ほっと一息」つける感覚は前作ゆずりだ。前作同様に篝火はプレイの中継地点・再開地点になっていて、回復アイテムのエスト瓶も補充される。

 篝火から別の場所に転送されると、そこには彫像が飾られ、雷鳴がとどろくなか回廊が延びている、どこか厳かな雰囲気の場所になった。遠くに何か魔法らしき光を携えた影が見え、その手前には双剣のような武器を持った石像が並んでいる。

 嫌な予感と共に進んでみると、石像の眼が赤く光って動き出した。遠くの影は魔法を放ってくるというおまけ付きだ。この石像がまた強い。ズカズカと一気に距離を詰めてきたかと思えば、回し蹴りから双剣で斬りつけてくるという、見た目とは裏腹な身のこなしの体術で攻めてくる。数も多く、通路を上手く使った1体ずつ相手にするなど工夫が必要だった。これは公開された動画の3つ目「プレイ映像(Temple Knight)」をご覧頂きたい。

 石像を倒したあとは、奥に控える魔法使いだ。「闇の弾」という紫色の光弾を放ってダメージとスタミナ減少効果を与えてくるほか、近づくと「神の怒り」のような衝撃波(ただ、色は紫)も放ってくる。魔法を駆使する敵も、より多彩で厄介な対応を見せるようだ。

城エリアの奥に待ち受けていたボス「鏡の騎士」。巨大な剣と、鏡の盾を持ち、鏡からは影のような敵を召喚する。この強敵にこの日は誰1人勝つ事ができなかった……

 魔法使いのいた場所の奥には、白い霧の壁が。エリアの切り替わりや、ボス戦を示す前作同様のものだ。霧を抜けるとそこには銀色に輝く巨大な「鏡の騎士」が待っていた。大きな剣で斬りつけ、落雷を剣で受けてそのエネルギーを放ってくる。さらに、手に持った巨大な鏡の盾から、影のような騎士の仲間も呼び出してくる。

 これがとてつもない強敵だったのだ。1撃のダメージは重く、攻撃する隙も少ない。鏡で召喚する影の騎士も厄介で、そちらに手間取っていると、ジャンプしてきた「鏡の騎士」に大きな1撃をもらってしまう。ローリングの無敵時間で斬撃をすり抜け、やっと1撃与えられる程度の隙しかなく、それをなんとか積み重ねていく。だが、それも1度のミスで大きく崩れてしまう。正統派のボスの強さを感じる。

 やられては篝火からリスタートし、何度も何度も挑む。ふと周囲をみると、他の試遊台でも同じボスと戦っている人ばかりになっていた。数々の国内メディアから、当然のように前作もたっぷりやりこんだ面々が揃っているのだ。もちろんここまではたどり着ける。だが、この「鏡の騎士」は別格で、倒せない。体力を半分までは減らせても、その先が保たない。筆者をはじめ、負けず嫌いなゲーム好きが多数挑んでいたのだろう、この体験会の後半は、どの台も「鏡の騎士」に何度も連戦し続けているという光景になった。

 だが……。ついにこの日、「鏡の騎士」を倒したプレーヤーは現われなかった。筆者をはじめ全員が「鏡の騎士」に敗北し続けたのだ。体験用デモの範囲が誰1人としてクリアできなかったとは、なんと恐ろしい話だろうか。

 前作でも、「こんなの勝てるわけがない」と思わせるボスは多く、それでもなんだかんだと工夫しているうちになんとかなったものだ。この「鏡の騎士」も、おそらくは同じように倒せる時はやってくるのだろうが、少なくともこの日は誰もそこにはたどり着けなかった。「こんなの勝てるわけがない」と最初にたっぷりと痛感させられるところは、まさに前作譲り、それどころか前作以上かもしれない。

 ちなみに、E3の会期中の3日間でも、この「鏡の騎士」を倒したのはたった1人だけだったという。さすが世界は広い。1人いたというだけでも驚きだ。

 こうして衝撃を残して幕を閉じた体験会。レスポンス重視にアクション寄りのチューニングがなされた操作感、新規のモーションに、動きの緩急が前作以上に読めない敵のAI、ディティールが細かく描かれパワーアップしたグラフィックス、そして……妥協の無い高い難易度。「DARK SOULS II」の力の入りようをまざまざまと見せつけられた体験会となった。発売まではまだ先があるが、今から冒険の日が待ちきれない。期待の高まる体験だった。

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(山村智美)