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【E3 2013】「Need for Speed: Rivals」はシングルとマルチがシームレス融合!
そのライバル、AIかプレーヤーか?進化したオンラインシステムでユニークなMMO的レース空間
(2013/6/15 11:14)
人気レースゲームシリーズの最新作「Need For Speed: Rivals」。シリーズの前々作にあたる「Hot Pursuit」に続き、レーサーVS警察のバトルを描くアクション指向のレースゲームとなっている。EAの巨大ブース内には本作のマルチプレイ体験コーナーも設置されており、そのフィーリングをよく確認することができた。
本作は今世代機プレイステーション 3/Xbox 360/Wii U向けには11月発売予定と発表されているが、次世代機バージョンももちろん用意。会場にはプレイステーション 4版が設置され、次世代機ならではのフルHD&60fpsゲームプレイを楽しむことができた。特に、レースゲームの世界に60fps標準が戻ってきたことは本当に嬉しい。次世代機さまさまである。
シングルプレイのつもりが一転、待ったなしのマルチプレイ空間へ突入
さて、EAブース内では本作に関してプレス向けのデモンストレーションも実施されており、そこで本作のゲームプレイ要素のコアとなる、シングル&マルチプレイのシームレスな融合システムを確認することができた。
本作ではレーサーとして違法走行しながら勝利を目指したり、警察としてレーサーを食い止め逮捕するというバトル要素をメインフィーチャー。この点では、2作前のシリーズ作品である「Need For Speed: Hot Pursuit」にそっくりの内容だ。
だが、AIとの対戦もしくは対プレーヤーでのマルチプレイ対戦のどちらかに終始していた従来作とはうってかわり、本作ではシングルモードとマルチモードの垣根が根本的に取り払われている。
シングルモードのつもりでレース中に、追いかけてくる警察車両が他のプレーヤーということが自然に起こるのだ!逆に、警察としてAIレーサーを追い掛け回していたら、いつのまにか中身入りのレーサーを逮捕していた、なんてことも起こる。
これはマッチングシステムをゲーム内に完全に統合した結果生まれたフィーチャーだ。従来のマルチプレーヤーゲームにつきものだったロビー画面や、待ち時間など一切なし。ゲームをプレイしていればいつのまにかフレンドの世界とつながり、AI相手とは違った予想できないバトルが展開していくことになる。
このほか本作では、クルマのデザインや装備のカスタマイズ要素をはじめ、各種のパーソナライズ機能も装備。これも当然シームレスにマルチプレイ空間へとつながっていく。このように進化したオンライン機能は、まるでMMOと区別がつかないほどだ。
ゲームプレイのフィーリングは「Hot Pursuit」の究極進化系
現地ではPS4でのマルチプレイも実際に体験できた。レーサーと警察の2チームにわかれて対戦。レーサー側は単に逃げるだけでなく、突発的に発生するレースに参加して勝利することも必要だ。警察側はレースを阻止し、できるだけ多くのレーサーを逮捕することが目標。
レーサー、警察それぞれのプレイ目標は画面右側にクエストリスト的なフォーマットで用意され、これだけを見ればシングルプレイ的な雰囲気。しかし相手は中身のあるプレーヤーだ。オープンワールドライクな公道空間のどこでライバルと遭遇するか、それは実際に接触が始まるまでわからない。
ドライビングモデルと操作性は「Hot Pursuit」と同系統で、アーケード風の迫力あるドライビング、ニトロによる短時間ブースト、そしてEMPミサイルやロードジャマーなど各種のバトル用ガジェットが存在。警察側としてはこれらの装備を上手に使い、レーサーのお尻や横っ腹に車体をガンガンぶつけて破壊すれば逮捕完了だ。
PS4版の映像美はなかなかのもので、特に濡れた路面の描写が雰囲気たっぷりで素晴らしい。車体の微妙な汚れ表現もリアル感の向上に貢献。もちろん、クラッシュ時のド派手な演出も見どころのひとつ。これらが60fpsでヌルヌル動作するのだから、レースゲームファンとしては嬉しくてたまらない。
バトルの結果稼いだポイントはプレーヤー毎に集計され、レーサー・警察チームそれぞれでランキングされる。中でも激しいバトルを繰り広げたプレーヤー同士は「TOP RANKED RIVALS」としてライバル認定されるなど、勝負心がくすぐられてついつい熱くなってしまいそう。
「Need for Speed」シリーズにはアクション系、シネマティック系、リアル系と様々な方向に進化してきたが、今作は「Hot Pursuit」系の究極進化版として楽しめそうである。PS3/Xbox 360といった今世代機向けにもリリースされるが、60fpsのなめらか動作が約束された次世代機版にも注目していきたいところだ。