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【特別企画】台湾ゲームマーケットレポート(台中・高雄編)
無数のゲームショップやオタクショップがひしめく高雄は、Microsoftが元気!
(2013/3/15 00:00)
無数のゲームショップやオタクショップがひしめく高雄は、Microsoftが元気!
午後からは台中を後にし、台湾新幹線でさらに南に下り、台湾第2の都市、高雄に向かった。台湾新幹線は高雄のひとつ手前の左営までしか伸びておらず、高雄に行くためには在来線に乗り換えるか、タクシーで移動する必要がある。
高雄を代表する電脳街は、建国電脳街と呼ばれるショップハウススタイルの小中規模のIT関連ショップが軒を連ねるエリアとなっている。台北で言えば光華商場のショップハウスエリアが数倍の長さで続いているような感じで、日本で言えば、秋葉原の大通りから1本入った裏通りが数百メートルに渡って延々と続くと考えればいい。台北の電脳街は複数箇所に点在しているので直接比較はできないが、単体の規模としては台北の光華商場をはるかにしのぎ、台湾最大規模といっていい。さすがは台湾第2の都市といったところだ。
通りを歩き、いくつかの店に入りながら感じたのは、高雄でのMicrosoftの圧倒的な存在感だ。具体的には店内外のポスターや試遊台、チラシ、棚の位置などだが、これがどの店舗を見てもXbox 360がファーストプライオリティになっていた。多くの店ではXbox 360関連のポスターやチラシ、試遊台が置かれているのに対し、SCEはあまり見られず、あっても数年前のものだったりする。これは台北では考えられない風景だ。
なぜそうなのかというと、正直なところよくわからなかった。別にMicrosoftだからといってWindowsやOffice関連がとりわけ目立っていた印象もないし、Windows担当がXbox担当を兼務して売りまくっているという風でもない。あとは純粋に各店舗に対して丁寧に営業を行なっているか、ショップに有利な条件を提示しているか、販促にコストを掛けているかといった理由が考えられるが、いずれにしても台中や高雄ではSCETよりMicrosoftのほうが元気が良いのは厳然たる事実で、地域による違いが感じられておもしろかった。
品揃えについては、あらゆるゲームハード、ソフト、新品、並行品、中古品など、ありとあらゆるものがふんだんにあるという感じで、やはりここでもソフトのみならずハードも含め中古の取り扱いが目立っていた。ただ、海賊版の取り扱いは高雄でもまったく見られず、クリーンなビジネスが展開されていた。台湾でもっとも“ゆるい”と言われる高雄にないということは、おそらく台湾にはもはや海賊版はないのか、あってもよっぽどの地方か、オンラインのみなのだろう。
また、コンソールゲーム以外では、PC向けゲーミングデバイスの専門店や、フィギュア専門店、アニメグッズ専門店、漫画専門店など、極めて専門性の高いショップが軒を連ねていて、“濃さ”という点では台北を凌ぐかもしれないと感じさせてくれた。いずれにしても台湾では、日本文化がすみずみまで浸透しているなと思った次第だ。