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スクエニ、「トゥームレイダー」ファーストインプレッション

「トゥームレイダー」試遊レポ。いきなり大ピンチ! 危険がララの冒険家の本能を目覚めさせる

「トゥームレイダー」試遊レポ。いきなり大ピンチ! 危険がララの冒険家の本能を目覚めさせる

炎と水、重力のパズル。法則を覚えることで解ける
鹿を打つ。ララのためらいに共感できるシーンだ

 ここからはゲームのプレイレポートとなる。ゲームが始まると、海上で、そこは嵐のまっただ中。ララの船室にも海水が押し寄せてきて、おぼれる寸前でなんとか甲板に出るものの、船は真っ2つに裂けてしまう。ララは何とか船長のロスが呼ぶ方に行こうとするが、海に投げ出されてしまう。その後ララは海岸で意識を取り戻す。仲間達も同じように打ち上げられているのを発見するが、突然背後から何者かに襲われ、気を失ってしまう。

 ゲームの冒頭は、いきなりの連続だ。てっきり「こうしてララは出発した」といった説明があると思ったのだが、問答無用で船の沈没、何者かの襲撃というとんでもない事態が立て続けにララを襲う。そして気がつくとララは縛り上げられ、洞窟の中で宙吊りにさせられている。プレーヤーはスティックでララの体を揺らすことしかできない。

 そこにさらに炎が襲いかかってくる。プレーヤーが最初にすることは、炎をララを縛り上げているロープに触れさせることだ。炎が燃え移りロープからは自由になるが、落下したときに腹部に傷を負ってしまう。そのまま傷ついた体を引きずってララは洞窟の中をさまようことになる。傷だらけのララだが、操作性そのものには影響はない。

 ここでは「炎と水と重力」が関係するパズルがある。障害物を燃やすと先に進めるのだが、ルートには水が流れており、たいまつを持っていると水で消えてしまう。どう炎を障害物に届かせるかを考えることとなる。また、崩落する洞窟から逃れるシーンなどは、かなりの緊張感が味わえる。暗闇から脱出するララは、「新しいララの誕生」を暗示しているという。ボロボロの状態で洞窟から脱出するララ。ここからララの「生き残るための戦い」が始まる。島にいた一団に襲撃を受けた皆はばらばらになっているらしい。

 ララは寒さに震える手でマッチをこすり、そして薪に火をつけるのに成功する。ここからララの“探索”がスタートする。最初のキャンプにたどり着くまでに周囲は雨が降っている。このシーンは開発当初は雨が降っていなかったが、ララに休息と炎が必要なことを強調するため、そしてララの先の見えない不安感を表現するため、ダニエル氏が雨を降らせるようにしたとのことだ。

 この後、ララは宙づりにされた死体から弓を手に入れ、生きるため初めて鹿を仕留め、生き物を殺して食料を得るというシーンが続く。この後しばらくストーリーが進展したところで、この島に以前より住み着き、何らかの理由でララ達を襲うスカベンジャーと戦い、そして初めて人を殺してしまう。このときララは遊底が後退したままの弾切れした銃をしっかりと握りしめたまましばらく移動する。これは「弾切れしていても、この銃にすがっていたい」というララの心情を表現しているのだという。

 また、ララと敵の“距離”も大事な意味を持っている。最初の鹿は自分から襲ってこないため、その距離は離れている。次に襲いかかってくる狼は逃げまどいながら仕留めなければいけない。そして銃を手にしたララは、安全に進むため敵を積極的に狙い、時には背後に忍び寄って倒してしまう。どんどん戦闘に習熟していくララは敵との距離を自ら詰めていくようになると、ダニエル氏は語った。

 このように「トゥームレイダー」はララの“目覚め”を丁寧に、様々な演出で描いていく。どんな絶望的な、危険な状況でも、ララは嘆き時には弱音を吐きながらも、それでも前進をやめない。スカベンジャー達の行動、島の秘密、卑弥呼に関する歴史的な考察など、物語の謎は深まるばかりだ。そして目覚めていくララはこの冒険でどんな成長を遂げるのか、とても興味を惹かれる。

【トゥームレイダー "Crossroads" 日本語吹き替え版トレイラー】

【スクリーンショット】
謎に満ちた洞窟を進む
洞窟を抜けても、危機は去らない。生き抜くための戦いを繰り広げていく
弾の尽きた拳銃にすがっていたララも、次第に戦いに習熟していく
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(勝田哲也)