セガ、「VF5 FS」「格闘新世紀VI」全国決勝大会を開催!
優勝はちび太氏!初出展となるPS3/Xbox 360版には
プレイアブルキャラクターとしてデュラル参戦を確認!


3月17日 8:00開催

会場:株式会社セガ 本社1号館(東京都大田区)


 3月17日、株式会社セガは、アーケード用3D対戦格闘ゲーム「バーチャファイター5 ファイナルショーダウン」において、「格闘新世紀VI」全国決勝大会を開催した。

 本イベントでは、大会だけでなく、「バーチャファイター」を生み出した株式会社YS NETの鈴木裕氏のステージ、バーチャガールの“あさぽん”こと下田麻美さんによるプレゼント抽選会・ジャンケン大会も行なわれた。また、PS3/Xbox 360版「バーチャファイター5 ファイナルショーダウン」がプレイアブル初出展と、見所の多いイベントとなった。




■ 優勝は“バーチャ神”ちび太氏!念願の公式全国大会初優勝を果たす!

 各都道府県で実施された都道府県大会、5都市で開催された「PRE格闘新世紀」、当日予選大会などから選抜された猛者が戦う「格闘新世紀VI」全国決勝大会。10代から40代までと幅広い年齢層の出場者が全国から集った。

 ゲストにはゲームディレクター片桐大智氏、“バーチャガール”こと声優の下田麻美さん、“鉄人”新宿ジャッキー氏、キャサ夫氏、ブンブン丸氏が登場。バーチャファイターではお馴染みの面々だ。

 大会の様子はUstream、ニコニコ動画でライブ配信されたこともあり、会場に来ることのできなかったファンの多くは配信で大会の様子をチェックしたことだろう。本稿では準々決勝からの結果を簡単に紹介していく。

 準々決勝には“バーチャ神”ちび太氏、“スタープレーヤー”千人斬り氏、こえど氏など、本作のプレーヤーであれば知っているだろう名前が出揃った。実力は均衡しており、どの試合も3ラウンド連取で終わることなく、白熱した試合に。

【準々決勝】
対戦カード結果(勝者)
おろち ぽっぽ(ジャッキー) ― こえど(ジャン)こえど
☆野ひかる(ジャッキー) ― ちび太(リオン)ちび太
ちのブラッド(ブラッド) ― ばすた~(リオン)ばすた~
千人斬り(カゲ) ― ぷうた(ジャン)ぷうた

 こえど氏、ちび太氏、ばすた~氏、ぷうた氏の4名が準決勝に進出。強キャラと言われるアキラの姿は無く、キャラクターはジャンとリオンに絞られた。

【準決勝】
対戦カード結果(勝者)
こえど(ジャン) ― ちび太(リオン)ちび太
ばすた~(リオン) ― ぷうた(ジャン)ぷうた

 決勝に駒を進めたのは20歳という若手プレーヤーのばすた~氏を3ラウンド連取で倒したぷうた氏、互いに2ラウンドを取る接戦を制したちび太氏。

決勝戦の前には格闘新世紀(1)から続く恒例行事“控え室レポート”が。全国の頂点を決める試合に直前にこんなことをやるのはこの大会だけだろう

【決勝】
対戦カード結果(勝者)
ぷうた(ジャン) ― ちび太(リオン)ちび太

 大きな歓声が飛び交っていた準決勝までとは打って変わり、静寂に包まれた緊張の決勝戦。来場者が固唾を呑んで見守る中、優勝に輝いたのはちび太氏。優勝トロフィーと共に特殊称号“不敗神話”が授与された。バーチャファイターをプレイしない人でも1度は聞いたことがあるであろう知名度の高い彼だが、公式の全国大会優勝はこれが初めて。名実共に“バーチャ神”となったちび太氏の姿がそこにあった。

 2P側は有利といったことはないのだが、準々決勝からは2P側のプレーヤーが全て勝利という不思議な偶然の起こった「格闘新世紀VI」全国決勝大会。念願の優勝を果たし、涙を流すちび太氏もさることながら、出場枠を獲得することはできなかったが、当日予選に出場し、同じリオン使いであるふ~ど氏と固い握手を交わしていたのが印象的であった。

トークだけでなく、出場者の呼び込みも行ない会場を盛り上げる下田さん。また、サイン入りのアクセスカードやセガのゲームがもらえる抽選会・ジャンケン大会も実施されるなど、バーチャファンだけでなく、あさぽんファンにとっても嬉しいイベントとなった




■ クールチャンプステージでは鈴木裕氏が登場!開発監修を担当した同タイトルを自ら紹介!さらに対戦格闘ゲームの未来を語る!

 ベスト8を決める予選大会の途中には「バーチャファイター クールチャンプ」ステージが行なわれた。

 「バーチャファイター クールチャンプ」は2月17日よりMobageにおいてサービスを開始したフィーチャーフォン向けのソーシャルゲーム。「バーチャファイター」の生みの親としても知られる鈴木氏は同タイトルの開発監修を担当している。

 「バーチャの魅力をもっとライトなユーザーにわかってもらいたい。カードゲームは携帯電話ではポピュラーなので、そのテーマでバーチャを広げていきたい。バーチャを知ってもらい、ゲームセンターに行ってもらいたいですね」と話し始めた鈴木氏は、スマートフォンへの対応に向けて作業中であること、具体的にどう使うかはまだ言えないがスマートフォンなら3Dを使うことができると展望を語ってくれた。

 また、先日発表された「DEAD OR ALIVE 5」にアキラが参戦することに応じ、「こちらでもコラボできたらいいなと考えています」とのこと。今回のコラボレーションは「DEAD OR ALIVE 5」開発チームが鈴木氏をリスペクトしているからこそ実現できたそうで、本作でのコラボレーションもほぼ確定のようだ。

 最後に、これからの対戦格闘ゲームの未来について「入力が高度になってきています。僕の思いと進化している方向は違うかもしれませんが、僕の思いはよりたくさんの人に楽しさを広げていくことにあります。レバーとボタンだけではプレーヤーの意識をコンピューターが判断するのに必要な情報が少ない。また、思った通りに技が出て、それで負けたら仕方ないと思えるはずですが、操作が下手だとそうはいきません。プレーヤーの意思を汲んで思い通りに操作できるように補助的なセンサーが付くといいと考えているんです。例えば、ピップエレキバンみたいなものを貼り付けて、脳波を拾って操作するようなものです。さらに映像もホログラフのように立体で表現したいですね。そういう形で進化して欲しい、させるべきだなと思っています」と熱い思いを告げた。

「バーチャファイター クールチャンプ」を紹介する鈴木裕氏。アーケード、コンシューマー、携帯と様々なプラットフォームのゲームを手がける同氏が、今後どのようなタイトルを生み出すのか注目していきたい




■ PS3/Xbox 360版「バーチャファイター5 ファイナルショーダウン」がプレイアブル初出展!

 今夏配信予定のPS3/Xbox 360版「バーチャファイター5 ファイナルショーダウン」(価格未定)。本大会会場には、PS3/Xbox 360版が各1台出展され、来場者は自由にプレイすることができた。

 驚いたことに、出展されていたのは遊べるモードの限定された体験版ではなく、Xbox LIVE BATTLE/LEADERBOARDS/ACHIEVEMENTS/DOWNLOAD CONTENTといった通信に関係するモード以外の全てが遊べるバージョン。プレイしてわかったことを早速レポートしていきたい。

 SINGLE PLAYERはNPC操作キャラクターと戦う一人用モード。アーケード/スコアアタック/ライセンスチャレンジ/スペシャル組み手を収録。ライセンスチャレンジは特定条件の達成を目指しながら戦うもの、スペシャル組み手はカスタマイズされた相手と対戦するモードとなっている。

 DOJOはチュートリアル/コマンドトレーニング/フリートレーニングが収録された練習に最適なモード。チュートリアルにはダッシュ練習、打撃練習、ジャンプ練習といった課題があり、プレイしながらゲームシステムが習得できる。コマンドトレーニングでは、次々に表示されるコマンドを入力し、技を練習する。技単体だけでなく、基本コンボも収録されている。入力の難しい技や基本コンボはお手本の再生ができ、どのタイミングでレバーやボタンを入力すればいいの確認できるようになっている。フリートレーニングではCPU、位置、表示などを自由に設定して練習できる。コマンドの記録・再生、攻撃発生/ヒット数/ダメージ/硬化差の表示など、豊富な機能を搭載している。また、少し変わっているのが、記録したコマンドをランダム再生できる機能。コマンドは3つまで記録可能なのだが、この機能を使えば、苦手な2択を再現し、対策を練ることもできる。

 TERMINALはキャラクターの衣装カスタマイズ、リプレイ閲覧モード。本作には数多くの衣装アイテムがあり、手に入れたアイテムはこちらでカスタムすることになる。アイテムはDLCとして配信されるそうだ。

 また、家庭用専用のキャラクターとしてデュラルが使用できることも確認できた。

 今回の出展でその全貌が見えてきた本作。オンライン対戦機能にどのようなものが収録されるのか、どのような価格で配信されるのか気になるところ。続報に期待してもらいたい。

PS3/Xbox 360版各1台ずつ出展された家庭用「バーチャファイター5 ファイナルショーダウン」。アーケードではじっくり練習することができないこともあり、家庭用のリリースは多くのプレーヤーが待ち望んでいることだろう。プレイにおいて遅延が感じられたが、これはモニターの問題だと思われる



(C)SEGA

(2012年 3月 19日)

[Reported by 木原卓]