スクエニ、AC「ガンスリンガーストラトス」メディア向け体験会を開催
実在都市を舞台に4VS4のガンバトル!! 初プレイでわかったダブルガンデバイスで戦う新対戦ゲームの魅力をレポート


2月15日 開催

会場:株式会社バイキング




 株式会社スクウェア・エニックスは、今夏稼動予定のアーケード向け新作タイトル「ガンスリンガーストラトス」のメディア向け体験会を、開発元の株式会社バイキングにて開催した。

 「ガンスリンガーストラトス」は“オンラインマルチ対戦型ダブルガンアクションゲーム”。筐体に設置されたダブルガンデバイスが特徴で、両手に銃型のコントローラーを持ってプレイする新感覚の対戦ガンアクションタイトルだ。体験会では初めて本作をプレイする機会が得られたほか、最新のスクリーンショットも公開された。本作の基本的なポイントも踏まえつつ、紹介していこう。




「ガンスリンガー ストラトス」

    ハード:アーケード
    ジャンル:オンラインマルチ対戦型ダブルガンアクションゲーム
    プレイ人数:1人~8人
    プレイ料金:未定
    稼働日:2012年夏稼働予定

― Story ―

西暦2115年。かつて日本として知られた国家の未来は、
2つに砕けていた。
強者のみが生き残る、熱き自由の無法世界
──人呼んで、フロンティアS(ストラトス)。
安楽な暮らしとひきかえに、全ての自由が失われた管理世界
──第十七極東帝都管理区。
2つの砕けた可能性が、1つに融合を開始するとき、
世界は、生き残るために互いを滅ぼす道を選択する。
──オペレーション・ストラトス
それは、巨大加速機を使用した時空越境作戦である。
時間移動素質を持つ適格者たちは、
歴史の分岐点たる現代日本に潜入し、
互いの未来を形作るキーパーソンを戦闘によって奪い合う。
今、適格者たちによる、天空(ストラトス)を揺るがす戦いが始まる!



-第十七極東帝都管理区-


-フロンティアS-

【筐体&ダブルガンデバイス】
60インチ、プラズマディスプレイ採用の画面。フルHD(1,920×1,080)の高解像度、毎秒60フレームの滑らかな映像表現。コントローラーには直観的な操作を実現する新感覚のダブルガンデバイスを採用


【ゲームモード】
現在明らかになっているゲームモードは4種類。対人戦1人「全国対戦」、2~4人「テンポチームVS.全国対戦」、CPU戦1人「個人ミッション戦」、2~4人用「協力ミッション戦」の4つ



■ “新しい対戦ゲームの本作を皮切りにアーケードの活性化を”最新スクリーンショットも公開!

本作のプロデューサーを務めるスクウェア・エニックスの門井信樹氏

 体験会では、プロデューサーであるスクウェア・エニックスの門井信樹氏から本作についての紹介が行なわれた。

 門井氏は、「本作はダブルガンデバイスで“狙う”ことを重視した、全く新しいアーケード向けの対戦ゲームになっています。スクウェア・エニックスでは今後もアーケード向けの分野にチャレンジして、昨今、元気が無いかなという印象のあるアーケードシーンを活性化させていきたいと思います」というコメントを頂いた。

 また体験会の最後には、本作の最新バージョンのスクリーンショットが2点公開された。こちらもまだまだ開発中のものということだが、まず画面のUI周りがだいぶ変更されている。武器表示が右に移動しミニマップと隣接した。グラフィックスやエフェクトのクオリティもより高まっているようだ。

 さらに最新スクリーンショットには、これまでイラストでしか公開されていなかったキャラクター「竜胆しづね(ワダアルコ氏がデザイン)」が映っているのが大きなポイント。エプロンドレス風の服装に身を包んだ妹的なテイストのキャラクターながら、火炎放射器で戦うというデンジャラスなスタイルのキャラクターになっているようだ。


【最新スクリーンショット「竜胆しづね」の姿も!】
今回の体験会でプレイしたバージョンよりもさらに最新バージョンのスクリーンショットが2点公開された。最新スクリーンショットではこれまで写真のイラストのみだった「竜胆しづね」の姿が! 水色のエプロンドレス姿のキャラが「竜胆しづね」だ




■ “ダブルガンデバイスで戦うチームバトル! 新機軸満載の新感覚対戦ゲーム

今回使用できた4人のキャラクター。それぞれにタイプが違い、スピードや武装も異なる。チームの中でどんな役割をするかがキャラクターによって決まってくる

 体験会でのプレイの模様から、本作のポイントやプレイ感を伝えていこう。この日会場には、8台の筐体が用意され、4VS4のチームバトルが楽しめるようになっていた。

 本作は1月11日に特別内覧会にて発表されたわけだが、この体験会でプレイできたバージョンもその内覧会の日に使われたものと同じもの。まだまだ開発途中のものであり、今回はダブルガンデバイスをはじめとした“本作の特徴”に触れてもらう体験会というわけだ。

 選択できたキャラクターは4人。主人公にして性能はオールラウンダーの「風澄 徹」、ヒロインであり回復役ができる「片桐 鏡華」、重量級で高い火力を持つがスピードが遅い「羅漢堂 旭」、ステルスで姿を透明にしたりスタンガンで相手を痺れさせたりとトリッキー&スピードな忍者「草陰 稜」だ。

 この4人のキャラクターの特徴からもわかるが、本作は使用キャラクターによって役割があり、チームで役割分担しつつプレイするのが醍醐味になるという。各キャラクターに「コスト」が設定されていて、倒されると復帰するためにチーム全体のコストが減っていく。制限時間内に先にコストが尽きたほうが敗北というルールだ。


「風澄 徹 TOHRU KAZASUMI」
仲間思いで責任感の強い主人公。平均的な能力を持つオールラウンダー
「片桐 鏡華 KYOKA KATAGIRI」
主人公に恋するヒロイン。攻撃だけでなく回復やシールドといったサポートも可能
「羅漢堂 旭 AKIRA RAKANDO」
古風な愚連隊文化を未来に受け継いだ漢。重量級のキャラクターで攻撃力は抜群だがスピードが遅い。格闘攻撃も得意
「草陰 稜 RYO KUSAKAGE」
奥手な性格を克服するため武道を究めた苦労人。トリッキー&スピーディーな忍者で、ステルス装置で姿を消したりスタンガンで相手を痺れさせたりと特殊な技を持つ

両手に銃のデバイスを持ち、スタンディングでプレイする本作。操作は全て両手の銃だけで行なう

 最大の特徴である「ダブルガンデバイス」は、まさにアーケードでガンシューティングタイトルに使われていたような銃のコントローラーだ。筐体のホルダーからスチャッと2丁を持ち、画面に向けてプレイするのが基本スタイルになる。

 ダブルガンデバイスにはそれぞれにトリガーがあるのはもちろん、左には移動用のアナログスティックが、右にはターゲット切り替え用(視点移動用)のアナログスティックとジャンプボタンがある。

 この2つの銃をそれぞれ個別に使うことで2種類の攻撃が使えるほか、2丁の拳銃を縦や横に“合体”させることで強力な攻撃が使えるのが本作の大きなポイント。組み合わせ方は、左の銃に右の銃をどうセットするかで変化する。接続部にはマグネットが仕込まれているようで、感覚的に両手を近づければ、マグネットの補助によって自然に銃を組み合わせることができた。

 縦に組み合わせるスタイルは「タンデムスタイル」といって火力の高い攻撃になる。主人公の風澄だと、2丁の銃がハンドガンだったところが、タンデムスタイルにすることでアサルトライフルになる。重量級の羅漢堂ならド派手な波動砲だ。

 2丁の銃を横に組み合わせるスタイルは連射性能に優れた攻撃の「サイドスタイル」。主人公の風澄ならマシンガンに、忍者の草陰ならディスクマシンガンになる。タンデムは火力重視、サイドは連射重視というのが基本だが、例えば回復役ができるヒロイン片桐ならタンデムは回復ライフルという味方を回復させるアクションになるので、例外的なものもある。


ダブルガンデバイス。2丁の銃にそれぞれアナログスティックを備え、右の銃にはジャンプボタンもある。くぼみにはマグネットが仕込まれていて、縦に組み合わせればタンデムスタイル、横に組み合わせればサイドスタイルとなり、それぞれ特殊な攻撃ができる


【ダブルガンスタイル】
【サイドスタイル】
【タンデムスタイル】
銃の組み合わせ方によって武装が変化する。キャラクターによっても異なる

実在する都市がリアルに、そして派手に壊れていくのも本作の見所。壊れ方が非常にリアルで中の鉄骨なんかも再現している

 今回プレイしたフィールドは「渋谷」。本作は戦いの舞台が日本全国の実在する主要都市になっているのがポイント。渋谷の街では駅前のスクランブル交差点一帯で戦うのだが、移動できる範囲は、だいたい実際の街並から言うと200~300メートルの範囲内といった感じになっている。

 “青と白”を基調とした透明な空気感と色合いに包まれた渋谷の街はとてもリアルに再現されていて、停車している車が上手い具合に遮蔽物になっているなど、オブジェクトも豊富にあった。こうしたオブジェクトが射撃戦のブラインドになりアクセントとなるわけだ。

 そうした実在する街やオブジェクトが、戦っている中でド派手に壊れるのも大きなポイント。ビルや地下鉄の入り口などが攻撃が当たることでドカドカと破壊され、その中からリアルな鉄骨が覗いていた。また停車していた車も派手に爆発を起こし炎上する。

 この壊れっぷりがかなりド派手で、詳しくは写真をみてもらうのがいいと思うが、壊れたあとはまさに廃墟のようで、グラフィックスも非常に凝っていた。現実にもよく知っている渋谷の街中での銃撃戦であり、そしてその街が破壊されていくという“現実にあるリアルさの中の非現実な面白さや演出”がユニークな仕上がりになっている。


バスを撃てば派手に爆発し、ビルを撃てば崩れ落ちる。崩れたところにまた新しい足場になるような場所もできるなど、立ち回りにも影響するようだ
こちらの画像は、戦いが始まる前と後の街の壊れ具合が良くわかるスクリーンショット。あらゆるところが徹底的に壊れる

ダブルガンデバイスでの射撃は体感ゲーム的な魅力があって、エイムも直感的でやりやすい
タンデムまたはサイドスタイルにすると、キャラクターが左に寄った画面になる
かなりジャンプ力があり、写真のようにビルを飛び越さんばかりに高く飛べる。空中戦や高低差を使った戦いもポイントになりそうだ

 プレイでの特徴は、やはり両手に持った銃で全ての操作を行なうところにある。ダブルガンなので、両方を画面に向けると照準が2つ画面に現われる。両手を向けて同時に撃ってもいいし、片手ずつ交互に撃つようなスタイルもありと、プレーヤー次第でいろんなプレイスタイルが見られそうな作りだ。

 ガンデバイスだけに、エイム(照準操作)は非常に直感的。体感的な魅力も持っている。アナログスティックを親指で操作する移動もわかりやすい。リロードは銃を画面外に向けて撃つ方式で、両方の銃を画面外に向けて同時に撃つと「格闘攻撃」も繰り出せた。この日のバージョンでは格闘攻撃はアナログスティックの方向と組み合わせて2種類あったが、より多彩な種類が加わるようだ。

 ジャンプボタンでのジャンプも特徴で、どのキャラクターもかなりジャンプ力がある。実際のスケールで言えば10mは軽く飛ぶだろうか。もちろん空中からの射撃も可能。さらに、空中でジャンプボタンを2度押しすると飛行もでき、ビルの屋上まで行くこともできた。地形の高低差を活かした戦い方もポイントになりそうだ。ジャンプボタンでは水平方向への高速移動も可能で、回避にも使えた。

 敵チームのキャラが密集していたりする“ここぞ”というところでは、2丁の銃を組み合わせるタンデムスタイルやサイドスタイルの出番だ。ガチッと銃を組み合わせて強力な攻撃を放つのは、自分の身体の動き的にもテンションが高まるところ。

 わかりやすいところでは、重量級の羅漢堂でガトリングで牽制していたところから、「今だ、くらえっ!」と言わんばかりにガシッと銃を縦に組み合わせ、極太レーザーの波動砲を浴びせる。基本となるダブルガンでのエイムや動きの立ち回りももちろんだが、タンデムスタイルとサイドスタイルを効果的に使えるかがポイントになりそうだ。

 4人のキャラクターそれぞれのスタイルと、それによって変わってくるチームでの役割というのも、今回の体験会で感じたポイント。あくまで筆者の印象になるが、主人公の風澄はオールラウンダーかつスタンダードな射撃キャラクターだが、回復役として回復ライフルやシールドが使える片桐なら、味方をサポートしつつ自分が狙われないようにするのがポイントになりそうだし、重量級の羅漢堂ならスピードの遅さをカバーしつつ攻撃力の高さを発揮できるか、忍者の草陰は基本のダブルガンがステルス装置とスタンガンといういわゆるダメージを与える銃ではないので、サポートをしつつ、速い移動速度を活かして格闘攻撃を当てるといった戦い方になるのだろうか。


ノーマルな射撃だけでなく、ド派手な攻撃や特殊な技も使えるのがポイント。写真左上の波動砲や、右上のシールドなど、チームでの役割に応じて上手く使っていく。空中の敵を狙い撃ったり、近距離で格闘攻撃をしかけたりも可能だ

 プレイ体験にインパクトを与えるダブルガンデバイス、銃を組み合わせて強力な攻撃を放つタンデム&サイド、リアルに再現された実在都市とその破壊っぷり、キャラクターによって異なる役割とチームで協力して戦うゲーム性と、ガンアクションタイトルとしても新しい機軸が盛りだくさんな新感覚対戦タイトルだ。今夏の稼働開始に向け、新情報を期待して待ちたい。


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(2012年 2月 15日)

[Reported by 山村智美]