「エヌ・シー・ジャパンが行く2011SP NCJapan 10th ANNIVERSARY感謝祭」開催
「リネージュ」に美樹本晴彦氏起用。「AION」は「Episode 3.0」を公開


12月28日 開催

場所:ベルサール汐留

参加費:無料


 エヌ・シー・ジャパン株式会社は、12月28日と29日の2日間に渡って、オフラインイベント「エヌ・シー・ジャパンが行く2011SP NCJapan 10th ANNIVERSARY感謝祭」をベルサール汐留にて開催している。

 1日目となる28日は、サービス開始から9年が経つ長寿タイトルとなったWindows用MMORPG「リネージュ」と、3Dグラフィックスの美しさで好評を得ているWindows用MMORPG「The Tower of AION(タワー オブ アイオン)」の2タイトルによるステージ。この2タイトルのステージは同じベルサール汐留の中で会場を別にして、並行して進められた。

 さらに別の会場では、Windows用オンライン麻雀ゲーム「雀龍門」や、Windows用オンラインアクションRPG「ブルーティアーズ」のブースも出ており、建物を贅沢に使った大きなイベントとなっていた。この記事では、「リネージュ」と「The Towe of AION」の両ステージについて、そこで発表された今後のアップデート情報を中心にお伝えする。




■ 「リネージュ」は美樹本晴彦氏を起用。今後は日本オリジナル要素に力を入れる

「リネージュ」ビジネスプロデューサーのキム・ギョンス氏
サービスチームのキム・ソンファン氏

 「リネージュ」ステージでは、最新のアップデート情報が発表された。登壇したのは、「リネージュ」ビジネスプロデューサーのキム・ギョンス氏と、サービスチームのキム・ソンファン氏。

 まず発表されたのは、レベル75とレベル80に新たに加わる変身キャラクター。レベル75では反王の勢力から、「反王ケンラウヘル」、「魔女ケレニス」、「冥法軍王ヘルバイン」、「真冥王ダンテス」の4キャラクターが追加。レベル80は英雄の勢力である「不敗のグンター」、「白魔法師ゾウ」、「月の騎士ジリアン」、「ダークエルフの首長ブルディカ」が加わる。これらは来年に実装予定だそうだ。また変身については、レベル30、40、50、52と武器ごとの変身リストのリニューアルも予定しているという。

 またドラゴン2体にもリニューアルが入る。「リンドビオル」には、混乱をテーマとしたリニューアルが入り、飛行したり、地上に降りたりと「リンドビオル」の行動に合わせたプレイが重要になるようだ。もう1体の「ヴァラカス」は、キム・ギョンス氏が「ドラゴンの完成形」と話すほどで、広範囲の攻撃を行なうなど、倒すのは難しくなっている。ただし、その分報酬は高くなっているそうだ。

 この他、武器のエンチャントの数値によって体力回復の効果が高まっていくスキル「生存の叫び」、既存ダンジョンである「ラスタバド」と「象牙の塔」の高レベル向けのリニューアル、レベルアップにおける報酬や特典ダンジョンの追加が発表された。


美樹本氏からのビデオメッセージも会場で上映された

 会場ではこの他、日本オリジナルのコンテンツが発表された。まず、「時空要塞マクロス」などで知られるイラストレーターで漫画家の美樹本晴彦氏がキャラクターデザインに起用された。美樹本氏は現在イラストを描いている最中だそうで、2012年の初旬には、美樹本氏によって7クラス全てのイラストが刷新され、日本独自の「リネージュ」のイメージが公式サイトで見られる予定だ。これらのイメージがゲーム内に反映されるかどうかについては、現在検討中としている。

 会場では美樹本氏のビデオメッセージも上映された。美樹本氏は来場者と「リネージュ」ファンに対して、「今までのイラストに馴染んでいる方が多くいらっしゃるかと思いますが、そういった方にも違和感なく見てもらって、その上で自分らしさを出せればと思って現在描いていますので、仕上がった際にはぜひ見ていただけるとありがたいなと思います」とコメントした。

 また日本オリジナルのコンテンツとして、新たな「変身」イメージも発表された。会場で紹介されたのは、「戦国時代を意識した」という、露出度の高い和服姿の女性キャラクター。これはエルフクラス専用の変身キャラクターになるという。今回はイラストでの紹介に留まったが、レベルが上がればグラフィックスが変化したり、狐のオーラようなエフェクトが背後に追加されるという。この他、赤い鎖帷子が印象的な侍風の男性キャラクターのイメージイラストも紹介された。

 またこういったオリジナルのものは変身だけでなく、それに合わせたマップやストーリー、クエストなども随時加わっていくそうだ。これらの取り組みについて、発表後にキム・ギョンス氏とキム・ソンファン氏にお話を伺ったところ、キム・ソンファン氏は、「韓国でアップデートされたものを実装するのは当然として、さらにプラスαの部分で日本オリジナルのものを入れていきたい」と話してくれた。

 キム・ギョンス氏は、「これから本当にやりたいのは、日本のお客様だけに向けたコンテンツを増やしていくことです。日本の方だけが楽しめるものをたくさん提供したいと思っています。もうすぐ10年目となりますが、これからも続々と変化していくところを見せたいですね」と語り、今後は日本独自のコンテンツに力を入れることをアピールしてくれた。


発表では、変身に関するアップデートや、「生存の叫び」スキルなどが紹介された
ドラゴンにもリニューアルがあると発表された美樹本氏を起用したことで、日本の「リネージュ」独自のイメージが見られそだ
変身も含めた日本オリジナルのコンテンツに力を入れていくことが発表された



■ 「タワー オブ アイオン」は「Episode 3.0」を発表。新マップ、「ハウジング」などを実装

エヌ・シー・ジャパンMCのタナベ氏
同じくMCのアオキ氏
「ティアマランタ」の中心部、「ティアマランタの目」のマップ

 「The Tower of AION」のステージでは、エヌ・シー・ジャパンよりMCアオキ氏とMCタナベ氏がアップデート情報を発表した。発表されたのは、大型アップデートとなる「Episode 3.0」。実装は2012年春を予定。

 今回新たに加わるマップとしては、「サルファン」と「ティアマランタ」が発表された。この両マップでは、一部の地域を除いてPvPができないという特徴がある。「サルファン」は深い森林など、あまり人の手が入っていない自然が堪能できる神秘的なマップとなっている。

 もう1つのマップ「ティアマランタ」はシステムが特徴的だ。こちらは「ティアマランタの目」を中心としたマップとなり、PvPができるのはこの「ティアマランタの目」の地域だけになる。タナベ氏によれば、「ティアマランタの目」に行けばネームドモンスターが現われるが、その分美味しい宝箱が多数登場するという。

 しかし、この「ティアラマンタの目」に行くには条件がある。「ティアマランタ」には、「ティアマランタの目」を囲むように、「怒りの根源」、「石化の根源」、「重力の根源」、「亀裂の根源」と4つの拠点が存在し、それぞれに龍族のボスが待ち構えている。「ティアマランタの目」に行くためには、1つの勢力がこの4つの拠点の内のどれか2つのボスを倒し、占拠しなければならない。しかも、この占拠は3時間毎にリセットされるそうなので、その度にボスと戦う必要がある。またこの拠点エリアはPvPができないので、宝箱の恩恵を受けるためには、それらを考慮した占拠戦が必要になってくるという。

 インスタンスダンジョンには、「ドレドギオン」の整備拠点である「アトラム空中要塞」や、精霊の暮らす森「ラディスの森」など、レベル55から60までが参加できるものが多数加わる。この内アオキ氏が「重要なダンジョンになりそう」と述べたのは、龍族に対抗するために煉族が秘密基地を作ったが、現在は逆に龍族に占拠されているという「レントス基地」。ここでは60レベルのヒーロー等級武器も手に入るそうだが、韓国のプレーヤーでは倒すのに30分から40分かかるという「バサルティ」も待ち構えている。タナベ氏は、「日本の皆様ならもっと早く倒せるはずです」とユーザーに呼びかけていた。


今回加わるマップはPvPができる場所が限られているという特徴を持つ。この内、「サルファン」は、自然をイメージした神秘的なマップとなっている
「ティアマランタ」は占拠戦で争われる特殊なマップ。4つの拠点の内2つを制覇し、中央の「ティアラマンタの目」を目指す
インスタンスダンジョンはレベル55から60までが入れる多種多様なものが揃った。それぞれのビジュアルを見る限りでも、雰囲気もボスもバラエティに富んでいることがわかる

「ハウジング」の住宅は5種類にわかれている。高級になればなるほど部屋は広くなるが、その分軒数も少なくなる
平和な住宅エリアに持てる住居だけあって、その周りも自然にあふれていて落ち着いた様子になっている

 「Episode 3.0」ではもう1つ、「ハウジング」機能が加わる。これはマップに新たに加わる天族と魔族の住宅エリアに住めるという機能で、プレーヤーは誰でも「テラスハウス」に1つの部屋が持てる。この住宅エリアは天族、魔族の両方とも視界の開けた高級住宅街のようになっており、芝生や緑、ビーチなど、平穏で落ち着いた風景が広がっている。ここでは夜がやってきたり、雪が降るなどの四季の概念があるということで、それぞれ表情を変える景色を眺めて楽しめそうだ。

 また持てる家は「テラスハウス」だけではなく、「一戸建て」、「上級住宅」、「高級住宅」、「豪華邸宅」がある。後ろに行くほど部屋が広くなり、置けるオブジェクトの数も増えていくが、その分軒数が限られていくようだ。会場のスライドでは具体的な軒数も表示されていたが、タナベ氏は「これは決定ではありません」と述べた上で、「分譲の方法はみんなが楽しめるような形にしたい」と語った。

 「ハウジング」に置けるオブジェクトには特徴的な機能を持つものもある。「ポッティ」と「ポーラ」は部屋に置く植物のオブジェクトで、これを前にしてアクションを取れば、様々なアイテムが手に入る。「ポッティ」は住宅の本人専用で、食事をすれば様々な効果がある「晩餐の食卓」を入手できるという。「ポーラ」は本人と友人どちらも使用できる。

 この他の機能として、友人の家を行き来できるオブジェクト「リレーションオーブ」や、最大54セルが使用できる「クローゼット」機能、乗り物の素材を落とすというネームドモンスター「季節のアグリント」が紹介された。

 またタナベ氏は、違う種族のマップへ行った際の保護機能や、対人補正機能を撤廃すると話した。これはレベル45以下となる初心者プレーヤー専用の「ルーキーサーバー」の実装予定があることに伴うものだそうで、これによって自由にPvPを楽しんでほしいという考えがあるそうだ。会場ではこの他、平たいイルカのような「ユプリン」や、変形するバイク「バイクン」といった乗り物や、実装予定の衣装などが紹介された。


住宅エリアは天族、魔族どちらにとっても平和な場所。穏やかで落ち着いた風景には季節感もあり、景色をのんびりと眺める楽しさもある
住宅が高級になれば部屋も広くなり、その分置けるオブジェクトも増える。また外観も豪華になっていく
住宅エリア特有の機能として、アイテムを取得できる植物や、部屋同士を移動するオブジェクト、クローゼット機能などがある
乗り物も、平たいイルカのような「ユプリン」、空中では変形する「バイクン」などが追加される
この他、新たな衣装も追加される


(2011年12月28日)

[Reported by 安田俊亮]