バンダイナムコ、AC「機動戦士ガンダム 戦場の絆」

「REV.3.01」ファーストインプレッション


7月29日 稼動開始



 株式会社バンダイナムコゲームスは、AC「機動戦士ガンダム 戦場の絆」の最新バージョン「REV.3」を7月29日より稼動させる。稼動を明日に控えた今回は、実際に「REV.3.01」をプレイしてわかったことを中心にレポートをお届けしよう。なお、過去2回の記事もあわせて読んでいただけると幸いだ。



■ 実際にプレイしていて気づいた違いについてインプレッション

● エントリーから出撃までの流れの変更

 過去の記事で、対戦エントリー方式の変更についてお伝えしたが、パイロットカードが「バナパスポートカード」に対応し、1枚のカードで両軍1つづつのパイロットデータが保存できるようになったこともあり、出撃までの流れが変更されている。基本的に画面の説明に合わせて操作すれば問題ないが、改めて気づいたことをご紹介しよう。

・待機中の「P.O.D.」にデモンストレーション映像が表示

 「REV.2~」までは、ステージビジュアルが表示され、パイロットカードの説明などが流れていた「P.O.D.」の待機画面。「REV.3」からは、パイロットターミナル同様に、この待機中画面にもゲームプレイ映像のデモが流れるようになった。

・カードなしでプレイ可能

 「REV.3」から始める新規プレーヤーのために、またカードを忘れた人もプレイできるように、今回から「カードなし」でプレイできるようになった。待機状態の「P.O.D.」の中に入り、スタートボタンを押すと「カードをお持ちですか?」とメッセージが表示される。

 ここでスタートボタンを押せば、カードがなくてもプレイできる。ただし、カードなしプレイにおいては、使用可能モビルスーツに制限がかかるし、当然戦績なども記録できない。

カードなしでもプレイできるようになっている

・「バナパスポートカード」の認識はかなり高速。カードの管理には注意

パイロットクラスは「Lv+数字」で表示される
「バースト出撃」では部屋を作って、そこに参加する形式になった
最後に「全国対戦」や「イベント」、「トレーニング」の選択を行なう

 「REV.3」では、今までパイロットカードを挿入していたリーダーの位置とほぼ同じところに、非接触式のカードリーダーが設置されている。ここに「バナパスポートカード」を近づけ、リーダーの周囲の色が変われば、データの読み取りは完了だ。待機状態の「P.O.D.」に入った場合、いきなりカードリーダーに「バナパスポートカード」を近づけてもデータを読み込んでくれる。

 「ドラゴンボール ZENKAIバトルロイヤル」をプレイしている人ならすでにおわかりだろうが、データの読み取りはほんのわずかで終了する。さらに、今まではプレイ後にパイロットカードが排出されていたが、「REV.3」からは最初のカードデータ読み込みが終わって以降、プレイ終了までカードを使うことはない。この段階でカードを片付けてしまっていいわけだ。むしろどこかにカードを置いてプレイしてしまって、置き忘れなどに注意したい。

 カード読み込みが終わったら、その後、両軍のパイロットデータを登録している場合は、軍選択を行なう。決定するとパイロット情報が表示されるが、「REV.2」まであったカテゴリー別勝利数を示すグラフが表示されなくなっており、また、パイロットクラスの表示が棒線ではなく数字で「Lv.1」のように表示される。

 続いて、「バースト出撃」、「シングル出撃」、「模擬戦」の選択メニューが表示される。「REV.3」からは「模擬戦」がトレーニングモードから独立し、トレーニング回数を消費せずプレイできるようになるが、「REV.3.01」の段階では選択できない。

 「バースト出撃」を選択すると、その時点でエントリー中のバースト部屋が表示される。自分が新たに部屋を作る(=ホストになる)こともできる。バースト出撃したい場合は部屋を選択し、参加/非参加を選んで決定という操作を行なう。バースト出撃の待ち時間は、選択後180カウントほどある。メンバーがそろったら、ホストがスタートボタンを押せば、待ち受け時間はキャンセルされる。

 続いて、「全国対戦」、「イベント」、「トレーニング」の選択をホストが行なう。その後マッチング画面へと移行する。「シングル出撃」の場合も、この選択からスタートする。


マッチング終了時のパイロット紹介も変更されている

 マッチングが終了すると、パイロット紹介となるが、ここも「REV.3」から大きく変わっている。出撃店舗の場所、名称が日本地図で紹介され、小隊名、マーク、階級、パイロットレベル、称号、パイロットネームが入ったプレートが表示、上から順に並んで紹介される形となる。従来あったカテゴリー別勝利数を表示していたグラフはここでも表示されなくなった。


モビルスーツ選択画面は表示される情報が増えている

 モビルスーツ選択画面では、自軍部隊の総コスト表示が中央のチャットウィンドウ下にあったものが、拠点コスト表示の下に移動している以外は表示周りの大きな違いはない。操作で1つ違いがあったのは、右レバー中央の「右ボタン」で決定の操作ができなかったこと。決定操作はトリガーやスタートボタンで行なおう。カテゴリーを決定すると、モビルスーツ選択に移行するが、取得モビルスーツをレバー左右で選択すると、取得武装、セッティングの一覧が表示され、親切になった。

 両軍のモビルスーツが決定されると、対戦チームメンバー全員の表示と、戦闘人数、ステージが表示されるが、「通常戦」の表示が追加されている。これは「勢力戦」などルールが違う場合にはありがたい。


● プレイ中に気づいた変更点は?

 出撃時のデモンストレーションが変更されているのは、以前レポートしているが、今回初めてジオン公国軍での出撃ができたので、出撃デモが確認できた。中央のモニターがハッチが閉まると同時に点灯し、ガウの格納庫が開放、先行する「ザクII」がマシンガンを装備し、降下した後、自機が降下するという流れ。地球連邦軍でもジオン公国軍でも、ハッチが閉じてモニターが点灯、レーダーと自拠点表示パネルが下がってくるという演出が加えられている。何度もプレイすると見慣れてくるだろうが、これがなかなかかっこいい。

 なお、出撃デモが終了するまでは、「透過フレーム」に設定していても、表示は「リアルフレーム」に統一されている。

 プレイ画面を見てみると、各インフォメーションの表示位置が変わっていることに改めて気づかされる。特に、ロックオンマーカーの周囲に薄く丸く表示される方位計の大きさがかなり違う。また、AP(体力値)ゲージ、ブーストゲージが画面中央よりになっている。基本的には、画面上の表示物の位置はあまり変わっていないが、下半分の表示物の位置が変わったといえるだろう。

 実際にプレイしてみると、置き撃ちによる射撃の射程距離を検証している際などは、若干距離感がつかめなかったが、そこは慣れの問題。ロックオンして距離計を見ると思ったより近い、思ったより遠いといったことがあった程度だ。しかし、あくまでインフォメーションの表示位置が変わっているだけで、ゲーム画面のカメラ位置が変わっているわけではないので、誤解なきよう。

「REV.2」の画面
「REV.3」を見た後ではステージ背景がかなりさびしい気もする
「REV.3.01」の画面(HDプロジェクター)
写真左は上の写真とほぼ同じ位置で撮影したもの。インフォメーション関連の表示位置が変わっているのがおわかりいただけるだろう

・戦闘中のインフォメーション周りにも変化が

 戦闘中のインフォメーションにも違いが現われている。攻撃を受けたとき、受けた方角のモニターフレームが光るようになった。例えば正面からの攻撃は中央のフレームが、右からなら右のフレームがオレンジ色に光る。大ダメージを受けた場合、APゲージが赤く光る演出は健在だ。

 また、ニューヤークの演出がかなり強化されており、ホワイトベースが以前より低空を飛んでいること、通称「ひな壇」横のビルの上部分が炎焼していること、そして空爆のものと思われる小さな爆風がステージのそこここで起こっていることなどがわかった。対CPU戦のときなど、1度はニューヤーク観光などしてみることをおすすめする。ちなみに、これまで配信されてきたステージはすべて「REV.3」への対応作業が進んでおり、実際いくつかのステージを遊んでみたが、グラフィックスのクオリティの向上を感じられるところが多かった。

 ほかにも、従来はプレイ後にパイロットターミナルで初めて達成したことがわかった「実績」が、条件を満たした際、右フレームに「ニュータイプの覚醒」のSEとともに表示される。例えば3連撃をマスターしたり、格闘攻撃をタックルでつぶしたり、初めて拠点に戻ってAPを回復したり……といったベテランパイロットのみなさんにはなつかしいアレだ。

 サウンドにも変化が感じられた。以前よりも包まれるような定位になっており、自機の攻撃音が頭の後方から、そしてモビルスーツの着地音が足元のほうから感じられる。シートのボディソニックの効果もあった。自機が攻撃している際のサウンドエフェクトはかなり派手に鳴る。逆に敵からの攻撃音が少し隠れ気味になっていて、バルカンなどは以前より低い音が鳴るためか、食らったときの音が少々わかりにくかった。

 また、敵機からロックオン(いわゆる赤ロック)されたときに、自分のロックオン切り替え音とは別の高音の「ピッピッピッピッ」というSEが鳴るようになっていたり、狙撃型機体を撃破した際「敵スナイパー、撃破!」のボイスが自動で入るようになった。このボイス追加は遠距離砲撃型機体でも同様で、今までシングル出撃していた場合は、「敵機撃破!」や「敵タンク」、「撃破!」などの(ボイス)シンボルチャットを入力する必要があったが、この変更は非常に親切といえるだろう。

・演出が戦闘に影響を与えるか?

 「REV.3」ではほかにも演出面でかなりのエフェクトの変化が感じられる。例えば、着地時には機体の周りに煙が立ち込めるし、ブースト使用時のバーニアの発光演出が変わっており、これがかなり派手。ブーストエフェクトの派手さ具合は、その発光具合によって、正対している敵のジャンプペダルをオンにしたタイミングがはっきりわかるようになったほどだ(ペダルをオフにすると消え、オンにすると光る)。上級パイロットのポンピングジャンプ時のジャンプペダルのタイミングはこれでわかるだろう。

 また、各種攻撃のエフェクトも変化が激しい。「ビーム・ライフル」などのビーム系のエフェクトは相当派手になっており、発射時と着弾時のエフェクトが変わっているのが見もの。そしてビーム系といえば「ビーム・サーベル」も相当派手に光るので、「ニューヤーク(夜)」などでは抜刀時に注意したいし、そもそもブーストエフェクトが派手になっているので、遠くからでも視認しやすそうだ。

 バズーカ系の弾の爆発、そしてその後発生する煙のエフェクトは、大きいものでは自機がまったく隠れてしまうほどの迫力だ。FCS(射撃管制システム)の狭い機体だと、目の前の敵機をダウンさせたあと、横からバズーカを叩き込まれた、というような場合、ダウンした敵を見失うんじゃないか、なんて考えてしまう。実際はFCS範囲に敵機がかかれば当然ロックオンできるのだが……。

 マシンガン系は弾の後ろに白い光跡のようなエフェクトがついており、水の中などでもはっきりわかるようになっている。ただ、バルカン系のエフェクトがわかりにくかった印象。ほかにも、通称「丸ビル」の崩落時の煙など、エフェクトの派手さはいろんなところで感じられるだろう。

 実際の店舗で、ビジュアル・サウンドがどんな感じに見え、聞えるのかは、稼動後に店舗で試してみるしかないが、参考になれば幸いだ。

【7月29日追記】パイロットカードデータを引き継いだ場合のプレイ時の注意

 7月28日付けで、公式サイトにて「REV.2」から「REV.3」へのデータ引継ぎ時に、「配備申請中のモビルスーツの指定が解除されてしまう」という報告が挙がっている。データ引継ぎ直後は配備申請中のモビルスーツが解除されており、そのままゲームをプレイすると、支給に必要なバトルスコアや勝利ポイントが蓄積されないので、ターミナルで「配信申請中のモビルスーツ」の指定をやり直してからプレイしよう。

※そのままプレイした場合でも、使用したモビルスーツの武装支給用バトルスコアと勝利数は保存される。

(C)創通・サンライズ

(2011年 7月 28日)

[Reported by 三番町第20小隊]