NCJ、WIN「The Tower of AION」の2.5アップデートの美麗画像を先取りチェック!
日本では春実装予定! 美しくなったグラフィックスや、多彩な新フェイスパターンをたっぷり紹介!


1月25日2.5アップデート実装(韓国サーバー)


ガイドをしてくれた、日本プロダクトマネージャーのジャン・ションヨン氏

 韓国ncsoftは1月25日、Windows用MMORPG「The Tower of AION(タワー オブ アイオン)」の2.5アップデートを実施した。GAME Watchではエヌ・シー・ジャパン株式会社を訪問し、日本のメディアとしては初めて2.5アップデートを触れる機会に恵まれた。2.5アップデートが実装された韓国サーバーにログインして、一般のプレーヤーがいるライブサーバーで2.5アップデートを体験するというもの。日本プロダクトマネージャーのジャン・ションヨン氏がガイド役として、2.5アップデートで新しくなった要素を紹介してくれた。

 今回は、韓国サーバーで遊んでいる通常のキャラクターを操作して2.5アップデートを体験したので、今回触れられたのはあくまでも2.5で一新されたグラフィックスやUIなどの雰囲気のみ。新インスタンスダンジョン「テンペル訓練所」や「アラカ」、高レベルが低レベルのプレーヤーを助ける「コンパニオンシステム」など、個々のコンテンツのレポートについては、日本語版のクライアントで改めて紹介する機会を持つ予定だ。

 気になる日本での実装時期は春くらいになりそうということで、今回は、あまり韓国実装から時間をおかずに遊べそうだ。まずは、撮りたてほやほやのたくさんのスクリーンショットで2.5アップデートの雰囲気をたっぷりと味わって欲しい。


日本に来るのが待ち遠しい2.5アップデートを、一足先に紹介




■ 生まれ変わった「魔界」は光あふれる幻想的な世界

 2.5アップデートの大きな目玉は、なんといってもグラフィックスの向上だ。「AION」にはCryEngineが使われているが、今回はエンジン積み替えではなく、CryEngineを「AION」用にカスタマイズすることでグラフィックス性能を向上させている。まずはその違いを見てもらおう。

 最も大きく変わったのは光の表現だろう。特に顕著に感じられるのが魔族のエリアだ。魔族エリアは、光があまり当たらない世界という設定があるため、全体的に薄暗い印象だった。しかし2.5では魔族エリアにも光が降り注ぐようになり、薄暗いというよりは幻想的な雰囲気の場所へと生まれ変わった。


木漏れ日が輝くイスハルゲン
従来までの最高設定の画面2.5アップデート後はこんなにも鮮やかになる

 「シェーダーを変えて、光の入り方が以前とは全く変わっています。光だけでここまで変わるんだと驚かれるかもしれませんが、実際の写真でも光の使い方次第でプロが撮影したような写真が撮れます」とジャン氏。光が当たった時にできる影もより高度な設定ができるようになった。

 これまでも高設定にすればセルフシャドウが使えていたが、以前のものよりももっと細かい陰影の表現が可能になっている。服の質感も上がっているので、綺麗に光が当たれば、ハッと驚くほどに立体感が感じられる。

 他にも、グロー効果と被写界深度の設定ができる。グロー効果は、オフと「Type1」から「3」までの4種類があり、「Type1」はエッジの聞いた明るい雰囲気、「Type2」はやや霞がかかったようなぼんやりと幻想的な感じ、「Type3」はしっとりとした空気感のある感じと印象が違っている。ジャン氏は明るい「Type1」がお気に入りだそうだ。被写界深度は、望遠レンズを付けた時のように遠景をぼかすことができるオプション。ポートレートを撮影したり、3D立体視でゲームを楽しむ時に効果的だ。

 また「高級天気オプション」という設定を使えば、特定のエリアでリアルな天候変化を楽しめるようになる。テクスチャをシームレスに書き換えることで、だんだんと雪が積もっていったり、雨が降って地面が濡れていく様子を再現している。

 これらの設定はすべてゲーム内からオンオフを選ぶことができる。「G-Star2010」の開発者インタビューの際に、パッケージを2つにわけるかもしれないという話をお伝えしたが、最終的には1つのパッケージのなかで、プレーヤーが設定を選べる形になった。

 新しい最高設定の推奨スペックはメモリが4GB以上なので、64bit OSの環境がおすすめだ。「AION」はもともと32bit OS向けに開発されたMMORPGだが、今後は64bit OSで最高のパフォーマンスを出すために、64bit完全対応に向けて現在開発が進められている。ジャン氏によれば、日本に2.5が入るタイミングで、64bitへの完全対応を行なえればと期待しているという。「これまで自分のPCの性能を十分に生かし切れていないという不満を持っていた方がいると思います。2.5以降はWindows 7を使っているお客さんもフルスペックで楽しめるでしょう」(ジャン氏)。


【パンデモニウム】
明るくなったパンデモニウム、質感もリアルになって、より重厚さが増した雰囲気

【魔界】
イスハルゲンのトウゥナプレー湖
イスハルゲンの守。差し込む日差しが美しい
モルヘイムの氷原は暖かい雰囲気に
ベルスランのフロストアイブロウ族の村近辺
【天界】
背景を被写界深度でぼかせば、前にいるキャラが目立つポートレートが撮れる
風景は、以前よりもずっと遠くまで見えるようになった




■ ハートマークや星型の瞳も! アニメ風から熟女まで無限のキャラメイク

 数あるMMORPGの中でも屈指の自由度を誇っていた「AION」のキャラクターメイキングだが、2.5からさらにデフォルメされたキャラクターを作れる新フェイスパターンや、幼児体型、老人フェイスなどが追加され、さらに幅広いキャラクターメイクが可能になった。

 特筆すべきは、アニメチックにデフォルメした顔が作れるようになったことだろう。「AION」はどちらかと言うとリアルで大人っぽいキャラクターが多かったが、4頭身の子供や、顔が大きい人形のような体型の可愛いキャラクターが作れるようになった。

 瞳の形がハートや星型をしていたり、目に光のないぼんやりした感じのキャラなどのパーツが追加され、プリセットのキャラクターも男性が12パターン、女性が9パターン増えている。また韓国語で「顔の模様」という新しいスライダーで、リアルタイプかアニメチックなのかをシームレスに調整できるようにもなっている。

 上記のようなパーツだけではなく、プリセットの表情を付けられるようになった。微笑みやおちょぼ口、遠い目など数種類の表情を付けられる。これまで口角を上げて微笑んでいるようなキャラクターを作っていた人には、顔全体でほがらかに微笑む表情の追加は嬉しいだろう。


幼い顔から熟年まで、多彩なキャラメイクで自分の理想を追求しよう
アップデートを記念して外見変更券がプレゼントされたので、幼児体型になっているプレーヤーが多数いた

デフォルメの強さを決めるスライダで、同じキャラクターでも雰囲気が変わる。左に動かすほど、デフォルメが強調される




■ 足からジェット噴射? 新モーションで、自キャラをカスタマイズ

パンデモニウムには既に新待機モーションを使っているプレーヤーの姿も

 モーションにも細かい修正がたくさん入っている。特に目立つのは、飛行モーション中に急な方向展開をした時、キャラクターがダイナミックに回転するモーションだ。また、いままで手足をばたつかせて必死な雰囲気だった落下モーションが、空中を滑るようなスタイリッシュなモーションになった。映画「アイアンマン」を思わせるポーズでさっそうと落ちていくが、従来通り落下死するのでそこは注意が必要だ。

 通常のモーションでは、「天族の走りモーションが、魔族に比べてカッコ悪い」という意見を受けて、天族のキャラクターが足が早くなるスキルを使った時のモーションが、アスリート風のダッシュになった。

 また、あるクエストをクリアすると、首都のNPCからモーションを購入できるようになっている。NPCからモーションのスキルブック(韓国では1,280万ギーナ)を購入することで、待機、座り、ジャンプ、走りのモーションを自分で設定することができる。

 中には忍者のように上半身を動かさずに走るようなモーションや、足からジェット噴射をしながらすべるようにスケーティングしていくようなモーション、いわゆる不良座りのようなものもあったりとキャラクターの個性に合わせていろいろなモーションが楽しめるようになっている。また、攻撃時のエフェクトも、打撃感のある派手なものに変わった。殴った時のインパクトが大きくなり、爽快感が上がっている。


不評だった天族のダッシュモーションは新たに作り直されスタイリッシュになった足から吹き出すジェットでホバー走行して、あっという間に見えなくなってしまった
攻撃時のエフェクトはパーティクルが舞い散るような、かなり派手な演出になっている




■ コミュニティの確立が3.0の目標に向けて、レギオンの機能を強化

 韓国の2.5アップデートを紹介するトレーラーの後半には3.0アップデートの映像も一部入っている。「Visionの映像を青写真に、3.0をマイルストーンとして開発が走っています。2.5もまた3.0に繋がるマイルストーンのひとつです。1番大きな変化はグラフィックスで、それから細かい部分、お客さんが日々楽しんでいるゲームなのでUIや機能、パワーウィキの検索機能が強化されています」とジャン氏。

 「今まではずっと縦に成長させてきました。レベルカンスト、もっと強い武器や装備がお客さんの最終的な目標でした。それはAIONの強みでもありますが、弱みでもあります。ユーザーはミッションを達成すると離れていってしまいます。リネージュというタイトルは、韓国では10年以上ずっと楽しんでいるお客さんがいるのです。

 彼らは最強ではないですが、ずっとそこで遊んでいます。それはもっと強くなるためではなく、そこに血盟のコミュニティがあるからです。ゲームの中で、レベルアップや強い武器は縦のコンテンツですが、それを横にも広げていくというのが3.0の目標でもあります。もちろんレベルキャップの解放もあると思います。縦の成長は当たり前で、新しいインスタンスダンジョンや色々なものが入ると思います」(ジャン氏)。


2.5アップデートの韓国版トレーラーにもレギオン制服を着た団体が登場する

 横への拡張というテーマの一環として、「AION」のプレーヤーが作るギルド「レギオン」でできることを拡張していこうという流れがある。2.5アップデートでは、レギオンの上限レベルがレベル5まで解放され、所属可能な人数がレベル4で120人、レベル5で150まで増える。

 レギオンに所属するともらえるレギオンマントが天魔とも1回り大きくなって、エンブレムがよりくっきりはっきりと見やすくなった。さらに首都のレギオンショップで購入できる「レギオン制服」が新たに追加された。レギオン制服には、ローブ型のものとスリムな戦闘服型のものがあり全クラスが装備可能。色はデフォルトでは白だが、レギオンエンブレムの設定と同じく、自由に変えることができる。

 「同じ服を持っている人が並ぶ事によって、ゲームの中に新しい風景を生みだすことになります。『Vision』の映像内にあるハウジングには私も期待していますが、将来はコミュニティ性を持たせたハウジングなども実装されていくのではないかと思います」(ジャン氏)。

 キャラクターの個性を出す横の拡張としては、ブランド衣装の追加もある。ブランド衣装は首都やシレンテラ回廊で購入できる衣装で、天魔の別なく全クラスが装備可能。これまでにも数種があったが、今回は普段着風の衣装が多くまた違ったオシャレを楽しめるのが嬉しい。

 トレーラーに出てくる3.0のマウントについても、日本オリジナルのアイデアを韓国側に提案したりと、既にいろいろな動きが始まっている模様だ。


「レギオン制服」はレギオンレベルを上げると、首都のレギオン管理所で購入できる
戦闘服型のレギオン制服。肩のところにレギオンエンブレムが付くので、マントを非表示にしていても安心
魔族のブランド衣装。キュートなパーティードレス風だ



■ 日本公式のパワーマップから誕生した、便利な新マップ機能

クエストジャーナルを開かなくても、クエストの目的地や内容が地図から確認できるようになった

 2.5に合わせて、ユーザービリティを向上させるユーザーインターフェイスの変更も行なわれている。例えばスタート時のキャラクター選択画面に、メールや精算金を知らせるアイコンが付くようになったりと、細かい部分が便利になっている。

 1番大きな変更はマップだ。これは日本の公式ホームページにあるパワーマップを、韓国の開発が気にいって、ゲーム内に実装したもの。マップから現在受けられるクエストや、クエストの達成条件をツールチップで見ることができたり、目的地のエリアやNPCなど様々な情報をマップ上に表示することができる。もちろん従来通り半透明にもできる。ミニマップに表示される情報も増えて、わかりやすくなった。

「今回のアップデートでは、グラフィックスの変化が最大の特徴です。これまで7年間『AION』を開発してきて、エンジンの特性を本当に理解したうえで、それを1番活かせるようなチューニングを行なった結果です。普段プレイしているお客さんなら、すごく変わったと思っていただけるでしょう。キャラクターやモーション、風景など小さな変更が、紹介しきれないほど無数にあります」(ジャン氏)。

 今回は見た目の変更を中心に紹介してきたが、レベルが10以上離れた場合に上級者が下のレベルのプレーヤーを手助けできる「コンパニオンシステム」や、新インスタンスダンジョンなど新たなコンテンツも追加されている。

 次々に現われるボスと戦うことで、新しい強化システムの「神聖付与」ができる装備を入手する「テンペル訓練所」や、新インスタンスダンジョン「アラカ」。ペットがプレーヤーに能力を向上させるバフをかけてくれるようになる新ペットシステムなど、2.5のシステム面のアップデートについては、今後の体験プレイレポートで詳細をお伝えしたい。


マップはグラフィカルで見やすくなった。右はグラフィックス設定の画面
キャラクターメイクの画面で着ている服も一新された



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(2011年 1月 28日)

[Reported by 石井聡]