カプコン、「ロスト プラネット 2」Windows版を10月14日に発売
DirectX 11や「NVIDIA 3D Vision」に対応したベンチマークも公開

【ロスト プラネット 2 Windows版】

10月14日発売予定

価格:6,990円

 

 株式会社カプコンは、「ロスト プラネット 2」のWindows版を10月14日に発売する。対応OSはWindows XP/Vista/7で、価格は6,990円。また今回の発表に合わせ、ベンチマークソフトの公開も開始した。ベンチマークソフトはカプコンの公式サイトを通じてダウンロード可能となっている。

 「ロスト プラネット 2」は、5月20日にプレイステーション 3/Xbox 360向けに発売された3Dアクションシューティングゲーム。前作「ロスト プラネット」に引き続き今作でもWindows版が発売される。PCの能力に合わせて技術面を強化し、その機能を確認できるベンチマークも公開するなど気合い十分の移植となる。

 Windows版では最新のハイスペックPC向けに、ビジュアル面を中心に様々な点が強化されており、特に目玉となるのが最新のDirectX 11機能に対応することだ。DirectX 11の特徴的な機能であるテッセレーション(3Dポリゴンの細分化技術)を活用して、既存のPS3、Xbox 360版以上に高詳細な映像を実現する。また、NVIDIA GeForceシリーズに固有の機能である「NVIDIA 3D Vision」による3D立体視にも対応。3画面でのプレイにも標準対応し、3画面による3D立体視「3D Vision Surround」にも対応するなど、最新のPCゲームとして万全の機能をフィーチャーする作品となる模様だ。本稿では、ベンチマークテストから「ロスト プラネット 2」のWindows版の魅力をお伝えしたい。



■ DirectX 11の最新機能を活用したベンチマークテスト。「3D Vision Surround」にも対応

2種類のベンチマークテストが利用できる
「テストタイプA」では、実際のプレイシーンがテストの対象となる
テストタイプBでは、巨大ボスが登場する高負荷のシーンがテストの対象となる

 「ロスト プラネット 2」Windows版のベンチマークが対応するのは、DirectX 9以降に対応したGPUと、Windows XP以降のOSを搭載したPC。ベンチマークにはDirectX 9バージョンとDirectX 11バージョンの2種類のモードがあり、DirectX 11バージョンは対応GPUとWindows VistaもしくはWindows 7を搭載するPCでのみ実行できる。前作で搭載されていたDirectX 10バージョンは、今回は実装されておらず、DirectX 10世代のGPUのPCでは、DirectX 11バージョンは起動すらしない。

 ベンチマークテストの内容は「テストタイプA」と「テストタイプB」の2種類が用意されている。「テストA」は、実際のゲームシーンに近い状態でのフレームレートを計測するテスト。3つのステージでプレーヤーが戦闘を繰り広げる様子が映し出され、製品版をプレイする際にどの程度のパフォーマンスが得られるかを推測することができる。後者の「テストB」は巨大なクリーチャーが登場する高負荷テスト。CPUとGPUの能力を最大限に引き出す内容となっている。

 また本ベンチマークテストは、製品版で予定されているものと同じく、NVIDIAの3D立体視ソリューションである「NVIDIA 3D Vision」および3画面で立体視を実現する「3D Vision Surround」に完全対応している。また立体視とは別に3画面環境のウルトラワイドスクリーン解像度に対応しているため、ATIの「Eyefinity」による3画面環境でもベンチマークを実行可能だ。

 今回のWindows版で大きなトピックとなっているDirectX 11対応については、本ベンチマークでその内容を確認することができる。特に全面的に活用されているのがテッセレーションの機能。テッセレーションとは、3Dモデルのポリゴンを特殊なテクスチャ情報に基づいてさらに分割し、非常に高詳細な立体形状を表示する技術。本作では水面の摂動や爆発や炎の表現、巨大クリーチャーの高詳細化などに活用されている。

 このテッセレーションの技術は、DirectX 11世代のGPU、現時点ではNVIDIA GeForce GTX 400系統、もしくはATI Radeon HD 5000系統のビデオカードで実行できるが、より高いパフォーマンスが期待できるのは、ハードウェアテッセレーターをより多く搭載するGeForce GTX 400系統とされている。これを踏まえてNVIDIAでは、前述の「3D Vision」への対応も含め、本作Windows版の開発に技術的な協力を図ってきた模様だ。



■ DirectX 11バージョン、テッセレーションの効果比較

 DirectX 11バージョンで利用できるテッセレーション機能は映像面で大きな効果を発揮している。テッセレーションのありなしを比較するスクリーンショットを以下に掲載するので、その効果のほどを感じてみてほしい。


【水面の表現】
左がテッセレーションなし、右がテッセレーションありの状態。テッセレーションが効いた状態では、水面の凹凸が立体的に表現され、水の量感がよく現われている

【爆発や炎の表現】
通常2Dパーティクルやビルボードで表現される爆発や炎は、DirectX 11バージョンでは各ビルボードにテッセレーションが施され、より立体的な量感を伴った映像表現となっている

【爆発や炎の表現】
本作の特色でもある巨大クリーチャーには、テッセレーションを活用してさらなる高詳細化が行なわれている。テッセレーションなしの状態では「カクカク」とした部分が目立つところもあるが、テッセレーションが効いた映像では各部分の構造が非常に緻密となり、本来はライティングだけで表現されていた凹凸が実際に立体構造を持つようになっている



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(2010年 8月 17日)

[Reported by 佐藤カフジ ]