米Unity、iPhone向け3Dゲームエンジン「Unity iPhone 1.7」をリリース
早くもiPadに正式対応、すでに15タイトル以上で採用


4月5日リリース



 米Unity Technologiesは、現地時間の4月5日、iPhone向けのゲームエンジン「Unity iPhone」の最新バージョン1.7をリリースし、4月3日に米Appleが販売を開始したiPadへの対応を完了したと発表した。既存ユーザーのアップデートは無償で行なわれる。

GDC 2010で取材に応じるUnity Technologies CEO David Helgason氏

 「Unity」は、PC、Mac、Wii、Xbox 360、iPhone/iPod touch等に対応した新世代のゲーム開発プラットフォーム。iPadへの対応はGDCの時点で明らかにされていたが、今回正式に対応プラットフォームに加わることになる。従来のゲームエンジン業界の常識を打ち破る安価かつ高機能さがウリで、3月にサンフランシスコで開かれたGDC 2010では世界中の開発者の注目の的となった。「Unity」の詳しい内容についてはGDCレポートでお伝えしているのでそちらを参照いただきたい。

 「Unity iPhone 1.7」の新機能は以下の通り。

    ・「Unity iPhone Basic」と「Unity iPhone Advanced」の両バージョンでのiPadへの対応
    ・iPad未所有でもiPadアプリを開発できるように「iPadシミュレーター」のサポート
    ・iPad、iPhone、iPod touchのすべて稼働するアプリが開発できる「ユニバーサルアプリケーション」機能のサポート

 Unityによれば、4月3日以降に一斉にリリースされたiPad向けのゲームアプリケーションのうち、すでに15タイトル以上のiPadタイトルが「Unity iPhone 1.7」を使用して制作されたものであることを明らかにしている。

【Unity Technologies CEO David Helgason氏のコメント】
「我々は、 未来のiPadユーザーに新しいゲーム経験をもたらすことのできるこ の機会に、Unityデベロッパたちが飛びつくのを見ることをとても嬉しく思って います。iPad発売と同時にこれだけ質の高いゲームを多く持てた事は、この最高にエキサイティングな発明品においつくために、開発者に最高のツールとプラットフォームを提供してきた我々のこだわりを際だたせるものです」

(2010年 4月 6日)

[Reported by 中村聖司 ]