永井豪、福田己津央、貞本義行、大河内一楼、田中公平らが登壇！　「グレンダイザーU」お披露目レポート

　ベルサール秋葉原で8月6日に開催されたイベント「アキバ大好き祭り2023」にて、新作アニメ「グレンダイザーU」が2024年に放送されると発表された。

　スタッフは、「機動戦士ガンダムSEED」、「新世紀GPXサイバーフォーミュラ」等を担当した総監督・福田己津央氏。「新世紀エヴァンゲリオン」、「サマーウォーズ」のキャラクターデザインを担当した貞本義行氏。「機動戦士ガンダム 水星の魔女」、「コードギアス反逆のルルーシュ」の脚本を担当した大河内一楼氏。「ONE PIECE」「サクラ大戦シリーズ」の楽曲制作を担当した田中公平氏。アニメーション制作はGAINAが担当する。

　イベント当日は永井氏、福田氏、貞本氏、大河内氏、田中氏、ブカーリ・イサム氏が登壇し、作品についてのトークが行われた。本記事では、イベント内容をメインにお届けする。

イベントでタイトル披露が行われた。左から大河内一楼氏、貞本義行氏、福田己津央氏、永井豪氏、田中公平氏、ブカーリ・イサム氏

"グレンダイザーらしさ"を残した新たな物語が展開！

　「グレンダイザーU」は、1975年に放送された往年の名作アニメ「UFOロボ グレンダイザー」を元にした作品。永井豪氏が描く「マジンガーZ」「グレートマジンガー」に続くマジンガーシリーズの第3弾として生まれ、日本のみならず欧州、中東、南米など世界各地で人気を博した。

　2022年にはダイナミックプロより、"グレンダイザーの新たな伝説が、今始まる。"というキャッチのもと、新企画「プロジェクトG」が発表。今回発表された新アニメ「グレンダイザーU」は、そのメインとなる企画というわけだ。

　イベントは、PVの初公開からスタート。次々と紹介されるスタッフ陣の豪華さに、会場からは驚きの声が漏れていた。そして、「グレンダイザーU 2024年放送開始」と共に、「宙（そら）と大地よ、思い出せというのか？」というキャッチコピーが公開された。

　その後、永井氏、福田氏、貞本氏、大河内氏、田中氏、ブカーリ・イサム氏たち6人が登壇。これほど豪華なスタッフ陣が一堂に介するのは、かなり貴重だ。

　軽い挨拶の後、さっそく貞本氏描き下ろしによるティザービジュアルが公開。中心には、かなりイケメンになった主人公のデューク・フリード。その後ろに巨大ロボット・グレンダイザーの姿が収められており、これから始まる壮大な物語を感じさせた。

ティザービジュアル

　イベントは各人が作品に対する思いを語るトークパートへ。原作の永井氏は、20年以上前から日本はもちろん、海外から「続きはいつ作るんだ」と言われ続けていたため、いつかは分からないが作らなければいけないと思っていたとコメント。そして、ついにその思いが実現でき、感動していると語り、原作者としての期待感を顕にした。

　続く総監督の福田氏は、元となる「グレンダイザー」からどう変化させるのかという、ファンにとって気になる情報について触れた。原作や大本となる作品から大きくいじるのが嫌という福田氏。そして「グレンダイザーはグレンダイザーであるべき」という思いの元、作品を作っていくと語った。

永井氏

福田氏

　キャラクターデザイン担当の貞本氏も、福田氏と同じく「グレンダイザー」からの変化に悩んだという。あまりに変えすぎると元々のファンの方たちがガッカリするので、そのあたりの匙加減が難しかったとコメントした。なお、本作オリジナルの新キャラクターも登場するとのことなので、今後の情報に注目しよう。

貞本氏

主人公のデューク・フリード

兜甲児

　気になるストーリーに関しては、脚本担当の大河内氏がコメント。今作はリメイクではなく、初めてグレンダイザーを見る方でも十分楽しめる内容にしているという。ただ、グレンダイザーでないものを作るつもりはなく、元々の魅力であるドラマ性やヒロイズム、ロマンスなどを変えずに新しい物語を作ると語られた。

　楽曲を手掛ける田中氏からは、本作のBGMはフルオーケストラにしていることが明かされた。そして「最近、ロボット物が下火気味になっていることを憂いている。次にロボット物（の依頼）が来たら王道の楽曲を書いてやる」と思っていたところに、「グレンダイザーU」の話が来たという。そして、「グレンダイザー」の主題歌、BGMなどをすべて担当した菊池俊輔氏を尊敬しつつも、すべて新しいものに変えたとコメント。かなり気合をいれた様子だったので、存分に期待したいところだ。

大河内氏

田中氏

ブカーリ氏

　トークパートのトリを務めたのは、サウジアラビアのコンテンツ制作会社「マンガプロダクションズ」CEOのブカーリ・イサム氏。日本企業とのパートナーシップを結び、本作における海外プロモーションを担当するブカーリ氏は、子供のころに「グレンダイザー」を見て育ったという。そして、自分と同じようにこの作品に愛情を持っている方が多くいること、「グレンダイザー」はただのアニメではなく文化である、ただのロボットではなく夢と希望を与えたヒーローであると、作品に対しての熱い愛を告白。そして、日本の偉大なクリエイターが手掛ける「グレンダイザーU」を世界に広げ、日本のコンテンツの素晴らしさを伝えていくことを約束した。

　その後、ステージ上で記念撮影をしてイベントは終了。豪華すぎるスタッフ陣が手掛ける新たな「グレンダイザー」の物語。2024年の放送に向けて、これからさらに情報が明かされていくので、ぜひ注目しよう。

グレンダイザー