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【訃報】「カリオストロの城」作画監督 大塚康生氏、逝去

アニメ作品の作画やワイルドウィリスのデザインなどアニメ/ホビー界に多大な影響を与える

3月15日逝去

 アニメーターとしてアニメ創生期から日本のアニメ界を支え続けてきた大塚康生氏が3月15日亡くなった。享年89歳。東京アニメアワードフェスティバル2021の授賞式に登壇したスタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーが明らかにした。

大塚康生氏。写真はCEDEC 2010に登壇したときのもの

 大塚康生氏は、日本アニメ界の巨匠である宮崎駿氏や高畑勲氏の先輩にあたる伝説的アニメーター。日本の最初のカラーアニメ作品として知られる「白蛇伝」(1958年)を皮切りに、「ルパン三世」、「パンダコパンダ」、「ムーミン」、「元祖天才バカボン」など日本のアニメ史に残る作品の原画を手がけた。

 とりわけ有名なのは宮崎駿氏が監督を務めた「ルパン三世 カリオストロの城」。大塚氏は作画監督を務め、キャラクターやメカニックの豊かな表現が高く評価された。またその才能はアニメの外でも発揮され、タミヤでベストセラーとなったRCカー「ワイルドウィリス」のデザインなど、タミヤ製品のデザインや監修も務めた。

 2010年には、ゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC 2010」にも登壇し、「人喰いの大鷲トリコ」クリエイターの上田文人氏と対談。日本が得意とするアニメ、ホビー、ゲーム界に大きな影響を与えた。

2020年7月に刊行された画集「大塚康生画集 「ルパン三世」と車と機関車と」
大塚氏の代表作となった「ルパン三世 カリオストロの城」
タミヤのワイルドウィリスのデザインも担った