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【JAEPO 2020】発売前から次元を超えた戦い勃発! 「GUILTY GEAR -STRIVE-」スペシャルステージレポート
2020年2月9日 16:10
- 2月7~8日開催(※7日は関係者のみ)
- 会場:幕張メッセ 国際展示場ホール
- 前売券 1,300円 当日券 1,500円(税込)
- 小学生以下無料
JAEPOのセガブースでは、1台の筐体で様々なゲームが遊べる「ALL.Net P-ras MULTIバージョン3」の試遊コーナーが設けられていた。試遊タイトルの中には、2020年秋発売予定のビッグタイトル「GUILTY GEAR -STRIVE-」も用意されており、ALL.Net P-ras MULTIバージョン3の収録タイトルの中で間違いなく1番の人気を集めていた。
そしてJAEPO2日目には、同ブースで「GUILTY GEAR -STRIVE-」スペシャルステージが開催。ステージでは、「GUILTY GEAR」シリーズの強豪プレーヤー4人によるエキシビションマッチ、さらに来場者と対戦する組手イベントが行なわれた。
過去作とはガラリとゲーム性を変えた新作「GUILTY GEAR -STRIVE-」を、発売前というタイミングでどんな戦いを見せてくれるのか……? 格ゲーファンとして目が離せないイベントの様子をお届けしよう。
ハイレベルな戦いが繰り広げられたエキシビションマッチ!
イベントの時間が近づいてくると、徐々に観覧者が集まり、気が付けばイベントステージ付近は超満員状態。シリーズのトッププレーヤーの戦いに皆注目しているのだろう。
試合の解説に「GUILTY GEAR」シリーズのゼネラルディレクター石渡太輔氏と、ディレクターの片野アキラ氏が登壇。そして、エキシビションマッチでぶつかり合うのは、ロイ選手、サミット選手、FAB選手、あいん選手の4名。過去の「GUILTY GEAR」シリーズの大会で好成績を収めている猛者たちだ。
エキシビションマッチにあたって、選手たちには事前に2日間の練習期間が設けられていた。本作では過去作の立ち回りやコンボルートの流用などが一切できない全く新しいゲームバランスとなっているので、勝手を掴むには正直十分とは言えない期間だ。そんな中、どんなレベルにまで仕上がっているのかが最大の見所だ。
エキシビションマッチはトーナメント形式で行なわれ、試合は2ラウンド2セット先取制のルールとなっている。1試合目はソルを使うロイ選手と、ポチョムキン使いのFAB選手の対戦。両選手はライバル同士ともいえる関係で、この日もロイ選手は打倒FABに燃えていた。
1ラウンド目、投げキャラクターのポチョムキンを相手に、開幕から強気に近づいていくロイ選手。懐に潜って、そのまま「ぶっきらぼうに投げる」を決めていく。FAB選手に“投げてみろよ”と言わんばかりの挑戦的な立ち回りだ。
優勢はロイ選手――だったのだが、ポチョムキンが持つ逆転力で一気に体力を五分まで持ち直し、ラストは対空で覚醒必殺技の「ヘブンリーポチョムキンバスター」がヒットし、逆転でFAB選手が1ラウンドを取っていく。勢いそのままに2ラウンド目もストレートで奪い、1セット目を制した。
1セットを取られてしまったロイ選手だったが、次の1セットをすぐに取り返し、戦いは最終セットまでもつれ込む。
両者とも実力の凄さは言うまでもないが、2日という短い期間の間で、新しくなったゲーム性をしっかり理解しており、今作から追加された「壁破壊システム」をとてもうまく活用している。
「壁破壊システム」とは、壁際で攻撃をヒットさせると、壁張り付き状態となり、そこからさらに追撃すると壁が壊れて隣のフィールドに吹っ飛んでいくというシステムなのだが、吹っ飛ばしに成功するとテンションゲージがアップし、戦況をさらに有利に運ぶことができるのだ。
互いに、相手を常に壁に追い込もうという立ち回り。戦いは拮抗していたが、結果を見れば、最終セットをストレートで勝利したのはFAB選手。
ゲーム自体、全体的に高い火力設定となっているのだが、その中でも特に攻撃力の高いソルとポチョムキンの試合だけあって、展開が速く、とても見応えのある試合だった。
続いては、カイ使いのあいん選手対チップ使いのサミット選手の試合。この試合も、まだ発売前のタイトルとは思えないハイレベルな戦いが繰り広げられた。
今作では過去作のように、やたらめったら長いコンボが小技から簡単に繋がるといったことはできない仕様となっており、長いコンボを決めるにはロマンキャンセルをうまく活用しなければならない。
ロマンキャンセルを使えば自由度の高いコンボを決められるとは以前から聞いていたのだが、実際どれほどのコンボができるのか見た事がなかったので未知数な部分であったのだが、この試合で存分に知ることができた。両者共に、ロマンキャンセルを交えた完成されたコンボを見せつけ、会場を沸かせた。
試合はフルセットフルラウンドまでもつれ込み、辛くも勝利したのはあいん選手。一見すると今作ではコンボの自由度が減ったようにも思えたが、この試合を見て、“コンボの自由度”という点では過去作以上にやれることが増えているのを感じられた。
優勝決定戦のカードは、1戦目を勝ち抜いたFAB選手対あいん選手。一発の破壊力で相手をねじ伏せるFAB選手と、安定性のある立ち回りで着実に相手を追い込むあいん選手。まさに一進一退の攻防で互いに1セットずつ取り、最終セットへ。
この最終セットを取れば優勝という大事な局面。手堅い攻めでポチョムキン壁に追い込み、有利なポジションを取っていくあいん選手。一気に畳みかけるチャンスで、FAB選手からポチョムキンバスターの大ダメージをもらってしまい、展開が分からなくなってくる。
ポジションがリセットされたが、果敢に押し込み、再び壁に追い込むのはあいん選手。今度は最大火力の壁コンボをポチョムキンにヒットさせ、1ラウンド目を制した。
あいん選手にリーチが掛かり、後がないFAB選手。ここで踏ん張りたいところだが、あいん選手は今の一戦で勝ち筋が見えたのか、堅すぎる守りと怒涛の攻め込みで、ほぼダメージをもらっていない状態でFAB選手を追い込んでいく。壁破壊も決めて完全勝利をおさめ、優勝に輝いたのはあいん選手。
終始レベルの高い戦いが続き、とても見所があったのと同時に、不明確な部分も多かった「GUILTY GEAR -STRIVE-」の面白さを存分に伝えたエキシビションマッチであった。
レクチャーあり、ガチンコ勝負ありの組手イベント!
「GUILTY GEAR -STRIVE-」スペシャルステージの後半は、エキシビションマッチで激しい戦いを魅せた4人のトッププレーヤーと来場者による組手イベントが実施された。想像を遥かに超える対戦希望者がおり、クジ引きで参加者を決定した。
組手は2ラウンド1セット先取制のルールとなっており、最初に戦うトッププレーヤーはロイ選手。対戦前は穏やかな表情を見せているロイ選手だったが、ひとたび対戦になれば、たとえ女性プレーヤーが相手であっても容赦のないガチモード。次々と挑戦者を破り、6連勝を決めた。
次に戦うのはサミット選手。さきほどのロイ選手とは打って変わり、本作を初めてプレイする人たちに遊び方を丁寧にレクチャー。終始和やかな空気で、参加者と固い握手を交わす場面も見られた。
続くFAB選手の戦いでは、波乱の展開が起こる。FAB選手のポチョムキンに対し、挑戦者はアクセルを選択。この組み合わせはポチョムキン側がかなり不利な相性となっており、注目の1戦だ。
端からでも届く、リーチの長い鎖鎌でジワジワとダメージを与えていく挑戦者。動きの重いポチョムキンは、自分が得意とする近距離に詰めるのが難しく、苦戦を強いられる。
変幻自在の攻めで、すでに新バージョンを触っているトッププレーヤーを相手に、ほぼ未体験の挑戦者がストレート勝利を決める。まさかの展開に、この日一番の大きな拍手と歓声があがった。
最後はエキシビションマッチを制した、あいん選手の組手。覇者の風格を見せつけるように圧倒的な強さで挑戦者を次々と破っていく。
このまま圧勝で終わるかと思われたが、組手の挑戦者の中に「GUILTY GEAR」シリーズの実力派プレーヤーも参加しており、思いがけない接戦が繰り広げられた。
カイVSカイの同キャラ戦。あいん選手としては負けられない戦いである。ほとんどプレイしたことのないハズの挑戦者だが、キレの良い動きであいん選手から1ラウンドを奪う。
互いに1ラウンドずつ勝ち星を上げ、試合は最終ラウンドに突入。終始一進一退の攻防で、互いにあと1撃で勝負が決まるという緊張の場面。挑戦者が見せた一瞬の隙を突いて、ギリギリの戦いに勝利するあいん選手。まさかのダークホースの登場に会場中が盛り上がった。
午前中から夕方にかけて、ほぼ一日中に渡り開催された「GUILTY GEAR -STRIVE-」スペシャルステージ。たくさんの観客が見守る中、終始大盛り上がりで幕を閉じた。
今回のトッププレーヤーの戦いで、「GUILTY GEAR -STRIVE-」の奥の深さをより知ることができ、会場にいた全員が本作への期待が高まったに違いない。
発売は「2020年秋」とのことで、発売までまだ少しあるが、今年の春にはクローズドβテストも実施予定なので、今後も目が離せないところだ。