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タイトー、EVO Japan 2020にて「闘神祭 EVO Japan 2020 ROUND」を開催
「ウルIV」部門はかげっち氏の「STARTING OVER」とコラボ
2020年1月25日 22:50
- 1月25日開催
タイトーは1月25日、幕張メッセで開催されているEVO Japan 2020のタイトーブースにおいて「闘神祭 EVO Japan 2020 ROUND」を開催した。
「闘神祭」は、タイトーが5月の全国決勝大会に向けて、12月から日本全国のゲームセンター120店舗で予選を行なっている全国規模のアーケード向けeスポーツ大会。伝説のアーケード向けeスポーツ大会「闘劇」の流れを汲み、競技種目の多くがチーム戦(3on3)となっており、自身の強さだけでなく、横の繋がりも求められるところが大きな特徴となっている。
そして今回開催された「闘神祭 EVO Japan 2020 ROUND」は、EVO JapanとSTARTING OVERとのダブルコラボを記念して開催されたもの。“特別枠”として、優勝することでいきなり全国決勝大会への出場権を獲得できるということもあり、全国から数多くのチームが参戦した。
筆者が観戦したのは午前の部に行なわれた「ウルトラストリートファイターIV(ウルIV)」。本大会はSTARTING OVERとのコラボとして、ゲスト実況には同イベントを主催するかげっち氏が登場。かげっち氏といえば、先日NTT東日本が正式発表した新会社NTTe-Sportsの副社長への就任が予定されている人物(参考記事)。タイトーの隣は奇しくもEVO Japanのメインスポンサーの1社であるauのブースがあり、そのすぐ隣でかげっち氏が実況するという、eスポーツならではのユニークな取り合わせとなった。
ちなみにメーカー出展エリアの横にはサイドトーナメントエリアが広がっている。EVOでは、主催が選ぶメイントーナメントに対して、コミュニティ側が自由に競技種目を決められるサイドトーナメントが存在する。サイドトーナメントでは、「ストリートファイターII ターボ」や「バーチャファイター」など、往年の格闘ゲームファンにはたまらない名作格闘ゲームの大会が行なわれている。
そうした中で「闘神祭 EVO Japan 2020 ROUND」は、場所的にも存在的にもサイドトーナメントの親玉的なポジションで大いに盛り上がっていた。ブースの盛り上がりに加え、EVO Japan本体の賑わいもあって、実況を務めたかげっちの声がほとんど聞こえない状態だったが、そうしたカオスな雰囲気も含めてEVOの大会らしいイベントだった。
筆者は「ウルIV」の対戦を久々にじっくり観戦したが、大会を見ていて感じたのは、出場者達の驚くほどの“ウルIV力”の高さと、ゲーセンコミュニティの絆の熱さだ。本大会がチーム戦ということもあるのだろうが、1技、1コンボを決める度にかけ声があがり、それがお互いに掛け合いのようになり、指数関数的に場が盛り上がっていく。格闘ゲームが否応なく“コンソールゲーム化”しつつあるなか、こうした風景は、筆者自身、ゲーセンで格闘ゲームをプレイしていた人間として心を揺さぶられるものを感じた。やはりゲーセンはゲーセンの良さがあるなと思った。
本大会で貴重な特別枠を勝ち取ったのはチーム「正統派」、つーちやまん選手、いおり選手、ハメ・ナ・ゲル将軍選手の3人。決勝戦では、先鋒 ハメ・ナ・ゲル将軍選手のザンギエフが我慢の戦いで先勝したあと、中堅として登場したいおり選手のエル・フォルテが自慢の快足で試合を縦横無尽に引っかき回して2連勝。見事優勝を決めた。
ちなみに「正統派」の3人はどこかのゲーセンの仲間というわけではなく、それぞれ三重、愛知、千葉と見事にバラバラだそうだが、過去に「ウルIV」の大会で一緒になり意気投合。3人で闘神祭の出場を目指してトレーニングを重ねたという。優勝のコメントでは、お互いにチームメンバーに恵まれたことを挙げていたが、やはりゲーセンコミュニティはいいなと思った。
「正統派」が参加権を獲得した闘神祭 決勝大会は5月16日、17日の両日、東京TFTホールで開催される。競技種目は今回紹介した「ウルIV」のほか、「ストリートファイターV タイプアーケード」、「鉄拳7 FATED RETRIBUTION ROUND 2」といった最新の対戦格闘ゲーム、それからレースゲーム(「湾岸ミッドナイトマキシマムチューン 6R」等)音楽ゲーム(「jubeat festo」等)、パズルゲーム(「テトリス ジ・アブソリュート ザ・グランドマスター2 PLUS」)など、全14タイトルで実施される。
会場では、決勝大会の観戦が可能なほか、当日枠を賭けての当日予選や、公式物販コーナー、新作ゲームの試遊なども行なわれる予定。詳細が決まり次第またお伝えしたい。