年に1回のアラドの祭典が開催！「アラド戦記 天下一決定戦2019」レポート!!

　ネクソンは9月7日、LFS池袋にて、Windows向けMORPG「アラド戦記」の日本一を決める「天下一決定戦2019決勝大会」を開催した。

　本大会では、ダンジョンのクリアタイムを競うチーム戦「ダンジョンタイムアタック」と、1対1による対戦「決闘」の2部門の大会が行なわれた。本稿では決闘の決勝戦にスポットを当てて、激闘の様子をお届けしていく。

　サービス開始から13年が経つ人気コンテンツの「アラド戦記」だが、実をいうと筆者は未経験だ。しかし、ベルトスクロールアクションゲームのファンとしては、この手のゲーム性のMORPGでどのような対戦が繰り広げられるのかが非常に気になるところである。

　大会当日、気合を入れ過ぎて開場時間よりもかなり前に会場に着いてしまったのだが、すでに観覧者と出場する選手、物販に並ぶファンで会場前は長蛇の列が出来ていた。開場後も、会場内は「アラド戦記」ファンで埋め尽くされており、熱気をヒシヒシと肌で感じられた。

会場には、熱心なアラドファンが駆けつけていた

ゲーム内アイテムを販売する物販も大盛況

　はじめに、決闘オンライン予選を勝ち抜いた8名の猛者たちによる「決闘」の準々決勝・準決勝の試合が行なわれた。yukishiro氏、たまじい氏の解説実況で進行。選手は、外部の音などを遮断する対戦スペースの中でプレイ。スタンバイする選手たちの表情はやる気と緊張感が入り乱れていた。

　準々決勝が始まると、筆者が想像するよりも遥かに激しい試合が繰り広げられた。牽制攻撃のワンヒットが命取りになる、効火力のコンボが飛び交う熱い対戦。相手との間合いの取り方や、出方の読み合いなど、格闘ゲームさながらの高度な戦いに初見ながら見入ってしまった。会場内もコンボが決まるたびに興奮と歓声に包まれた。

実況＆解説のyukishiro氏とたまじい氏

試合前には選手同士握手を交わす

ひとたび対戦スペースに入れば、勝負の顔に

白熱の試合展開に、会場中が沸き上がっていた

　激闘の末、決勝へとコマを進めたのはストライカーを使う「Shignares選手」と、バトルメイジを使う「ヒナ.選手」の2名。

　昨年、一昨年と天下一決定戦を2年連続制覇を果たした優勝有力候補の「かゆき。選手」を準決勝で見事破ったShignares選手。決勝戦への意気込みをうかがうと、「せっかく来られた決勝なので、楽しんでプレイしたいと思います」と余裕が見られる。

　対するヒナ.選手は6年連続準々決勝トーナメントに出場していて、今回が決勝戦初進出とのこと。優勝が目と鼻の先という状況にヒナ.選手は「Shignares選手相手は不利なのはわかっていますが、勝ちたいと思います」と力強いコメントをした。

2人は過去に何度も対戦してきているとのことで、相手の実力は互いに把握している

インファイタ―のストライカーを使うShignares選手

接近戦と遠距離戦のどちらもこなせるバトルメイジを使うはヒナ.選手

　決勝戦のルールは7本勝負。先に勝ち星を4つ上げた選手が優勝となる。

　天下一が決まる運命の試合が始まる。最初に打って出るのはShignares選手。コンボ始動技の一撃を食らわせて、的確にコンボを繋げて大ダメージを奪っていく。速攻で1本を取ったのはShignares選手。続く2試合目もその勢いは止まらず、ほぼノーダメージで試合を制していく。

怒涛の勢いで2本先取し、優勝へ一気に近づく

　2本リードされ、プレッシャーのかかるヒナ.選手。3試合目も攻撃のターンを先に握ったのはShignares選手だったが、ヒナ.選手も負けじとコンボから抜け出し、攻めに転じる。高火力のコンボを叩き込み1セットで4割のダメージを与え、安定の立ち回りで1本を奪い返していく。流れを掴んだか、続く第4試合もヒナ.選手のペースが続き、連続2試合勝利を勝ち取っていく。

押せ押せのShignares選手の勢いを止め、イーブンに持って行なったヒナ.選手

　勝利数はお互いに2-2。わからない展開になってきた第5試合。嫌な流れを強引に断ち切ろうといわんばかりに、相手の懐に潜り込んでいくShignares選手。ヒナ.選手を画面端に追い込み、一方的に殴り続ける力技で勝ちをもぎ取る。

　Shignares選手にリーチが掛かった第6試合。この試合もヒナ.選手を1度捕まえたら離さないコンボ地獄。ゴリゴリ削られ、残り体力僅かなところでShignares選手のコンボ始動攻撃がヒット。会場中が、勝負あったかと思っていたそのとき、ヒナ.選手が召喚していたゴブリンがShignares選手のコンボをカットしたのだ。奇跡的にコンボから脱出でき、そこからまさかの追い上げでヒナ.選手が逆転勝利。勝利の瞬間、この日1番の歓声が上がった。

ミラクルな展開に、ヒナ.選手の勝負強さを見せつけた

　試合は最終ラウンドまで突入。勝負が決する運命の一戦。両者とも相手の出方を探り合う、静かな動き出し。互いに牽制攻撃をヒットさせてのコンボ合戦が続く。一進一退の攻防で互角の体力をキープするが、最後はShignares選手がターンを握り、怒涛のコンボでヒナ.選手を破り、優勝をその手にした。

前のラウンドを落とした原因であったゴブリンをすぐさま処理して、安定のコンボで勝利を掴んだ

　惜しくも敗れてしまったヒナ.選手は、「最後は勝ちたかったですけど、すごく楽しい試合でした」と、満足な表情を見せる。そして、見事優勝を果たしたShignares選手は、「2連勝したときに優勝を意識して動きが硬くなっちゃいましたが、最後は勝てて良かったです」と優勝のコメントを残した。

天下一決定戦初優勝のShignares選手。今後は世界大会に向けて練習していくとのこと

　すべての試合が終了し、イベントの最後にはプレゼント抽選会が行なわれた。強運な参加者は出演声優のサイン色紙などの豪華賞品を手にし、終始盛り上がりのなかアラド戦記 天下一決定戦2019が終了した。

豪華賞品を手にし、満面の笑みを浮かべる参加者たち

「アラド戦記」の最新アップデート情報も飛び出した