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忍者、侍、召喚士は上方修正! 「FFXIV」、「第53回FFXIVPLL」で「漆黒のヴィランズ」のジョブ調整や5.1に関する情報を公開
2019年8月8日 10:43
スクウェア・エニックスは、プレイステーション 4/Windows/Mac用MMORPG「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ(以下、FFXIV)」の最新情報を伝える「第53回FFXIVプロデューサーレターLIVE」を8月7日に放送した。
「FFXIV」プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏と、コミュニティーチームの室内俊夫氏がフォーラムに寄せられた「漆黒のヴィランズ」に関する質問に答えた。吉田氏は「漆黒のヴィランズ」ローンチについて「『新生エオルゼア』の倍以上の人がいて、絶対に落ちると思ったがぎりぎりで踏みとどまった」と、大きなトラブルがなかったことを報告した。また、ゲーム開発者としてメアスコアで高評価を受けたことが嬉しいと感想を述べた。
今回のPLLでは、「5.0」のジョブバランス調整についての方向性が示された。5.0では最初のアップデート5.05で占星術士やモンクにバランス調整が入っているが、一部のジョブからは修正要望の声が上がっている。今回は忍者、侍、召喚士の3ジョブについて、5.1で大規模な調整を入れるとともに、そこまでの期間を埋めるために5.08(仮)でも現状のまま火力を底上げする調整が入るという方針が示された。
忍者は印と忍術のシステムを根本的に見直す
忍者については、開発で現状以下の3つの問題点を把握しているという。5.1で忍術のシステムを根本的に変えるジョブ調整が入る予定だが、そこまでの間に一端数値の調整をするための微調整が5.08で実装される。ただし、この上方修正は、5.1で全体的な調整を入れる中で下げられる可能性もある。
印と忍術がグローバルクールダウン(GCD)に食い込んでしまい、プレイフィールが良くない
印と忍術はこれまで極力プレイフィールを変えないようにするため、GCDにある程度食い込むのは仕方ないという認識だった。しかし、上位忍術が出て、ラグもあるのでもう限界だと思っている。大きく忍術のプログラムを作り直そうと思っている。今はアビリティに近いが、GCDのアクションにする。コンボルートを回して、忍術のリキャストタイムが開けたら印を結んで忍術を使う。踊り子のシステムをベースに変えることで、印を結ぶという遊びはそのままに、ラグにも対応できる。現在のコンボルートの合間に忍術を使うという形ではなく、コンボルートと忍術を交互に使うことになる。全アクションを再調整することになるのでデバッグが間に合わず5.05に入れることはできなかったが、5.1でやっていく。新生するくらいプレイフィールが変わると思う。今やらないとこの先、レベル90になって上位忍術が出てきたときに同じ問題で苦しむことになるので今やろうと思う。
きちんとスキルローテーションを回してダメージを出そうとすると操作が忙しい
現状3ルートあるコンボルートを2ルートにすることを考えている。
「だまし討ち」によるパーティへの貢献度と忍者自身のダメージのバランス
「だまし討ち」はパーティDPSが非常に大きいので、忍者の火力を上げたとしても他のDPSには追い付かない。もし更に火力を上げたいというなら、だまし討ちの効果を下げるしかない。全てのジョブからシナジーを消すとゲームがつまらなくなるので、薄くても残しておくべきだと思っている。
侍は「照破」の変更と「葉隠れ」が復活
侍はレベル80で覚える「照破」の使いにくさが問題になっている。プログラム処理が必要だったので、5.05ではできなかったが、5.1で「照破」周り全般に手を入れる。「黙想」以外でも、特定のスキルローテーションで黙想深度が溜まっていき、溜まったら「照破」をぶっ放すという感じにしていけばいいのではないかと思う。
「葉隠れ」は複雑になってしまうのでローテーションには戻したくない。もちろんそれがよかったという人がいるのもわかるが、新規ユーザーのために戻したくないという意図がある。ただ、ボスがフィールドにいないタイミングで「閃」をリセットしたいという時にできなくなっていることについては、工夫していた部分なのでそこの効果を戻す。ただ元の能力のままだと、またローテーションに入ってしまうのでそこは戻さない。
侍の火力周期は1、2分なので、他のパーティメンバーがシナジーを出せばその分火力が伸びる。ただ今はモンクが強くなり、黒魔道士も蘇生やシナジーがないことで火力が高めなので、ピュアDPSの侍は伸びないのかと言われればその通りだ。
侍も忍者と同様、5.08でまずは火力の修正を行なう。しかし5.1で「照破」を組み込んだ状態で再調整する可能性はある。
召喚士はルイン系からDoT付与数の影響を削除
召喚士は、良かれと思ってDoTの付与タイミングを早くしたが、それも相まって忙しすぎるというフィードバックをもらっている。開発内でもそこは最重点で議論している。今の方向性としては、ルイン系の魔法威力にDoTの付与が依存しているという部分を失くしてしまった方がいいのではないかという話をしている。ただどういうパターンにするのが一番いいのか、いまテストケースを作っているので、もう少し待って欲しい。ローテーションの深刻度で言うと、忍者、侍、召喚士は緊急性が高いという認識。
その他のジョブ調整
――5.0で吟遊詩人の操作性が向上したが、歌が増えていないので仲間への支援では不足感がある。パーティ支援を追加する予定はあるか?
吉田氏: 4.Xを活かして、5.0に向けてできるだけシンプルにしたこと、かつシナジーの効果を全体的に図るために削除した。機工士との差別化のために「バトルボイス」や「地神のミンネ」は残した。
踊り子はバッファーとして活躍するぶん本体の火力は低い。もし詩人に今以上の支援系を入れると、同じことになる。バッファーと言う立ち位置も可能だが、火力を下げてもいいのかという選択になる。かといって微妙な歌だけ足すのも違う気がして、正直悩んでいる。
――占星術師は今回調整がなかったカード効果に関して、新たな効果を追加する予定はあるか。
吉田氏: シナジーを抑えなければいけないという意識で、プレイフィールが下がってしまっていた部分は、5.05でかなり改善したと思う。カード効果については、「ハズレカードは要らない」、アーゼマと範囲アーゼマしかいらないというフィードバックが世界中で多かった。
それならハズレを失くして、どのロールに配るかという遊びにしようと。ただ、「当たりを引いた」という感覚もなくなった。微妙な数値の差をつけることも考えたが、結局最適化されるので、シンプルにした。カードは今のところこれでいかせて欲しい。
――5.05ではタンクジョブの調整がなかった。現状バランスがとれていると思うが、戦士は火力面でもう少し調整して欲しい。
吉田氏: 現状では4つのタンクに、格差と言うほどの大きな差はない。完璧だというつもりはないが、極端な格差にはなっていない。「希望の国エデン零式」が始まって、開発が気付かない声がどのくらい出てくるかを見ている。戦士がという声は若干確かにネットでは目にするが、許容範囲ではないかと思う。5.1で防御バフの効果時間を延ばしてみたりといった調整はやっていく。タンクに手をいれないということではない。
――必要アイテムレベル(IL)が設定されていないレベリングダンジョンに、適切なILを設定して欲しい。極端にILが低い装備でも参加できてしまう。
吉田氏: 問題は認識していて、なにか手を入れていかなくてはと議論をしている。単にIL制限をかけるだけだと他の面でトラブルが出るかもしれないので、別の方法で対応していく。
――PvPに関して、今後の調整方針や次回シーズンの話を教えて欲しい。
吉田氏: 今はアクション数が少ないというフィードバックが多い。もう少しやれることを増やしてほしいというリクエストが多いので、5.1に向かってアクション数を増やそうとしている。1ジョブ16アクション程度にしたい。アクション数を増やすことで、今までやれなかったことをもう少しやれるようにする。例えばタンクの範囲防御バフや、ヒーラーの範囲ヒール、全ジョブにチャージ型の自己回復のようなものを入れようとしている。また、新しいフロントラインを5.1か5.15で実装する予定。
「漆黒のヴィランズ」ストーリーや世界設定に関する質問
――「漆黒のヴィランズ」のストーリーが最高だった。アシエンの目的や闇の戦士の過去、水晶公などこれまでの謎や伏線が明かされるストーリーに感動した。今回の物語はどのくらい前から考えていたのか。
吉田氏: 闇の戦士が初登場の時には、何も考えていませんでした! 正直に言うと、あの時にはああ言えばかっこいいだろうと。ただ、闇の戦士の伏線をちゃんと回収していこうという話は3.Xシリーズを通してしていた。3.Xシリーズの頃は原初世界のミンフィリアはみんな戦えるのに、自分だけが戦えなくて悩んでいた。世界が14に分裂しているという話もいずれちゃんとやらなくてはならない。そのために第一世界というところが、光の氾濫で消滅しようとしていて、ミンフィリアは光の巫女として第一世界の光の戦士を連れてそちらの世界を救いにいくというところを決めた。
その時点でいずれ光の戦士は第一世界に行って、彼らがどうなったのかを知って、彼らが成し遂げようとしたことを引き継いで、自分たちが第一世界を救いそれによって原初世界も救われる。ただその時点では、いつやるかは決まっていなかった。
「旧FFXIV」から残っている問題をちゃんと片づけていかないと最終的な物語の結末に到達できないので、アラミゴと東方諸国を描いた。そこまでやったからこそ、「紅蓮のリベレーター」を出した2週間後くらいにやるぞと決めた。すでに構想は作ってあったが、決断をしたタイミングがそこだった。
大急ぎでオープニングトレーラーの字コンテを書いた。暁の賢人たちをもう一度ちゃんとフィーチャーするために、フェイスというシステムを作って、彼らと一緒に冒険することで彼らの人間性が深く分かる。アシエンについても、彼らが何者で、何をしたいのかを明確に語るのも5.0にしようと。
――ラスボスと戦う前に水晶公がほかのプレーヤーを呼び出したり、フェオ=ウルがリテーナーの役割を担ってくれたりと、システムと世界設定が融合されて素晴らしい。
吉田氏: 第一世界に行く時、次元の狭間を超えて別の世界に行けるのは誰までにするか、ルールを決めなければ混乱する。織田(世界設定の織田万里氏)に相談したら「ヒカセンが持ち物だと認識しているものは持っていけることにしよう」となった。その定義でいうとリテーナーは持ち物ではないので、次元の狭間は越えられないだろう。妖精は魔法生物なので、次元の狭間を超えて光の戦士の意思を繋ぐことができるという設定を織田が思いついた。
――5.0のカットシーンでは目の動きなど細かい動きで感情が表現されることに驚いた。苦労した点などを教えて欲しい。
吉田氏: 5.0ではかなり演出が変わったといわれるが、実は4.23あたりから意図的に変えている。話している人の顔を映すだけが演出ではない。例えば誰かが話している時にろうそくの炎だけを映していて、そのろうそくの揺れが話している人の感情を反映しているとか、もっとシーンを撮影するレベルを上げていこうとしている。拡張は大ボリュームなので、今回のために開発に参加してくれている人もいる。そういう人たちは今までの「FFXIV」の作法ではなく、今の「FFXIV」の作法で作ろうとしてくれる。結果、続けてきたクオリティが多くの人に共有されて、結果としてレベルが跳ねあがったのではないか。
――アム・アレーンでトロッコに乗る時、原初世界でホライズンに行くときの穴と同じだと感動した。原初世界と第一世界とのつながりと思わせる地形について、ここがそうだという場所があれば教えて欲しい。
吉田氏: ここはもう少し時間を置いてもいいかな。いわずもがなにしておく。
――5.1以降もメインクエストIDにはフェイスを連れていけるのか。水晶公が大好きなので、また彼と一緒に戦えると嬉しい。エスティニアンやヒエンなど新NPCも追加して欲しい。
吉田氏: フェイスについては5.0後のフィードバックを開発チームで議論している。バトル全てに対応していくのはコストがかかるが、例えば蛮神戦もフェイス8人でクリアできるようにしてもいいのではないかとか、「新生エオルゼア」の「外郭攻略 カストルム・メリディアヌム」と「魔導城プラエトリウム」を4人用IDに作り直して、ラウバーンとメルウィヴとカヌエとプレーヤーでパーティを組んで突入とかいろんなアイデアがあった。
作るにはレベルの高いゲームデザインが必要なので、徐々に手を入れていくにしても急には無理。色々な議論をした結果、まずは5.1ではメインストーリーで新しいIDが出てくるが、そこはフェイス対応をする。これをすると、5.Xシリーズ中にメインクエストIDが出た時にフェイス対応することになるが、それは覚悟している。
――メインクエストのサンドイッチは水晶公の手作りか? 手作りなら大事に保管する。そうでないなら適当に使っちゃうので教えて欲しい。
吉田氏: 食べましょう。
――エメトセルクが大好き。彼の過去が語られるようなストーリーが追加されることはあるか?
吉田氏: 太古のオリジナルだった世界で何が起きたかという一端は見えたと思う。しかしそれがどういう現象によって発生したのかという核心部分や、そもそも一方向からの見方しか提示していない。当然もう一方向からの見方も存在する。それはこれからなので、楽しみが増えたと思っておいていただければ。後ろはもう結構決めているが、今回評判がよかったこともあって、ラストをもう少し考え直そうかなと思った点もある。
――今回はサブクエストにもカットシーンが入っているものが多く、クエスト班の気合を感じた。吉田さんのおすすめのサブクエストはあるか?
吉田氏: ドワーフのサブクエストで、挨拶ができない子がいる。ああいう世界を揺るがすような話ではないが、若干ひねくれているが故に、自分自身が自分の良さを理解できてなくて、周りはでもちょっとずつ知っていて、そんな強がりはやめちゃえばいいのにというああいう話はこの世界に人が生きている感じがするので、僕は好き。
――今回のメインストーリーの登場人物の中で、お気に入りのキャラクターを教えて欲しい。
吉田氏: どれも愛すべきキャラクターになったと思う。新しく出てきたという意味ではルナルが好き。声優さんの演技もすごいと思う。「姉さん…」というところがぐっとくる。ヤ・シュトラの以外な一面もルナルのおかげで観ることができていると思う。
サンクレッドが「二人分のだぞ」というシーンがあるが、あそこは結構こだわった。家族愛なのか、友愛なのか、恋愛なのかをきっちりしようと。あれを言うからあのシーンはいいんだと。倒れ方もかなり修正した。彼が履いている重いブーツはそのままだと倒れた時に重力でつま先が開く。アニメーターはそう作ってきたが、かっこ悪い。このキャラクターは誰が見てなくても、絶対にこういう倒れ方はしない。仮にここで命が尽きて天寿を全うしたとしても、足には力を入れたまま。
もう1つはウリエンジェがとあるキャラクターに「あなたも信じていいのではないか」というシーン。彼の優しさのすべてが出ているので、こうして話していてもぐっとくる。今回は声優さんの演技が素晴らしかった。
――「漆黒のヴィランズ」で最も苦労した楽曲や、思い入れのある楽曲を教えて欲しい。
祖堅氏: それはオープニングの「Shadowbringers」。ラスベガスで去年の11月にティザームービーが公開されたときに初めてお披露目された。その後2月に違うバージョンのものが公開され、3月になると今あるバージョンが公開され、3バージョンもある。
――世界設定本の第2弾を読むと、古アムダプール市街のライオンや石造は、異界の異形者を模して造られたとあるが、これは第一世界の罪喰いのことなのか。
吉田氏: 世界設定本を編纂していたタイミングから推測して、シナリオを作っていたタイミングから逆算すると答えが出る。後で知ってみると違って読めるというのを、仕込んである。伏線は後からでも作れる。
――「希望の園エデン」で、ヒカセンの想像力のすごさに愕然とした。リヴァイアサンやタイタンがどうしてあのような姿で出てきたのか。
吉田氏: リヴァイアサンを思いだそうとして、なんだか2か所攻撃してたような気がすると。上から水滴が降ってきてた。甲板の上を通り過ぎた。四角いブロックで床がなくなっていったような気がすると、神龍が混じってああなった。みなさん異邦の詩人の想像力とよく言うが、実はヒカセンの伝え方が悪い。船の上というのは忘れていると思う。四角いところを通り過ぎるというところでああなったのでは。
タイタンはたぶん、直前にサンクレッドがあまりに落ちると連呼したので「そういえば落ちた気がする……」となって。岩がいっぱい降ってきたとか、デコボコだったかもとか、突っ込んできたなというのとゴブリン戦車が混じった。ランドスライドが迫ってきたイメージが突進になり、戦車とくっついて、こんなのだったはずと。
――次回の蛮族クエストはいつ頃実装されるか。
吉田氏: 5.1で実装する。
――ミーン工芸館のクエストが良かった。今後のパッチで続きはあるのか?
吉田氏: 要望が多ければ何か語るかもしれないが、完結しているので現状では予定がない。
――ラケティカ大森林の「ラヒッ」が耳から離れない。どんな歌詞か知りたい。
祖堅氏: 想像におまかせする。
吉田氏: 機械でなんとなくこんな感じとやったら、いい感じに歌ってくれたからこんな感じでいいやと。
祖堅氏: 「これがラケティカだろう」という歌詞にしたつもりだが、何をうたっているのかは僕にもわからない。「ラヒッ!」と言ってはいるが、本当に「ヒ」なのかどうか僕にもわからない。
吉田氏: 作詞、歌詞不明ということで。
――機工士のオートマトン・クイーンがかっこいい。だが、なぜロボが登場したのかジョブクエストでは語られない。学者のセラフィムのエピソードと併せて追加して欲しい。
吉田氏: いずれは織田が語ると思う。最近、ツイッターで「タレットがご主人を想って、もっと貢献したいと思ったら、気が付いたらああなっていた」という説が流れていて、僕はあれを推したい。
――ラケティカ大森林のサブクエスト「ロンカの守護者」において、クアールとナマズオに関する記述がある。クアールは見かけるがナマズオはいない。今後登場する予定はあるのか。
吉田氏: 原初世界ではヒカセンの活躍で絶滅を免れたが、もしかすると、第一世界のナマズオは残念ながら厄災で……という考えもなきにしもあらず。その寸前で免れたごく少数の生き残りがいるかもしれない。真相は織田しかしらない。いまはジャイアントビーバーを推したいようなので、「ナマズオはジャイアントビーバーに食われました」ということになるかも。
――OPムービーの踊り子はライナだと思うが、彼女がAFを着て踊るところが見たい。
吉田氏: 僕が5.0のOPムービーの字コンテを発注したのは、2017年9月21日が初校。その時にはまだメインストーリーは影も形もなく、新種族と新ジョブということで作っていっている。メインを構築するときに寄せてくれたようだ。オフィシャルにそうなのかと聞かれたら、なんとも。この後何かで語られるかもしれないが、わからない。
――テンペストでは戦闘中でもフィールドのBGMが流れる。その理由が知りたい。
吉田氏: 雰囲気のため。直前まで光も届かないような水の底にあった沈黙の世界なので、喧騒が来る前の静寂のイメージ。あそこは、今までのフィールドの裏返しになっている。他のフィールドは新しい所に行くと光天候で活躍して闇を取り戻す。あそこは最初が暗くて、後で明るくなる。
――テンペストのアーモロートの風景がとても素敵。南側の飛行エリアの先にひときわ高いビルが見えるが、今後見えるようになるか?
吉田氏: ならない。身も蓋もないことをいえば作ってないので、我々と、あれを創り出した術者の限界。
――兜をかぶっている状態のドワーフ族で性別を区別する方法はあるか?
吉田氏: ないし、区別する必要もないのではないかと思う。ドワーフはドワーフ、仲間は仲間。それを分ける必要はないのではないかと思っている。ここは明確に分からなくてもいいと決まっている。
――メオルがどんな味なのか気になる。現実世界で言うとどんな食べ物に近いのか。
吉田氏: 僕がチェックをしている時はパンだなと思っていた。パン屋に行ったら「あ、これって……」というものが売ってそう。そして、ちょっと甘いんだろうなと思った。なので美味しい美味しいと言ってみんな食べて、すぐなくなるからもっと欲しいと。皆さんがパン屋さんに言ってこれだ、と思ったやつはたぶんそれ。見た目だけなら作れると思う。
バトルコンテンツ
――ソウルボイスのゲージが100%になったときのSEとピッチパーフェクトが3スタックしたときのSEが同じなので修正して欲しい。
吉田氏: 修正する。
――「希望の園エデン零式」が箱報酬になったことで常にロット勝負が発生する。野良では常にロット勝負が発生し、固定でなければ交換用アイテムでしか装備を手に入れることができないのではないかと心配している。報酬の受け取り方法を調整できないか。
吉田氏: 確率で言うと今の方が有利なので、今のところは今の方法で様子を見ようと思っている。
――極蛮神では、ジョブが増えたため直ドロップで武器を手に入れるのが難しくなっている。エデンのような箱ドロップに変更できないか。
吉田氏: 今の難易度なら、10周すれば確定で取れるのでそのままにしている。ただ、ティターニアを15周くらいしても何1つ目的の武器が出なくて、これはダメかもしれないと思っている。
――ワールド間テレポ以降、モブハントが混雑していて敵の技が見づらいので表示優先度などを調整して欲しい。また狩られるスピードも速くなっているので、ホームワールドでのみ遊べるようにできないか。
吉田氏: 今は拡張直後で需要があり、お祭り感もある。インスタンスが3つあるから効率がいいというのもあるが、インスタンスはいずれ消すし、落ち着いていくだろう。表示については、スペシャルに負荷がかかるので無理だと思う。
――ジャンプ中に方向転換できる不具合は修正されるのか。個人的には楽しいので残して欲しい。
吉田氏: 竜騎士はあれを小技っぽく使える。それが使えて当然ということにならなければ今のままにしておこうと思っている。もしそうなってしまったら、そこだけ修正するかもしれない。基本的には今のままいくつもり。
――新エリアでF.A.T.E.をやっているとバイカラージェムがすぐに上限になってしまう。上限値を引き上げて欲しい。
吉田氏: ランクを上げないと商品陳列物が増えないので、欲しいものがないまま溜まっていく。別のエリアでもランク上げをするとますます貯まってすぐカンストするという悪循環に陥っているので、調整したいと思っている。
――冒険者小隊の志願兵にヴィエラやロスガルを追加する予定はあるか?
吉田氏: 5.0では忙しくて対応できなかったが、おいおい対応していければと思っている。
――「禁断の地エウレカ」で、少人数パーティやソロでも最後まで武器強化が進められるような調整の予定はあるか。
吉田氏: ちょうど協議をして、手を入れていこうと思っている。何かロゴスアクションかバフを追加して、ソロで遊んでいけるようにという話をざっくりしている。いずれにしても何か手を入れる。
――ゲーム内でFCの検索ができるような機能や、FCやLSに続く新たなコミュニティグループを追加する予定はあるか。
吉田氏: 「サークル」という新しいグループを作ろうとしている。LSよりも軽く、複数掛け持ちが可能。僕がイメージする大学のサークルのようなもの。「あいこめ視聴会」とか、ロールプレイでハウジングを使ってアトラクションをやっているとかそういったゲーム内で活動しているという人がサークルを作って登録しておくと、何月何日なになにをやるという情報が流れてくる。気が向いたら行けばいい。強制権はなく、お知らせが届くだけ。チャットはできない。それを例えば顧客台帳として使ったりもできる。色んなものに登録しておくと、「ああ、こんなものをやっているんだ。じゃあ今日はそこに行ってみよう」という新しいコミュニティを5.1向けに開発している。次のPLLで紹介していく。
――ベンチマークソフトのヒューランの無精ひげがかっこいい。このオプションを今後プレーヤーに開放する予定はあるか?
吉田氏: すごく人気があったのでやろうとしたら問題があった。ヒューラン男固定でフェイスパターン固定じゃないと問題があった。想像以上に時間がかかると思うが、何とかできないか話し合っている。
――ヴィエラに幻想して楽しくプレイしている。特殊な種族なので仕方がないが、選べる髪型が少ないと感じる。今後の予定が知りたい。
吉田氏: もちろん追加していく。今後のパッチを待って欲しい。ただ専用髪なのでペースはほかの種族ほど潤沢にはならないが追加していく。
――5.1で新たなディープダンジョンは追加されるのか?
吉田氏: う~~~ん、これはまだナイショにしておこう。
――アライアンスレイドにどんな防具が入るか楽しみ。武器は追加されるのか? ミラプリ用でいいので、アートに映っている刀が欲しい。
吉田氏: 実は今日午後2時くらいに報酬のチェックを全部やって、いくつかフィードバックをしている。とてもできているし、悩んだが、男女どちらでも着ることができるという豪快なことをしたので、期待していただける報酬になっていると思う。ただ刀は分からない。リクエストが多ければ考える。ちなみに、パッチ5.1特集パート1をおそらくTGSでやるが、おそらくそこにスペシャルゲストが来るはず。
――5.0ラスボスの極討滅戦が追加される予定はあるか?
吉田氏: 5.1にある。たぶん異邦の詩人のせいではなく、ヒカセンの伝え方が悪いものが。
――5.0ではすべてのサブクエストがレベルアジャストで便利だった。4.0以前のものもレベルアジャスト化して欲しい。
吉田氏: やってあげたいが、データ全てを作り直しになる。今、「強くてニューゲーム」のためにクエストを洗い出しているが、すごい数がある。何とかしたいが、今すぐは難しい。ただ、5.3くらいで「新生エオルゼア」のクエストをバイパスして遊びやすくすることは動いている。また「強くてニューゲーム」の特集の時に詳しく紹介する。
――極リオレウス討滅戦を人数制限解除の対象にして欲しい。
吉田氏: いま作業中です。
――ギャザラー&クラフターのエンドコンテンツ「イシュガルド復興」の詳細をそろそろ教えて欲しい。
吉田氏: これは、今後のパッチ特集を待って欲しい。アーモロートに住みたいとか、クリスタリウムに住みたいという声もある。そういう場所をテーマにしたアパルトメントは面白いかなという話はしている。
――分解はレベル上げのコストに対してリターンが少ないような気がする。大幅な調整を行なう予定はあるか。
吉田氏: 5.1になるが、分解だけではなくギャザラー&クラフター周りに抜本的な手を入れようと思っている。分解は先んじて、分解成功率を100にして、スキルシーソーはやめて、基本的には余ったものは分解してくださいという方向に舵を切ろうと思っている。今は分解難易度が高すぎていいものが出せないという状況になっている。誰にでもできるとなると、苦労した人はなんだったんだとなるかもしれないが、それでいいものが手に入るようになればいいのかなと思っている。5.1や5.2の中で、分解スキルが高いと@@em|s|――ということも考えている。
――裁縫レシピは中間素材を作るコストが他のジョブより高いと感じる。布を作るための糸の緩和や、布を直接製作できるレシピを追加して欲しい。
吉田氏: 一部のバランスが良くないレシピは、現在調整しようとしている。
――ギャザラー中に採集ポイントの近くにモンスターがいて苦労した。特にラケティカ大森林のスイートマジョラムが取れる場所の近くが厳しいので調整して欲しい。
吉田氏: 5.1で「ステルス」に仕様の変更を入れようと思っている。ギャザラーの間はマウント中でもモンスターに感知されないようにしようと思っている。5.1、5.2で色々なものに手が入るので、どこかで特集をしてそれぞれで何が入るのかをお知らせしていきたい。
システム関連
――私は戦闘民族なので、レイド追加のたびにマテリア禁断を他人にお願いしている。しかし成功するかどうかは運次第なので、長い時間拘束してしまい心苦しい。NPCでもできるようにならないか。
吉田氏: 望んでいる方向とは違うかもしれないが、もっと高速に禁断をやれるようにしようという話はしている。今回のような拡張直後ではレイドまでに時間がないので、クラフターを上げる時間がないかもしれないが、クラフターを上げるのはそんなに大変ではないので上げておいて欲しいとは思っている。ただ、特にゲームを始めたばかりの人にはクラフターの面白さが伝わりにくいかなと思っている。もっと多くの人にギャザラー&クラフターを楽しんでもらえるよう大きくテコ入れしていく。
――新ジョブが増えたことで、アーマリーチェストがきつい。枠を増やないか。指輪枠も欲しい。
吉田氏: 今の大混雑で仮にこれをやっていたら、データ通信量が多すぎて破綻していた。増やせないのは、データベースの要領の問題ではない。問題は、それをもって歩いていること。プレーヤーキャラクターは恐ろしい数のアイテムを持ったままテレポしたり、世界を移動したりしている。ネットワークの回線上を、アイテムを大量に抱えたヒカセンが無理やり通ろうとしているところを想像して欲しい。100万人くらいの人たちが行き来している。荷物を増やすと全員が掛け算で増えるので、回線がパンクするのでサーバーのレスポンスを気にしながら出なければ増やせない。
――NPCの吹き出しで表示されるセリフにも興味深いものがあるが、文字が読みにくいことがある。表示サイズを大きくしたり、表示時間を延ばせないか。
吉田氏: あれは描画に負荷をかけない作りになっているので、スケールするのは描画処理上難しい。たしかに高解像度で遊んでいると相当厳しいと思う。なんとか一括して大きくするところに巻き込めないかと思う。あれはログと通信していないからやれているので、ログに流すことはできない。
――フェオ=ウルちゃんがとても好き。学者のフェアリーの見た目をフェオちゃんに変えたい。
吉田氏: 7日7晩謎解きしないと回復してくれないかもしれないがそういうのでいいのかな? 無理じゃないかな。
――クリスタリウムの宿屋に美容師を追加して欲しい。
吉田氏: これも開発で議論になった。彼はヒカセンの者ではないので、原初世界から第一世界には来られない。フェオちゃんにという話も出た。だが髪を切るのは無理じゃないかと。テクニックが必要だから。フェオに代行させるとどの髪型を指定しても“昇天ペガサスMIX盛り”みたいなのにされるかもしれない。
――敵の攻撃が物理系か魔法系か、一目で分かるような表示を追加できないか。
吉田氏: やろうと思えばできるが、これをやるとパッチが遅くなる。レイドやバトルコンテンツは、リリースぎりぎりまで調整している。ギリギリになって「この攻撃が魔法ダメージだと、このジョブがいたらめっちゃ楽になる!」と分かった場合、ぎりぎりで入れ替えることもある。攻撃を決めてからUIやアイコンの対応をする。いじわるでやっているのではなく、できるだけ早くできるだけバランスの取れたコンテンツを出すためなのでできない。
――キャラクタークリエイション中に、各種戦闘ボイスを追加して欲しい。
吉田氏: 時間がかかるかもしれないが、対応していきたい。
――複数ジョブのレベリングをしていると、色々な装備の耐久がいつのまにか減っている。アーマリーチェストの中を一括して修理できないか。
吉田氏: いつの間にかは減らないので、こまめに修理しよう。
――新アクションが増えるとホットバーに入れ忘れてしまうことがある。アクションリスト上でホットバーに登録しているかどうかを確認できるようにして欲しい。
吉田氏: すごい負荷なので無理。今の「FFXIV」はアクションを全部入れられる。覚えていないものはグレーになっているが、アクションに入れておいて。
アイテムハウジング系
――ガンブレイカーと踊り子用の蛮神製作武器の予定はあるか?
吉田氏: ごめんなさい。新しいパッチを作るので手いっぱいで、コストがない。キャラクター班が、手が空いた時に、少しずつ作ってくれるという可能性はあるかもしれない。
――「漆黒」のNPCたちが来ている装備が素敵。オプションアイテムに追加する予定はあるか。
吉田氏: ヤ・シュトラは僕が着たいので早く作る! 順次やっていく。
――ララフェル用にドワーフ族サイズの調度品を追加して欲しい。
吉田氏: 少しずつ入れることはできると思う。確認してみる。
――同一のトークンまたはレイド報酬の指輪を2つ装備できるように、指輪のみEX属性を外すことはできないか。
吉田氏: 分からなくはないが、管理できなくなってしまう。指輪1つにするほうがマシかもしれない。
――ノルヴラントにハウジングエリアやアパルトメントを作る予定はあるか?
吉田氏: まだ第一世界がどうなるか分からない。水晶公が実は悪逆非道な本性を表して、光の氾濫を止めた代わりに闇の氾濫を巻き起こすかもしれないし、もしくは新しいアシエンが出てきて、大幅に株が下がったあの人が、ヴォイドと第一世界をまずくっつければちょうどよくなるんじゃないのと。そういうことがまだまだこの先あり得るので、気安く住みたいと言ってる場合じゃない。
――カララントの種類をもっと増やして欲しい。特にピンク、パープル、イエロー系は他のカラーに比べてヴァリエーションが少ないので増やして欲しい。
吉田氏: 色のパレットは少ないが、ちょっと確認してみる。
――フェオ=ウルのミニオンを実装して欲しい。
吉田氏: それはたいてい区切りの時に。実はフェオちゃんは評価が賛否かなと思っていたキャラだった。しゃべり方が独特で、その中でもやたら自分のものみたいな接し方をしてくるので、賛否が割れるかと思ったが、意外と気に入ってもらえた。一番怖かったのは、アートを公開した時のティターニアが人気だったが大丈夫だったので安心した。ミニオンはどこかで出ると思う。
――5.0の武器デザインがかっこよくて気に入っている。武器を飾れる調度品が欲しい。
吉田氏: 武器は納刀する時に、キャラクターのどの位置に武器を付けるのかを決めるアタッチポイントがキャラクターに設定されている。それを武器ごとによく見える場所に少しずつずらしている。ハウジングに好きなものを飾ろうとした時にも、そのボタンの位置をトリガーにする。この位置はデータを軽くするために1つしか持てないので、飾ると武器ごとにずれて表示されてしまう可能性が高い。天球儀はどうするのかという問題もある。置くだけならできるが、飾るとなると難しい。できないとは言わないが、試して仕様をチェックして、どうやれるか見てみないとわからない。
――ゴールドソーサーのミニオンスクエアのようにハウス内にミニオンを放し飼いにしたい。
吉田氏: 前にも話したが、彼らが移動するためには、オブジェクトを避けて歩く必要がある。家具を認識してよけないといけないが、それを今のハウジングにいれるのはパフォーマンス的に難しい。牧場的な遊びを今考えているので、そちらに期待して欲しい。
――レイクランドにある紫の木を庭具に追加して欲しい。
吉田氏: それはたぶん大丈夫。
――ファンフェスで謎の歌手が着ていた白虎の着物がオプションアイテムに追加されないのか。200万ギルでも買うので実装して欲しい。
吉田氏: たぶんされないのではないか。
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